勇者一行の料理人   作:ドゥナシオン

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この回にて原作前話は終了です。
よろしくお願いします。


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星空の下で泣いた後、私はマトリフさんの事をおじさんと呼ぶことにしてとっても我儘なことを言った。

 

「一緒に寝よう。」 

「嬢ちゃんが後十年育ったら考えてやる。」

「今がいいの!」

「何でだよ・・。」

「今一人で寝たくないから。」

「俺は安眠枕じゃね!!」

「ノヴァも一緒で!!」

「人の話聞きやがれ!!!」

 

我が儘にぶちぎれたマトリフさんに対して執念で勝って、ノヴァがぐっすり眠っているお部屋に忍び込んだ。

 

「なんで二人が居るの~!!!」

 

翌日ノヴァをとてつもなく驚かせた。

 

「二人が大好きだから一緒に寝たかったんだ~」

 

驚くノヴァと、怒り通り越して呆れ果てたマトリフさんに本音言ったら紅くなった二人が見られて大満足。

二人にはいろんな意味で泣かされたんだから、女の子を泣かせた責任は取ってもらった。

ノヴァも私もぐっすり眠れたのですんごく元気で、反対にマトリフさんが超不機嫌。

 

「なんで俺が子守なんぞ・・」

 

「ノヴァジャムとって~。」

「はい。」

「ありがと、バターいる?」

「使う~。」

「まるで兄妹のようだな~。」

 

私とノヴァにやり取り見ててバウスンさんがニコニコしてる。

 

「・・子犬が二匹の間違いだろ・・。」

 

おじさんまだご機嫌斜めだ。

朝食も終わってお暇しようとしたら、

 

「嫌だよネイ!もっと一緒にいたい!!」

 

ノヴァが駄々をこねてきた・・珍しいけどもね〜。

 

「もう行くね。やりたい事があるからしばらくはリンガイアにもこれないけど・・」

「何でさ!!」

・・ノヴァ怒って落ち込んじゃった。

でもカールにも細工したいし、お宝洞窟でお金稼いで秘密基地作りも進めたい・・やる事てんこ盛りだ。

それでもお友達は大切だから。

 

「ノヴァ、鳩さんで連絡取ろうよ。」

「・・鳩?」

「伝書バトって言って、どこから飛ばしても私やノヴァに届くんだよでもこれ持ってて、おじさんも。」

「・・こいつは何だ嬢ちゃん。」

 

二人に紅い石の根付けを渡しす。

 

「これはねある特殊な魔力を放っていて、精霊だけが感知できるんだよ。それぞれ魔力の種類が違うからそこに向かって精霊さんが鳩と共に二人の所にたどり着いてくれるんだよ。

ノヴァにいるみたいに私にも精霊のお友達がいるんだよ。」

 

式鳩はまだ未完成だから友達の精霊に伝書バトフォローしてもらっている。

紅い石機能は本物で以前ロモスのお宝洞窟でゲットして、使い道無いと思ってたのが役に立った。

 

「友情の証だよ!」

「分かった!!」

「受け取ってやるよ。」

 

ノヴァは素直に、おじさんんはひねくれて受け取ってくれた。

 

「ネイの精霊のお友達は?」

「鳩の時のお楽しみだよノヴァ。」 

「そっか。」

「うん、そろそろ行く前に・・ねえおじさん。」

「どした嬢ちゃん。」

「昨日ノヴァにお薬使おうとして、何であのまんまじゃ使えないってわかったの?」

 

成分確かめたわけでもないのに一発で分かったのが不思議だと聞いてみたら

 

「色だよ。」

「・・え⁉」

「俺が配合実験して大丈夫そうだった色より黄みがかってたから分かったんだよ。」

 

・・あの切羽詰まった状況で・・一瞬で冷静に薬見て

 

「ふふふ・・あっははは!。」

 

このおじさんほんと凄い!!一生かかっても勝てる気しない。これぞ大魔導士様だ!

お腹がよじれるほど笑ったらバウンスさんとノヴァがぽかんとしてるけど、おじさんは優しい顔で微笑んで黙って頭を撫ぜてくれる。

多分今の私の心の中を分かってくれて・・・・敵わないな~。

おじさんに頭撫ぜられると気持ちいい~。これも何気にあの魔法なのかな?

「じゃあね~。」

 

別れの挨拶をして思いっきり駆け出してリンガイアを後にした。

 

 

 

リンガイアを出てからの四年半はあっというまだった。

破魔の石をいつも通りに撒きながら、ロモス・パプニカ・リンガイア同様城の中にお邪魔して石置きしながら、ノヴァとおじさんとの共同研究をきちんと続けた。

 

「こっちで面白いホイミの掛け方が・・」 

「マトリフ様が薬の火入れを考案して・・」

「面白い回復薬のみ見つけたぞ。栽培して・・」etc.

少しづつ進んでいるが大戦までに間に合うかと思ったが・・どっこい・・おじさん凄い人に手伝わせたらしい・・。

 

「ちょっとマトリフ・・。」

「なんだよ。」

「この凄い研究何処で・・貴方が考案をしたのですか・・⁉」

「・・んな事どうでもいいだろ。」

「しかし・・」 

「いいからお前さんも知恵を出せアバン!!こいつはもしかしたら・・」

「分かりました!!全力を尽くしましょう!!!」

 

研究に行き詰ったマトリフはアバンを駆り出し、-とある一言で―やる気を出したアバンの知恵によって-内臓系回復薬系万能薬-はティファがリンガイアを出た半年後に完成をして、ティファをとても驚かせた。

-後年ティファはダイとポップの三人でロモスとネイル村を訪れた時にもっと驚くことが待っているが、未来のお話になる―

 

カールに細工をしている時に、テランとの国境の森に、手ごろの広さの森を発見した。

しかもお湯が沸き出て温度は少し熱めだけど超優良物件!!

なので早速目くらましを施した。式で岩を作ってふさがれた崖っぽく。

中に煮炊き用のかまど三基と、ベッドを二つと洋服入れのタンス持ち込んで少しずつ内装をして、五か月後には大改造終了して秘密基地の完成だ。

お宝ゲットしたらマジックリングに入れて専用棚に中身書いて保管して、薬草棚も作った。

どう乾燥させれば効能を損なわずに長持ちさせられるか、組み合わせによっては毒になるものも判明をして研究本も書いて保管している。

おじさんたちとの鳩のやり取りはこの部屋でしている、正に秘密基地だ。

少しずつ大戦の事を進めながらも日常も大切にしている。

 

「待ってよダイ兄~!」

「遅いよティファ~。」 

「ピ~。」

 

大きくなるにつれて、ダイ兄の筋肉がついて足も速くなり、かけっこで負けるようになった。

スタミナは互角なのにな~・・ちなみに魔法の方はさっぱり駄目。

 

「俺勇者になる!!」

 

十歳の時にとうとう勇者になる!宣言をじいちゃんにした。

 

「こりゃダイ!!」

 

当然魔法使いに育てていたじいちゃんは反対だけど。

 

「いいんじゃない」

 

私は大賛成。寧ろなってください。

 

「でもじいちゃんの気持ちも分かってあげてね。それに勇者になっても呪文は大事よ。」

「・・ティファまで~。」

「だからゆっくり覚えよう。それでいいよねじいちゃん。」

「ティファはダイに甘いの~・・呪文を大切にしておくれダイ。」

「うん!!分かった。」

 

二人が納得いく提案をして、その後のダイ兄の偽勇者とロモスへの冒険と、レオナ姫編は

無事クリアーしたっぽい。

意識的にその二つ避けたのでじいちゃんから話を聞いて分かった・・ちなみに兄も説明してくれたけどよく分かんなかったが無事に終わって良かったです。

どちらも私の事話す暇なかったようだ。デルムリン島には鬼面導士と男の子のみで認識されただろう。私情報は少なくていい。

楽しい日々を過ごし・・ある春の青空が突如黒雲に覆われた・・大戦の日が訪れた!!

 

 




やっと大戦が始まりました。
次回からアバンとポップが主要キャラで出てきます。
この物語でのダイと主人公は十二歳・ポップ・ノヴァマァム・ノヴァ・レオナは十五歳の
同い年設定です。
-原作-はあくまで目安で、色々とオリジナルに進んでいきますのでよろしくお願いします

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