地上界の季節で言えば早春の時期に、魔界大陸は浮上した。
魔界の浮上に際し、日の光りが当たるだけでも消滅してしまう、まさに太陽が天敵の種族全ての引っ越しが終了したのと同時期に、バーンが魔界全土の諸国の王達に意思統一をなされたのも相まって、比較的どんな種族も過ごしやすい時に浮上できたと言えよう。
とは言え魔界の者達の皮膚は生来頑丈であり、ハドラーを見ていれば暑い寒いはたいして苦にもならないだろうが・・・・何せ小物魔王の時は年がら年中上半身裸にローブを纏っていただけの・・・・まあそこは割愛しよう。
兎にも角にも魔界は
ダイ達が知っているライリンバー大陸・ホルキア大陸・マルノーム大陸・ギルドメイン大陸は、この惑星の半分を占めていただけであり、魔界はその四つの大陸のマルノーム大陸を失くしただけの広さを持つ。
かつてこの惑星に同じ場所に存在していた大陸を、天界が沈め広大な海となったのを人間達は知る由も無かった。
そもそもこの世界の人間は、惑星という概念は無論の事、住んでいる星は丸い事すら知らずにいたのだ。
理由は簡単、隣の大陸に行く間だけでも海洋モンスターに襲れるというのに、商売目的も何もなく、この海原を自由に駆け回るぜという特攻精神を持った冒険野郎など皆無だからだ。
人間の居住地域は確定しており、未知なる開拓を求めるという奇特と書いて変人と読む者など居る筈も無く、広いと感じている場所其の物が惑星の半分だったのを魔界の浮上に伴い、魔界と共に共存できる場所をどうするのだという疑問に三神達と、人前に頻繁に顕現するようになった妖精たちのレクチャーで、其れなりに知恵を持ち始める子供までもが知る事になった。
自分達の住んでいる場所は-惑星-という、空にある星と同じ形をして丸く、そして途轍もなく広いのだと。
それを知った時、世の中の大半がひっくり返った。ダイが思った事と同じで、何故丸いものから落ちないのだと。
そこは三神と精霊達は愛し子の答えを丸パクリした。即ち星の愛が、全ての生命が星から落ちないように力を出しているのだというとってもファンタジーで、神だからこそ通される不思議な答えを、愛し子から見ればまだまだ純朴で朴訥な人が多いこの世界の人間は信じたのだ。
神がいて精霊がいてドラゴンがいる、魔法と剣のファンタジー世界だからこそ通る説明を。
とは言え魔界の神もショックだった。
十数年地上に出て監視とそれなりの地上の事を学び、-地上のあらゆることに精通した-と自負していただけに、そもそもがこの星自体が丸い事すら知らなかったのに、何を知っていた気になっていたのだと落ち込んだ。
それこそ幼な子が言う通り、世は広大、誰にとっても広く知らない事なぞ山のようにあるというあの言葉通りで・・・・・会いたい、あの幼な子はこの事すら知っていたのだろうか?
世界は丸く、半分は海だった所にかつて魔界があり、何の縁か十万年の時を超えてまた再び同じ場所に戻ってきたのを。
その魔界が浮上し、三界が落ち着きを取り戻したであろう頃合いを見計らい、史上初の世界会議と相成った・・・・そしてパプニカに地獄が出現したのだ。
「ああもう!魔族ってのは何出せば喜ぶんだ⁉厳つい顔の人多いから塩辛いの好きなのか⁉」
「いや薄味がいいとか・・・」
「量はこれで足りんのかよ⁉」
「魔界の神様のあのほっそい体見たろうが!あの人絶対食細そうだ・・・・レオール王が好んで食べた病人食を豪華にしてもう少し歯応えある風にしてみれば喜ぶかな・・・」
「魔王ハドラーなんて絶対に何でも食べるだろうからそっちの心配はいい!兎に角あの食の細そうな貴人を満足させるぞ!!!」
「だな!精霊王様達は人界の食事は摂らず、指定されたハーブティー出してくれればいいと言ってたし、クッキーとかのお菓子があれば尚良いって言ってたしな。」
会議の段取り、室内飾り、警備などありとあらゆることが魔界浮上前からパプニカでは取り組まれていた。
かつて魔王軍に立ち向かう為に各王家を招集したパプニカであれば、世界会議のノウハウの基礎は有り、今度のはそれを-少しだけ規模大きくしただけの顔見世会議-だから大丈夫だろうとか、うっかり大魔王がやらかしてくれた。
鬼岩城で攻める前から各国の状況を監視し、世界会議なるものの情報もばっちりとリサーチ済みのバーンが、顔見世の為の世界会議をするならパプニカであろうと精霊王達と魔界の各王達に売り込んで決められた時、レオナは本気で神を呪った。
パプニカ国と書いて不運を呼ぶ国って読ませたいのかと・・・・
とは言えレオナという、賢王女の存在がまたいけなかったのだが。
レオナは戦場で常に冷静沈着であり、何事が起きても優先すべきは何であり、時には私情を殺して動くことが出来る事をロロイの谷で証明していまい、バーンのお眼鏡に適ってしまったのだから。
あのファブニールの竜に仕込んだ五重の罠のあの時、ティファが苦しもうともミナカトールを成功させる道を選び、苦しくとも耐えた女傑がいる国なのだから顔見世会議位大丈夫だろうと相手の心情丸無視のやらかしをしてしまったのだが、通ってしまったからには国を挙げて必ず成功させるとレオール王を筆頭にパプニカは燃えた。
上記で上げた事はほぼ完璧だ。会議の段取りは、本当に挨拶と今後の世界の指針の話を俎上に載せて、各国に持ち帰り後日案を出せるようにしようという簡素なものだからこれはクリア。
内装は元々パプニカの歴史は古く、何もせずとも品が良く、花飾りを足せば済み、精々古くなってしまったカーペットとを全て取り換え、色褪せた壁を塗り直し、調度品も幾つか直すか変えるかだけで済んでいる。
警備に関して言えば・・・・魔界の神と魔王と勇者一行が降臨している場を誰が襲うんだと言ってしまえば御仕舞だろうがそうもいかない!
何があっても誰であってもパプニカに来る者達を、どんな事をしても守るという姿勢を見せるのが肝要なのだから。
城内、其れも会議室にはヒュンケルが騎士の鎧を着て警備長を務め、あまり物々しすぎてもいけないので各国から上級騎士を程よく配置し、警備の為の結界をポップが張る事で落着を見れたが最大の問題は!!!
魔界の食事ってどんなのだ!!!!
主食はなんだ!普段何を食べている⁉食材は⁉
もうこれこそがパプニカを悩ませている目下の懸案事項。
失礼な話だろうが、不毛の地にてそんなに食べられる物があるのだろうか?
此処は魔界で三度のご飯を食べて育ったヒュンケルに聞いたが、てんで参考にならなかった!
曰く魔界では修行第一に考えて何を食べていたのか碌に覚えていないとか・・・大魔王の料理人が聞いたら間違いなくぶちぎれ案件を宣われた者達は撃沈し、望みを以てダイの父に話を聞きにデルムリン島まで行った者達も泣きながら帰って来た。
「・・・・魔界の食材だけでは追い付かないから地上の食材を魔界の鉱物で買ってたらしい・・・」とか・・
後はその辺で大量発生したので駆除したモンスターの肉とかがメインで、味付けは食えるだけでもありがたやだったとか・・・・まさか主賓様直に聞くわけにもいかず、もうどうしようもない状態で今日を迎えたパプニカ厨房は泣いてもいい。
兎に角!美味しいものを出して手探りで魔界側の好みを探し出し!!後日必ず満足して頂く事で今日の不手際の詫びとしよう!!!いざとなったら自分が責任取って首差し出すとのパプニカ料理長の号令一下の下、まだ昼食よりも大分早い時間から厨房は戦場と化し、遂には食事の時間が来た!!
会議室は割合に和やかムードで顔見世会議が進んでいる。
バーンとの間をなれたダイ達が地上界の各国の王達との間を取り持ち、マァムはロモス王を、メルルがフォルケン王を、ポップがクルテマッカ王を、ダイがレオール王を、ノヴァがアーデルハイド王を、そしてアバンは王配であるがと前置きをしてフローラ女王と、それぞれが王達の良いところをバーンとハドラーと精霊王達にアピールし、王達を大いに照れさせ慌てさせ、紹介を聞いていたバーンがクスクスと笑った事で会議は良い方向へと流れている。
そしてとうとう昼食の時間になった。
「何が出るのか俺楽しみだな~。」
「ダイは其ればっかだな。そんなんだから姫さんの顔おっかなくなんだぞ。」
「でもポップ、私も王宮のご飯て初めてだし楽しみよ。」
「もうみんなそんなにハードル上げないでよ!!!」
「案ずるなレオナ姫、余もここにいるハドラーも大概のものは食せる。」
「・・・・バーン様、其れは慰めの言葉には・・・」
「む?そうなのかハドラー?」
・・・・・・・・
はぁ~
会議室にいるバーン以外の全員から心の中でため息が漏れたのは仕方がない。
バーンとしては、何でも食べられるから何を出されても大丈夫だと言いたいのだろうが、其れは不味くとも文句は言わないと暗に言っている様なものだと気が付かない殿様気質のうっかりさに溜息をついても文句は出まい。
とは言えバーンも悪意はない。何なら自分達の料理は慣れているミスとか双子の料理人をパプニカに貸そうかと提案しようとしたのをポップに止められた。
地上界側が必死にもてなそうとしてんだから水差すのは良くないと。
予め食べられないものや好みを伝え、後はお任せしてみてはどうかと。
そして昼食がやって来たのだが・・・・・何故か、持ってきた料理長の顔が自信満々に見えるのは気のせいだろうか?
そして、後ろに控えている小さなコック帽を目深に被っているあの者は何のために居るのだろうかと気になるが、料理が来れば必然全員の目と関心はそちらに移された。
バーンの後ろで控えていたミストは、主の前に並べれる皿の出来に、思わず目を細める。
何処の世界であろうとも、料理人が切磋琢磨しているのを感じさせる皿は好もしく感じる。
主も喜ぶであろう色とりどりの野菜が添えられた鴨肉のローストは火加減が絶妙で、中の肉が綺麗な程の良い色になっているのがまたいい・・・・それにしても、主は見た目は老体でありさほど食べないように見られそうなものだが-量-が普段自分が出すのと同じなのはどうした事か・・・・ロロイの谷での決戦時、ティファが主の健啖家なのを叫び上げながら、そんな人が高齢だなんて認めないと言った話が伝わったのだろうか?
それよりも・・・地上界特有の-濃い味付け-でなければいいのだが・・・
意外だろうが魔界の味付けは薄味なのだ。塩や調味料は如何に主が財を有していても貴重品であることに変わりなく、なれば周りは更に使えず、自然薄めて使うので薄味であり、ハドラーも最初地上出て人間にモシャスし、街を偵察がてら酒場で食事をした時、そのあまりにも濃い味付けに毒でも盛られたかと本気で思いながら一口で吐き出し、小川で浴びる程水を飲んだのが記憶に新しい。
それなりの薄味をと頼んだのだが、其の塩梅にまでは口を出せずにミストはやきもきする中、料理は全て配られ会食となった。
バーンは何気なくローストを食べた時、思わず声が出た。
「・・・美味であるな・・・」
ポツリとした何気ない声には称賛の声音が響き、其れが世辞でないのが全員に伝わり、給仕している者達も含めホッとした。
どうやら我慢を強いる会食にならず済んだようだ。
今日の会議は円卓であり、右隣にいるハドラーも目を細めて食べているのを見て、ダイ達も負けじと沢山食べ始めるのをレオール王達は嬉しそうに見つめる。
子供はたくさん食べて大きくなるのだぞと、心の中で呟いたのは誰であったか・・・
そしてメインディッシュが終わる頃合いに、次々とデザートが出された。
それはガトーショコラの様な濃い物では無く、フルーツの甘さのみで作られたフルーツタルトやタルトタタン、味を控えたレアチーズケーキに、そしてバーンの目を引いたのは・・
「トライフル・・・・・・」
それは十種類のトライフルであった。
中身のフルーツを変え、カスタードクリームから焦がしキャラメリーゼの乗った色とりどりの華やかなトライフル。
「綺麗なデザートですね!!」
「あチウ!まずは大魔王達が先よ。」
「バーン、どれがいい?俺がとってあげ・・・・バーン?」
「・・・・・誰ぞ?」
「どうしたのさバーン?」
「急にどうしたんだよおっかない顔して・・・」
「このトライフルを作ったのは誰ぞ⁉」
先程まで穏やかであったバーンが幻の様に、表情が険しくなり幽かに震えてさえいた。
一体このトライフルがどうしたと言うのか・・・
「料理長、このトライフルは作ったのは其の方か?」
「いいえレオール王!私は唯運んだだけです。」
「其方自らが作ったのではなく?」
「はい!さらに言えば、この会食の味付けと量、そして細かな所は・・・」
「私がさせていただきました。」
その言葉は、料理長の後ろに控えていた-背の低い料理人-から発せられ、その場にいる全員が料理人の声を聞いて固まってしまった!
「出過ぎた事とは思いましたが・・・・」
料理長の後ろから出て来た料理人は前に出ながらコック帽を取り、豊かな黒髪を背にたなびかせ乍らコック帽を胸の前に持って優雅に頭を下げ挨拶をした。
「かつての勇者一行の料理人ティファが、此度の会食のお手伝いをさせていただきました。」
少し前のパプニカ厨房
「魔界では調味料がそれ程までに・・」
「ええ、なので薄味も・・・・・これでも濃いですね。」
「ではデザートも見直した方が!!!」
「そうですね、タルト生地はそのままにして中身をフルーツだけで盛り込むのが好まれるかと。」
「精霊王達にお出しするハーブティーの温度はこれでどうでしょうか?」
「う~ん・・・少し熱いかと。あちらの方達は私達よりもうんと繊細なので温めの方が。」
「ジンジャークッキーは止めてアーモンドクッキーなどを中心に出した方がよさそうですね。」
「そうですね、一番若い水の精霊王様も淡い味を好まれるようです。」
味付けの段取りにかかる寸前に、厨房をノックする者居たので誰だと開けてみれば、とっても見覚えがある人がいたので全員腰が抜けるかと思った。
かつての勇者一行の料理人を知らないものは城内にはおらず、当然厨房のものも知っている!
そしてその料理人の横には、彼女と将来自分達の国王になる事決定している勇者ダイの父親も漏れなくおり、心臓止まるかと思ったのを料理人は飄々と笑い、味付けで苦労していませんかの一言で厨房は陥落し、料理と盛り付けの下準備は全て済んでいたので後は料理人のアドバイス通りにし、そして大成功を収めたのだ。
帽子を取り、挨拶をしたティファ目掛けて兄を筆頭に仲間達が全員が立ち上がりダッシュしてティファ争奪戦が勃発しかけたがそれは不発に終わった。
あのティファ捕獲に関しては神速のラーハルトをも出し抜くヒュンケルまでもが負けた。
ティファの姿が瞬時に掻き消え、バーンの腕の中にティファが納まった。バーンは瞬時にハイ=エントのラド=エイワーズを発動し、ティファを力強く抱きしめる。
トライフルを見て直ぐに分かった。自分の愛しい幼な子が来ている事を。
あの十日間でティファが自分に作った唯一の料理を、忘れるはずが無いのだから。
「ティファよ・・・・・起きて・・・・目を覚ましてくれたのだな・・・」
震えながらバーンはティファを掻き抱く。本当はロロイの谷でティファの蘇生に成功した時瞬時に魔界の自分の居城に連れ行こうとしたのだ。
二度とは自分から放すまいと・・・・・それでも、ティファの家族を悲しませるわけにもいかず、心情を押し殺して・・・・そのティファが目を覚ました事が、どれ程の喜びを自分に与えてくれているのかをティファは分かっているのだろうか?
抱きしめられたティファは、バーンの力の強さに驚き、少し苦しいと言おうとして上を向いた時、出掛かった声を飲み込んだ。
涙を流して泣くバーンの顔を見て。
ロロイの谷の決着の後、一滴の涙で感情を抑えていたバーンが、かつてとは言え敵対していた者達も前で、恥も外聞もなく、そして椅子から前に崩れ落ちそれでもティファを離さずボロボロと涙を溢れさせている。
魔界に太陽を・・・・・その一心で来た自分の心の中にいつの間にか住み着いた図々しく騒がしく、そして無限の優しさを持つ太陽の申し子のようなティファの帰還を言祝ぎながら・・・・・
この後の事は語るまでもなく、言わずとも察せられましょう。
ティファはバーンの後にダイ達に抱きしめられもみくちゃにされ、各国の王達もこの時ばかりは童心に戻ったようにティファを抱きしめ喜び・・・・喜ばれすぎて様々な所から色々な者達が広かった会議場を狭く見せる程の者達が速攻で押しかけ、騒動が繰り広げられた事は想像に難くない筈です。
その中には-変態疫病神-は当然として、-迷竜王-も押し掛けたとかなんとか・・彼女が来たことで大騒動になったのはいつもの事。
そんな騒動の渦中を心配して、デルムリン島ではブラスが神獣ガルーダ相手に苦悩を語って、二人の子供達が今度こそ無事に帰ってくることを祈り、その周りをラーハルト達も固まって主達の帰りをじっと待っている。
ダイが出かけて少しして、ティファは突然、本当に何の前触れもなく目覚めたのだ。
朝食の後片付けをしている時
「爺ちゃんお腹すいた~何かない?」
と、実に呑気でいつものティファの声を聞いた時のあの喜びを自分達は生涯忘れまいだろう。
ティファが起きた事を、神に感謝する程に・・・そして、起きて早々にダイ達を喜ばせたいという願いを聞き届けたブラス達は、父と共に神獣ガルーダが背に乗せパプニカに連れて行くのを見守り、そして帰還したガルーダと共に三人の帰りを待っている・・・・・もしかしたら大勢の客人も伴って来るかも知れないが・・・
勇者一行の料理人が巻き起こす大騒動や珍騒動は一先ずこれまで。
この世界を救うという-役目-を独自に拡大解釈をし、全てを掬い取ったティファが何をなし、兄を筆頭に仲間達や周囲の者達が歩んでいく道は、決して平坦ではなくざせつすることもあれども、其れでも希望に満ち歩く事だけは確かである。
かつてそれぞれ味わい苦しんだ苦難を思えば、何ほどの事も無いからだ。
後の世に勇者一行が誕生するかは定かでは無いが、勇者一行ごっこの一番人気は勇者であることに変わりはないが、次点で-料理人-をしたがる子供が多く、それは彼女が助けたベンガーナ兵の子供達が一番になりたがるジョブとなった。
勇者であれば決まり文句は、我こそは勇者何某となり、料理人にも決まり文句が出来た
戦う事を、争う事を私勇者一行の料理人が許しません!であったとか。
敵であっても倒す事よりも助ける事を優先したティファの心情を子供達が知っているかのような決まり文句が。
彼女は優しく博学であり、知らぬことはこの世界には無いのだとまで評されたが、ティファが聞けば、自分は知らないことだらけだと言っただろう。
そしてティファにとっての最大の謎が出来た事がある。それは・・・・
眠っていた時に誰かに揺り起こされた。
魔界も浮上した。仲間達も幸せの道を歩き始めている・・・・・だから起きて欲しい・・・
懇願されるような言葉に、夢の狭間で目を開けた時
それは夢の中であり現実ではないが、生々しいほどの感触を、現実に起きて暫くしても自分の口に残っていたのだ・・・・・一体誰が私を起こして口付けを・・・
その人を探す時間が自分にはある。
これからゆっくりと探せばいい、今度こそみんなの輪に入ってこの世界を自由に楽しく生きていこう
天と地と太陽の下で皆と共に
to be continued?
いいえ、物語は一旦ここまで
今宵、そして物語の本編はここまでとなります。
主人公は相変わらず騒動を引き起こす登場の仕方をしましたが、彼女なりに周りに心配をかけたのに、のこのこ出るのが気が引け、きっかけを欲して料理の手伝いをしての登場となりました。
これから主人公たちの歩いていく道は後日談として、今までの様な連日更新ではなくなりますが書いていこうと思います。
何か気になるキャラクターの後日談の要望があれば嬉しく思います。
この物語をこちらに掲載させていただきほぼぴったりと三年が経ちましたが、途中でつまり、投げ出そうかと思いましたが読んでくださる人がいるのを知るたびに蝸牛並みではありますが無事に最終話を書けた事を感無量に思います。
筆者の酷き誤字脱字を懸命に直してくださった皆様、拙作をお読みくだされ皆様、感想欄にて数々の素晴らしいネーミング(駄竜王・変態等)を下された皆様、最後まで読んでくださった皆様、本当にありがとうございました。
興味がありましたらIF話や後日談の方もありますのでよろしくお願いします。
また物語の初期の方も手直しします。
慣れない掲載で読みやすい行間を暗中模索し、今の形に落ち着いたので初期の方をこちらで揃えて以降かと思います。
少しエピソードを足したり引いたりするので興味があれば覗いて頂ければと思います。