鋼鉄の魂   作:雑草弁士

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『エピソード-009 交渉』

 アルバート中尉とアーリン中尉、そしてキースは、ドリステラⅢ駐屯軍基地の司令室で幹部会議を開いていた。キースが発言する。

 

「アイラ伍長が開けることに成功した金庫の中にあった書類がこれです。まず最初に、ドリステラⅢの詳細マップ。印が5つ付いていますが……いずれも人跡未踏の辺地です。少なくとも表向きの記録に残されている限りでは。ただし……次の書類の内容を信じるとすれば、人跡未踏というのは間違いである様です。」

「やっぱりそうかい?」

 

 アルバート中尉の問いに、キースは書類を差し出す。アルバート中尉はそれを見て唸る。

 

「ううむ……。」

「どうしたんですか?」

「いや、アーリン中尉、読めないんだよ。キース中尉、これは暗号文かい?」

「いえ、古語です。星間連盟以前の、1,000年以上前の地球の言語で書かれています。これは最近作られた書類ではなく、古文書の写しの様ですね。ただし書かれたのは星間連盟期ですから、既に連盟共通語に切り替わっていた時期ですし、暗号のつもりもあったんでしょう。

 あれ?翻訳文を一緒に付けておいたはずですが……。」

 

 アルバート中尉は書類を急いで捲る。後半に、その翻訳文が添付されていた。

 

「アイラ伍長は、これを読めたのかい?」

「いえ、一番上の地図でもしやと思って、急いで俺の所へ持ってきたそうです。」

「じゃあ読んだのは……。」

「俺です。」

 

 こめかみを揉みながら、アルバート中尉は疲れたように言う。

 

「よく読めるねえ、こんな物。」

「ちょっとした趣味でして、2000年前後のことには詳しいんですよ。」

「ちょっと私にも見せて下さ……。うわ、ちんぷんかんぷん。」

 

 アーリン中尉に尊敬の視線で見られ、キースは居心地の悪さを味わった。キースが2000年前後の時代について詳しいのは勉強の結果でも、趣味でもなんでもない。前世で生きていた時代がその頃だっただけだ。しかも書類が書かれた言語は、なんと日本語である。おまけに東北弁。

 アルバート中尉はおもむろに言葉を紡ぐ。

 

「この翻訳文を読む限り、この惑星には星間連盟期のバトルメック倉庫があった様だね。1つ1つはそれほど大規模な物ではない……と言うよりむしろ小規模な物だけど、数が5ヶ所もある。」

「ええ。しかもかなり妙な代物を置いてあったらしいです。と言うよりも、この片田舎の惑星の、更に奥地を使って、人目につかない場所で色々と実験してた様なんです。そして実験が終わった機体を倉庫に収めておいた……。倉庫の中身は、NAISに送るべき代物ですね、おそらく。」

 

 NAISとはニューアバロン科学大学の略称である。そこでは日夜多数の優秀な科学者、技術者によって研究が進められている。そしてそこでは、星間連盟時代の失われた技術を再現、再発見しようとの試みも行われているのだ。

 アルバート中尉は眉を顰めて言った。

 

「……この書類が、やつらの手の中にあったという事は、だ。」

「……やつら、星間連盟期の進んだ手の込んだトラップにかかって全滅してくれないかしらね。」

「そう言うオチは非常に好むところではありますが、それに頼るわけにも行かないでしょう。」

 

 アーリン中尉が肩を竦めて言った冗談に、キースは同じく肩を竦めて返した。キースはふと思い出したことを口にする。

 

「そう言えば……。あの取り戻したフェニックスホークに乗っていた男、奴らの偵察小隊隊長、この件について何か知らなかったんですか?」

「ああ、あのフェニックスホーク。うちのリシャールに貸してくれた、あれを使ってた奴のことね。」

「尋問したんだが、奴らの指揮小隊と火力小隊の残りが何処へいったのかは、頑として口を割らないんだよ。拷問するわけにもいかんし……。いや君から聞いた、奴がやったことを考えれば、拷問しても許されるとは思うんだけど、ちょっと抵抗があってねえ。」

「……いえ、それで正しいと思います。奴らが外道だからと言って、こちらが外道になる必要はありません。」

 

 苦虫を噛み潰したような顔で、しかしキースはアルバート中尉の判断を肯定する。彼は話題を戻した。

 

「……で、この地図の話になるのですが。十中八九、奴らの行った先はこの地図の……仮に第1ポイントと名付けた、ここから一番近い印のところでしょう。」

「気圏戦闘機が飛べればなあ……。高高度偵察に飛ばすのに……。」

「ライトニング戦闘機2機は、修理部品が明後日届くのよね?」

 

 そう、損傷したライトニング戦闘機の部品がようやく届くのだ。修理にかかる時間はサイモン老の卓抜した技術をもってしても、2機あわせて2940分=49時間だ。1日8時間働いたとして6日と少し、6時間残業を続けて1日14時間働いた場合で3日半になる計算である。明後日に間違いなく問題なく部品が届いたと仮定して、1機だけならば3日後か4日後には復帰できるだろう。2機が完全に揃うのは6日後頃だ。

 首を傾げたアルバート中尉は、キースに尋ねる。

 

「マイク少尉かジョアナ少尉のどちらの機体を優先する予定なんだい?」

「マイク少尉機です。彼の方が空戦能力は高いですから。それとジョアナ少尉は能力的にその他の場面で使える人材なので。」

「しばらくフェレット偵察ヘリコプターに乗ってもらうしか無いわね。ただ、フェレットだと機体が脆弱だから、前には出せないわよね。」

 

 アルバート中尉は、むう、と一声唸ると何やら決意した表情になる。

 

「よし!現場にはメックと車輛で直接行くしかないな!第1ポイントなら、それで多少強行軍にはなるが、片道2~3日で行けるはずだ。その他のポイントにはレパード級を使わなければならんだろうが、今は先日の作戦で使ったばかりで推進剤が心許ない。まずはメックと車輛で行こう。

 ただ、この惑星上に存在する星間連盟期の遺跡となると、所有権は惑星公にある。ちょっと惑星公、ドリステラ公爵ザヴィエ・カルノー閣下のところまで、出かけて来よう。ドラコ連合のやつらが星間連盟期のメック倉庫を狙ってますってご注進して、遺跡の発掘許可を貰ってくる。……上手く話を持っていけば、発掘の報酬が恒星連邦との契約とは別口で、何かもらえるかも知れない。

 私が帰ってきたら……。そうだな、ここの守りに1個小隊残して、2個小隊で行ってもらおう。敵が発掘中ならそこを強襲、いなかったら自分たちで発掘、既に発掘されて敵が撤退してった後なら追跡してもらう。」

「ここに残る小隊は……って決まってるわね。総指揮官であるアルバート大尉待遇中尉がいなくなるわけには行かないもの。」

「ああ。けど、うちの偵察兵エルンスト曹長を貸し出すから、人材面は大丈夫だろう。ただ、サイモン曹長だけ残してくれないかい?明後日からライトニング戦闘機の修理に専念して欲しいんだよ。」

 

 その言葉に、キースはちょっとだけ悩む。だがライトニング戦闘機2機の復帰は急務だ。彼は承諾する。

 

「わかりました。第1ポイントには、他の人材で行きましょう。」

「ありがとう。それじゃ、キース中尉かアーリン中尉、どちらか一緒にカルノー閣下のところまで付いて来てくれないかな。」

「え゛……。ちょ、ちょっと私はお偉いさんとの交渉には向いてないですし……。」

「……わかりました、アーリン中尉は基地の留守をお願いします。俺はお貴族様相手も少しは慣れてますから。」

 

 目に見えてほっとするアーリン中尉に苦笑しながら、キースはアルバート中尉に向き直る。

 

「アルバート中尉、すぐに惑星公の屋敷に連絡を。アポイントメントをまず取らないと、門前払いされかねません。」

「そうだね。」

 

 執務机の上に設置してある、電話の受話器を取って、アルバート中尉は外線に繋ぐ。彼はドリステラ公爵、ザヴィエ・カルノーの邸宅に電話をかけた。

 

「急なお電話、失礼いたします。私は恒星連邦ドリステラⅢ駐屯軍司令、アルバート・イェーガー大尉待遇中尉と申します。そちらは公爵閣下のお屋敷でございますか?はい。惑星防衛のことで少々重大事が発生いたしましたので、公爵閣下に直接お会いしてご相談したいと存じます。つきましては、至急お約束を取り付けていただきたいのです。はい。

 ……。……。」

 

 どうやら、しばらく待たされているらしい。だがさほど時を置かず、またアルバート中尉は喋り出す。

 

「……。はい。おお、本当でございますか?ありがとうございます!では至急、そちらへ赴きます。ではこれにて失礼いたします。……さて、キース中尉。急いで車の準備をしてくれるか?」

「うちのジープを出します。運転手は……。これもうちの、ジャスティン・コールマン二等兵を出しましょう。うちで2番目のドライバーです。」

「……1番は?」

「サイモン曹長です。スピーダーのレースに出ても、アマチュアのレースなら軽く優勝、プロのレースでもいいとこまで行ける腕前ですよ。」

 

 妙な顔になるアルバート中尉。あの老整備兵が、プロのスピーダーレーサーにも勝る超級ドライバーだなどとは、思ってもいなかった顔だ。彼は気をとりなおして、再度尋ねる。

 

「そのジャスティン二等兵は、どれぐらいの腕前なんだい?」

「まだ並に毛の生えた程度ですが、運転に才能があるらしくて、車の挙動の端々にその片鱗が見られます。」

 

 キースはそう言いつつ、今度は自分で電話機の受話器を取り、内線電話で歩兵部隊のエリオット軍曹にかける。

 

「ああ、軍曹。訓練中すまん。ちょっと今すぐ出かけなければならないので、ジャスティン二等兵を運転手に借りたいんだが。そうか、じゃあジャスティン二等兵にはジープを置いてある車輛格納庫の前で落ち合おうと話しておいてくれ。なるべく急ぐよう伝えてくれると嬉しい。ああ、では。

 手配できました。アーリン中尉、留守を頼みました。」

「まかせておいて。サイモン曹長のおかげで、ウィットワースも応急修理だけど復帰したし、基地の守りは万全にしてみせるわ!」

「いや……。我々がいない間、私の『機兵狩人小隊』の残り3名と、キースの『SOTS』の残り3名、それに整備兵や偵察兵、歩兵たちや助整兵、それに基地全般の管理、全てを見てもらわなければいけないんだけど。それに帰って来たら即第1ポイントへの出撃になるから、その出撃の準備もやってもらわなければならないんだがね。私の代理ということで、書類の関係とかも含めて全部。

 出撃はバトルメックが『SOTS』全機、『デヴィッドソン装甲巨人隊』全機、この基地にいまいる偵察兵全員、サイモン曹長を除いた『SOTS』『デヴィッドソン装甲巨人隊』所属整備兵全員、『SOTS』所属歩兵部隊全員。メック戦士以外が搭乗する車輛の手配も済ませておいてもらわないと。ああ、フェレット偵察ヘリコプターも出さないといけないから、航空兵ジョアナ少尉も出てもらうことになるねえ」

 

 アルバート中尉の台詞に、アーリン中尉は固まる。だがアルバート中尉は、今までこれらの事をこなした上で普通のメック小隊長としての仕事もやっていたのだ。キースもそれらを手伝って、書類仕事は随分こなした上で自分の小隊の面倒も見ている。その上で2人とも、バトルメックに乗るために身体を鈍らせないようトレーニングや、シミュレーター訓練の時間もひねり出しているのだ。アーリン中尉はまだまだ甘い。

 キースは、例の書類を司令室の金庫にしまいながら言う。

 

「アーリン中尉、ですが惑星公爵閣下とのお話合いの方が、ずっと大変なんですよ?では行ってきます。アルバート中尉、急ぎましょう。」

「ああ。急ごうか。公爵閣下を待たせるわけにはいかないからね。」

「わかってるわよ……。頑張ってね……。はあぁ~。」

 

 消沈しているアーリン中尉を残し、キースとアルバート中尉は早足で司令室を出ていった。

 

 

 

 キースとアルバート中尉は、ドリステラ公爵ザヴィエ・カルノーと向かい合って、ソファに座っていた。無論、勧められたから座ったのであり、公爵閣下の前で勝手にさっさと座るような不作法はしない。ちなみに運転手として連れて来たジャスティン二等兵はこの場にいるわけもなく、ジープの運転席で、忠犬の様に待っている。身分も階級も低い彼に、貴族の屋敷に入って休めとか、公爵閣下と相対して応接間のソファに座れとか、いったい何の拷問だという話である。第一彼は、アルバート中尉――大尉待遇であり、現在のドリステラⅢ駐屯軍司令官でもある――という偉いさんの運転手を命じられただけで、緊張してかなり精神的に消耗していたのだ。まあ光栄にも思ってもいた様ではあるが。

 

「……すると何かのう、大尉。」

 

 ザヴィエ公爵は、アルバート大尉待遇中尉のことを、あえて大尉と呼んだ。牽制のパンチである。

 

「クリタのやつらがこの惑星にやって来たのは、その星間連盟期の遺跡の場所が書かれた古文書を発見し、それを盗みに来た、そういう事かの。」

「はっ!ただいま捕虜を再尋問しておりますが、間違いないでしょう。先に我が方の降下船を攻撃したのは、侵略目的と思わせてこちらを亀のように防御を固めさせ、動きが取れないようにする目的もあったかと。

 しかし我々は機先を制し、敵の本拠地となっておりましたユニオン級降下船を奪取に成功し、この情報を入手いたしました。」

 

 アルバート中尉は、自分たちの行動には落ち度が無く、さらに成果も上げているのだとアピールする。ザヴィエ公爵は唸る。

 

「ううむ、忌々しき事態であるな。わしも、星間連盟期のバトルメック倉庫の重要さは痛いほど理解しておる。なにせ今はバトルメックを孫に譲り半分隠居の身と言えど、わしとてこれでも1個連隊を率いて恒星連邦のため、戦った男じゃ。

 で、どうするかのう。惑星軍にはバトルメック部隊は数少ない。というよりも、ほとんど無い。1個分隊規模、軽量級のワスプとスティンガーが1機ずつあるだけじゃ。あとは戦車部隊ならそこそこあるが……。孫の部隊は恒星連邦政府の命で、重要惑星の防備に就いておるでのう……。」

 

 再びザヴィエ公爵のターン。公爵はあえて自虐的に言う事で、「自分たちがやります」と言う言葉をアルバート中尉から出させようと目論んでいる。アルバート中尉側も、自分たちでやることは異論はないが、できることなら惑星政府=ザヴィエ公爵からの依頼という形を取りたい。

 だが時間が無い。既にドラコ連合クリタ家のバトルメック部隊が、大勢の整備兵や偵察兵とメック戦士候補を連れて、おそらくは発掘を既に開始しているのだ。キースはアルバート中尉にアイコンタクトを送る。アルバート中尉もやむなしと、まぶただけで頷きを返す。

 キースは割り込んだ。

 

「発言をお許しください、閣下。」

「ハワード中尉!下官が上官の話に割り込むな!」

「まあまあ、良いではないか、のう大尉。で、中尉。何かの?」

 

 アルバートがキースを叱責したのは演技だ。この2人、ここ1ヶ月ばかりの短い間に、阿吽の呼吸ができていた。

 

「ありがとうございます閣下。私が解読いたしましたその古文書によりますれば、この惑星は星間連盟期でも研究中の最先端バトルメックを実験することに使われていた模様でございます。そしてこの惑星のバトルメック倉庫は、実験終了あるいは実験途中の最先端バトルメックを保管していたのです。」

 

 キースは、あえて自分が古文書を解読したことをアピールすることにより、自分を高く見せて売り込みをかけようとする若手士官を演じた。まあ若手士官と言っても、若いのは実年齢だけであり、顔は30過ぎに見える老け顔で、更に中身は前世から数えれば○○歳である。だがこの公爵には駐屯軍の主要メンバー、それもメック戦士ともなればその個人情報も知られているはずであり、彼が16歳であることはわかっているはずだ。要は、キースは手柄を焦る若者を演じたことで、公爵に侮られよう、油断をさせよう、そう考えたのである。

 キースは言葉を続ける。

 

「その実験機を入手し、恒星連邦政府、ダヴィオン王家に献上なされば、きっと王家からの覚えもめでたくなりましょう。おそらくはNAIS……ニューアバロン科学大学との繋がりもできますれば……。」

「なるほどのう。中尉、そち頭が回るのう。で、じゃ。何が欲しい?」

「遺跡発掘の許可と、それに際しご援助を。既に敵は発掘に取り掛かっていると思われますれば、それとの戦闘も避けられませぬ。」

「ずばりと言うのう……。ほっほっほ。

 よかろう。この発掘に関し、恒星連邦ドリステラⅢ駐屯軍にフリーハンドを与える!ドリステラⅢ惑星政府と、惑星公爵ザヴィエ・カルノーの名においてじゃ!そして惑星上の移動手段においても援助を与えよう。なに、うぬらが降下船の推進剤で困っておることは聞き及び済みじゃて。更には発掘品の入手においても、我が名において褒賞を与える!入手方法は問わぬ。遺跡より発掘しようが、クリタの盗人どもから奪い返そうが、の。」

 

 つまりは戦闘によって敵から発掘メックを奪い返した場合、本来であればそれはドリステラ公爵の私物であるが故、ちょっとお礼を言われて終わりになってしまっても仕方がない。しかし公爵はそれを曲げて、報奨金を出そうと言ってくれている。また発掘に関してもボーナスを支給しようと言っているのだ。はっきり言って、満額回答に近い。

 

「ありがとうございます!」

「何、若いもんへの援助じゃよ。気張れよ、若人よ。」

「はっ!」

 

 アルバート中尉は、表面だけ苦い顔をして見せる。さて話がついた今、一分一秒たりとて無駄にはしていられない。キースとアルバート中尉は、恭しく頭を下げてからその場を辞去する。と、去り際にザヴィエ公爵は、ぽつりと言った。

 

「ではの。バレロン伯ベネット・バートン卿のせがれにも、よろしくの。」

「!!」

「では行くがよかろうて、ほっほっほ。」

 

 キースはザヴィエ公爵に深々と頭を下げた。そしてアルバート中尉と共に、その場を立ち去った。キースは、ふう、とため息を吐きつつ呟く。

 

「また君に助けられたか……。ジョナス……。」

「どういうことだい?キース中尉。」

「公爵閣下は、あえて手加減してくれた、ということですよ。俺たちの演技なんか、全部見破ってたんです。その上で、発掘と戦闘に対する援助をしてくれたんですよ。もっとも……それに甘えて次回2匹目の泥鰌を狙うような真似をすれば、手痛いしっぺ返しが待ってるでしょうけどね。」

 

 ザヴィエ公爵は、キースがバレロン伯爵ベネット・バートンの息子、ジョナス・バートンの知己であることを知っていたのであろう。厳密には、ベネットはジョナスに家督を既に譲っているのであるが。

 それ故に、キースに手助けすることはジョナスへの貸しにもなり得る。その上で駐屯軍にも恩を売りつけた。ザヴィエ公爵、流石の古狸であった。

 

 

 

 キースとアルバート中尉が基地に帰った時には、出撃準備は全て整っていた。実機や物資の準備だけでなく、書類のたぐいの処理も全て終わっていた。ただしアーリン中尉は少々目がうつろだったが。キースとアーリン中尉は、即座にバトルメックに乗り込む。そしてアルバート中尉たちが見送る中、キースの『SOTS』、アーリン中尉の『デヴィッドソン装甲巨人隊』は出撃していった。




今回は戦闘前の色々な準備です。いや、本当は戦う前に色々あるものなんですよね。TVのアニメやなんかだと、週1で、あるいはそれ以上の頻度で気軽に戦ってますが。色々準備ってものは、やっぱり必要なんです。
さて、次回は他人の庭に入り込んで、そこに埋まってるお宝を勝手に掘り出して持って行こうと言う厚かましいやつらを退治します。主人公たちは、盗人を上手く叩き潰せるでしょうか。
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