勇者一行の料理人   作:ドゥナシオン

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バルジ島の決戦終了です


つつがなくになって無い!!

予定通りヒュンケルが氷の柱を、クロコダインが炎の柱を打ち壊して結界は破れた。

その後は原作と変わらず、ダイ兄はヒュンケルの助言を受けてアバンストラッシュを完成と。

惜しむらくは原作通りすぎで、クロコダインがザボエラを取り逃がした事か。

あのダニさっさと消したいから、ロモスで薄汚い作戦をもちこんだ奴は芯から腐ってそうだから逃がさない方がいいと念を押したんだけど、まあ仕方がない。

あのダニがいないとハドラーは真・ハドラーにバージョンアップされなくて、どんな未知数が生まれるかなんて面倒くさい。

 

ちょこちょこと原作と違うのもちらほら見られた。

まずポップ兄、爆弾岩の大群の下に隠れ潜んでいたフレイザードの気配感じて、バダックさんの爆弾を投げて、フレイザードの潜んでる辺りでベギラマを打ち込んで爆弾岩との相乗効果で大ダメージ与えてやってた、非道をしたんだからざま見ろだ。

 

次ヒュンケル、ヒュンケルって防御下手でいつも特攻精神持ってんですか位に大怪我しながら戦闘終了な人なので、島でのお友達ベホイミスライムのべほちゃん貸して上げたら、べほちゃんが燃えてた。

 

 

 

-回想-

 

この人いったい何なの⁉死ぬ寸前まで戦うなんて馬鹿なの?阿呆なの?死にたいの?

 

ハドラーとの一騎打ちの為に、ティファから借りたべほちゃんを森に隠したヒュンケル。彼の側に来たべほちゃんは心底呆れて、ティファから渡された薬の瓶を開けて傷に流し込み、ベホイミをしながら決意をした。

この人僕がいないと駄目な人だ!! -べほちゃん、これから会ってもらう人はかなり自分の事を粗末にする人だから苦労かけるね。- 

ティファの言う通りだ!こんなひどい戦い方をしていたら、早晩死ぬか良くても廃人になる!!

そうならない様に僕が面倒を見ないと!!!-触手を高く上げて決意をするのであった。

 

 

う~ん、あの温厚なべほちゃんを怒らせるヒュンケルもある意味で凄い。でもこれで原作よりもダメージが残る体になる確率が減ったか。

意外でもないけどヒュンケルもべほちゃんを労わってる。

肩に乗せて移動して、フレイザードに負け勧告してる時は面白かった。

 

 

-回想-

 

「この人数では貴様に勝ち目はない!降伏をしろフレイザード!!!」

ここまではまあ普通なんだけど、「べほ、危ないからお前は向こうにいってまた隠れていろ。」 -分かった!怪我しないでね!!-

さりげなくべほちゃんを気遣ってた。どうやらいいコンビになりそうな二人で安心した。

まあ見ていたダイ兄たちは少しきょとんとしてたけどまあいいか。

フレイザードなんて自分を舐めてんのかとかヤンキーぽくきれてたけど、倒したし問題無し。

 

 

姫の方はギリ間に合わなくて、マァムさんの魔弾銃壊して氷から出しても死ぬ寸前だった。

私の薬なければ死んでたか。クロコダイン達に渡した青いマジックリングには、火傷・凍傷・HP・MPの回復薬と生命力底上げの万能薬を渡した。

生命力底上げは、デルムリン島の洞窟で手に入れた精霊樹の葉っぱ入り。

かつてはテランに生えていた精霊樹、父さんが破壊して今はもうないこれから手に入らない。奇跡のアイテムを薬にしたものだからよく効く。

死にかけて飲めないレオナ姫に、ダイ兄は涙をこぼしながら口移しで飲ませて事なきを得た。

あの薬はあと四・五本しか作れない、大事に使わないといけないか。

 

ここまではいいんだけど、厄介事発生!!

なんとあの無口・冷徹参謀ミストバーンに、ポップ兄とマァムさんが名前覚えられちゃったよ!!何故に⁉まだ序盤でレベル低い二人が目を付けられるって運があるの無いのどっち!!

原因は二人の優しさだった。

これまた原作通り、空の技を会得したダイ兄にコアを斬られたフレイザードの元にミストバーンが来て鎧を貸し与えて、サクサクとやられたことに文句を言ったフレイザードの目を踏みつぶしたミストバーンに、二人が怒った。

 

「何て事すんだよ!!そいつはお前の仲間だろ⁉」

「仲間にそんな事をするなんて最低よ!!」

ミストは心底驚いた。今まで殺し合いをした相手の為に怒る者なぞ、ついぞ見た事も聞いたことも無い。

だが二人の目は本気であった。子供だ大人だの関係なく、その瞳には純粋な怒気と、覚悟が見て取れる、素晴らしい!

紋章を発動させたダイの力も素晴らしかったが、この二人の子供の中にも素晴らしい力と心が宿されている!!

自分は特殊な者の為、どうしようとも強くなることは出来ない。それ故に、強くなろうと努力を惜しまないもの、志を持つものをついつい興味を持ってしまう。

「・・・我が名はミスト・バーン・・名は?」

短くとも人間と会話をしたのは弟子のヒュンケル以外なく、まして敵対者と言葉を交わしたことは、生まれ出でて数千年で初めてで、案の定倒れ伏しているヒュンケルが信じられないものを見る目で自分を見ている。

「俺は勇者ダイの一行の魔法使いポップだ!!」

「同じくマァムよ!」

二人の目には敵愾心が煌めいている、本当に素晴らしい。

「・・・覚えておく・・・」

 

 

そう言い残してミスト帰っちゃったけど、不味い、敵の大幹部どころか大魔王バーンの本体管理者に覚えられていい事あるはず無し。でも仕方がない、二人共フレイザードの最後があんまりにも酷いから怒ったんだし。

でも、バルジ島に仕掛けておいた式で覗けて良かった。

良かったけど、今の私の状況が良くない。

テランの回復の泉の水・リンガイアのMP回復薬の泉の水は順調だったのに、最後の一つ、火傷用の薬草が見つかんない!!これは本当に不味い!!!

次って間違いがなければ父さんが来る!そしたらライデイン・ギガデインも、もれなく降ってくる!!

雷の傷はほぼ内臓や皮膚の火傷が主だから、火傷用が欲しいのに!!

いつもあるロモスの薬草の宝庫に行ってもないなんて!これじゃあ薬の精製も入れて二・三日かかっちゃうよ!下手したらダイ兄の記憶消されちゃう!!

双竜の紋章だののフラグいらんから!ダイ兄も父さんも生き残らせる方面で行くんだから!!

双竜閃がなくとも強くなる方法は考えてあるし、なによりもポップ兄の事がある。

記憶消される=ポップ兄のメガンテフラグ立つのだけは絶対に阻止もんだ!!

あれは原作通りいく確率が低いんだから、回避したいものの中でもトップにはいってる。

竜の血がなくてもポップ兄なら強くなれる!だって私のお兄ちゃんだもの。

 

バランとダイ達との激突に間に合わせるべく、式でバルジの決戦を覗き見しながら薬作りに邁進するティファであった。




原作よりも実力が上がった一行は、少しずつ原作と乖離をしてきました。

頑張りますので感想をください!

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