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「た、体育祭ですか!!」
「ええ、こないだ外出した時にちょうど先生と私に決まりましてね、割と簡単らしいんで頑張っていきましょう」
樋笠先生は共に頑張ろうと言ってくれるが、大丈夫だろうか……
「ゴミ箱、ゴミ箱は……あ、いっぱいだな」
職員室のゴミ箱は溢れそうになっていて、俺はゴミ捨てをかって出ることにした。今後も休むことが多いだろうし、このくらいの事をしておかないと少しだけバツが悪い。
よっこらせ……かなりの量はあるが持てないほどじゃない。
ゴミ捨て場についた。俺は運が良かった。ちょうどゴミ収集車も来ているな。
「すいません、これいいですか?」
「あ、先生ですか。いいですよ、そこに置いておいて下さい」
よっと、重かったな。
「だいぶ涼しくなりましたねー」
「そうだなあ、夜中とかけっこう涼しい時もありますし。若い時はこんなに熱くなかったんだがなあ……」
老齢のゴミ収集員は昨今の熱苦しさを嘆いているよりは、昔を懐かしんでいる気がした。
「そういや、お宅の高校だけどね、ドラマでしか見たことないような手紙、なんだっけ、あれ、あれ。手紙を留めるやつ……」
「蝋ですか?」
「そう、それそれ。 えらい数のが捨てられててさ。大丈夫かね?」
文字通り山のような数が高校のゴミ袋から捨てられていて、ずっと不気味に思っていたらしい。
「分からないですね、なんか不安になってきたんで、調べてみますよ」
「そりゃ、助かる。高校生が厄介な事件に巻き込まれてるんじゃないかと気がかりでね」
そういうと、ふと腕時計に目を向ける。
「おっと、引き止めちゃったね。ごめんな」
さっさとゴミを放り込んで、彼は颯爽と去っていった。
「……戻るか」
目的はとうに終わった。仕事に戻ろう。
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ーー放課後、オカルト部
「こんにちはー」
扉を開けるといつものメンバーが居た。
「こんにちは、山本」
それぞれが挨拶をしてくれた。どうやらレーティングバトルのVTRを見ているみたいだ。
「なあ、見ているところすまないが、最近手紙が山ほど捨てられてるって聞いたけど何か知らないか?」
皆の顔がああ、あれの事ね。と言った顔になる。
「実はーー」
一誠君が言うには『僧侶』のアーシアさんが貴族悪魔に粘着されているそうだ。それもただの悪魔ではなく、教会から追放されるきっかけにもなった悪魔の治療、割と前に噂にもなった[聖女のスキャンダル]の治療された側、ディオドラ・アスタロトだという。
ディオドラか……何処かで聞いた事があるような気がする。さて、何処だったか?
「それで、毎日ですか……こりゃ酷いな」
アーシアさんが好きらしい彼は"愛の手紙"を山のように毎日欠かさず送ってくるので捨てているのだが、増える一方なんだとか。ストーカーでは?と俺は思った。
魔法陣が突然現れる。
「アスタロト……」
リアス部長がそう呟くと、緑の魔法陣から一人の優男が現れた。
「ご機嫌よう皆さん。ディオドラ・アスタロトです。」
噂をすればなんとやらとはよく言ったものである。やってきたものはしょうがない。
「単刀直入に言います。『僧侶』のトレードをお願いしたいのです」
「えぇ、僕のことですかぁ!?」
「な訳ないだろ」
一誠君は即座にツッコミを入れる。
「僕が望むリアスさんの眷属は――『僧侶』アーシア・アルジェント」
ちょっとしたコントに目も向けず、そう言い放つディオドラ。笑った顔は何処となく気持ちの悪さを感じる。イケメンだからとかじゃない。邪悪が潜んでいる気がするのだ。
「こちらが用意するのは……」
手元からカタログを出そうとするが、リアス部長はそれを静止させ、
「だと思ったわ。けれど、ゴメンなさい。その下僕カタログみたいなものを見る前に言っておいた方がいいと思ったから先に言うわ。私はトレードをする気はないの。それはあなたの『僧侶』と釣り合わないとかそういうことではなくて、単純にアーシアを手放したくないから。――私の大事な眷属悪魔だもの」
そう言い切った。
ディオドラの表情は変わらない。
「一緒に生活している仲だもの。情が深くなって、手放したくないって理由はダメなのかしら?私は十分だと思うのだけれど。それに求婚したい女性をトレードで手に入れようというのもどうなのかしらね。そういう風に私を介してアーシアを手に入れようとするのは解せないわ、ディオドラ。あなた、求婚の意味を理解しているのかしら?」
誰が見ても怒り出しそうなリアス部長。だが、ディオドラの表情は変わらない。
「わかりました。今日はこれで帰ります。けれど、僕は諦めません」
「アーシア。僕はキミを愛しているよ。大丈夫、運命は僕たちを裏切らない。この世のすべてが僕たちの間を否定しても、僕はそれを乗り越えてみせるよ」
「アーシアに何しやがる!!」
ディオドラが手の甲にキスするのを辞めさせようと掴みかかる。
「離してくれないか? 薄汚いドラゴン君に触れられるのはちょっとね」強く跳ね除けるディオドラ。怒りで拳を掲げる一誠君。
しかし、彼女が一足早かった。
パシン!!
「そんなことを言わないでください!」
アーシアさんがディオドラに平手打ちをする。俺はちょっと胸がすいた。
「なるほど、分かったよ。赤龍帝、兵藤一誠。次のゲームで僕が倒すよ。そうしたらアーシアは僕の愛に応えて欲しい」
「負ける訳ねぇだろ! お前が薄汚いと言ったドラゴンの力、存分に見せてやるさ!!」
売り言葉に買い言葉。けっこう熱い展開に俺は少しワクワク感を感じてしまうが、仕方ない。
ディオドラはそのまま帰っていったが、オカルト部は間違いなく次の勝負に勝つ。と決意に溢れていた。
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ーーとある聖女の末路
ガラガラガラ。無機質な部屋に一匹の悪魔が運び込まれた。
しまった、教会に捕まってしまうなんて……ディオドラ様……
彼女はディオドラの眷属となった元聖女。今は悪魔となり、ディオドラの愛を受けていた。彼女は満ち足りていた。だからこそディオドラを庇って逃げるための犠牲になることも厭わなかった。
ガチャ、と誰がが入ってくる。ようやく逃げれそうだったのに……と元聖女は歯噛みする。
「こんにちは、悪魔さん、俺は山本って言います」
教会の人間にしては珍しく、目の前の男はこちらに罵声を吐かなかった。
「あなたが言う事を言ってくれたら、きちんと解放してあげるので話してくださいよ。」
胡散臭い。信じられるか、そんな事。
「ます、一つ目に貴方の主は誰ですか?」
ふん、ディオドラ様の事を言うもんか。
「だんまりですか……」
悲しげな顔をするこいつ。
少し部屋から離れると何かを運んできたみたいだ。
大きなビーカーに瓶の液体を注ぐ。あれは……嫌、聖水……
こちらを消そうとしているのかと思ったが、何かがおかしい。消すならいくらでもタイミングはあった訳だし、何より目の前でこいつは聖水の濃度を薄め始めた。
「知ってました? 聖水と水を1:33で薄めるとちょうどいいんですよ」
何がちょうどいいだ、早くここから出せ!と言おうとしたがーー
イギヤャャャャャャャャアアァァァァァァァ!!
想像を絶する痛みがお腹に走る。痛い、痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い。お腹が、魂が、脳に痛みを送り続ける。
「話して、くれますか」
「話して……やるもんか……」
残り少ない気力で言い放つ。
「じゃあ、追加で」
私は気絶した。
「おーい、起きました?」
私は生きていたのか……
「は、話す、話すから、もう、やめて」
「ありがとう。聞き分けがいいのは助かるな」
悪魔みたいな笑みを浮かべた。
「じゃあ最後、ディオドラの居場所とか、人間界によく行く場所とか無いですか?」
こいつ……ディオドラ様をころすきだ。そんな、ことは言えない。
「だめ、いえない」
「そうですか、痛いの嫌じゃないんですか?」
「ディオドラさま、のため……」
「!! 愛の力って素晴らしいなあ〜。 よし、ちょっと決めましたよ、俺」
そういうと、アイツは部屋を出た。
「逃げなきゃ……死んじゃう……」
運良く拘束バンドが外れて、転移の魔法陣を展開する。
「やった! ようやくかえれる!!!」
「え? なんで……」
転移したのは見たことない部屋。私の身体はさっきよりも一段と拘束されている。
「やあ、逃げれたと思った?」
ニコニコと笑みを浮かべたアイツ。
「死ねッ」
魔力弾でひ弱な人間を消しとばしてやる!が、ちっとも魔法陣なんかでない。
「えいっ、エイッ、出てよ、出ろよ!!!」
「いやー、涙でぐちょぐちょじゃないですかー」
アイツはやさしく涙をタオルで拭き取る。
「本当はね、逃してあげようと思ったんですよ。でもね、どこまで愛情が持つのか実験……したくなりましてね。頑張って下さい、そう簡単に死なせないですから」
発狂ーー出来ない。 自殺ーー出来ない。 脱出ーー出来ない。
「まず、これから……」
そう言って、頭にゴツゴツしたナニカをつける。
「これは、もともとルドヴィコ療法と言う治療のための器具でしてね……」
私を無視して話し続ける。
テレビがついた。
テレビから聖書の字句の映像、聖歌を歌う様子が延々と流れ続ける。
「それじゃあ、また明日に来るんで、楽しんで」
ドアは閉まった。
いやだ、いやだ、いやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいや
「ディオドラさまはーーうぐゅえこゆひけそ」
元聖女は身体の内側から惨めに爆発した。
ーー次の日
「あーあ、だめだこりゃ」
床に肉塊が落ちている。醜悪な臭いはそこまで出ていない、元といえど聖女だからか?
「俺が片付けないといけないのか……」
結局俺は諦めて清掃係を呼ぶことにした。
ルドヴィコ療法ってのは凶悪な犯罪者に暴力的な映像をひたすら無理やり見せることで、暴力に吐き気や忌避感を覚えさせるという治療です。頭につけたのはそれのための器具。目を閉じられなくなります。元ネタがあるので検索すればよく分かりますよ。
個人的には調べる事をおすすめはしません。
主人公にヒロインとかいる?
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いる
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いらない