大日本帝国と末期ドイツ召喚   作:鎌森

26 / 36
ドンパチパートにそろそろ近づいて来た。


秋月襲撃

フェン王国 軍祭会場 日本海軍駆逐艦『秋月』

「・・・ん?」

ㅤ軍祭会場の湾内で待機している大きな駆逐艦。

ㅤ力強い連装四基八門の長10センチ高角砲と、艦橋に取り付けられた二式一号電波探信儀。

ㅤ大日本帝国の最新鋭防空駆逐艦、秋月の対空電探室にてとある異常が確認された。

「何だこれ・・・?」

ㅤロウリアなどのワイバーンより若干早い速度でこちらに向かって来る光点。

ㅤおおよそ20程だろうか。

『当艦西側から正体不明機20程度接近を確認』

ㅤ電探士から報告を受けた艦長は不思議に思いつつフェン王国派遣艦隊艦隊司令長官の座乗する旗艦長門に報告した。

 

 

 

 

 

 

 

 

ㅤパーパルディア皇国監査軍東洋艦隊所属のワイバーンロード20騎は、フェン王国への懲罰的攻撃を加える為にフェン王国首都アマノキ上空に来ていた。

ㅤ今、ここで行われている軍祭には多くの文明圏外国の武官が集結している。

ㅤ奴らの眼前で皇国に愚かにも逆らった蛮族がどうなるのかを知らしめる為にあえてこの日を攻撃の日に指定していた。

ㅤこれで文明圏外国家は列強の、恐るべき皇国の圧倒的過ぎる力を再認識すると共に逆らった国と関係を持つだけでも皇国の強大な軍事力の矛先を向けられるということに気づかせ孤立状態を作り出すのだ。

ㅤ・・・しかし、そんな最強の皇国ワイバーンロード隊でも敵わぬ存在がある。

ㅤそれが、ガハラの風龍だ。

ㅤ皇国のワイバーンロードは風龍と対峙するとまさに蛇に睨まれた蛙の様になってしまい戦闘どころではない。

ㅤ部隊長はそれを少し苦々しく思いながらも配下の竜騎士達に命令を下す。

『・・・ガハラの民には構うな。フェン王城と・・・そうだな、あの大きな船を狙え。』

 

 

 

 

 

 

 

ㅤ突如として現れた20騎のワイバーン。

ㅤそれは二手に分かれたと思いきやなんの警告もなくフェン王国の王城を襲撃し、大炎上させた。

ㅤこれにより軍祭会場は大混乱に陥り、避難する者、状況を確認しようとする者などでごった返していた。

『旗艦長門!こちら秋月!事前情報にない未確認騎がフェン王国を襲撃!』

ㅤ日本海軍も軍際会場と同じく混乱の極みにあった。

『電波探信儀で謎の機影を20ほど確認。』

ㅤという旨の報告を軍祭の邪魔にならないように他の入江に退避した長門に送り、フェン王国側に長門が問い合わせていた時の襲撃。

ㅤ突然の驚きの報告に長門側もたじろぎ、一瞬判断が遅れた。

『敵は10騎!当艦めがけて真っ直ぐ急降下してくる!』

ㅤその一瞬の間に対空見張員の絶叫の様な悲鳴の様な声が伝声管を伝い艦橋内に響く。艦長の大隅大佐はすぐさま回避行動をとるように命令を下した。

ㅤ52000馬力のタービンが駆動を開始し、船体が徐々に移動を開始する。

ㅤしかし、それまで停止していたこともあり敵の攻撃を回避するだけの速度が出せない。

『ッ!敵騎発砲ーーーっ!!!』

ㅤ伝声管から飛び出して来た対空見張所からの報告を聞いた次の瞬間、艦後部から膨大な熱が発せられた。

『敵弾後部甲板に着弾!火災発生!』

『消火班急げっ!』

ㅤチラリと後部甲板を見てみれば四番主砲塔よりもさらに後ろ、丁度爆雷投射機の辺りに被弾したようだ。

ㅤしかし、敵は爆弾を抱えた米軍機・・・ではなく、火炎弾を発射するトカゲだった事もあり損害は軽微である。

『敵の攻撃を受けた為、当艦はこれより正当防衛を開始する!総員対空戦闘用意!』

ㅤ艦長の大隅大佐は消火活動と並行して対空攻撃を開始する為に総員対空戦闘用意の命を下した。

 

 

 

 

 

パーパルディア皇国監査軍 東洋艦隊所属のとある竜騎士

「っしゃあ!一番槍ぃ!」

ㅤ先ほど大型船にむけて導力火炎弾を撃ち込み、見事命中させた一番騎の竜騎士の喜びの声が魔信を通じて耳に入る。

ㅤ先ほどの火炎弾は敵船後部に命中し、見事大炎上している。

ㅤ火災の周りでは何やら蠢く白い物体が見える。

ㅤどうやら敵船内部からワラワラと消化のために水兵が群がって来ている様だ。

(よーっし!俺も!)

ㅤ一番騎に続いて二番騎である自分も敵に一撃を与えようと勇み、敵船に狙いをつける。

(俺は・・・よし、あの見張所を狙おう。)

ㅤ目標を定めた彼は愛騎に合図を送る。

ㅤすると、愛騎は口の中に火炎弾を生み出し始めた。

ㅤそして、確実に当てるために敵水兵の表情がわかるほどにまで近づいて来た。敵の水兵は恐怖に満ちた顔でこちらを見上げている。

(ふんっ!恨むならば今日偶々ここに居たことを。そして、皇国に楯突いたフェン王国を恨むんだな!)

ㅤそう思い、大型船に火炎弾を発射しようとした次の瞬間の事であった。

『ガガガガガッ!』

ㅤ彼が今まで聞いたことのない軽やかな様で重たい不思議な音がリズミカルに響いた。

ㅤそして、身体が焼ける様な痛みを一瞬だけ感じた後。

ㅤズタズタになり海面に落下する自らの身体と愛騎が見え、視界は黒に染まった。

 

 

 

 

 

「二番機銃が敵ワイバーン一騎撃墜!」

ㅤ突っ込んで来た敵ワイバーンを見事に機銃が撃墜した。

ㅤこの報告を受けて艦橋要員達は喜び、戦意が向上する。

「でかしたっ!」

ㅤ艦長の大隅も聞こえるわけがないが機銃手達に労いの言葉を送った。

ㅤしかし、未だ敵騎は八騎も残っているのだ。気は抜けない。

『敵発砲!さらに爆雷投射機付近に被弾、火災止まりません!』

「くそっ!回避行動急げ!」

ㅤ今度は敵を撃墜できず、再び攻撃を、しかも消化班が展開している爆雷投射機付近に受けてしまった。

ㅤ大隈はここからは見えないが、消火班が無事であることを祈った。

 

 

 

 

ㅤ結局、今回の襲撃で駆逐艦秋月は導力火炎弾6発被弾、水兵12名が死亡、34名が重軽傷を負う被害を受けた。

ㅤしかし、皇国側も他の秋月型駆逐艦及び戦艦クイラから発せられた対空砲火により計20騎が撃墜されたのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『駆逐艦秋月が謎の飛竜に攻撃を受け、計12名が戦死、19名が全身火傷の重症、15名が大小様々な傷を負った。』

ㅤこの衝撃的過ぎる報告を秋月から受けた長門は大至急政府へ報告した。

ㅤ普通の演習のはずが12名が死亡し34名が重軽傷。

ㅤこの信じられない報告を受けた日本政府に激震が走る。

ㅤ外務省は大至急現地の外交官に情報収集をする様に命じた。




ようやく戦闘シーン(ちょこっと)だぜ。
後もうちょいで監査軍との戦闘になるはず・・・。
ーーーーーーーーーーーー
登場兵器紹介
・秋月型駆逐艦
日本海軍の駆逐艦。
長10㎝砲を搭載しており、対空能力が高い。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。