キリンちゃんとイチャつくだけの話【完結】   作:屍モドキ

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二十二話 不安な雨

 以前通った道を進みながらキリンの少女は思う。

 

 以前のような失敗をしないためにはどうするべきか。

 

 前回はスキルを過信していたのと土地勘が無かったこと、複雑な街の道を知らなさ過ぎたと言うのが失敗の要因だった。

 では今回はこれらの点を回避するにはどうするべきか。

 

 これらの点はどれもスキルによるものだった。

 

 スキルだけではうまくいかない。

 

 

 なら武器も使えばいい。

 

 

「だったら操虫棍!」

 

 腰のポーチから身の丈ほどありそうな棒状の物体を引きずり出してさらに中から小さな虫の玩具を空に投げる。

 玩具は肘から手首ぐらいまでありそうな巨大なカブトムシのような昆虫に姿を変えて数回宙返りをしたら左腕に張り付いてきた。

 

「よーしよしよし、久しぶりータッくんー」

 

 カブトムシの角を撫でてやると、カブトムシは嬉しかったのか身を震わせ少し腕を掴みなおした。

 

「早速だけどトオル君の匂いを覚えてくれる?」

 

 追加でポーチから主の洗濯物のシャツを取り出してカブトムシに匂いを嗅がせ匂いを覚えさせる。

 

「トオル君のいる方向は分かるね?」

 

 頷いたように見せたカブトムシは羽根を鳴らしながら宙に浮き、匂いのする方向に向かって進み出した。

 

「今度こそ迷いませんっ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 数分後。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「い、行き止まり……」

 

 猟虫の進む方向に従って最短ルートと思われる道を進んでいってたら猟虫が記憶していた匂いを忘れてしまい、道がわからなくなってしまった。

 

 また翔ばそうにも猟虫が疲れて戻ってきてしまったのでもう猟虫に頼ることは出来ない。

 

「うぅ、やっぱり自力で抜けるしかないありません……」

 

 迷路とも思えそうな道を進んでいると、頭にぽたり、と水滴が落ちてきた。

 

「あ……間に合わなかった」

 

 一滴、また一滴と落ちてきた滴は次第に多くなり、それは小雨となって空気を湿らしていった。

 

「仕方ない、傘使っちゃおう……」

 

 もたつく手付きで傘を開く。

 

「わっ、わっ、と」

 

 バサッと音を立てて開いた傘は大きく、人二人までなら入れそうなスペースがあった。

 これで帰るのも、なんて思ってもまず目的地まで赴かなければ話にならない。

 

「前はどうしたっけ、えっと」

 

 躍起になってがむしゃらに走り回ってなんとこ着いた気がする。しかしなんであのときマスターの居るところに辿り着いたのか未だに分からない。

 

「今度は泣かないもん」

 

 熱くなる目頭を押さえ、傘を握りなおして歩き始める。

 

 が、ふと何かを感じる。

 一瞬視線のようなものを感じ取った。

 洋服でなく装備を着ているので物珍しそうな目こそあるものの敵意は無かったのに、その中に紛れて明らかに敵意のある視線を感じた。

 

「なんだろう・・・・・・?」

 

 嫌な予感がする。

 急いで主のもとに行かなくては。

 

「トオル君、待っててください!」

 

 抵抗を受けて邪魔に感じた傘を閉じて全力で駆け出した。

 

 

 

 ◆

 

 

 

「・・・・・・誰だ」

 

 雨音の響く街、陰に隠れて一人の『ハンター』を視る。

 キリン装備を身に纏う少女が雨に濡れながら走っている。

 目指している所はおそらく自分と同じところだろう。

 

「渡さない・・・・・・」

 

 私だけのご主人だ。

 

 

 




バトル展開が微レ存・・・・・・?
 それとサブ垢の娘が登場します。
 設定などはおいおい出していきます。
 
 シロちゃんがっつりキリン装備で街中を闊歩してますが職質とかされないんでしょうかね?(他人事)
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