大日本帝国と末期ドイツ召喚   作:鎌森

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日独接触

約1週間後 九州から西に800キロ程度

ㅤ太陽光がよく当たる晴れたとある冬の日。雲ひとつない澄み渡る青い空に立ち上る数本の黒煙。

その煙の源では数隻の船が波を打ち砕きながら勢いよく進んでいた。

ㅤその名も初春型駆逐艦。初春 子日 若葉 初霜である。

彼女ら4隻で構成される第二十一駆逐隊は件の部隊大転移時に内地にいた。

そのおかげで艦内の混乱が少なかったため近海の探索を行っているのである。

「ふーむ。今の所海ばかり、だな。」

ㅤ初春艦長、牧野少佐は艦橋でそう呟いた。現在、大体南西に800㎞ほど進んだが未だ遠くまで水平線が続いている。

穏やかな海は遠くまで続いており、水平線の彼方まで見渡せそうだ。

「そうですねぇ・・・。」

ㅤ副長も牧野の言葉に同意の言葉を発してからまた前を見つめる。

ㅤ最初の頃は支那大陸があるはずの場所が海になっている事にとても驚いた。しかし、内地に報告を終え暫く進んでいるとこの景色にも慣れてしまっている。

その後は静かな海を淡々と進むだけだ。・・・まるでクルージングである。

「これじゃあ探索をしているんだかクルージングをしているのかわからないな。」

牧野が冗談を言うと聞いていた副長や航海士が笑う。

少し艦橋が和やかになった時、見張所に繋がる伝声管から緊迫した声が飛び込んできた。

『こちら見張所、上空に機影を確認!11時の方向!』

その声を聞いて先ほどの和やかな雰囲気は消し飛び、パッと双眼鏡を取る牧野。

同じく双眼鏡を手に上空を睨む副長らと機影を確認する。

しかし、その機影を確認した彼の驚きは相当な物になった。

「あれは・・・ドイツさんか?」

「あの国籍マークは・・・ドイツ国防軍ですねぇ。」

牧野はあんぐりと口を開けてポカーンとそのドイツ軍機・・・Fw190を見るのであった。

 

 

「おおう?一体どうなってんだ?」

機内で困惑した声を発した1人の男。ドイツ国防空軍に所属するクリストフ兵長は眼下の海を航行する4隻の駆逐艦を見て驚いていた。

「全く。突然目の前の陸地が海になったと思ったら日本の駆逐艦がいるなんてなぁ。この世界はどうなっちまったんだ?」

駆逐艦たちが掲げる太陽が光を発しているようなマークをつけた旗を見ながら呟くハイドリヒ。

この前まで陸だった場所が海になったのは驚きだがその元陸を日本海軍の駆逐艦が航行していることも驚きである。

第一どうやって日本からここまでアメリカやイギリスの妨害をかいくぐって来たのか。

「機長!下にいるのは日本の駆逐艦だ!日本が連合国共の妨害をかいくぐってわざわざ会いに来たぞ!」

機長の方に報告しながら再び日本の駆逐艦を観察する。

4隻とも目立った破損箇所は見当たらず彼には無傷に見えた。

「本当に不思議だなぁ・・・。」

苛烈な連合国の妨害を無傷で乗り越えてやって来るとは、日本海軍は滅茶苦茶に高練度な乗員を持っているかあり得ないほど運がいいんだなと考えながら彼は日本の駆逐艦を観察するのだった。

 

こうして接触した日独両国は接触した日から1週間後に首脳会談を行なった。その席ではお互いの時代が違うことに驚きながらもより一層関係を深くすることで合致した。

そして、その会談の席上で日本にとっては驚愕の事実が語られる。

「そうそう、近衛大臣。そちらのお耳に入れておきたいことがありましてな。」

ドイツ側の代表、ちょび髭は会談に出席していた日本の総理大臣近衛文麿に笑顔で話しかける。

「何でしょうか?」

不思議そうに聞き返す近衛に伍長は二マリとしてこう述べた。

「わが国の西に、クワ・トイネ公国なる国があるのですよ。」




異世界側がやっと出てきた!(名前だけ)
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