卑怯でも勝ちは勝ち   作:凧の糸

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 ハイスクールddでメインに出る天使のミカエル達は実は天使のヒエラルキーでは7番目のアークエンジェル。物質界に干渉する為に位が低くなっているそうですが、ハイスクールdd時空ではそうではないみたいですね。ちなみに位か高くなるにつれて人のかたちから離れていくそうです。


新たなる門出

 

 

 

「戦士、山本よ……」

 

「はい、なんでしょうか」

 

「貴様に任務を言い渡す。 駒王学園に赴任せよ」

 

「はい、え? ふ、赴任ですか?」

 

「何だ……戦士、山本よ、不満があるのか?」

 

「いえ、何故駒王学園なのか聞かせて頂けませんか」

 

「……貴様は三大勢力の例の会議に参加していたな?」

 

「はい」

 

「日本の学校では九月に休み明けするらしい。そこに教会側の者を送り込む事になったんだが……やはりいかんせん不安でな。貴様あたりならちょうど良く同じ日本人であるし、サポートとして動ける。此方は貴様の住居、資格等を既に用意している。」

 

「成る程、分かりました。 山本大輔、謹んでお受けします」

 

 

 

 俺は再びあの地を踏んだ。

 

 

 

____________________________________________

 

 

 朝から駒王学園生は講堂へ集められていた。

 

「新しく先生が来るって!」

「へー、急じゃない?」

「男か、女か、気になるなあ〜」

 

 

 ざわ……ざわ……

 

 

 緊張の中、一人壇上に登る。

 

 

「こんにちは、私は山本大輔です。皆さんと一緒に成長していける先生でありたいと思っています。これから宜しくお願いします。」

 

 

 

 

 パチパチパチーー

 

 

 

 

 

____________________________________________

 

 

 

 

「では、山本先生。慣れない事も沢山ありますが、一つ一つを丁寧にこなしていく事が成長への近道なので頑張りましょうね」

 

「ありがとうございます、校長先生」

 やさしく校長先生には本当に頭が下がる。用事があるようで言いたいことを言った校長は足早に何処かへ行った。

 

 

「ふぅー、何とかなったな」

 緊張した。壇上でもっと小粋なことを話そうとしたが、頭が真っ白になってしまったのだ。女子が多い学校だが、受け入れられそうだな。

 

 

 

 ピロリン!

 

 

「メールか……」

 近くに誰も居ない事を確認してメールを開く。

 

 

『旧校舎でオカルト部と会いなさい。』

 

 成る程ね、でも旧校舎って何処だ?

 

 

「すいません、樋笠先生。旧校舎は何処ですか?」

 この短髪に刈り込んだ先生は俺と同じ歴史の教師。ドラマに出てきそうな体育教師のような見た目をしているが、繊細で丁寧な人柄をしている。

 

 

「ああ、旧校舎ね。あっち……だと思うよ」

 

「分かりました、ありがとうございます」

 

「すまないな、あまり行った事が無いから」

 

「いえいえ、助かりました」

 認識阻害でも使ってるのか、他の一般の先生に聞いてもさっぱりである。

 

 

 

「やっと着いたよ……」

 時間をかけてたどり着いた教室。中では話し声が聞こえる、

 

 

 

 コンコンコン。日本はノックを三回、だっけな。

 

 

「……はい、どうぞ」

 

 姫島朱乃の声だ。俺はリアス・グレモリーの許可が貰えたみたいだな。

 

 

 

 まずは挨拶が肝心だ。

 

 

「こんにちは、皆さん。朝のことで知っておられると思いますが、挨拶を。教会所属の山本です。どうぞ宜しくお願いします」

 

「ええ、貴方が来るのは知っていたわ。リアス・グレモリーよ、宜しく」

 リアス・グレモリーによる簡単な眷属の紹介が行われた。

 

 

 

 

 

「貴方が私のサポートなのよね、紫藤イリナ。よろしくね」

 

 

 そして最後に奥に座った男。

 

「おいおい、紫藤イリナに続いてお前もかーー 山本大輔?」

 

「すいません、紫藤さんに続いてとは?」

堕天使総督アザゼルに思わず聞き返す。

 

「お前ら……ホウレンソウを大事にしろよ……」

 呆れながらも懇切丁寧に説明してくれた。転生天使というのか。三大勢力間の技術交流で為せた事なんだとか。紫藤さんが天使の白い翼と輪っかを見せてくれる。

 

 

「でだ。お前は知らなかったみたいだし、どういう事だ?」

 

「"色々"とあったんですよ……色々と」

 

「色々ね……、後で聞く。 それでお前はイリナのサポートで来たのか?」

 

「そうですね、主な任務はそれですが、駒王学園の教員としても働くように言われたので」

 懐からぴかぴかの教員免許を取り出す。

 

「え! お前、本当か? どうせ偽造だろ?」

 

「教会の戦士がほいほい偽造を使うのは不味いですからね、自分で取った物ですよこれは」

 

 

 

「へぇー、教会の戦士ってそんなのも必要なのか、意外だな」

 横から皆の気持ちを代弁する様に、物珍しそうに教員免許を見つめる兵藤。

 

「兵藤君も意外に思いますか。資格は持っていると結構便利ですよ」

 

「そ、そうですか」

 

 

 

 

 

____________________________________________

 

 

 兵藤は「イッセーって呼んでくれ!」と要求したが、流石に先生か会ったばかりの生徒を呼び捨てにするのも何だか気が引けるので、「一誠君」と呼ぶことになった。

 

 

「歓迎会をするんですけど、山本先生も参加しませんか?」

 

「ありがとう、一誠君。 ありがたいんだけどもまだこの街に来たばかりでね、家の片付けなんかをしないといけないんだ。 気持ちだけ受け取っておくよ」

 

「あー、そうですか。 また今度何か有ればぜひ参加して下さい!!」

 

「ああ、そうさせてもらうよ」

 俺はオカルト部の部室から出た。

 

 

 

 

 

「おい、待ってくれよ」

 学園の裏にアザゼル様がやってきた。

 

「ちょっと準備するか」

 

 パチン!と指を鳴らすと半径2メートル程の簡易結界が作られる。

 

「遮音に特化させた。 これで人目を気にせず話せるぜ?」

 ニヤリ、と愉快そうに笑みを浮かべる。

 

 

「さて、何処から話しましょうか……」

顎に手をやって考えるが、アザゼル様は質問を既に決めているらしい。

 

「お前が天使臭せーところから話せ」

 

「それですか。この腕輪ですよ」

 あのエセ神器を出すと少しだけ目を開かせた。

 

「ほぅ……神器か……」

 

「天使の力を得れるみたいでね、契約の腕輪(コンタクト・アンゲロス)と俺は名付けて呼んでますよ」

 

「珍しいな、天使の力を使える神器なんて」

 裏世界きっての神器オタクで自分で神器を作ってしまうアザゼルがそういうのだから間違い無いだろう。エセ神器である事を疑われないだろうか、心配だ。

 

「そうなんですねぇ、軽く使っただけなんであまりよくわかりませんが、光の槍とか作れますよ」

 

「おっ、是非とも見せてくれ」

 

「分かりました」

 

 身体を流れる光を集中させ、頭の中にある槍のイメージを元に成形して空想を現実へと引きずり出してやる。

 

 

 

「こいつは……すげぇな」

 一本の輝く槍が手に現れる。長さ、硬さが共に十分あり、加減によって伸ばしたり、穂先を弄りまわせる優れものだ。

 

 

「他には何が出来る?」

 

「んー、光を物体に流し込んで威力を上げたり、物の強度も上げられますよ。ただ、相性が悪いと不具合が起きたりするのが弱点ですかね」

 

「……割と汎用性高けーな、おい」

 

「ですよね、本当ラッキーですよ。 まさか俺も今更神器に目覚めるとは思っていなかったですし」(本当は偽物だけどな)

 

「しかし、どうやって目覚めたんだ? 教会の戦士なら神器が目覚めるタイミングがいくらでもありそうな物だし、何よりお前から神器の気配はしなかった。今更、俺が言えた事じゃ無いから咎めはしないが……奪ったのか?」

 

「……まさか。本当に目覚めたんですよ。疑われるのも無理はないですけど一番驚いてるのは俺ですからね」

 なおも訝しがるアザゼル様もこれ以上聞き出せそうに無いと思ったみたいで「……ま、それもそうか。気休めかも知れないが頑張れよ」

と言って去っていかれた。

 

 

 

 

 家に帰宅し、荷物整理をしていると電話だ。

 

 

「もしもし、私だ。私」

 

「オレオレ詐欺みたいな事をしないでください」

 彼方のメタトロンだ。こうしてたまにタイミング良く電話をかけてくることがある。

 

 

「例の計画だが、奴もようやく魂のアーキタイプを完成させれたらしい。しかも、72種類あるときた。こちらの幸先はいいぞ」

 

「良かった良かった。こちらも駒王学園に入れましたよ。アザゼルに直接探りを入れられました。大変でしたよ……」

 

「そりゃあ、災難だ。カラスの羽をお前に送ってやろうか?」

 

「謹んで遠慮させて戴きます」

 

「あっそ、いいや。 そうだ!今度イスタンブールに観光をするつもりなんだけどねえ、見ておいた方がいいのってある?」

 

「イスタンブールですか、そもそも貴方どうやってこっちに来るんですか?」

 

「人形を借りれば、分霊を飛ばしてそれで十分だ!」

 

「……ハメを外して目立たないで下さいよ、くれぐれも」

 

「わかってるさ!わかってるって!!」

 

この1週間後、地元新聞に載るくらいの騒ぎを起こすのだが、たぶん知らない方がきっと幸せだろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 





 以前したルート分岐アンケートで「駒王学園の先生ルート」は選ばれなかったはずでは?という人に説明をすると、先生ルートの場合は前話の強化イベントが発生しなかったルートで、今話は強化ルートに入った上で先生になったルートです。ちなみに上記は教諭ですが、下記は非常勤といった感じです。

主人公にヒロインとかいる?

  • いる
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