Masked Rider BAGX-AID   作:ドラーグEX

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第7話 正体はfriends!

 校庭はまたたくまに混沌となった。

 

「な、なにあれ!」

 

「野球部のやつらが吹っ飛ばされたぞ!」

 

「逃げろ! 校舎に逃げるんだ!」

 

 突然現れた異形の怪人に生徒たちは逃げ惑い、教師たちが誘導する。

 叫び声のする方へ校舎裏から飛び出したエミが見たのは、腕を振って暴れまわる怪人だった。

 その姿は細部は異なれど昨夜戦ったものと酷似している。

 

「デ・バグスター……!」

 

 福戸から逃げて間も無くの登場に、エミはデ・バグスターを作り出したのが彼だと察知した。

 

「ってことは、デルムさんみたいに中には……」

 

 その考えが浮かんだ途端、どうすべきか迷い、二の足を踏んでしまう。

 

「助けて! 助けてぇっ!」

 

 デ・バグスターに狙いをつけられ、壁際に追い詰められた女子生徒が半狂乱で叫ぶ。

 その光景を見ただけで、エミは戦う意志を固めた。

 

「私が、やらなくちゃ!」

 

 エミは今朝、銀色の少女から教わったやり方でゲーマドライバーを呼び出し、腰に装着した。

 既に握っていたガシャットの起動スイッチ(プレイングスターター)にかけた親指に力を込める。

 

『マイ……ション……ックス!』

 

 ノイズ混じりの音声と映像が流れ、デ・バグスターの注意がこちらを向く。

 

「変身!」

 

 掛け声とともにガシャットをドライバーに装填した。

 

『……ッゲ……ツゲーム! ゴッ……ム! ワッ……ネーム!? ……アイムアカメンライダー!』

 

「はああっ!」

 

 仮面ライダーバグゼイドへ変身を遂げたエミは四頭身の身体を走らせ、デ・バグスターに思い切り体当たりした。

 

「グギッ!?」

 

 地面にごろごろと転がっていくデ・バグスターを無視して、エミは女子生徒に近寄る。

 

「大丈夫ですか? 早く逃げて!」

 

「は、はいぃっ!」

 

 駆け出した女子生徒を守るように、立ち上がった怪人と対峙した。

 

「これ以上はやらせない!」

 

 ファイティングポーズを取ったエミ。怪人は自らの身体を抱き締め、開放するように一気に開いた。

 すると、怪人の身体から巨大な鍵と錠前を模した何かが出てきた。

 怪人はそれらを握ると威嚇するように振り回した。

 

「えっ、武器とか反そ——!」

 

 エミは言いきる前に鍵で殴りかかられ、紙一重で躱す。

 

「やっ!」

 

 カウンターとばかりにパンチを打ち出すと、錠前で防がれた。

 硬質な音の尾を引くようにして、痺れる反動がエミの全身に走った。

 

「痛っ……たあ!?」

 

 悶えることすら許されず、錠前で殴られたエミは軽々と吹き飛ばされる。

 

「つ、強い……!」

 

 地を這いながら対策を考えようとした時、怪人の後方でなにかが光るのが見えた。

 

「——ぜやぁっ!」

 

「ガギギッ!?」

 

 一秒後に飛来した背後からの一撃に怪人は仰け反り、土煙を上げて地面に倒れる。

 

「まさか一番乗りを持っていかれるとはね」

 

 土煙の向こうから聞き覚えのある声がして、明らかに四頭身の影が現れる。

 

「つくづく運がいいね。あんた」

 

 その顔には覚えがあった。

 昨夜のデ・バグスターとの戦いの後に出会った、レジーに乗っていたライダー。

 

「デザイアさん!?」

 

 エミが名を叫ぶと、剣を持つライダー……デザイアは得心いったように頷いた。

 

「ああ、レジーから聞いた? そ。仮面ライダーデザイア。よろしく」

 

 挨拶もそこそこに、立ち上がった怪人に(みどり)色の刃をした剣——ガシャコンブレードを構える。

 その剣身は稲妻のような形で、ジグザグに尖っていた。

 

「さーて、どんなガシャットをドロップしてくれるのかしら……!」

 

 鍔に付けられたAボタンを押すと、剣から『ビュ・バーン!』と音声が鳴り、刃が風を帯び始める。

 

「せいっ! はっ! たああっ!」

 

 鮮やかな三連撃が怪人の身体に打ち込まれる。一拍遅れて、切り傷から吹き荒れた風の刃が、『HIT!』の文字を出現させながら怪人をさらに刻んだ。

 

「ギ、ギギガァ!」

 

 あとずさりした怪人は鍵と錠前を構えた。

 それを見たエミは考えたことをそのまま叫んだ。

 

「気をつけてください! あれ、めちゃくちゃ硬いです!」

 

 自分への言葉だと認識したデザイアはエミを一瞥してから怪人に向き直った。

 

「忠告ありがと。だったら、これ!」

 

 デザイアはレバーに手をかける。

 

「進行レベル2(ツー)!」

 

『レベルアップ! タドルサグル、タドルサグル、タドルダンジョン!』

 

 デザイアの姿が昨夜と同じ赤い甲冑の戦士に早変わりした。

 そしてデザイアの手がAボタンの隣のBボタンを叩く。

『ド・バーン!』という音声とともに、刃が半回転し、琥珀色の剣が表の面に露わになった。

 

「ふっ!」

 

 そのまま踏み込んだデザイアの下段の剣と、怪人の振り下ろした鍵がぶつかり合う。剣呑な音がして、数秒のつばぜり合い。

 エミにはデザイアの攻撃が完全に封殺されたように見えていた。

 

「ダメだ! やっぱり効いてない!」

 

 しかし、デザイアから余裕は消えない。

 

「それは、どうかしらね!」

 

「……ギギ!?」

 

 次の瞬間、デザイアの足元から砂と石が怪人めがけて噴き出した。

 

「とりゃぁっ!」

 

 すぐさま翠の剣に戻したデザイアが、再び風を帯びた剣撃を怪人に連続して叩き込んだ。

 

「す、すごい……」

 

 呆気にとられるエミ。そこに、デザイアからの叱りつける声が飛んで来た。

 

「いつまでぼんやりしてるの! あんたも早くレベルアップ!」

 

「え? え? あ、わ、私も!」

 

 いまだレベル1の状態だったエミもレバーを握った。

 

「フェイズ2(ツー)!」

 

 勢い任せに出た声をのせ、レバーを引いた。

 

『レ……アッ! マ……テ、ァ……ック! マ……シ……X!』

 

 四頭身のデフォルメされた身体が一気に元の人間サイズに変わる。

 

「でも、どうしよう。せめて私にも武器があれば……」

 

 攻めあぐねるエミは、ふと自分の周りをキャラクター選択画面が浮いているのに気づいた。

 

「え、なんで? 何もしてないのに……いっ!?」

 

 直後、エミの頭を鈍痛が襲う。

 同時に、エミは知った。自分にも()()()()()

 

「そ、そっか! こうするのか!」

 

 エミは選択画面に手を伸ばし、強くイメージした。

 開かれた右手に、銀色のハンマー型武装——ガシャコンパニッシャーが握られた。

 

「これなら!」

 

 怪人に向かって駆け出したエミは、強化された脚力を使って大きく跳躍し、デザイアの頭上から怪人を殴りつけた。

 

「へえ、やるじゃん。はあっ!」

 

 続けざま、デザイアが怪人を斬る。

 消耗したのか、怪人は肩を上下させて膝をついた。

 

「じゃあ、——決めるよ」

 

「はいっ!」

 

 キメワザを放とうとガシャットに手をかける二人のライダー。

 だが、怪人は消耗していたわけではなかった。

 

「ガ、ガガギギィィ……!」

 

「んっ?」

 

「な、なに?」

 

「ガアアアアアッ!!」

 

 ビリビリと響き渡る咆哮がエミたちの耳を苛む。

 

「なんだよこの大声!」

 

「わかりません!」

 

 動揺する二人の前で、メキメキと骨の軋む音のあと、怪人の背中が裂けて、蛹が羽化するように中から別の姿が現れた。

 上半身はより刺々しく、攻撃的なものへ。

 しかし何より目を引いたのは腰から下。まるでUFOのようになり、円盤形になっていたのである。

 

「う、浮いてる!?」

 

「そんなのありか……!」

 

「ガギャギャギャ!!」

 

 怪人はジグザグの軌道を描いて急上昇し、円盤の中央から衝撃波を放ってきた。

 

「きゃあっ!」

 

「うあっ!」

 

 直撃による強烈なダメージが二人を襲い、ラアダーゲージが半分近く減少する。

 

「この!」

 

 デザイアが風の刃を飛ばすも、怪人は素早く、全て避けられてしまう。

 

「どうしたら……!」

 

 優劣を逆転させ、怪人がエミたちに襲いかかった。

 

 ◆

 

「——はっ」

 

『ラ・ジェルム』の生活スペース。

 エミの部屋でベットに腰かけてゲームに興じていたショウはボタンを操作する手を止めた。

 

「行かなきゃ……」

 

 星の宿るその目は、決意に満ちている。

 そこへ扉をあけてレイコが部屋に顔を覗かせる。

 

「ショウちゃん、クッキー焼けたんだけど……あら?」

 

 その顔から笑顔が消える。

 

「……どこ行っちゃったのかしら?」

 

 銀色の少女は、部屋から消えていた。

 

 ◆

 

 怪人の猛攻は止まらない。

 空を飛びながら高速移動して放つ衝撃波は、エミたちに反撃の隙を与えず、ひたすら防戦を強いていた。

 

「ああもう! すばしっこい!」

 

「どうにかして動きを止めないと!」

 

 ぜえぜえと荒い呼吸を繰り返し、疲労の色を隠せない。

 ライダーゲージはすでに四分の一以下になっている。

 

「このままじゃ……!」

 

「大丈夫。あなたはまだ、負けてない」

 

 聞き覚えのある声に振り返る。そこには、戦場のただ中に立つショウがいた。

 

「ショウちゃん!? な、なんでここに!?」

 

「ちょっ、なんなのその子! ここは危ないわよ!」

 

「あれは、倒せる」

 

 二人の言葉に応じることなく、ショウは細い指で空中に浮くデ・バグスターを示した。

 

「倒せるですって……?」

 

「でも、どうやって?」

 

 ショウは怪人を示していた指の先をエミのゲーマドライバーへ動かした。

 

「ドライバーにはスロットが二つある。レバーを閉じてから空いてる方にそのガシャットを差し込んで。そしてもう一度レバーを引くの。それであなたはさらにレベルアップできる」

 

「レベル、まだ上がるんだ……」

 

「急いで。あまり猶予はないから」

 

「わ、わかった! レバーを閉じて……」

 

 エミはクミタテアーバンのガシャットの起動スイッチを押した。

 

『クミタテアーバン!』

 

  エミの背後に、軽快な音楽を流しながら空から街を見下ろすアニメ調の映像が浮かび上がる。

 

「ガシャットを差して——引く!」

 

 二つ目のガシャットが装填されたゲーマドライバーのレバーを思い切り引く。

 

『アガッチャ! 組み立て! 組み立て! 組み立てまくって! クミタテアーバン!』

 

 二枚のパネルがドライバーから投影され、エミに迫る。

 パネルをくぐり抜けたバグゼイドの肩には、高層ビルをイメージした装甲が追加され、ヘッドギアも装着されていた。

 

「か、変わった……!」

 

「それが、仮面ライダーバグゼイド・アーバンゲーマーレベル3」

 

「レベル3(スリー)……」

 

「おお、そういうのがあるのか」

 

 バグゼイドの新しい姿をしげしげと見つめるデザイアは、背後から聞こえた重たいエンジンに振り向いた。

 

「おまたせ。早速仲良くやってるじゃない」

 

「レジーさん!」

 

「遅い! なにしてたの!」

 

「福戸を追ってたのよ。上手く逃げられたからこっちに来たわ。それより、早いところなんとかした方がいいんじゃない?」

 

「そ、そうだった。ショウちゃん、これってどうやって戦うの?」

 

「クミタテアーバンは、ビルや家を建てて街を広げていくゲーム。その力が、今のあなたの力」

 

「ビル……。もしかして、昨日のデルムさんみたいに!?」

 

「ギガガガァッ!」

 

 怪人が再び動き出した。ジグザグに飛行した後、エミたちに向けて衝撃波を放つ。

 

「はあっ!」

 

 昨夜の戦いを思い出し、エミは地面を擦るように手のひらを滑らせた。

 すると地面からまるで植物のようにビルがそびえ立ち、エミたちを衝撃波から防御した。

 

「で、できた!」

 

「けど、どうやってあいつに攻撃するの!?」

 

 バイク状態のレジーの言葉を受けて、エミはデザイアとレジーを交互に見た。

 

「デザイアさん、レジーさん。私に考えがあります。協力してもらえますか?」

 

「……ですって。どうする? あなた昨日、次会ったらマジでいくって言ってなかった?」

 

 レジーが前輪をデザイアへ向ける。

 デザイアは三秒ほど考えるようにしてから、剣を下ろした。

 

「どうしろっての?」

 

 怪人は、目の前に突如現れたビルを破壊せんと衝撃波を浴びせ続ける。

 次第に壁面がひび割れていき、ついにビルが崩れた。

 

「……ギ?」

 

 瓦礫の背後に、肩からビルを生やした戦士と、剣を構えてバイクに乗った騎士がいた。

 

「飛ばすわよ!」

 

「任せた!」

 

 デザイアを乗せたレジーが全速力で走り出す。

 

「いきます!」

 

 エミは両手で地面を叩き、クミタテアーバンの力を発動する。

 地面からビルが()()()せり上がった。

 即興で作られた坂道を登り、デザイアとレジーは怪人へ近づく。

 

「ギギギィ!」

 

 それがどうしたと言わんばかりに怪人は機敏な動きで、迫るライダーを避けようとした。

 

「そこっ!」

 

 エミはもう一度地面を叩いた。スロープになったビルの側面から、また別のビルが生えた。

 

「ギ!?」

 

「スピード上げて!」

 

「わかってる!」

 

 加速したレジーは強引に方向転換して新たに生まれた道を走る。

 道を塞がれた怪人は反対方向に動くが、道を阻んだビルの壁からまたビルが生えた。

 螺旋状に次々とビルからビルが生え、逃げ道は上に見える空しかなくなっていく。

 

「ギィガァッ!」

 

 上昇する怪人。

 だが、それを待っていたデザイアがレジーごと突っ込んできた。

 

「ガガッ!?」

 

「もらった!」

 

 完全に虚をつかれて動きを止めた怪人に、デザイアの一閃が決まる。

 

「今だ!」

 

 地上で待機していたエミはクミタテアーバンのガシャットをドライバー横のキメワザスロットに差し入れた。

 

『クミタテ! クリティカルストライク!』

 

 落下していく怪人の真下からビルが飛び出して、屋上にぶち当てる。

 同時に、エミの足元からもビルが生え、エミを空高く運んでいく。

 その速度は怪人に激突したビルの伸びよりも速い。

 

「はああーっ!!」

 

 怪人の上を取ったエミは屋上から飛び、エネルギーを集中させたキックを怪人に叩き込んだ。

 

「グギャアアアッ!!」

 

 断末魔の声を上げて爆発する怪人。

 爆炎の中から『PERFECT!』の文字が陽炎のように揺れた。

 

「やった!」

 

 学校の屋上に着地したエミは、ビルの屋上に人影が落ちるのを見た。

  それは、生徒会長をしている友人だった。

 

「レヌイ!?」

 

 泡を食ってビルに飛び移り、レヌイに駆け寄り抱き起す。

 

「レヌイ! しっかりして!」

 

「落ち着きなよ。気を失ってるだけだから」

 

「ええ。死ぬようなことはないわ」

 

 バイクに乗った騎士と、騎士を乗せたバイクになだめられ、エミは少し落ち着きを取り戻した。

 

「そうなんですか? よかった……」

 

「ま、それはそれとして」

 

 レジーから降りたデザイアは、レヌイの近くに転がっていた水色のガシャットを拾い上げた。

 タイトルは『NAZOTOKI BRAIN』。

 

「これはもらってくよ。協力した駄賃ってことで」

 

「ど、どうぞ」

 

 満足げに頷いたデザイアはガシャットホルダーにナゾトキブレインのガシャットを差した。

 

「それにしても、なかなかやるじゃない。いい機転だったわ」

 

 バイクから四頭身の姿に戻ったレジーだった。

 

「ビルを足場にする発想をとっさに出すなんて」

 

「え? いやあ、あはは。それほどでも」

 

「うんうん。ああいうのは頭柔らかくないとできないよね」

 

 デザイアもレジーに同調する。エミは昨日は敵意剥き出しだった相手に褒められることが、なんだかこそばゆかった。

 

「ちょっ、や、やめてくださいよ! 褒めたって何も出ませんって!」

 

「——ところでエミ、来週提出の古文の課題はもうやった?」

 

「ああ、あれ? そんなのまだぜんぜ……ん?」

 

 デザイアから続けられた言葉に、エミは映像の一時停止よろしく動きを止めた。

 

「なんで急にそんな話を? っていうか、お二人って……」

 

「ここでネタバラシしよっか」

 

「ふふふ……」

 

 デザイアとレジーがドライバーからそれぞれ差していた朱色と黄色のガシャットを抜き、変身を解除する。

 

「あ、あ、ああ!?」

 

 露わになるその正体に、エミの顔はみるみる驚きに染まっていった。

 

「ミライ、ヤコ!」

 

 そこにいたのは、つい一時間ほど前に談笑していた親友二人。どちらもニヤニヤといたずらっぽく笑っている。

 

「二人もライダーだったの!?」

 

「そういうこと。いやあ、外向きのエミは礼儀正しいなー!」

 

「敬語で話してくるエミ、もう少し楽しみたかったけどね」

 

「ま、待って待って!」

 

 少し遅れて変身を解いたエミは、仮面の下と変わらないままの表情で問いかけた。

 

「いつ? いつから私に気づいてたの?」

 

「落ち着きなって。詳しい話は、レヌイを保健室に運んでからエミの家のお店でしようよ。近いし」

 

「その方がいい」

 

 三人ではない、いつのまにか屋上に上がっていたショウが発言する。

 

「連戦は推奨できない。ここは退避した方がかしこい選択」

 

「そうね。私としては、あなたにも色々と聞きたいし」

 

「ヤコ?」

 

 ショウに向けるヤコの眼差しが、エミには少し気になった。

 

 ◆

 

 校舎の陰からバライダーたちの戦いの一部始終を見届けた福戸は、腕を組んだまま壁に背中を預けた。

 

「……どうだ?」

 

 独り言には大きい声量で、振り向かないままにつぶやく。

 その横には不敵に笑うひとりの男がいる。

 

「あの程度なら三人同時にでも相手してやるさ」

 

「頼もしいな。では、頼むぞ」

 

「ああ。喰らい尽くしてやる」

 

 男の手には、恐竜の頭部を模した装飾を施された、闇色のガシャットが握られていた。

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