〖音楽を辞めた少年は、少女達と共に夢を視る〗   作:Y×2

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20000UA&400いいね、ありがとうございます!

まさかに400いいね超えるとか…マジ卍!
はい、しょーもなくてすみません。

今回はかなりネタをぶっこんでるので、キャラ崩壊注意かも知れません。
それではどうぞ。

感想、評価お待ちしております( ´△`)




第十八話 〖先生って何者…?〗

 前回のあらすじっ!

 

 「あ、ありのまま、今起こったことを話すぜ…。私は、モカの話を聞こうと思ったら、いつの間にか二人がガタイのいい男三人に絡まれていた…。

 な…何を言っているのか分からないと思うけど、私も何がどうなってるかわからなかった…。頭がどうにかなりそうだった…勧誘だとかナンパだとか、そんなチャチなもんじゃあ断じてない…。もっと恐ろしいものの片鱗を今味わってる…。」

 

 「…ともちん、何言ってんの〜?」

 「あ、いや……人生で言ってみたい言葉ランキング五位をまさかここで使うとは…。」

 

 「そんなことよりどーするの!?あの男の人達めちゃくちゃムキムキで怖いよ…!?警察呼ばないと…!!」

 

 つぐみが携帯を取り出し慌てて警察に連絡しようとする。

 

 「警察に連絡しても、まだ事件性が無いから解決してくれないかもよ〜?」

 

 「え〜…!!じゃあどうしよう…!」

 

 「取り敢えず、今は様子を見るしかないな…。ここで出ていっても、蘭と先生にバレるし、事態を悪化させかねない…。」

 

 まさかこんなことになるとは…と、四人は固唾を呑んで二人を見守る事しか出来なかった…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「…あの、何か御用ですか?」

 

 朧は小さく微笑みながら、三人の男に話しかける。

 

 「あ〜、アンタには別に用はねぇよ。用があるのはそっちのおねーちゃんだ。さっき歩いてる時よぉ…そのギターケースが俺の肩に当たったんだわ。」

 

 「…それなら謝ったと思うんですけど。」

 

 「いやぁー!痛かったわ〜…!!謝られた程度じゃwin-winじゃねぇからさ、今からちょっとお兄さん達と遊ぼうぜ?そっちのお兄ちゃんよりかは楽しく出来ると思うんだけどなぁ?」

 

 成程、そういう手のナンパか。と、勧誘を受ける蘭を見る。

 

 確かに蘭はかなり可愛いという部類に入るだろう。

 改めて近くで見てみると、つくづくそう思う。横顔も綺麗だし…。

 

 …じゃねぇや。今はこの状況を何とかしないと。

 

 「すいません。今日は俺と出かけるって予定だったので、いきなりナンパされても…」

 

 「だから、誰もオメーとは喋ってねぇんだよ。」

 

 リーダー格の隣にいた一人が、朧の胸ぐらを掴む。

 蘭は慌てて止めようとするも、もう一人いる男に遮られ、再びしつこくナンパを受け始める。

 

 「ちょっと…!どういうつもりよ!こんな事して警察がタダじゃおかないわよ…!」

 

 「あー、そうだな。だけど、だーれも連絡しようとしてないぜ?本当に意気地無しばっかだよなぁ!」

 

 道行く人々はチラチラとこっちを見るだけか、立ち止まって野次馬するだけ。挙句にカメラで撮影し始める奴もいる。

 

 顔が写ったら不味い…!Afterglowのみんな、それに先生にまで迷惑かけてしまう…。

 …ここは大人しく従った方がいいのかな…。

 

 顔を顰め地面を見つめる蘭。確かにそうするのが一番平和的なのかも知れない。

 しかし、そんな考えなどすぐに打ち砕かれる事となる。

 

 「はひゅっ」

 

 と、間抜けな声が聞こえたかと思うと、朧の胸ぐらを掴んでいた男が地面に勢いよく倒れる。

 これには蘭も、残った二人の男も、周りの人達も驚くしかなかった。

 

 「…はぁ、やっちった。まぁ、自己防衛って事で。」

 

 「てめぇ…何しやがった!!」

 

 囲いであるもう一人の男が朧に殴りかかる。

 が、朧は軽く拳を躱しその男の足に足を引っ掛けると、男は派手に顔から転んだ。

 

 「ぷっ…」

 

 あまりの派手さに思わず蘭も吹き出す。

 

 「…お前、そんなことしてただで済むと思うなよ。」

 

 最後に残ったリーダーらしき男は、ボクシングの様な構えをとる。

 …いや、ボクシング経験者だろう。構え方が様になっている。

 

 「君は、ボクシングをしていたのかな?」

 

 「あぁ、そうだな。だから怪我する前に謝った方がいいと思うぜ?土下座で誠心誠意謝れば許してやらなくもないけどなぁ…?」

 

 「確かにそうしたら許して貰えそうだし、怪我もしなさそうだな……。」

 

 「そうだ…だから怪我したくなきゃとっとと土下座…」

 

 「"だが断る"。この俺が最も好きな事のひとつは、自分で強いと思ってるやつに「NO」と断ってやる事だ…!」

 

 

 …は?と、木枯らしが吹きそうなぐらい冷たい空気が辺りを包む。

 

 「…あ、知らないのこのネタ!これはジョ〇ョの奇妙な冒険第41巻、ハイウェイスターその3で出てくる岸〇露伴がハイウェイスターを使う相手に言った…」

 

 「訳わかんねぇこと言ってんじゃねぇ!!」

 

 朧の話を遮り、男はキレのある右ストレートを放つ。

 

 …が

 

 朧は上半身を右に逸らし、その右ストレートに合わせて右フックを相手の顎に軽く掠める。

 そう、軽くでいい。弱点にさえ当たれば人は誰でも脆い。

 

 男は軽い打撃にも関わらず、顎に当てられたことにより脳が揺れ、そのままバランスを崩して地面に倒れ込む。

 

 「蘭!逃げるぞ!!」

 

 蘭が返事を返す前に手を握り、そのまま走り出す朧。

 

 その後すぐに警察が来た為、間一髪と言ったところだった。

 

 

 

 

 

 

 

 Afterglowの面々は愕然としていた。ガタイのいい男三人を、あんなに呆気なく倒してしまった事が信じられなかった。

 

 普段は冴えない感じなのに、こういう時に見せるギャップはズルいなぁ〜…と、モカは苦笑を浮かべていた。

 

 「そりゃ惹かれるよね〜…。」

 

 ボソリ、と独り言を述べるモカ。

 

 つぐみが"何か言った?"とモカに尋ねるもモカは何も答えず、"早く行かないと見失うよ〜?"と三人に伝える。

 

 そして三人は慌てて二人の後をついて行く中、モカは少し後ろを走りながら、人知れず微笑みを浮かべていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「っはぁ…はぁ…!ここまで来たら大丈夫だろ…。」

 

 朧と蘭は取り敢えずショッピングモール端の休憩室へと滑り込み、椅子へと腰掛ける。

 

 ここは人があまり立ち寄らないし、いざと言う時はすぐに逃げられる。

 

 「せ…先生……。速く走り過ぎですよ…。」

 

 蘭も朧の隣の席を一つ席を開けつつ座る。そして鞄に入れておいたタオルで汗を拭う。

 

 「…先生って、昔喧嘩とかしてたんですか。」

 

 唐突な質問に、朧は目を丸くする。

 

 「はっ!?いやいや、そんなことした事ないぞ!?」

 

 「でもさっき、男の人達を簡単に倒してましたよね…。喧嘩慣れしてるというか…。」

 

 「あ〜…違う違う。あれはボクシングだよ。今回は自己防衛で仕方なく使ったけど、本当は絶対に使っちゃいけないからな。普通に人が死ぬ。」

 

 「ボクシングって…そんなの習ってたんですか!?」

 

 「おう。後は空手とか柔道とか…まぁ護身に使えるものは大体齧ったな。」

 

 「…先生って何者ですか。音楽だけじゃなくて武術も出来るなんて……人間ですか?」

 

 「人間だよ!!失礼だなぁ……。」

 

 まぁ、アレを見たら怖いと思われるよなぁ…と、朧は溜息を吐きながら頭を掻く。

 まさか見せる時が来るとは思ってなかったけど、怖がられても良かった。護ることさえ出来れば、それでいい。

 

 「怖がらせたならごめんな。今後気を付ける様にするからさ?」

 

 「あ、いや…違うんです。寧ろお礼を言わないとなって…。その……あ、ありがとうございました…。ほんの少しだけ…カッコイイトオモイマシタ…。」

 

 …語尾の方はよく聞き取れなかったけど、怖がられて無くてよかったぁ…!!と、心の底から安堵した朧。

 しかし、その安堵もつかの間、次の問題がある。

 

 「…どうする、こんだけ目立ったらここでの買い物は難しいぞ。」

 

 「そう…ですね。」

 

 そう。先程の騒ぎによって、ショッピングモールは慌ただしくなっている。

 それに加え二人の目撃者も少なからず居るので、早めにここを離れておきたい。

 

 「じゃあ…ちょっと早いですけど、水族館行きませんか?」

 

 「水族館…?そんな所あったか?」

 

 「はい。ここからバスで15分ぐらいの所なんですけど……だ、ダメですか?」

 

 もじ、と太腿の間に手を挟みながら恐る恐る朧を見上げ尋ねる蘭。

 すると朧は

 

 「行こう!!俺水族館とか言ったことねぇからさ!すっげぇ楽しみだ!」

 

 と、子供ばりにテンションを上げている。

 良かったぁ…と小さく溜息を吐く蘭は、椅子から立ち上がり携帯で水族館の詳細を確認する。

 

 「モカからの情報だと……ここは全国で最も魚の種類が集まっている場所であり、特に直径50mにも及ぶ筒型の巨大水槽が一番人気である。そしてもう一つ特色を上げるならば、どの水族館よりもカップル……が多い……。」

 

 ……はぁぁぁぁぁぁぁ!?

 蘭は心の中で声にならない叫び声を上げていた。

 

 モカの奴〜…!!1番目立たない所に書いてたな〜……!!

 

 とは言え、もう引き返す事は出来ない。

 蘭は仕方ない…!と覚悟を決めて、携帯をポケットにしまう。

 

 

 「…行きましょう先生!!」

 

 そう言うと蘭は、早足でバス停へと歩き出す。

 

 「…なんで今から戦場に向かう兵士みたいな気合入ってんだアイツは…。」

 

 変なやつ…などと思いながらも、朧は笑顔を浮かべながら蘭の後ろをついて行くのだった。




ここまで読んで下さりありがとうございます!
今回で終わらせるつもりだったのに、書いたら止まらなかった…。

すみません、蘭とのデーt…コホン。お出かけ編はもう少し続くと思いますので、お付き合いください!汗

にしても朧は少しチート過ぎますよねぇ…羨ましい。


次回も宜しくお願い致します!

新作のバンドリ小説を書くなら、どの様なものが良いですか?

  • シリアス系
  • ほのぼの日常系
  • 恋愛系( 全員√ を書きます )
  • ハーレム系
  • 努力&覚醒系

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