モンハンのゴア娘のフィギュアがリアル美少女になってた【完結】 作:屍モドキ
多忙につき倒れてました。
晩秋も寒空が広がり始めたこの頃、外へ行くにもコートを羽織る季節にイマドキの若者はチョコにまみれた棒菓子をやたらめったら買い漁り、恋人友達その他色々と楽しくキャッキャウフフなことを企んでいるとかいないとか。
それもこれもお菓子メーカーの陰謀であり、ただの日付に因んだ陰キャ、独り身、コミュ症、行き遅れの悲しい者共に対するあてつけのようなこの日を未だ快く思えないのは俺自身が捻くれているからだろうか。
「ただいまー」
「おかえりなさい」
夕暮れを過ぎたことに帰宅し、コートと鞄を妻に預けてソファーに腰を下ろす。
まぁそんな事を知人友人にぼやこうものなら『嫁がいる分際でそんなこと言うぐらいならチ◯コもげろカス』ぐらい言われそうだが、それでも本能的な何かが抵抗して、未だにキス程度にドキドキする。
「今日もお疲れ様」
「ほんとな。今日はやたらと、世間が浮かれててな」
見せつけられているような、誘われているような。そんな空気があちこちで漂うこの日はいつになってもいくつになっても慣れる気がしない。
「お菓子が売れるならいいじゃない」
「そうは言うが、だいたいポッキーゲームなんてキスしたい口実じゃないのか?」
「そうでもしないと伝えられない気持ちもあるんでしょ」
そういうものなのか。
レシカとは出会いから成就まで、経緯すべてが特殊な経歴を積んでいるので何分普通がわからない。
つまるところ独身だった俺はいつの間にかリア充の仲間入りを果たしていた、と言うことになる。
そうなると恋愛過程のイチャイチャするようなところが少ないので、こういう甘酸っぱい雰囲気とでも言えばいいのか、そんな男女間の行いに疎いのもうなずける。
「御法度とは言わないが、ハレンチだなとも思うがなあ」
「そんなに、嫌なの……?」
何故か声音が落ちていくレシカの方を見ると、手には赤い例の棒菓子を持って上目遣いにこちらを潤んだ瞳で睨んでくる。
「あ、いや……」
「私とポッキーゲーム、しないの……?」
紅の双眸で睨みながら、震える手で棒菓子を咥えながらずいと寄せてくるレシカは俺の方をしっかりと掴み、逃すまいと退路を断つ。
「し、します」
「
観念して棒菓子の先端を咥えた俺は、そのままコリコリと食べ進められるチョコの導火線と熱い熱い火花のように赤くなったレシカの顔を眺めることしか許されなかった。
緊張して味なんてわからなかった。
まぁ、レモンの味がした、とでも言っておこう。
こんな思い付きの話を読んでいただきありがとうございます。
まぁ番外編なんてどれもこれもその日に書いてたんですがね!
この小説の更新はもう無いか不定期なので、あまり希望を持たれてもどうにもできません。ご了承くたさい。
ではでは、また何処かで。