追記
題名がおかしくなってたので修正
クワ・トイネ公国 城塞都市エジェイ
クワ・トイネ公国の絶対防衛圏に基づいて建設された城塞都市、エジェイ。
城内に湧き出る泉や膨大な備蓄食料で兵糧攻めは不可能で、高く堅牢な城壁は力押しも不可能にする。
まさに難攻不落といったこの街にはさらに駄目押しと言わんばかりに公国軍主力であるクワ・トイネ公国軍西部方面師団3万人が駐屯していた。
「ノウ将軍。大日本帝国陸軍及びドイツ国防軍の方々が来られました。」
「来たか・・・通せ!」
政府からの命令とあり一応協力してはいるものの、ノウは日独の事が好きではない。
何せ、ドイツはわが国の領空を侵犯してから我が国に国交開設を要求し、今も大日本とかいう舐めた名前の国と共に我が国を土足で歩き回っているのだ。
しかめ、隣国であり重要な同盟国であるクイラ王国では何と日独軍の基地が4個もあるという。
それは形を変えた侵略ではないか、と気分を害しているのである。
ロデニウス沖大海戦の戦果報告の際も海軍の面々と子供のホラ話かと大爆笑したものだ。
今回も日独両軍合わせて精々2万程度の軍勢を送って来ているようだが支援などいらんと徹底的に日独に対して否定的である。
何よりも政府が日独に援軍を頼み、軍事通行権まで与えたことが気に入らない。
我が軍の力を信用していないように思える。
・・・何にせよ、我々がロウリア王国軍を退けるので彼らの出番はないと言うのがノウの考えである。
そこまで考えるとコンコンと扉がノックされる音がした。
「どうぞ。」
ノウが入室を促し、立ち上がって日本軍とドイツ軍を迎える。
ドアから入って来た人間は6名。
「こんにちは。私は大日本帝国陸軍第14師団師団長、三枝と申します。」
「私はドイツ国防陸軍第六装甲師団師団長、イーベルと言います。」
その時、ノウは衝撃的な信じられない光景を見た。
日本軍は、何と枯れ草のような色の服を着ているのである。
ドイツ軍も日本軍よりはマシだがその制服は黒くて地味だ。
これが日独の将軍だと言うのか。
先ずは社交辞令の挨拶を交わしてから、ノウにとっての本題を切り出す。
「ご覧くださいお二人共。ここ、エジェイは我が国が何年もの歳月と威信をかけて建設した難攻不落の一大要塞です。如何にロウリア軍と言えども、ここを落とすことは不可能でしょう。」
「我々はロウリアの侵略を受けていますが、国の存亡をかけて一矢報いようと我らの誇りをかけて戦っております。我々がロウリア軍は必ず退けます。
日本とドイツの皆様は後方の野営地から支援をお願いいたします。」
ノウは遠回しもせずに直接『余所者は引っ込んでろ』と日独の将軍に告げる。
日本の将軍は顔色一つ変えていないが、ドイツ軍の将軍が怒っていることは顔を見れば明らかであった。
周りの側近たちは外交問題にならないかとヒヤヒヤする。
「・・・わかりました。では、我々からもひとつお願いがあります。」
少し考え込んだ後、日本軍の将軍、三枝がノウに話しかける。
「敵の位置・人数などを司令部に伝える必要があるので我々の部隊から観測要員をエジェイに置かせていただいてもよろしいでしょうか?
又、クワ・トイネ公国軍の動きを把握している方との連絡を密にしたいので通信士の同行の許可をお願いします。」
「観測要員?・・・まぁ、貴国も戦局を本国に伝えなければならないでしょう。わかりました。」
最低限の挨拶と情報交換をして解散する。
最後までドイツ軍の将軍はしかめっ面であった。
「何なんだあの将軍は!!」
ドイツ軍第六装甲師団の参謀が怒る。
「難攻不落の一大要塞だぁ?セヴァストポリみたいに要塞砲でも配備してから言えってんだ!!」
「よせ。みっともない。」
ここは日独軍合同司令部である。
今後は日独共同作戦になる為連絡を密にする為に設置された司令部において先程の会談についての話し合いが行われていた。
「・・・まぁ、我々は『支援しろ』と言われたのです。ご注文通り『支援』してあげましょう。」
日本軍の三枝中将がそう提案する。
「そうですな。何、『支援』をすれば良いのだからな。」
イーベルもそう言うとドイツ軍の参謀も矛を収める。
「さて、ではそろそろ作戦の最終打ち合わせを始めましょうか。」
「うむ、そうですな。」
そして日独軍は今回の侵攻作戦こと緑作戦について最後の打ち合わせを開始するのであった。
緑作戦。これは日独軍によるロウリア王国侵攻作戦である。
日本軍二個師団、ドイツ国防軍一個師団、航空機800機、艦船50隻が使用されるこの作戦は先ず最初にここ、エジェイに迫るロウリア王国軍を撃破することから始まる。
その為、日独軍は入念な事前準備を開始していた。
エジェイより少し後方 日独軍野営地
エジェイの街の少し後方に位置する日独軍の野営地。
ここで、支援の準備が行われていた。
「にしてもクワ・トイネの将軍様は優しいお方だねぇ犠牲は自分達が全部請け負うって。」
皮肉交じりに呟く彼は工具を片手に鋼鉄の虎を整備する。
エジェイにおけるノウの言動はたまたま司令部近くを通った兵士を通じて日独軍に大きく拡散されていた。
「そうだねぇ。」
そんな熟練整備員の皮肉を聞いて頷きながらシュトロハイムはエジェイの街を眺めていた。
「ここの常識じゃあ一大要塞なんだろうけどねぇ。」
大砲が一門もない要塞と言うのも新鮮だなぁと思いながら支給された酒を煽るシュトロハイム。
「そうなんだろうよ。まぁ俺らからすりゃああれよりもスターリングラードの方がよっぽど要塞・・・いや、あそこは魔境か。」
「ははは。違いないね。」
熟練整備員と雑談しながらシュトロハイムは綺麗な星空と展開する自走砲の一団を眺めるのであった。
ご注文は砲兵ですか?(Is the order a artillery?)
後方支援(砲撃しないとは言ってない)
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作中登場兵器紹介
・自走砲
一体何フンメルなんだ・・・。