まぁ・・・・ちょっと先進的過ぎたかなとは、発案したティファ自身も思わないでもないが、それにしたって・・・・
ティファの出した-私が考えたモンスターと人との共存への道への第一歩案-の前半たる図鑑案はとても良かった。
今までモンスターは周りにいれども、其のモンスターがどのような生き物であり生態系だの縄張り分布図だの脅威の度合いだのを記したものはあるにはあるが、それらは主にそのモンスターの脅威や攻撃方法などがもっぱらであり、-対処専門書-の様になっているものばかりである。
それは当然の話であると言われればそこまでではあるが。
この世界においてモンスターとは-そういう者-でしかないというのが原因であり、一般的な思考を持つ者としてはモンスターとは近づいてはいけない者であり、もし万が一遭遇してしまった時の対処法だけしか知ろうとは思わず-仲良くなるための方法-を知ろうなどというのはよっぽど奇特な人物としか言いようがなく、だからこそティファの発案する図鑑は新しい試みといえる。
ティファの発案した図鑑には確かに脅威と対処方法が詳しく書かれているが其れだけではなく、きちんとそのモンスターの好きな食べ物や嫌いな食べ物、好む事・嫌いな事、縄張り分布図や子育ての時期などの生態がしっかりと載っている図鑑である。
好き嫌いが分かれば親近感が湧く、近寄ってはいけない場所や時期が分かれば脅威に遭う事は格段に減るだろうからやたらと嫌われる率が減ってくれるのではないかというティファの望みが幾重にも入れられたその図鑑案は、読み進めていくうちに少々・・・・物凄く荒んでいた大人達の心を和やかにしていった。
どのような目に遭おうとも、どのように立場が偉く成ろうともティファの根幹は優しさで溢れており、この資料を作成したという事は子供達も全員が賛同をしていることを示唆しており、この子供達の心がこのままでいて欲しいと願う程のものであったのだが・・・・
「ティファ・・・・その・・・・モンスターの人形やぬいぐるみというのは?」
図鑑案の資料をすべて読み終え細かい事や決め事は後程するとして、指向性はこれでいいだろうという事でティファの提案第二資料が配布され少ししてから・・・・カールの賢王配と名高い当代随一の頭脳の持ち主たるアバンが、-凍り付いた大人達-を代表して物申したのを、図鑑資料配りの時とは違ってダイやポップ達をしてもなぜあのように微妙な顔をして配っていたのかが分かってしまった・・・・・道理でティファ大好きでティファのする事にほとんど賛成するチウの表情も冴えないわけで・・・・よもや自分を模ったぬいぐるみを世に出してみませんかを提案されれば誰だって大いに戸惑うだろう・・・
だが、ティファだとて本気でこの案を考えて出している。
人間、興味のない事を字にされて渡されたとて読む者など一体幾人いようか?
モンスターの脅威や対処法以外の図鑑を渡されたからといって有難がって読むのは学者や研究者の類がせいぜいで、一般の人に普及する見込みはかなり薄い。
ならば-モンスター自体-に興味を持ってもらえるようにする事こそが、本当の共存への道への第一歩だと考えた上でのティファの発案であった。
偉い人からの押し付けの考えで進められる共存への道筋は、それはいつか下からの不満で溢れて大きな失敗で消し飛ぶ未来が見える。
だが自主的に好きになってもらい、理解を深めてくれれば或いはと
その道は果て無く長く、もしかしたら魔界を救う為に助けるかどうかを決断したあの時よりも困難な道のりかも知れないがそれでも、不確かな未来であっても少しでも平和な道が出来る事を願う。
冗談でもまして面白半分ではない事はティファ以外の全員もよく知っているだけに、意図を聞いてからは猶更溜息をつきながら思案する。
何とか-一月以内-に世界会議を召集する算段と-この議案-をきちんと形作る道筋を作るべく・・・・・この優しい子供達の思い描く未来に辿り着くための道筋をつける算段をしながら
今宵ここまで・・・・お待たせしました!!!
物凄く短文となりましたが案があるのにどう持っていけばいいのか筆者の脳内が迷走してようやく道筋が出来たので投稿させていただきました!
後数話と幕間を入れて、小石世界全て終了できるように頑張ります。