キリンちゃんとイチャつくだけの話【完結】   作:屍モドキ

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 間隔空きすぎじゃねーか! いい加減にしろ!

 大変長らくお待たせしてしまいすみませんんでした!
 多忙というより体力の無さが響いた気がする。あと集中力。

 そんな言い訳もほどほどに本編どうぞ。 



四十一話 遊園地に行こう

「わぁー! おっきい! おっきいですトオルくん!」

「そだね」

 

 遊園地。

 

 大小、傾向様々なアトラクションひしめき並ぶ大型娯楽施設。

 

 メジャーならジェットコースターやメリーゴーランド、観覧車等。絶叫マシンはほぼすべて網羅されているほどのアトラクションの数からして、ここの敷地の広さから規模の大きさがどれほどのものかが伺える。

 

 そんなアウトドアの定番ともいえる場所に、俺はシロと来ていた。

 チェック柄のトレンチコートのような、裾の短いワンピースを着たシロが小走りに前を歩く。シロに手を引かれて自分も遊園地良いの門をくぐり、目の前の人気の多さと賑わいも改めて肌で感じる。

 

 何故このようなことになったのか、経緯から話そう。

 

 

 とあるファミリーレストラン。

 

 店内の一角で二人の男子が話をしていた。

 

 あれよこれよと話題を振っているのが加藤。そして退屈そうにコーヒーカップに沈むマドラーを弄っているのが村崎。

 二人の間には剣呑とも気まずいとも言えない微妙な空気が流れていた。

 

「それで、シロさんとはどこまでいったんだ?」

 

 加藤が頼んだランチセットをつつきながら、村崎にシンプルな質問をする。

 もう何度目かも分からないこの質問に、村崎はマドラーを弄っていた手を一瞬止めて、俯き気味の顔から視線だけを向けて、ためらいがちに答える。

 

「なんもないよ」

「なんもないわけないだろ、こんだけ過ごして」

 

 加藤はやや食い気味に村崎に尋問の如く質問を繰り出す。

 村崎は困り顔で天井を見上げ、近況報告でもしようと思って最近のことを端的に話した。

 

「平日は帰ったら一緒に家事して、ダラダラしてる」

「ほう」

「休みの日は、買い出しに行くか家でゲームするか、かな」

「それで」

「いや、それだけ」

「はぁー・・・・・・」

 

 呆れられた。

 事実を言っただけなのに何故これほどにも悲しまれなければいけないのか。村崎は少しばかり憤りを感じた。

 

「年頃の男女が休日家に篭って何もしないて、お前ほんとダメだぞ」

「なにが」

 

 なんでそんな説教じみたことを言われなければならないのか。

 

「まぁお前ならそんなことだろうも思ってたけども」

「だからそんな目でみてくるな」

 

 諦めが入っていた目を閉じて加藤は「そこでだ」と言いながら持ってきたボディバックから二枚の紙切れを取り出した。

 それを卓上に指で押さえるように置いて村崎へ突き出す。

 

「これをお前にやろう」

「なにこれ」

 

 手にとって紙に書かれている絵柄と文字列を眺める。

 

「遊園地?」

「そうだ。福引きで当たったからお前らにやるよ」

 

 若干ウザいキメ顔で渡された遊園地のチケットと加藤の顔を交互に見る。

 余談だが加藤は福引きでは当てていない。藤ズが集まって会議をした結果を村崎があまりシロと外に出ていないだろうと危惧し、仲間内で出しあって購入してきた。

 

「報酬は」

「お前らの楽しそうにしてる写真で十分さ・・・・・・」

「本音は」

「今度のテスト範囲の勉強教えて・・・・・・」

「わかった」

 

 素直な要望を聞いて貰った手前断るわけにもいかないので了承した村崎。

 話の本題も済んだので代金を置いて席を立つ。

 店を出る前に加藤に「絶対に行けよ」と釘を刺されて気恥ずかしい思いになりながら早足に家に帰った。

 

 

 とまぁこんな具合で加藤に半ば無理矢理チケットを押し付けられてシロと一緒に遊園地に行くことになった。

 確かにまともに外出なぞしたこともないのでこうやって機会を与えてくれるのはありがたい限りだ。その経緯が強引なだけであって。

 

 そんなことより今の状況。

 シロは向こうを見たりあっちを見たり、興味の湧き出る視線を色んな施設に向けてらんらんとしていた。

 

「どれに乗る?」

「どれもやってみたいです!」

「そっかー」

 

 何分アトラクションの数が多いのでどれから手をつければ良いのか悩んでしまう。いきなりジェットコースター等のメインにいってしまうと後が味気無いと思える。

 

 なら初めはそこまで過激じゃないものにしよう。

 

 等と一人であれこれ考えていたら、シロが袖を引っ張ってきた。

 

「トオル君、あれ乗りたいです!」

「どれどれ」

 

 無邪気にはしゃぐ子供のように示されたものは、ど定番とも言うべきジェットコースターだった。

 しかも高低差が激しく、途中宙返りがあるタイプの。

 

「わぉ」

 

 やってやろうじゃねぇかこのやろう。

 

 

 ◇

 

 

『安全バーが下がります。ご注意ください』

 

 注意喚起のアナウンスが入る。

 張りの強いシートに座らされ、これまたゴツい安全バーが上半身をガッチリとシートに固定してくる。座っているぶんには多少窮屈に感じるが、それよりも恐怖感と絶望感が凄まじい。

 

「早く出ないかな~♪」

「メイン・・・・・・」

 

 計画性も何もあったもんじゃない。けれど隣で楽しそうにしているシロを見る限り、そんな考えすらどうでもよくなってくる。

 楽しいならいっか・・・・・・。

 

『まもなく発車いたします! 楽しんできてくださーい!』

 

 軽快な発車合図と共に八両ほどが列なったコースターが、重々しい機械音を響かせながらゆっくりと進みだした。

 

「あれ、遅いですね」

「これから上に上がるんだよ」

 

 初速から最高速度とかなんの冗談だ。

 コースターは急な坂を登り始め、車体は地面から垂直に傾いき、背中で重力を感じる。

 レールに挟まるチェーンが回転し、車体を徐々に徐々に空に向かって垂直に伸びるコースの際頂点へ向かって、進んでいく。

 

「高いですねー」

「う、ぅぉお」

 

 だんだんと地面から離れて、清々しい空色が視界情報を占めていく状況に腹の底が浮く。

 

 そして、頂点に達した車体は一瞬速度を止め、前に倒れるように落ち始める。

 

「あっ」

「わぁっ!」

 

 Uを反転させたように列なった車体を下へ向かって進んだコースターは、その重みと高低差を持って、全てを速さに変えた。

 

「きゃーっ!」

「うおぉぉぉ」

 

 眼前には地面と上に曲がるレールが映る。妙明色の使われたレールや地面の煉瓦の色合いと、現在進行形で耳を叩く車輪の轟音がアンバランス過ぎた。

 

 しかしそんなことも頭に留める気力もなく、高速で走る通気の良いコースターに縛り付けられ、顔面どころか全身でその異常なまでの速度と風圧を受ける。

 

 落ちたかと思えば登り、カーブを曲がれば車体はほぼ直角まで傾く。しまいに大きな宙返りを挟んだ時は視界が反転していることにキモが冷えた。

 

「ひゃぁー!」

「おおおおお」

 

 ぐるぐると目まぐるしくコースを走り、最初に比べれば半ば落ちた速度でコースを流れていく車体。

 

 やがて高低差も無くなり、緩やかにもとのスタート地点まで戻っていった。

 

『お疲れさまでした! レバーが上がったらお降りいただき、お出口までお願いします』

 

 アナウンスの後に体をしっかりと固定していた安全バーが上に上がり、体の自由が効くようになる。

 乗客はぞろぞろと降りる中、俺は腰が引けて動けなかった。

 

「ほっ、と。大丈夫ですか? トオル君」

「うん、まだ大丈夫」

 

 随分と軽やかにコースターから降りるシロを尻目によじ登るかのように、震える脚を立たせて自分も降りる。

 シロの手を借りてジェットコースターのアトラクションを離れ、近くのベンチに腰掛ける。

 男らしさなぞありもしない姿で、なんだか恥ずかしくなる。

 

 だが、こんなものではここに来た意味がない。

 まだまだ回らねば、シロに喜んで貰わないと。

 

「あのう、本当に大丈夫ですか?」

「大丈夫、次いこう」

「あ、待ってください~!」

 

 

 もう建前も考えも投げ捨てて、目に入ったアトラクションからしらみ潰しに乗っていくことにした。

 

 ドロップ・タワー。

 乗客が乗るゴンドラが巨大な柱のてっぺんに上がり、その後解放されて自由落下する。途中で止まったり回転したりするものもあるとか。

 

「これにする」

「はい!」

 

 直ぐに決めて搭乗する。

 ジェットコースターよろしく似たような座席に座り、安全装置が降りて体を固定。案内役の人のアナウンスが入り、稼働が始まる。

 と同時にゴンドラがバネ仕掛けのように、初速からかなりの速度で上がり始めた。

 

「おぐっ」

「わぁっ」

 

 加速による引力が体を座席に締め付けてきて、一瞬体が重く感じる。

 高くなっていく視界に恐怖を覚え、目を閉じようとしても目線は釘付け。更にはその流れで下方向を見てしまい、急に後悔した。

 

「たっか・・・・・・」

「おぉ~」

 

 青ざめる自分とは対照的にシロは平然としていた。

 慣れてるのか。

 慣れてるか。

 高台から飛び降りたりしてたもんね。

 

 ゴンドラが頂点まで達して、縛りつけられていた引力から解放され、一瞬の浮遊感に包まれた。

 そして押さえつけるような急上昇から一転。

 今度は投げ出されるような急降下が始まった。

 

「うわぁぁあああああああ!!!」

「ひゃわああああああああ!!!」

 

 腹の底から叫んだ。絶叫マシンの名の通り、これは叫ぶ。

 同じゴンドラに乗っていた客も叫んでいるので問題は無いだろう。

 

 それにつけてもシロはこんな状況でも一切ブレることなく嬉しそうだった。

 

 

 

 

 それから数々の絶叫マシンを網羅し、くたくたに疲れ果てた。

 

「はー、はー、うえっ・・・・・・」

「大丈夫ですか、トオル君?」

 

 ベンチに腰掛けるどころかもはや溶けて雪崩れているくらいには果てていた。

 近くの自販機で買ってきたスポーツドリンクを半分ほど飲み、シロに背中を摩られている。

 

 おかしい。シロに楽しんでもらおうとしていたのに、自棄になって自滅している。

 いやまだだ、まだ絶叫マシンを乗りつくした程度。まだアトラクションは半分ぐり残っている。何もコースターだとかなんだと乗ればいいってもんじゃない。

 次は何に乗るか・・・・・・。

 

 気分の悪さを飲み下してパンフレットを睨む。

 刺激の強いアトラクションはだいたい乗り終わったし、今から乗れそうなものと言ったら何が残っているだろう。

 これは乗ったし、あれも乗ったし、どれもこれも乗った試した失敗した・・・・・・!

 

 様子を見かねたシロがそっと手を取って気を引いた。

 予期せず手を握られて肩を刎ねさせ、シロの方を見ると、とても悲しそうな顔をして覗き込んでいた。

 

「あの、今日はどうしたんですか? 急に遊びに行こうだなんて」

「あ、あぁ、うん・・・・・・」

 

 隣に座り、心配そうな顔をもたげてこちらを覗き込んでくるシロ。

 距離感の近さに血が急流して顔が熱くなる。

 いい加減慣れなきゃいけないのにどうしても意識してしまう自分に悔しさが湧く。

 

 いや、慣れてきたからこそ、意識しているのかもしれない。

 

「加藤に言われてさ、外に連れたほうがいいんじゃないかって。俺インドア派だからさ、外出して楽しいところなんて全然知らないから、こういう所も何すればいいのか全く分からないんだ」

「トオル君・・・・・・」

 

 シロは悲しそうな嬉しそうな、良いも悪いも入り混じった複雑な顔を俯かせ、その表情を隠した。

 そして瞳を閉じて顔を上げて、きりりと真剣な顔で切り出す。

 

「トオル君。いえ、マスターは勘違いをしています」

「え?」

 

 これまで向けられたことのない意識に虚を突かれた。

 

「マスター。私だって生きてます。楽しいことをすれば楽しいと感じますし、怖い体験をすれば怖いと感じます」

「・・・・・・」

 

「でも、マスターと一緒の時は違います」

「・・・・・・具体的には」

 

 「それは・・・・・・」と少し間を開けて、恥じらう少女のように頬を桃色に染めたシロは一瞬はぐらかそうと視線を外すが、すぐに透に向き直って言葉の続きを並べる。

 

「マスターが楽しくないのなら私も楽しくありません」

「・・・・・・っ」

 

 認めたくない事実を突きつけられたように、言い訳したくても何もできず俯くだけの子供のように下を向く。

 シロは一拍開けてですが、と続ける。

 

「もし、マスターが怖くないのなら、私も怖くありません」

「!」

 

 その言葉に再び顔を上げる。

 

 そこには、さっきまでの厳しい顔つきをしていたものから一転して、優しい眼差しのシロがいた。

 

「マスターが恐怖しなかったからこそ、私はハンターとして戦えました。マスターが退かなかったからモンスターと立ち会えました。マスターが背中を押してくれたから、私は立てていました」

「そんなの、思い過ごしだ・・・・・・」

 

 画面越しの事を言われてもどうしようもない。

 あの時は目の前に出てくるモンスターをただ狩っていたという感覚しかなかった。無心とも言っていいだろう。現実が嫌すぎて逃げる様にゲームに没頭していたのだ。そんなことを考える暇すらなかったのだ。

 

 だから、そんなふうに言われる覚えなど・・・・・・。

 

 また沈んでいく頭をシロにがしりと掴まれて無理矢理上に上げられて顔を寄せられる。

 眼前に彼女の端麗な色白の顔が見えて必死にはなれようともしたが、引き寄せられる力の方が強くて抜けられない。

 せめて視線だけでも逸らそうともしたが、惹き付けられる彼女の視線に釘付けになっていた。

 

「でも、マスターが悲しんでいるなら、私だって悲しいのです」

 

 

 

 

 だから。

 

 

 私はマスターの下に来たんです。

 

 

 

 

 言葉にしたか分からない。

 けれども、シロの声は届いた気がした。

 

 一目で本心と分かる。

 そんな気がしてくるほど、その時の彼女は美しく思えた。

 

 

 そんな優しい顔をしていたシロは今度は頬を膨らませてしかめっ面をする。

 急なジト目に物おじして、動かなかった視線がやっと自由になると同時に横にスライドさせてしまった。

 

「けど、今トオル君が楽しんでいるようには思えません」

「うっ・・・・・・それは」

 

 ずっと彼女が楽しんでいるかどうかを考えていた。

 自分のことなどどうでもいいと気持ちをほっぽりすてていた。

 それでは駄目だったようだ。

 

「ちゃんとトオル君も楽しまないとだめですよ?」

「・・・・・・・はい」

 

 そう言いながらシロは俺の頭をゆっくり撫でてくる。

 外と言う環境もあって人目もあるのだが、恥ずかしさよりも嬉しさが強いというあたり自分も相当なんだろう。

 

 幸福感に溺れそうだ。

 

 

 

 ややあって昼食。

 園内にあるファストフード店で済まそうと、今度は二人で話し合って店を決めた。

 先程のやり取りを誰かに見られていたのか、店内で視線を何度か感じた。思い過ごしかと思って振り向いたら目線を逸らす人が何人かいたので間違いないだろう。

 

 なんとなく居心地が悪いと言うか、背中が痒い思いだったので早足に注文を取って店の隅で食べた。

 

 

「午前は私が楽しんだので。今度はトオル君が行きたいところに行きましょう!」

「それはいいんだけど、シロ大丈夫?」

「私は何処でも大丈夫です!」

 

 腹拵えを済ませて何処に行こうかと二人で話す。

 午前はシロが楽しめそうなものを中心に、絶叫系のアトラクションを中心に乗り進めていたが、今度はシロの提案により俺の行きたいところに行くことになった。

 

 そしてついたのはホラーハウス。

 

 

「ここなんだけど」

「ひゅ」

 

 大丈夫かな。

 

 

 中に入ってからはそれはそれは酷いものだった。

 

「きゃぁぁぁぁあああああああ!?」

「シロ、落ち着いて」

 結論から言えばシロが怖さのあまりその場でへたりこんで泣きわめいていた。あまりの泣きようにスタッフの人が出てくるぐらいには泣いていた。

 

「もうやだぁぁぁぁ・・・・・・!!!」

「うん、もうすぐ出れるから」

 

 そのあとは泣き止まないシロの手を引いて出口まで連れていったのには中々恥ずかしかった。

 

「うぅぅううぅぅぅぅ・・・・・・」

「もう出口だからね、頑張ろうね」

 

 ようやく外に出ても引っ付いて離れようとしないシロを近くのベンチで休ませていたら、そろそろ夕方に差し掛かることになっていた。

 

「シロ、最後にあれに乗ろう」

「今度はなんですか・・・・・・?」

「観覧車」

 

 

 

 

 ゆったりと回る円形に組まれた鉄骨に、多数のゴンドラが円の縁に繋がれてぶら下がっている。

 高さはそれなりにあるようで、ジェットコースターよりかは低いが二、三階建ての家よりかは断然此方の方が高さがあり、遊園地より外の景色も一望出来るぐらいには高かった。

 

「さっきはごめん、まさかあんなに驚くとは思わなかった」

 

 目の前に座るシロに頭を下げて謝罪をする。

 シロは半ば虚ろな目をして席に腰かけ、どこか遠いところを見ている。申し訳ない。

 

「大丈夫、大丈夫、じゃないかもです・・・・・・」

「ごめん」

「いえ、私も、大分取り乱したので・・・・・・」

 

 なんとか平静を取り戻したシロは背筋に力を入れて身体を起こす。乱れた髪を抑えながら正して俺の方と、外の風景を交互に見て気分が落ち着いたのか息を吐いた。

 

「キレイですね」

「うん」

 

 傾いた夕日が赤い色を増しながら落ちていく。

 夕陽に照らされたシロと、ふと目が合った。シロは何も言わず、ただ微笑んでいる。それだけでも画になるのは美意識が疎い自分でも分かる。

 

「マスター、今日は楽しかったです」

「そっか」

 

 二人しかいない状況、シロが俺に対する呼称がいつも家に居る時のそれに戻る。

 

「マスターは楽しかったですか?」

「あぁ、楽しかったよ。すごく」

 

 素朴な質問。しかし大事な投げかけをしっかり本心から返す。

 言葉足らずであるけども、これが本心であることに変わりないから。

 

 そうしていたらシロが立ち上がって、向かい側に座っていた此方にきて、俺の隣に腰を下ろした。

 

「どうした?」

「んふふ、マスターを眺めるのもいいですけど、やっぱりこうして近くに居るのが一番好きです」

「そ、そっか・・・・・・」

「このままずっとこうしていられたらいいのに・・・・・・」

「シロ・・・・・・」

 

 本人すら声に出たのか分からない小さな声に、胸を掴まれて苦しくなる。

 思わずシロを抱き締めてしまった。

 

「わわっ、マスター?」

「ずっと」

「?」

 

「ずっと一緒にいたい。俺もそう思ってる」

「・・・・・・はい」

 

 俺の言葉を聞き、シロも俺の背中に手を回した。

 そのまま観覧車がゆっくりと回り、四分の一を過ぎるまでずっとそうしていた。

 そのまま下まで回り、二人で降りる。

 そして遊園地を出た。

 

 

 帰り道。

 

「今日は楽しかったです。ありがとうございました!」

「俺も楽しめたよ、ありがとう」

 

 

 

 

 

 

 

 




 今回は遊園地と言う事で、この前ツイッターでボソッと呟いた事に反応してくださったフォロワーさんの案を参考に執筆させていただきました。
 遊園地に行ったことが今まで片手で数える程度しかないので半分以上妄想だったりしてこんなものあるかなーぐらいの出来ですが、如何でしょうか。

 次はどのくらいかかるだろうか・・・・・・。
 死なない程度に頑張ります。
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