遠く遠く離れた銀河の向こう側。その中にある1つの惑星があるのだが、今その星に無数の“もの”が居た。真っ白に埋め尽くされた星であるが、たった1つだけ火花のようなものが散った。
その火花は星の周りで何度も何度も起きており、時折星に亀裂が走ったり周囲の小惑星が破壊されていくという不可思議な現象が起きていた。この星で起きている全ての現象の正体は、たった
〈〈 Ready Go! 〉〉
〈〈 ブラックホールフィニッシュ! 〉〉
何やら尻尾の形のように集まったエネルギーが、何かを吹き飛ばし星に蜘蛛の巣状の亀裂を生み出した。そして流れ星のように光を発しながら、その星へと降り立つ存在も、着地すると同じように蜘蛛の巣状の亀裂を足元に生み出した。
〈〈 Ciao〜♪ 〉〉
降り立った存在の腰には、何やらベルトのようなものが装着されている。赤を基調とした煌びやかな色合いになっており、小さな天体表の上には黒を基調とした機械が取り付けられている。
そんな存在の目の前に居るのは、体色がほぼ真っ白なヒトガタとも言える存在。しかしかなり弱っているのが目に見えて分かる。既に右頬の辺りは抉れており跡形もない。満身創痍だと一目見て分かる。
「ハァッ……ハァッ……」
『潮時、か。お前の野望もこれまでとやらだな、インキュベーター』
「─────ッ、流石はブラッド族。星狩りと言われるだけの力はあるみたいだね」
『減らず口はあるみたいだな──そろそろ終わらせるか』
黒を基調とした機械のボタンを押すと、ブラッド族と呼ばれた者の周囲に幾つもの小さなブラックホールが出現していく。それらによって星の一部がドンドン吸い込まれ、ブラッド族のエネルギーと化す。
〈〈 オーバー!オーバー!ザ・レボリューション! 〉〉
「──不味いな、このままじゃ」
『為す術はない──糧となれ、インキュベーター』
取り付けられているハンドルを回すとリズミカルな音楽が流れていく。それに合わせて星の分解速度が速まり、そのエネルギーがブラッド族へと流れ込み全身に歪な力が発生する。
〈〈 Ready Go! 〉〉
〈〈 フィーバーフロー! 〉〉
ブラッド族は1歩踏み出す。そして次の足を出す、その過程で既にインキュベーターの眼前に立ちはだかっていた。ブラッド族の拳には禍々しい小さなブラックホールが携えられていて、今にも全てを呑み込む災厄が襲って来ようとしていた。
しかしブラッド族の拳はインキュベーターではなく、星に当たる。ブラックホールによって星の体積の万分の1がブラッド族の糧と成り果てる。
『──瞬間移動、だな。だが予測は付いている』
踵に重心を掛けて踏み込み、振り返って重心を爪先に変えながら拳を放つ。穿たれた
『ならば上────』
「いいや後ろさ!」
『むっ』
また振り返ろうとするが、インキュベーターはそれより前に黒を基調とした機械に衝撃を与える。そのあとでブラッド族はインキュベーターに回し蹴りをするが、すぐに姿が変わる。
黒を基調とした機械はエネルギーが漏れ始め、次第に石化していった。使えないと判断したブラッド族は、その機械【エボルトリガー】を外し確認する。
『トリガーの故障か──あの程度で壊れる程ヤワでは無かったはずだがな。予想するにインキュベーターが細工したな』
インキュベーターが吹き飛んだ方向を見ても、そこには何もいなかった。あるのは幾つもの抉れた地面のみであり、先程の戦闘の悲惨さを物語っている。
ブラッド族は周囲を見渡し、この状態でも特に問題はないが念には念を入れるためにトリガーを直そうと、その星を去る。このブラッド族が向かうは自身の決めた
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
これは1つの有り得た世界の物語。
しかしその物語は何れにせよ破滅へと誘われる。
だが考えてもみてほしい。
人間を利用し、人間の持つ可能性を使って破滅へと導こうとするものか。
己の力と才のみで、破滅へともたらそうとするものか。
どちらが後々、良心的なのだろうか。
星狩り族と呼ばれる存在と、少女達のお話し。
しかしどちらにせよ、破滅に辿り着くのは変わりない。
続かないと思うよ……:(;゙゚'ω゚'):