Fate/Grand Order 幻想創造大陸 『外史』 三国次元演義   作:ヨツバ

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今日中の投稿に間に合いました。
物語は孫呉独立編に入ります。前話のあとがきにも書きましたが、雪蓮たちの方がメインなので桃香たちの逃避行編はカットになります。
そちらは原作にてお楽しみください。




逃避行と反旗と再会

404

 

 

桃香たちは民と共に徐州を立った。行先は袁術と雪蓮たちのいる揚州。

 

「袁術さん!!」

「玄徳殿。遠い所をよくぞまいった。曹操の件、大変じゃったのう」

 

州境に張られた陣地で桃香たちを迎えてくれたのは満面の笑みの袁術であった。

北郷一刀も思った事であるが袁術の服装が反董卓連合の時よりも煌びやかなのに注目してしまう。

同じように名家だからこそ、こういう服装が普段着なのかと思って、気にしない事にした。

 

「こちらこそ、受け入れて下さってありがとうございます。おかげで命を繋ぐことができました」

「なに、これからは共に手を取って、仲良くしようぞ」

 

何だか袁術の顔が企んでくれる顔に見えた。

 

(…護衛は孫策と太史慈、それから…あちらの将は?)

(袁術の側近の張勲だよ。軍師と将の半々の立場だって)

(あとは護衛の兵が百人ほどですか)

 

愛紗と北郷一刀は形式的な挨拶を眺めつつ、袁術の後ろに立っている護衛に警戒してしまう。

隠すつもりも無いのでこちら側の警戒心が相手に気取られる。

 

「っていうか、劉備さん。そっちの二人が延々殺気を垂れ流しているの何とかなりませんかー?」

「もぅ。何やってるの、愛紗ちゃんにご主人様まで。すみません、袁術さん」

「ほっほっほ。新しい土地で緊張するのは仕方なかろうて。して、肝心の民はどこに? 兵と合わせて二十万ほどもおると聞いたが?」

「はい。今は州境の城で休んでもらっています」

「そうかそうか…………なら、そこに先帝陛下もいらっしゃるのじゃな?」

 

周囲の空気が一気に変化した。

 

「……えっ」

「孫策!!」

「ごめんね、劉玄徳」

 

袁術の合図と共に飛び出したのは雪蓮であった。

 

「させるか!!」

「ぐっ!?」

 

愛紗のカウンターによって斬りかかった雪蓮は大きく後ずさる。

 

「やはりこういう事か、孫策!!」

「悪いけど、こっちも命令でね」

 

いきなり襲撃に桃香は固まってしまう。解除するために北郷一刀は桃香に大きな声を掛けて手を掴んだ。

 

「桃香、退がるぞ!!」

「う…うんっ」

 

北郷一刀は桃香の手を掴んだまま陣地の出口へと走り出した。

 

「ええい、おぬしら、何をしておる。あやつらを人質にすれば、それで終わっておったのに!!」

「あれだけ警戒してる相手に無茶言わないでよ」

「まあ良い、先帝陛下さえ手に入れれば後はどうにでもなる。今のしくじりはこの後の働きで返上するのじゃぞ!!」

「はいはい。……梨晏」

「わかってるよ」

「先帝陛下も空っぽの徐州も妾のものじゃ。これ以上、曹操ごときに渡すでないぞ!!」

「皆さん、やっちゃってくださーい!!」

 

この展開は予想していた。袁術と会う前にどのような事が起きるかなんて朱里たちと予想はしていたのだ。

今回のように袁術に裏切られる事や雪蓮が仕掛けてくるのは予想通りだ。桃香としてはこんな未来は来てほしくなかった。

袁術の狙いは空っぽの徐州と天子姉妹。この展開を予想していた朱里は既に軍を動かした。

迫りくるは雪蓮が率いる揚州軍だ。愛紗と鈴々が部隊を率いて応戦した。

 

「はああああああああ!!」

「ちぃっ、相変わらずやるわね関羽!!」

 

愛紗は雪蓮を迎え撃ち。

 

「にゃあああああ!!」

「っと、こうやって正面から戦うのは初めてだっけ張飛!!」

「そうだったかも。でも、絶対に負けないのだー!!」

 

鈴々は梨晏と戦う。

意外にも徐州軍が優勢で、じりじりと雪蓮が率いる揚州軍を袁術たちの本陣へと押し返している。

しかし、揚州軍は押されている割には統率は乱れておらず、徐州軍の攻撃をいなしつつ、わざと後退しているようにも見える。

まるで誘われているようであり、順調なはずなのに不安が過る。

 

「ぐぬぬ、我が軍が押されておるではないか。孫策は何をやっておるのじゃ!!」

 

まさか揚州軍が押されるなんて思わなかったのか袁術はおもちゃを取られた子供のようにイラついていた。

 

「伝令、あやつらに檄を送るのじゃ。これ以上あの田舎者どもの攻撃で退がるようならおしおきじゃぞ!!」

「美羽さまー!! いま後衛から報告が入って、応援が来たそうですよー!!」

「はて、応援とは誰じゃ。妾は手配しておらぬぞ。七乃がしてくれたのかや?」

「いえ、私じゃないですよ。孫権さんの旗だそうですから、孫策さんが呼び寄せたんじゃないですかねー?」

「孫権…ああ、あやつの妹どもの上の方じゃったか」

 

雪蓮の妹の方にはあまり興味が無いのかうろ覚えであるが思い出す。

最も、蓮華や小蓮とあまり顔を合わせないからしょうがないのだが。

 

「…ん? じゃが、あれには西の州境を任せておらなんだか?」

「んー。そのはずだったんですけど…」

「姉の危機に居ても立っておられずに出てきたか? 命令一つ守れぬとはさすがは狂犬の血を引くものよの」

「それだけならいいんですけどね…」

 

張勲は何処か引っかかるが気にしない事にした。だが、気にするべきであったのだ。

主の可愛さによって思慮が削られていたというのは言い訳にはならない。

 

「姉様、攻撃の準備はできたよ!!」

「よし…皆の者。我らの敵は我が地に逃げ込もうとする者たちにあらず。我らが建業を我らが揚州を賂で取り込み、ほしいままにする袁公路である!!」

 

蓮華は兵士たちに檄を入れる。

 

「今こそ袁術を討ち、我らが呉の地を、揚州の平穏を取り戻すのだ!!」

 

孫呉の兵士たちの目は燃え上がっていた。今まで煮え湯を飲まされたのだ。

ついに袁術の鎖を引き千切る時が来たのである。

 

「突撃せよ!!」

 

孫呉の兵士たちの雄叫びが響き渡る。

 

 

405

 

 

「なんだ…袁術の陣が混乱している?」

「さて、関羽。そろそろこの茶番も終わりにしましょ!!」

 

ニヤリと笑う雪蓮。

 

「茶番だと?」

「劉備は私たちと戦いたくないんでしょ。その望み通りになるんだから喜んでもらいたいものね」

 

全ては雪蓮の計画通り。愛紗たちは一杯食わされていたという事だ。

 

「……全ては袁術を討つ為か」

「せいかーい」

 

雪蓮はずっと耐えてきた。耐えて、耐えて、耐えた。

耐えながらも孫呉独立のために計画を立て続けた。仲間と共にどうやって独立するか考えて、いくつも計画を立てた。

そのうちの1つがまさに成功しそうなのである。

 

「独立するために様々な策を立てていたのか」

「最も今回は一刀が使者として来た時に思いついたんだけどね」

 

正確には桃香たちが徐州から揚州に来るというのに思いついたのである。

計画の1つとして袁術には玉璽を渡していた。そして桃香の元には天子姉妹がいる。この事から袁術は間違いなく天子姉妹を手に入れようと動くはずだと予想したのだ。

予想は的中で、袁術自ら出てきたのである。逃げてきたとはいえ、桃香は徐州の州牧だ。同じ立場の揚州の州牧である袁術が出てくるのは当然である。

 

(本当は袁術ちゃんがが玉璽を手に入れた段階で皇帝でも名乗った方がすぐにでも討伐する理由が出来たんだけどね)

 

ともあれ、まんまと袁術が建業から出てくるのにしめしめと思ったほどである。これほど袁術を討ちやすい状況を無視はしない。

すぐさま揚州から西の州境より蓮華たちを呼び戻したのである。他にも戦力を分断されていた兵たちも呼んでいる。

今がまさに孫呉独立への時なのだ。

 

「おのれ…おのれおのれおのれ。孫策、あの裏切り者め!!」

「まあこっちも劉備さんを裏切ったわけですけど」

「何ぞ言うたか!!」

「いえ、何でもー。それよりもお嬢様、やっとここまで逃げてこられたんです。速やかに軍の再編もいたしませんと」

「うむ。あのドジョウどもにめにもの見せてやらんとの。ただでは済まさぬぞ!!」

 

雪蓮たちの反逆で壊滅状態となった袁術は這々の体で残存部隊をまとめて退却していった。

袁術に逃げられたのは痛いが、まだ終わりではない。孫呉独立への戦いは始まったばかりである。

 

「さて、これからどうするかだけど」

 

雪蓮たちは袁術を討つ。しかし桃香たちはどうするか。それは揚州から出ていくしかなかった。

袁術には裏切られた為、揚州への受け入れは白紙になった。ならば雪蓮に交渉しようかと思ったが、それは出来ない。

交渉の余地もなく、はっきりと「揚州から出て行ってほしい」と言われたからである。

袁術を討つ戦いに桃香たちは邪魔であり、必要無いからだ。朱里としてはその戦いを手伝って得た戦果から揚州に住まわせてもらえないかという案もあったが通らない。

父祖からの地は自分たちで取り戻す。その言葉には交渉の隙間も無い。

更に桃香たちは曹操に追われている。曹操までもが揚州に入り込まれたら困る以外のなにものでもないのだ。

桃香たちの境遇には同情するが、雪蓮たちも同じようなもの。

今まで袁術に鎖をつながれていた。やっと食い千切れる時がきたのである。邪魔されたくないのは当然だ。しかし、それではあまりにも冷酷という事で雪蓮は桃香にある希望を渡す。

 

「ここから西に荊州という州があるわ。知ってるでしょ」

「はい」

 

揚州よりも西に劉表が治める荊州がある。

同じ劉姓のよしみであり、劉表は曹操とも友好とはいえない関係だ。もしかしたら無下にされない可能性が高い。

桃香たちを受け入れてくれるはずである。

 

「荊州ですか…ありがとうございます。荊州へ向かってみます」

「ええ。出て行ってと言っておいてなんだけど…気を付けてね」

「はい。孫策さんもを気を付けてください」

 

雪蓮たちは袁術との決着を。桃香たちは荊州へ。

 

 

406

 

 

桃香たちは揚州から荊州へと目的地を変えた。

荊州まで長い長い道のりだ。桃香たちや兵士たちでも厳しい道のりなのだ。一緒に付いてきてくれる民たちはより厳しく大変になるはずだ。

その一団の中でニヤニヤと笑いながら荊州へ向かう者が1人。

 

「なんだか嬉しそうですね炎蓮さん?」

「ん? ああ、まあな」

 

ニヤニヤと笑っていたのは炎蓮である。

 

「何で笑ってるのよ。やっと揚州についたかと思ったのに次はまさか荊州だなんて…ちぃ、うんざりよ」

 

うんざりそうに言うが地和たち張三姉妹は旅慣れているので超長距離なんてどんと来いであった。

 

「けど、目的地が荊州なら噂の人に会えるかもだしね」

「噂の人ぉ?」

「ええ、荊州には幻想的な曲を弾く人がいるらしいのよ。これはちぃたちの歌に合わさると最強になるはず。荊州についたらその人を見つけるわよ!!」

 

荊州にいる噂の人物。張三姉妹として噂が本当ならば絶対に会いたい人物だ。

 

「そうなのか」

「興味なさそうね」

「ない」

 

キッパリと言う炎蓮であった。彼女の興味は今の孫呉だ。

 

(ったく、やっと動き出したか。動きが遅いんだよウチの娘どもは)

 

心の中で悪態を付いているが口元はそうではない。ニヤニヤと笑っている時点で雪蓮たちの行動に嬉しくも面白がっているのだ。

 

(これで孫呉の未来が決まる。気張れよ娘たち)

 

炎蓮は後ろを向いて揚州を見るのであった。

 

 

407

 

 

新たに荊州へと旅路を歩み始めた桃香たち。

やはり超長距離であるため、兵士たちはともかく民たちは耐えられない場合もある。

理想は全員が荊州に辿り着くことであるが、理想は理想。現実は違う。付いてきてくれた民の中には脱落者が出てしまう。

体力的に厳しいというものや、病気によるもの、果てしない行軍に心が折れてしまうのが理由だ。それは誰もが責められない。

桃香は申し訳ないと民たちに言うが、逆に行軍に付いてこられなくなった民たちの方が申し訳ないと謝っている。

これは桃香たちが、民たちが自分で選んだ道である。それを受け入れて納得するしかないのだ。

行軍から抜けた民たちは各々で未来に向けて歩き出さなければならない。

今から話すのは桃香たちの行軍から抜け出した者たちのうちの1組のちょっとした話。

 

「姉ちゃん、肉まんおくれ」

「いらっしゃいませぇ!! お一つでよろしいですか?」

「おう。代金はこれな」

「ありがとうございましたぁ!!」

 

肉屋にて働く2人の姉妹。妹は客に愛想よく接客をする。

接客をされた客は妹の可愛さに目を奪われながら肉屋を後にした。

 

「…相変わらず凄いな、その早変わり」

「こんなのすごいのウチに入らないわよ…はぁ」

 

世の中はこの姉妹の事を忘れているかもしれないし、覚えているかもしれない。

この姉妹は何姉妹。元、漢の大将軍の何進に元、霊帝の后である何太后だ。

 

「うう…どうしてこんな事に…」

「泣くんじゃない。美しい顔が台無しだぞ、可愛い瑞姫よ」

 

どうしてこうなったか。それは彼女たちが桃香たちの行軍から抜けたからである。

彼女たちの転落の始まりは月たちによって漢帝国から引きずり降ろされてからだ。

殺されずに捕まっていたが、反董卓連合の時に洛陽から脱出。その後は身分を隠し、徐州にいたのである。その後は桃香たちの逃避行に付いて行ったが、途中で抜け出した。

 

「泣きたくなるわよ。曹操が来るっていうから、なるべく顔を知られない所に逃げてきたはずなのに…」

「しかしあのまま徐州に残るという選択肢はなかった。袁紹の行方が知れぬしな…」

「袁術なら少しは昔の恩も覚えているかと思ったのに、繋ぎをつける前から襲い掛かってくるし…そのあとは延々歩かされるし、そのうえ船だなんて。歩くよりはマシだけど、あんな泥臭い連中とずっと一緒に狭い船倉だなんて、絶対無理」

 

彼女たちが洛陽にいた頃は袁家とは関りがあった。もしも袁紹や袁術に会えたら、と思っていたが袁紹は曹操に敗北して行方不明。実はその袁紹たちは白蓮が拾ってきて桃香たちのお世話になっている事を知らない。

袁術とは話をつける前に戦が始まり、雪蓮たちの離反が起きた。そのような状況に陥った袁術を頼ることは出来ない。

目的地が荊州になって歩き始めたが限界が近かった。船で荊州まで行けると分かったときは喜んだが、先ほど何太后が言った我儘であえなく行軍から抜けたのである。

 

「それに乗り降りする時に見つかる可能性もあったしな…」

 

今は落ちぶれていても彼女たちは元大将軍と元太合。狙われる可能性は否めない。

今は何も後ろ盾も無く、力も無い。もしも襲われてもしたらたまったものではない。

そこらのゴロツキくらいならば何進1人で妹を守って戦えるが、それでも1人では限界がある。今の彼女たちにはやはり後ろ盾になる者が必要なのである。

 

「おーい、姉ちゃん。こっちの骨付き肉はいくらだ?」

「いらっしゃませぇ!! ええっと、こちらですと……」

「…やっぱりちょっと多いな。半分にできるか?」

「あら。客様くらい素敵な殿方なら、まるまる買って回りにお裾分けした方が、男ぶりも上がりますわよ?」

「そうか? でへへ、ならこのままもらおうか」

「まいどありがとうございましたぁ!!」

 

何太后の接客にデレデレになる恰幅の良いお客も良い気分で肉を買って、店を後にした。

 

「やっぱり合肥じゃなくて建業まで行けば良かったのよ。建業ならきっとこんなしょぼくれた屋台で肉屋の真似事なんてする事も無かったのに…」

「しかし建業は人の出入りが多い。私たちの顔を知っている者に出くわす危険性も増す。身を潜めるのではれば、合肥の方が程々で良いと思ったのだ」

「でも……うう」

 

何進の言い分は理解している。今の自分たちが絶対に安全ではないことは理解しているのだ。

 

「なら一刻も早く脱出するためにここで金を貯めるしかないぞ。そうだな…次に逃げるなら、今のところ連中の手の及んでおらん交州だろうな…」

「交州!? 嫌よあんな田舎。何もない辺境じゃない!!」

「だが他には無いだろう。ここにはいつまでもおられんし、荊州は荒れていると聞く。更に足を伸ばし、劉璋の益州まで行くか?」

「ううう…どれもイヤ」

 

そういうがいずれは我儘は言えなくなる。何太后だって今の自分の状況くらい理解しているのだ。

いつまでも姉が自分の我儘を聞いてくれなくなるかもしれない。やはり我慢は必要なのだ。

 

「まあいいわ。考えるにはもう少しお金が溜まってからにしましょ」

「うむ…それまでに情勢が変わるかもしれんしな」

 

今の大陸は群雄割拠の時代だ。あの袁紹さえ表舞台から姿を消した。涼州の馬騰も亡くなった。

大陸の情勢は変わりに変わるのだ。この大陸は新たな時代へと物凄い勢いで進んでいる。

 

「あーあ。誰か引っかけられそうなお金持ちが肉を買いに来ないかしら」

「そうだな。それなら瑞姫の美貌で一発なのだがな」

 

何太后は霊帝に見初められて皇后となった。その可愛さ、美しさは折り紙付きである。

何進の言った通り、何太合の美貌で一発で男を落とせるはずである。

 

「はあ、そんな都合の良い人いないかな」

「ここにはいないだろうな…はあ」

 

お互いにため息しか出ない。

 

「……立香くん」

「どうしたのだ瑞姫よ?」

 

急にポツリと誰かの名前を口にした。

 

「いや、前に洛陽にいた子。立香くんっていたじゃない?」

「ああ、そんな小僧もいたな。我らの誘惑を耐えたから記憶に残っているぞ。それに大将軍の私に対して何か困ったことがあれば力になるとも言ったな」

「それよ。なら今こそ力になってほしいわよ。更にお金も持っているならなお可」

「だな」

 

どうせ会えもしないだろう思って、またもため息を吐く。

今はお金を稼ぐために働くしかなかった。

 

「すいませーん。この肉まんをください」

「いらっしゃませぇ!! おいくつですかぁ!!」

「6個くださ…あ」

「6個ですね。お待ちくだ……あ」

 

何太后の目の前には先ほど話していた藤丸立香がいた。




読んでくれてありがとうございました。
次回は恐らく2週間以内。(でも最近は1週間くらいで投稿できてる気がするから、一週間でいけるかな)


404~405
原作の流れは同じですね。
ですがここからが孫呉独立編の始まりです。

406
久しぶりの炎蓮の出番。(ちょっとだけど)
彼女とそれに張三姉妹は荊州の方で活躍させる予定です。
楊貴妃合流編くらいですね。

407
こちらも久しぶりの出番。何姉妹。
藤丸立香とまさかの再開。


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