勇者一行の料理人   作:ドゥナシオン

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後日談③ 終の棲家

俺はもう・・・・・ここに一生留まり余生を過ごすか・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ヴェルザー様!ヴェルザー様何処におわしますか⁉」

「一体どこに行かれたのだあのお方は⁉」

「魔界全体に放ってある偵察部隊が最後に目撃したのは東の海に出たとか!!」

「-また-か!!!またあのお方の下に行ってしまったのか!!!」

「大変だ!!今すぐ人界の各国に通達せねば!!!」

「急げ!あのお方があの国にいたれば・・ーあの国ーを不運の国とは二度とも呼ばせない為にも急ぐのだ!!」

 

魔界が浮上して早一年近くが経とうとしている。

魔界でも初めての冬を乗り越えられ、ホッとした。

 

如何に魔族達が過酷な魔界の生活で頑丈な体となろうとも、雪降る寒さに耐えられない種族も一定多数いる。

特に火を操るドラゴンは寒さに弱い種族が数種いて、暖かい南国のパプニカの森に一時間借りをして簡易版の営巣地を築いて貰い、越冬をして魔界に戻ってきた。

 

もう人界にはお世話になり通しで、魔界の蓋になっていただのの積年の恨みの念など露ほども残っておらず、恩しかない。

 

其の人界を騒がしているのが自分達の主、ヴェルザー様だと、ヴェルザーの眷属にして親衛隊の竜人一同泣きたくなる。

 

竜人は見た目は人型だが体のどこかに必ず鱗があり、翼と尾は有る者と無い者がいる。

特徴的な爬虫類の特有の縦長な瞳孔を持つ瞳を一斉に曇らせ主の居場所を魔界から人界の方へと捜索範囲を広げつつ、魔界の神様と人界の各国に通達をする。

 

 

-また-主が魔界から人界にお一人で行かれてしまいました!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ねぇ~ヴェルザー・・・・これって楽しいの?」

「ふん・・・・俺がこれでいいと言えば良いんだ。お前は黙って俺の言う事を聞いていればいいのだティファ。」

「う~・・・・なにやら最後に体がひび割れた時、世界の代価の話で私の事助けられた恩は有ります・・」

「また敬語なぞ!!お前は本当に物覚えの悪い娘だ。」

「あう・・・・・助けてもらったお礼がこれでいいのヴェルザー?」

「ふむ・・・・白いドレスを-汚す-のが嫌かティファ?どんな汚れに塗れようともお前は綺麗だが・・・・・」

「あ!!ん・・・・やだヴェルザー!!顔をお腹に擦りつけたら・・・」

「クックック、此処がいいのかティファ?ではさらに・・・」

 

 

 

「・・・・・・何をしているのだお前は・・・・」

「あ!!大魔王!!!!・・・・・ミストとキル迄・・・何かありましたか?」

「いや~お嬢ちゃんこんにちは。そこのね、とっても周りに迷惑かけまくってる駄目竜王を魔界に連れ戻しに来たんだよ~。」

「・・・・さっさと魔界の-仕事場-に戻れ・・・・」

 

晴れて暖かい常夏の島・デルムリン島に、冥竜王と大魔王とその影の参謀と死神がいるってシュールだと、四人の間に入っている感じのティファは、バチバチと火花が散りそうな程お互いを睨みつけて極寒の空気生み出している四人に、なんと声を掛けたものかと頬を掻く。

 

波が届かない距離の砂浜に座り-ヴェルザーの頭-を膝に乗せ乍ら。

 

 

 

 

ティファは何時もの様に島での一日を過ごしていた。

 

ティファの一日の流れは大体決まっている。朝起きたら顔を洗い、ブラスじいちゃんとマァムが作ってくれた朝食を、家族みんなで摂る所から始まる。

 

マァムは今ティファ達と共に暮らしている。結婚はダイ達と同じ時にしようという事で二年後になるが、マァムは両親の勧めもあってデルムリン島に住む事になった。

 

ロカとレイラ曰く、村もミーナの代は割かし子供の数が多いので、若者たちが育つのだから過疎化の危機はなくなり、その中から村の代表になる子がいる筈、故にマァムはこれからは自分の好きな事をして自由に動くべきだと。

その言葉に、マァムは胸を撃たれ泣き崩れる様に両親にしがみ付き、ラーハルトの見守る中ワンワンと泣いた。

 

大戦時に知った自分の心の闇・・・それは自分は両親に頼られすぎてあまり心配されておらず、寂しいと思っていた事。

父が弱っていく半面、強くなる自分が家の、引いては村のお手伝いをする事が当たり前だと思われ、心配される事はもうなくなったのだろうと勝手に思っていただけに、ロカとレイラが自分の将来を真剣に考えてくれていた事が嬉しくて。

 

泣くマァムに、二人も申し訳なさで胸は一杯だった。弱くなる一方の大人達が、どうしても強いマァムに頼らざるを得なかった事が、ロカとレイラは言うに及ばず、ネイル村の大人達もいつもどこか申し訳なかったのだ。

そのマァムが、両親が心配で村に残ると言われては喜べなかった。

話し乍らも、デルムリン島の良さを無意識に生き生きと話すマァムを見ては。

 

往来しようと思えばティファが作るキメラの翼もあり、距離は無きに等しいのだから、自分達の事は心配せずに島に行けという父と母と、結婚式は是非ネイル村でも上げて欲しいという大人達に、何度もしても良いのかしらと笑いながら話てマァムは島にやってきた。

 

以来料理はほぼマァムが作っている。時折ブラスも手伝うが、ティファが作ることは滅多に無くなった。

 

其れはマァムの決意であり、自分がティファに美味しいものをうんと食べて貰いたいからだ。

ティファは自分が作るとほぼ食べなくなる。味付けをして味見をしてそれ度もう食べた気になって言いそうなのだと。

 

もっと食わさんとあれが-大人の体形-になる事は無いなと、ティファの健康診断を半月に一度している某老人魔族から言われてからは、マァムは燃えた。

兎に角お肉だお肉!!野菜は好きなんだからお肉を食べさせると燃えている。

 

其の甲斐あってかティファの頬は一層艶を増してぷっくりとし・・・こころなしか服の胸の部分とおしりがきつくなってきた気がするティファは、マァムの美味しい手料理をじいちゃんと父と竜騎衆とで三食楽しんで食べている。

 

ティファの普段の過ごし方は所謂-ニート-、つまりは無職。

料理人の看板挙げてもおやつ以外の料理はせず、日がな一日グーたらしている。

畑は島の皆と意外とガルダンディーが面白がって面倒を見ており、魚が入用ならばラーハルトとボラホーンが少し近海に出掛ければ大量であり、肉が欲しいと思うタイミングでウォーリアー達の船が肉を以て売りにやってくる。

 

そのお金もティファが昔お宝洞窟で稼いだ財産が大量にあるのでお金には困らない・・つまりはティファは引きこもりなのだ。

 

ティファも起きて直ぐはあちこちに精力的に出掛けはした。

一番に-全員-が集まっていたパプニカの次にリュート村に、其の後は数日間おきに各国を巡り、ご心配かけましたの行脚の旅へと言った後は、冬が来たのをきっかけに、ティファは一度も出掛けていない。

 

ティファ曰く、目玉があるのがいけないとか。

 

魔王軍が開発した偵察密偵用の目玉は、魔界側が和睦を申し出た一月後に人界のそこかしこに配置されている。

魔王軍の悪いイメージを少しでも減らしたい者達が、魔王軍開発の悪魔の目玉を大量生産して人界側に無料配布したのだ。

 

それぞれ繋ぎたいところを指定すれば、一体の悪魔の目玉は無数の場所へと瞬時に繋がる便利さに、人界の主要都市などの役所では最早手放せない必需品と化した。

タイムラグがほぼ無く、緊急案件などの時、物凄い活躍をしているのだから評価されて当たり前。これがあれば山間の中で過疎化している村も、災害に遭いそうな時瞬時に中央と連絡を取り合い瞬時に助けを呼べるからだ。

 

ティファはその便利道具にどっぷりと嵌っている。

遠方の友人たちと気楽にお喋りし、招待された時だけ行けばいいかと悠々引きこもり生活を満喫している。

実際にティファに会いたければあちらからくるのだからいいかなと。

 

兎に角ティファは、十二年間ずっと働いてきたのだから、せめて成人する十五歳まではこの生活を満喫する気満々である。

 

よく頑張った自分へのご褒美として、そして周りも其れを赦している。

兄のダイとポップが王族の仲間入りを果たすべく日夜勉学に励んでいると兄達が話しても、頑張れといえばお前はのんびりしろとお達しを出され、世界中が忙しいのだとお茶をしに来る某眼鏡王様や某一流魔王様話していても、アドバイスを求められることは一度もなく、自分が大人になるころには大半終わらせると言っては優しく頭を撫でて帰って行かれる日々で、お出かけ先のトップは大魔王の居城で夕食を数日おきに共に摂るくらい。其れもキルの送迎でだ・・・・出掛けるというには少々違う気もするが兎に角、引きこもり嬢ティファは、いつもの様に朝食を摂り終え、今日は何しようかと海岸にシートを広げて寝そべっていた時に-それ-は来た。

 

西の海から何か来ると気配を感じて体を起こせば、小さな点が見る見るうちに大きくなり、あっという間にそれは来て・・・・・気配に気が付いた竜騎衆とバランとマァムとスカイドラゴンのルードに囲まれ守られる布陣が出来た瞬間砂浜に地響きを立てて降り立った-黒竜-に、バランはあっけにとられて呟いた。

 

「・・・・・何をしに来たヴェルザー?」

「ちび助に会いに来たのだが何か問題があるのかバラン?」

 

地に降り立ち、威風堂々としている黒竜からの発せられた言葉がこれなのはどうなんだと、警戒した全員はがっくりしたくなったのは悪くない。

 

別にヴェルザーは最早敵ではなく、何なら大魔王と同じくらいティファの命の恩人であり、ヴェルザーは長年あらゆる怨嗟を感じも受けもして、負の思いに心を獲られる事に産み疲れているのでバランに対する怒りも何もなく、本当にただティファに会いに来たのだと分かってからは、ティファは朝着替えたパフ袖の白のミニワンピースのまま砂浜に座り込み、ヴェルザーはそのティファの小さな膝の上に頭を横たえ共に日光浴をしながら海を眺めている。

その時のお達しで、以降自分には敬語は禁止だと言うヴェルザーの言葉も律義に守りながら。

 

ヴェルザーはそれなりに巨体であり、小さなティファの膝に乗る筈も無いのだが、そこはヴェルザーも太古より存在する最後の知恵ある竜としての面目躍如で、重力呪文でティファに乗る自分の頭の重さを操り、丁度成人男性ほどの重さしかティファは感じておらず、膝が足らない部分はティファが結界ジ=アザーズの強度を膝と同じ位にして展開し、ヴェルザーに膝枕をしていられる。

 

ヴェルザーの頭部をティファが時折優しく掻いて、二人して他愛無い話をしながら海を眺めるだけでも二人は癒される。

二人共に、過酷な道を歩んできた。

 

片や神の目論見で世界の為に強制的に働かされ、片や神に請われてこの世界のために働いた差は有れど、バーンと違いミストといった相談相手は共におらず、過酷で逃げ出したい時も山ほどあった二人の心は疲れ果てているのだから。

 

そして戯れに、ヴェルザーがティファの腹部に鼻先を擦りつけている所に大魔王御一行様も島に来た。

 

-先日-のように、ヴェルザーがやらかす前に・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

半年ほど前、ティファが目覚めた時-あらゆる意味-で世界中が騒々しくなった。

それはティファが起きた事により、なんとそれを察知したヴェルザーが居城から地上界のパプニカ国にそのまんま黒竜姿を隠すことなく人界を音速ほどの速させすっ飛び、パプニカ城に突撃をかましてくれだのだこの駄目竜王は・・・・当然新たな敵の襲来かと、何も知らない人界はパニックになり、城に突撃をかまされ、屋根が半壊したのを見たパプニカ城下が大騒ぎになったのは言うまでもない。

 

そのパニックを抑えるのに大活躍したのが件の無料配布・悪魔の目玉であった。

 

各国の王達はティファが目覚めて喜んだのも束の間で、彼の駄目竜王突撃後すぐにカールの賢王配・アバンの号令一下で世界中の目玉ネットワークをリンクさせ、勇者ダイ一行の料理人・ティファが目覚め、元気に料理をして魔界と人界の王達に料理を振舞ってくれた事を。そしてその料理人が目覚めた事で、料理人の命の恩人ともいうべき冥竜王ヴェルザーが居ても立っても居られなくなり、魔界より飛来し-言祝ぎ-に来たと急いで知らせ、以て人界の大パニックは防がれた。

 

半壊した屋根は、後日ヴェルザーの眷属が平謝りに謝りながら弁償金と、直す為の職人を引き攣れ一日で直したのだが!またもや主が不意にいなくなったと泣きつかれたバーンが、もしやと幼な子がいるデルムリン島に来てみれば案の定いて!幼な子の膝にいるとは許し難い!!!

 

「さっさと仕事に戻ったらどうだヴェルザー!!」

「ふん!!瘴気も今のところ無い魔界で何の仕事があるというのだ若造が!!」

「ッ・・・・・駄天使長老達を罰するのは・・」

「あれはもういい、飽きた。」

「・・・・・何?」

「あれらは自分達よりも酷いのを見たせいか、以降は真面目に働き俺に反抗すらせん・・・・見たとこほ数十年の寿命しかない者をいたぶったところで詰まらん・・・」

 

何かに言い訳する様に、ヴェルザーはバーンの言葉を否定しながらティファに頭を預ける。

 

もう恨むのも恨まれるのも面倒な事この上ないほど、ヴェルザーは倦み疲れていた。

あの時、世界を変えたいと言ったティファに、どうしようもない世界なぞ好きにしろと言ったのは本心からで、世界どころか周りの事象にも興味が失せたのだ。

ティファとダイ以外には。

 

この二人の行く末を、見るともなしに見れればそれでいい・・・・つまるところ

 

「其方は隠居したいのかヴェルザーよ?」

「・・・・・隠居・・・・隠居か・・・・・」

「ふむ、となると其の方に付き従い、今も仕える気でいる眷属達はどうするのだ?」

 

バーンの言葉に、ヴェルザーは自分の現状がなんなのか漸く分かり、納得する。

そう、自分はもう表に出る面倒事をせず、日がな一日ティファがいてダイが帰ってくるこのデルムリン島に居たいのだ。

眷属達?あれらは好きにすればいい、数は数十とおらず、デルムリン島の周りの離島にでも住まわせれば・・・

 

「ここに住むのヴェルザー?」

「ふん・・・・迷惑かちび助?」

 

バーンとヴェルザーの遣り取りを、静かに聞いていたティファの問いに、ヴェルザーは少し意地悪く聞く。

 

ティファなれば嫌だという訳もなく、どんな言葉で自分を受け入れるのか気になって。

そしてティファからの言葉は、予想以上の優しい言葉であった。

 

「眷属の皆と共においでよヴェルザー。ここには素敵な事が沢山あるんだよ。春になれば渡り鳥が夕日の海を渡って、産卵期で忙しく跳びはねるお魚の群れが綺麗なんだよ。

夏の大嵐は大変だけど、その後の虹が大きくて凄いんだ。

皆で一緒に沢山見ようねヴェルザー。」

 

ヴェルザーの頭を優しく撫でながらティファはデルムリン島で見られる素敵な事を沢山話し、-一緒に-見ようと。

 

 

ああ・・どうしてこいつは・・・・・

ティファの優しい言葉を聞くと、忘れていた大切な者達の言葉が鮮やかに蘇る。

 

ヴェルザー様!!見てくだせぇ!魔界水晶もこうして磨けば綺麗だすよ!

この地も、捨てた物ではありませんねヴェルザー様。

 

長い竜生の自分からすれば、-たったの二千年-しか共にいられなかったクックとロビンの言葉が・・・・

 

優しい自分のコマドリ達と同じ様な事を自分に言ってくれるティファとダイがいるこの島で、後-百年-の生を終える、終の棲家に・・・・・

 

 

輪廻転生の神、マリシュ―スが言った言葉。

 

おそらくこの先瘴気が発生したとしても、浄化装置は必要ない程であり、精霊達が管理していく事、それにより

 

「お前を竜の神との約定通り、輪廻の輪に戻してやる。-今-のお前の寿命が尽きた後、お前は二度とヴェルザーではなくなり、-他の何か-になる。」

 

それは羽虫か獣か、草木かもしれんがなと性悪嗤って言われた事だが、ヴェルザーからすれば-ヴェルザー以外の何か-になれればそれ以上の望みはなかった。

 

嬉しい事も確かにあったが、殺されても-自分-でいる辛さにはもううんざりしている。寿命が後百年だと言われ、ならば本当に好きな場所で好きに逝きたい・・バーンの若造の寿命を半分貰ったちび助は言うの及ばず、もしかしたらダイなれば天族か魔族か竜族の寿命の長さを受け継いでギリギリ自分を見送ってくれるかもしれないと淡い期待を抱いて。

 

 

真面目なヴェルザーの答えに、とっくりとバーンはヴェルザーを見て、そして踵返す。

 

「ティファよ、とりあえず我等は魔界に帰り、ヴェルザーの言葉を彼等に伝えに行く。後日ゆるりと会おう。」

「分かりました、キルもミストもまた後日に。」

 

ヴェルザーの要望を、ヴェルザーの眷属に伝えに帰っていった。

バーンもヴェルザーの思いが痛いほど分かる。自分も死ぬるならば、幼な子の下でとこい願っているのだから。

自分とティファは、寿命を分かち合い、二百年の後に共に同じ時に死ぬ定め。

黄泉路を共にする前のこの世を去る時も共にと願うのは我が儘だろうか?

 

後日ヴェルザーは王国の全てを完全に手放す事を世界中に通達し、ヴェルザーの眷属もデルムリン島と離島に移り住み終生ヴェルザーに仕え、主亡き後は墓守を数名残し、後は思い思いの場所に放浪の旅に出た。

 

駄天使長老達は、瘴気問題が片付きヴェルザーに寿命の年数を正確に教えられた後好きにしろと放られた。

 

何をして良いのか分からない長老達を、見かねた三神達は天界に戻る気は無いかと聞いたが、マリシュ―スという反面教師を見せられた後に生じた罪の意識で戻る気はなく、元々治療呪文や薬学に通じていた長老達は、テランの-とある薬草園-で某魔族親子と共に若き薬学の天才に教えを伝授した後はふらりといなくなり、その足跡を知る者は誰もいなかったとか・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

数日後に帰省したダイがヴェルザーを見て目を丸くしたが、ふんわりと笑ってヴェルザーを歓迎した。

 

「ゆっくりとして過ごしてねヴェルザー。」

 

その一言に、ヴェルザーは泣きたくなる。

本当にダイもロビンに似ている。

 

ティファをこの世界に帰す条件として、マリシュ―スが自分に問うてきた質問が脳裏によぎる。

 

お前は何故ティファを此処までして守ろうとしている

 

冥府の底に、魂抜けをしてまでティファを追った自分に問うてきたあの時の自分の答えも鮮やかに思い出される

 

 

     「俺はこの二人を愛おしく思うが故に、守ると決めたからだ」

 

かつてクックとロビンを愛した時の様に、この兄妹を愛したが故に守らんと誓ったのだから




このお話はここまで


物語に出てくる周りが、ヴェルザーを赦されたんだから、もうのんびりさせてあげてよという声が聞こえた気がして書いてみました。
最初に敵役として出したはずのヴェルザーと駄天使長老達を出した時は、まさかヴェルザー達の着地地点がここになるとは筆者も思っておらず、出来上がったこの話に自分で驚いています。

それでも主人公たちは喜び、皆でデルムリン島でワイワイ賑やかになる風景が浮かぶようで、これはこれでいいのかとも思います。
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