大日本帝国と末期ドイツ召喚   作:鎌森

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悲しみのレーダー提督と日本海軍

ㅤロデニウスと陸続きの大国、ドイツ国。

ㅤかつての世界においては連合国軍相手に大太刀周りを見せ、一時は英仏ソの三カ国を下そうとした大帝国の海軍を預かる場所。国防軍海軍総司令部。

ㅤその中の一角、部屋の隅っこにて1人の男が負のオーラをばらまいていた。

「そうそそうさそうだった。いつも総統閣下は海軍を冷遇する。

あの時だってUボート以外は建造すんなって言われたからUボート以外作ってなかったら役立たずって遠回しに言われるし・・・。」

ㅤ彼がこうなってしまった原因は、少し前に遡る・・・。

 

 

 

 

ㅤドイツが転移後、日本と接触し友好的にしていこうと言うことになったのは先にも述べたがこの時、とある条約が結ばれた。

ㅤその名も『日独貿易協定』と言う。

ㅤこれは要約すれば『お互いに兵器輸出の限度を決めよう』と言うものであり、日本は1935年以降に設計された補助艦艇含む全艦艇の輸出禁止、主力艦は弩級戦艦や鳳翔型以外の空母の輸出禁止となっている。

(ドイツ側も1942年以降に設計・開発された兵器・技術の輸出禁止、チハを撃破できる戦車の輸出禁止など色々と制約はあるが)

ㅤこれによりひとまず日本製の優秀な大型艦が他国へ売りさばかれることを阻止したドイツはレーダー提督の猛烈な要請の元第二次Z計画を発動。

ㅤこれは空母2隻を中核とした機動艦隊の設立とパチモン(第八帝国)の巨大戦艦を叩き潰すH45級戦艦の建造が目標とされた。

ㅤ予算も組まれ、建造開始も目前となり、ゲーリングとの権力闘争に打ち勝ち最新式のTa183を有する海軍航空隊も創設。

ㅤ何もかもがうまくいっているように見えたドイツ海軍増強計画。

しかし、この計画は思わぬところから邪魔が入る。

「強襲揚陸支援船・・・?」

ㅤヒトラーに提出された1つの設計書。それは『強襲揚陸支援船』と言う聞きなれない名前。

「はい。まずは概要をご説明します・・・。」

ㅤこの船の概要を説明しているのは、海軍士官・・・ではなく陸軍士官であった。

 

 

 

 

 

ㅤ対ロウリア戦争時、ナズミ浜に日本陸軍が上陸したことは記憶に新しいがその時、日本陸軍へは3人の観戦武官が派遣されていた。

ㅤ1人はクワ・トイネ公国軍から、1人はクイラ王国軍から。

ㅤ残った1人はドイツ国防陸軍からである。

ㅤ彼は今まで一度も上陸戦をした事がないドイツ軍の今後の為今回観戦武官としてやって来ているのだ。

ㅤ合計10000にも及ぶ陸軍兵士と装甲車や戦車を載せた数多の輸送船は日本海軍に護衛されながら浜を目指して海の上を駆ける。

ㅤその中で観戦武官は日本陸軍の船団の中に一隻の船を見つけた。

「あれは・・・。」

ㅤ甲板に艦載機が乗せられ、一見空母に見える一隻の不思議な輸送艦。

ㅤその名も丙型特殊船ことあきつ丸と言う。

ㅤ上陸支援の為に飛び立つ九九式襲撃機を見ながら、観戦武官の彼はポソリと呟いた。

「あれ、いいな。」

 

 

ㅤ観戦武官帰国後、陸軍上層部はこの特殊船に大きな興味を示し自ら設計まで行いヒトラーに提出。

ㅤそしてさらにヒトラーまでこの提案に興味を示してしまい、一部では海軍の空母が一隻に減らされると言う噂まで流れた。

ㅤこの情報は海軍を震撼させた。

ㅤなにせ、この強襲揚陸支援船は実に排水量約13,000トン、全長190メートル、上陸支援機15機搭載となっており、上陸支援船とか抜かしているが要するに軽空母である。

ㅤその為にこのままでは海軍が空母を保有する前に陸軍が空母を保有しかねないと言う事態に陥ったのだ。

ㅤさらに貴重な大型造船所も陸軍のために潰されてしまう。ただでさえ陸軍に普通の輸送船建造のために造船所を取られているのに、だ。

流石にそれは不味いということで海軍はかつての敵ゲーリングと手を結び必死に建造を阻止しようとしている。

「ドイツ海軍に未来はあるのか・・・。」

ㅤ自国の(潜水艦以外の)海軍の将来を嘆くレーダーであった。

 

 

 

 

一方、大日本帝国では

 

 

大日本帝国海軍省艦政本部

「伊号第400、第500潜水艦計画・・・?」

「はい。」

ㅤ大日本帝国の造機とかなんとか色々を司る海軍省の外局、艦政本部。

ㅤここに軍令部第2部から新型潜水艦についてとある提案があった。

ㅤそのうちの一つは名を伊号第400潜水艦と言う。

ㅤこの潜水艦は全長130メートルにも達するという常軌を逸した大きさであり、大きな格納庫に4機のあ号飛行爆弾(V1ロケット)を搭載するという。

ㅤしかし、それでいて日独海軍合同演習の結果を教訓に隠密性まで上げると言うのだから驚きである。

「・・・で、その伊号第500潜水艦とやらは、どんなものだ?」

「はい、この艦は・・・。」

ㅤこの艦は同じくドイツより輸入されたい号飛行爆弾(V2ロケット)を3機搭載するのだが、なんとこの潜水艦は艦前方にい号飛行爆弾を発射機構ごと組み込むというのだ。

ㅤこれにより浮上したら水密扉を解放すれば直ぐにでも発射できる!と目の前の男は自信満々に言うが・・・。

「無理だろ。」

ㅤそれが艦政本部側の認識である。

ㅤそもそもそんな巨大潜水艦をドイツに見つからない程に隠密性を高めると言うことができるわけがない。

ㅤだが、綿密な防空網と強力なジェット戦闘機に守られたドイツの都市を比較的安全に攻撃できるこの潜水艦はかなり魅力的でもある。

 

ㅤ結局この二種類の潜水艦は長々と議論された結果、2種類ともに4隻ずつ建造することが決まったのであった。

 

 

 

 

同日 鹿屋航空基地

ㅤ大日本帝国海軍航空隊の基地である鹿屋航空基地。

ㅤ九州の南部鹿児島に位置するこの基地でとある航空機が滑走路で飛行準備をしていた。

ㅤ本来エンジンが付いているはずの機首には四門の機関砲が搭載され、機体から飛び出した2つの後退翼には大日本帝国に所属する旨を伝える赤い日の丸がつけられている。

ㅤ周りに取り付いていた整備兵が燃料補給や最終調整を終えてパッと離れ、あたりを静寂が支配する。

ㅤ日本海軍司令長官山本五十六を筆頭に海軍の高官たちが集まり、見守る中飛龍型航空母艦の設計図を代償に購入したMe262の設計図を元に生産したMe262もとい橘花は両翼に懸架されたエンジンに炎を灯し、滑走を開始する。

ㅤ橘花は日本海軍の期待を一身に背負い、大空へと飛び立った。

 

 

 

ㅤ橘花は日本海軍では二式局地戦闘機として、陸軍では二式噴進重戦闘機として制式採用されるのであった。




ジェット戦闘機ジェット爆撃機攻撃ヘリ巡航ミサイル弾道ミサイル空対空ミサイルとドイツ軍TUEEEEEだったので日本海軍には頑張ってもらわなくては。
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作中登場兵器紹介
・伊号第400潜水艦
史実では晴嵐を3機搭載。
そのでかさに米軍は仰天したらしい。後のミサイル潜水艦のモデルになったと言われる。
この作品ではV1を3機搭載するミサイル潜水艦となる。
・伊号第500潜水艦
史実では日本海軍が戦争末期に接収したドイツ潜水艦に与えられた名前。
この作品ではV2ロケットを3機搭載する弾道ミサイル潜水艦。
ミサイルはタイフーン級潜水艦みたいに配置されていると思っていただければ
・橘花
日本製Me262。中島製。史実よりは性能が高いものの劣化版コピー。
詳しい性能は1番上の兵器紹介を参照
エンジンはネ12とかすっ飛ばしてネ20改にきたと思ってくだしあ
やっぱり艦上機化はダメだったよ・・・
・日独貿易協定
日本とドイツが結んだ条約。お互いの兵器輸出に制限をかけている。
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