真面目に神器を使う。ことにする。
ーー旧校舎
「いってらっしゃい」 「頑張ってね!」 「健闘を祈ってますよ〜」
リアス部長たちオカルト部を見送ると、ようやくアザゼル様が話を切り出す。
「さて……俺たちも行くか」
「ミカエル様から貴方と冥界へ行くよう命じられたんですけど……」
イリナさんはミカエル様からの指示らしい。まあ、彼の転生天使のAなのだからそうなのだろう。
「どうして皆に秘密何ですか?」
銀髪の女性はワルキューレのロスヴァイセさん。何故ワルキューレがここに?と思うかもしれないが、彼女は置いていかれたために帰れなくなって泣く泣く日本にいるそうだ。
「何も起こらなかったら、サプライズで応援に来たとでも言っときゃいい……起こった時は……俺が恨まれるだけだ」
そう言ってアザゼル様は魔法陣に魔力を送り込み、唸りを上げてその機能を果たした。
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ゴゴゴゴ……
冥界へ現れた俺たち。
「やはり、禍の団ですかね」
「ああ、ディオドラ・アスタロト達にきな臭い動きがあってな。あとはタレコミだ。」
「軽口叩いてる場合じゃないですよ!」
目の前に次々と悪魔が使用するタイプの魔法陣が大量に展開されていく。
「直接殴り合いなんて、俺の戦闘スタイルじゃないんですけどね……」
今日は銃とナイフを持ってきているものの、弾数は少なく、少し心許ない。
「我ら、旧魔王の力を受け継ぐ者。とくと死グホォッ!!」
「はい、さようなら」
輝く槍が汚らしい悪魔を貫き、塵に還す。
「貴様ァ!!!!」
悪魔は味方を消されて怒り心頭だが、そんなのどうでもいい。悪魔死すべし。
「それッ!!!」
再び腕輪が光り、槍を形成して、ぶん投げる。
「馬鹿めッ、そう単調で我々をーーウワァァァァァ!!」
真っ直ぐと飛んでいった槍は急旋回して悪魔に突き刺さる。
「危なかった……一発で当たると思ったんだがな……」
神器の能力の一つで、光力のコントロールがある。それを応用し、擬似ホーミングを行えるという訳だ。ただ、視界が遮られると追跡できなくなる弱点も併せ持っている。
「あー、マズイな……」
ぱっと見五十匹程の悪魔が羽根のないこちらに向かい、憎悪に満ちた顔で駆ける。
「やべやべやべ」
確実に殺そうと放たれる魔法を紙一重で躱し続ける。
「家族の仇ィ!!」
さっきから来る悪魔は戯言ばかり言い続けている。だが、相手の確実に殺してやろうとする意志が他に比べて明らかに強すぎる。余波によるダメージはこちらを少しずつ蝕んでいく事だけは確かだった。
「はあッ! セイッ!」
みんなで次々と沸き続ける悪魔を倒す。
「キリがないぞ……どんだけいるんだよ……」
「山本さん! 泣き言言わない!!」
紫藤さんから厳しいお言葉。うーん、みんな飛べるからいいかもしれないけど、俺は飛べんのよね。
ひたすらに戦いまくってかなりの数が減った、訳ではない。むしろ増えている気さえする。
「どうなってんだ? あったの戦力」
槍を投げながらそうぼやいてしまうのも仕方ない。本当に減らないのだ。しつこいのもいい加減にしてほしいものである。
「ん? あそこに……」
アザゼル様の辺に……一つの魔法陣。うっすらと感じる魔力の質は上級悪魔のソレに似ている。
「一発やるか」
右腕に左手を添え、自分の腕は砲身のイメージ。光力を弾丸、第一射目を捕獲網のイメージ。
「定まったな」
光力を練って形にしてやり、上級悪魔のであろう魔法陣にタイミング良く放つ。
ズズズとのこのこ悪魔が現れる。
後ろから音も、害意すらない弾には気付かない。自分の勝利を確信している彼に気付け、というのも酷なことではあるが。
「わたッ、何だ!コレはッ!!」
まんまと引っ掛かった。
アザゼル様はこちらにニヤリ、と悪い笑みを浮かべた。
「待ってくれ……私は、私は、ま」
無慈悲な堕天使総督の黄金の鎧により、旧魔王派閥の悪魔、グルセレイ・アスモデウスは得たはずの"最強の力"を使う事も無く、遺言すら残さず散っていった。
「助かったぜ、山本」
「いえ、ちょうど良かったので」
「謙遜するなって、ところで今度その神器の……」
「遠慮しまーす……」
彼の前から全力で立ち去った。研究者の前にえさをぶら下げるもんじゃない。
赤い魔法陣ーー「アザゼル……」
「おっ、サーゼクスか」
「先程までアスモデウスの気配がしたのだが……」
「ああ、俺がやった」
「そうか……すまない」
悲しみに満ちた声だった。
「アザゼル、久しい」
この後出現したある存在に出会わなかったことが、最近で一番の幸運なのかもしれない……が
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「? !?!?あのオーラ量、どうかしてるぜ……」
馬鹿みたいなオーラが溢れている。神器がなけりゃ、今頃死んでた。まあ、神器がなかったらここに来なかったが。
益々強まるオーラ。おまけにビームを乱射してくる。
「おいおい、当たれば即消滅とは……クソゲーかよ」
アホみたいにデカい威力のビームは今の神器の状態では当たればデッドエンド直行モノ。『当たらなければ、どうと言う事は無い』を文字通り再現しなきゃいけない機会が来るなんて……ツイてない……
「今度は大怪獣バトルか? 勘弁してくれ……」
白い龍。ヴァーリ・ルシファーだ。二匹の龍は神話の戦いのように暴れ回り、原始的な闘いを繰り広げる。
「ホント、帰りたいデス……」
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DAY AFTER DAYーー
万事良い形で治まった。一誠君たちオカルト部は登校せず、休んでいる様だが流石にオカルト部の試合という理由は無理がありますよ、と猛烈に言いたい。そこら辺の融通()が効くのはこの学校特有である。
「では、68ページを開いてくださいーー」
オカルト部のメンバーがいないだけでそれなりに静かになる学校。校内有名人たちが所属しているだけはある。
キーンコーンカーンコーン
「あ、もうこんな時間ですか。 体育祭を楽しむもいいですが、テストに向けて準備だけはしておいてくださいね。それでは終わります」
生徒たちは解放されて、思い思いに動き出す。
「体育祭か……」
少し楽しみだ。
ふあ〜あ、少し眠いな……
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「!」
すっかり微睡んでいたが、爆発音は確かに耳にした。しかも旧校舎。
コンマ1秒で目覚めた俺は教師として、教会の戦士として、現場に向かう。
「爆発事故……?」「でも、旧校舎に爆発物なんて」
体育祭の練習に励んでいた一般生徒たちはひたすらに困惑の様子。早くしなければ。
「はーい、皆さん下がって、危ないですよ」
注意と避難を促していると、生徒会もやってきた。
「山本先生」
「ああ、シトリーさんか。皆は無事だ」
会長のソーナ・シトリーとその眷属たち。素早くロープを張ってくれてとても助かる。
「よく無事だったな」
「ギャスパー君が爆発に巻き込まれる寸前、時間を止めて二人を休出したそうですわ」
姫島さんがそう説明を入れる。なにあれ、怪我がなくてよかった。
「あッ、リアスは何処に?」
ソーナ会長がそういうと、搭乗さんとギャスパー君は暗い顔。一体何が起きている?
「お二人は何か知っておられますね?」
「ああ、今回の件、ロキの仕業だ」
ロキ。北欧の神話のビッグネーム。悪戯好きな神が一体?
場所を変えて話を聞くに、一誠君のニセモノが現れ、リアス部長をさらったらしい。それはどうやらとある不満を持ったロキの仕業という。
悪神による黄昏は、木の下に隠された角笛の音を今か、今かと心待ちにしている……
確認の為、アニメを見ているとアザゼルはラグナロクを世界の終わりみたいに言ってましたが、ラグナロクの後は必ず再生が起こります。割とそう言った感じの破壊と再生のサイクルは何処の神話にもある事ですね。シヴァ神なんかがいい例です。神話というモノは不思議なことに結構共通点があるんですよね。人間が考えることは大体同じと考えるべきか……それとも……
『破壊は終わり、創造が始まるの……』
主人公にヒロインとかいる?
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いる
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いらない