Fate/Grand Order 幻想創造大陸 『外史』 三国次元演義 作:ヨツバ
読者様、ありがとうございます。これからも頑張ります!!
またまた早めに投稿できました。
で、今回でついにあの漢女たちが登場!!
この物語も一章とすると今、半分くらいです。(2章、3章も考えてます)
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今日のカルデア会議。
「さて、燕青に荊軻。どうだった?」
「結論から言おう。無かった」
「無かった?」
「ああ、そうだぜ軍師の兄さん。あると思っていた黄巾党のアジトには無かったぜ。曹操たちが奪ったわけでもない。最初っから無かったんだ」
有ると思っていた太平要術の書が無かったのだ。
アタリを予想していたのだが、まさか見つからなかったとは。諸葛孔明は少し頭が痛く成る。
おそらくはもう太平要術の書は別の所に渡ってしまったのだろう。そして其れは黄巾党の首魁の手に渡ったという事を意味する。
こう成ると本格的に黄巾党の本隊に向かわねばならなくなる。それはそれで面倒な事になる。
「はあ…こうなると最悪、黄巾党と本格的に戦うことになる」
「もう戦っているではないか」
「戦っていると言っても末端の奴等ばかりだ。これから本隊と戦う事になったら今よりキツイぞ」
黄巾党の本隊と戦う。それは敵の数が何万という規模に増えるという事を意味する。
そんな数、いくら英霊とはいえ戦っていられない。李書文や呂布奉先は気にしないかもしれないが。
「できれば戦わずして太平要術の書を手に入れたいものだ」
「お主は軍師だろう?」
「こっちが10人。相手が数万。軍師でもこの差は策を考えるのを諦めるだろうが…」
そんな状況で策を考えろと言われた時には胃がストレスでマッハ。
「お主なら、それでも策を考えそうだがな」
「それは言い過ぎだ」
買いかぶり過ぎだと言わんばりに苦笑する。でも藤丸立香としては本当に策を捻り出すんじゃないかと思っている。
「じゃあ、そうなると次の目的はどうにかして黄巾党の本隊を調査するしかないって事?」
「ああ。そして、その『どうにか』を考えないとな」
その『どうにか』はもう考えている。
洛陽に居る董卓軍、正確には官軍に戻る事だ。其所で軍に一時的に所属させてもらって黄巾党の討伐に入るのだ。
何も従順に黄巾党を討伐をする必要は無い。史実通りならば黄巾党はカルデアの皆が戦わずともいずれ討伐されるのだから。
彼等がやるのは特異点となる原因の解決だ。討伐に加わっている間に原因を探し出すのが一番の方法だろう。
「それだと誰よりも先に黄巾党の首魁に到達しないといけないね」
「ああ。その時はアサシンクラスの燕青たちに出張ってもらう」
「いいよぉ」
「良いだろう」
「任せよ!!」
次の目的は決まった。ならばまた洛陽に戻ってこれからの事を準備しないといけないだろう。
「では、会議終了…」
「あ、ちょっと待って」
「どうしたマスター?」
「曹操って女性だった?」
「そっちか」
「女だったぜ」
やっぱりこの時代の曹操も女性だった。
「けっこうチビだったけどな。それとクルクルおさげだった」
「クルクル?」
「それと夏侯惇や夏侯淵も女だったな」
「名のある将はみんな女だったぞ。或いはこの時代というか世界は三国志に登場する英雄たちはみな女かもな」
「劉備や孫権とかも」
「女やもしれんな」
「想像できないな」
本当に想像できない。三国志の主人公格とも言える曹操が女性とは本当に想像できない。
しかもチビでくるくるおさげ。さらに想像できなく成った。
「でも覇気は有ったな。女でチビでくるくるおさげだろうが英雄の資質は十分だ。カリスマもありまくりだ」
三国志に語られる英雄は性別が違くとも英雄は英雄。
英雄と語られる存在はやはりとびぬけているという事なのだろう。英霊に認められているというのはそういう事だ。
まだ彼らは知らないがここの曹操は文武に優れた完璧超人とまで言われている存在だ。能力だけなら英霊並みの何かを持っていてもおかしくない。
「もしかしたらいずれ会うことになるかもしれないな」
53
目的が決まった。
ならば今いる豫洲から洛陽に戻ることに成ったのだ。
洛陽に戻ることを陳珪に伝えてすぐに出発する事になったのだが、そこでちょっとイザコザがあった。
イザコザと言っても陳珪が藤丸立香達を引き留めようとしただけなのだが。彼女の心情としてはこれほどの人材を手放したくないっていう気持ちは分からないでもないが。
「またね立香くん」
「はい。お世話になりました陳珪さん」
「また近くを寄ったら訪れてね」
「はい。その時はよろしくお願いします」
ススっと陳珪が近づいてきて耳打ちをしてくる。
「今度来たら続きをしようね?」
「………」
「半分冗談よ」
半分冗談とは。
「藤太さん…いろいろとありがとう」
「うむ、元気でな陳登。これからも頑張れよ」
「私……いや、何でもない。私これからも頑張る」
陳登と俵藤太のやり取りに何かを感じ取った母の陳珪。
「ねえ立香くん…あれ何かしら?」
「陳登さんと藤太」
「そうだけど、そうじゃなくて!」
握っている手に力が入っている。実は陳珪は親バカの資質があるのかもしれない。
豫洲の沛国では目的は果たせなかったが色々とあった。
色仕掛けにあったり、押し倒されたり、誘惑されたりと。よくよく考えてみると陳珪との絡みが多かった気がしなくもないと思う藤丸立香であった。
さて、沛国から出発したは良いけど気になる点のツッコミをするとしよう。
「そういえば何で華佗さんがいるの?」
「俺も向かう先がこっちなだけだ」
ツッコミたいというのは何故か違和感なく華佗が居る事である。
最も彼からは悪意を感じないので危険だとは判断していない。寧ろ久しぶりに善意ある好青年に出会った気がする。
彼は医者として大陸に蔓延る病魔を治療する為に旅をしているらしい。彼は困った人や病気にかかった人がいれば見捨てる事はできないという精神がある。
そのおかげか藤丸立香とは打ち解けるのが早かった。話しているともしかしたらナイチンゲールとも話が合うかもしれない。
華佗もまた病魔を倒すためには物凄い全力で周りを見ないからだ。
「それに連れの2人もそろそろ合流しないとな」
「連れの2人って?」
「旅の途中で知り合った人達だ。貂蝉と卑弥呼って人達だ」
「貂蝉に卑弥呼!?」
貂蝉と卑弥呼とはまた偉人が登場したものだ。貂蝉は時代的にも大陸的にも分かる。しかし、卑弥呼は違う。卑弥呼は日本の存在なはずだ。それが貂蝉と華佗と関わりが有るなんて歴史的に聞いた事も無い。
これもまた史実とは違う。まだ本物と決まったわけでは無い。だけど貂蝉と卑弥呼なんて名前が同じだけなんてないだろう。
「華佗ちゃ~ん」
いきなり胃にズシンとくる声質が響いた。その声質の方を見てみるとマッスルが2人顕れたのだ。
何故か女性ものの際どい下着のみを着けた変態マッスルが。
「変態だー!?」
この第一声は誰もが言うはずだろう。
「みんな戦闘準備!!」
「技能使用!!」
「刑の執行じゃ!!」
「えーっと…御仏的にどうだろう?」
藤丸立香の号令と共に英霊たちは戦闘配置につく。武則天は汚物を見るような目をしているし、玄奘三蔵は御仏的にアリかナシかを呟いている。
御仏的にアウトだと思う。あの李書文も流石に顔を崩している。もうスキルとか使用していつでも攻撃できる。
「何よだぁれが、どんなヒトも一度目にしたら気絶しちゃうほどの鋼鉄の筋肉オバケですってぇ!?」
「お主らじゃ、お主ら!!」
変態の憤怒に負けずに武則天は吠えかかる。そこまでは言ってはいないが、実際は言いえているので否定はしない。
「何ですぅって、こんな可愛い子を捕まえておきながらん」
「鏡を見てみんか!!」
「なんだこの威勢の良い娘っ子は?」
2人の変態マッスルが揃うとなかなか威圧される。
今まで多くの特異点を攻略してきたがこれほどまでの変態は見たことが無い。そして圧倒的マッスル。
「レオニダスやスパルタクスにも負けず劣らずのマッスルなんて!?」
「ツッコミはそっちなのかマスターよぉ」
「レオニダスにスパルタクスだと…ふふ、偉大な戦士に比較されるとはな」
レオニダス一世もスパルタクスもカルデアが誇るマッスル英霊たちである。マッスルサーヴァントのランキングでも不動の一位二位に位置するのだ。そんな彼らに負けないマッスルが目の前にいる。
「控えおろーう。妾を誰だと心得る。聖神皇帝の武則天じゃぞ!!」
「何、あの中国史上唯一の女帝か!!」
「こーんな可愛い子なんてねぇ……ところでアタシ好みのオノコがイッパイだわん。そこの子なんてご主人様みたいに好みだわ。あらやだ、アタシってば浮気しちゃう」
パチっとウィンクしてハートを藤丸立香に飛ばしてくるがすぐさま燕青が前に出てくれて叩き落としてくれる。今のはスキルか何かだろうか。魅了系のスキルだったら真底嫌だ。
「この2人は俺の旅の仲間で――」
「アタシは街に咲く一輪の花。踊り子の貂蝉よん」
「ワシは謎の巫女。卑弥呼だ」
やはり自己紹介を聞いても貂蝉と卑弥呼と名乗った。史実では男性だけど、女性だったなんて事はカルデアでいくらでもあった。けれどもその逆は初めてである。
「この2人が貂蝉と卑弥呼…」
「なんだ知り合いか?」
「いや、そういう訳じゃないけど」
「ん、そうなのか?」
知り合いではない。ただ此方が歴史的に一方的に知っているだけなのだ。
「おい。貂蝉に卑弥呼とやら」
「あらやだ。この長髪オノコってばいいオノコぉ」
「むむ、確かに。これはワシも浮気しそうだわい。いやいや、ワシは華佗一筋!!」
「しょうがないわよん卑弥呼。だってアタシたちは恋多き漢女なんだから」
なんかよく分からないが背筋が凍りそうな話をしている。諸葛孔明も頭を抱えそうに成るが、持ちこたえる。
「私は諸葛孔明と言う」
「あら、諸葛孔明…」
「お前たちは何者だ?」
「アタシたちは恋多き漢女よん」
「そんな頭の痛い話はどうでもいい。何でレオニダスやスパルタクスを知っている。何で三国志以降の時代の存在である武則天を知っている?」
諸葛孔明の言葉に貂蝉と卑弥呼は口を閉じる。確かにそうだ。仮に彼らが本当に貂蝉と卑弥呼だとしよう。そんな彼らよりも後の時代に活躍した武則天を知っているのはおかしいのだ。
「もう一度聞く。お前らは何者だ」
諸葛孔明の鋭い眼光が2人を射ぬく。間違いなく彼らはこの時代のイレギュラーな存在だと予想している。いや、確定させた。
「…アタシたちは恋多き漢女よん!!」
「待て貂蝉。これは隠し通せる状況ではないぞ」
「…みたいねぇ」
ため息を吐きながら体をくねらせる。何でこう、彼らは背筋を凍らせるような動きをするのだろうか。
「全く、あの長髪オノコの眼光が鋭すぎるからアソコがジュンジュンしちゃうわよん」
「ああ、それは同意だな」
「…………」
諸葛孔明が真顔になった。というか他の皆も真顔に成っている。彼ら2人は黒髭とは別のベクトルで気持ち悪い。こう言っては失礼過ぎるかもしれないけど嘘はつけない。
でも彼等だって良い人かもしれないのだ。
「うふん」
「ふんぬう」
見た目と発言は大事。
「華佗ちゃんはちょっと席を外しててね」
「よく分からないが、分かった」
急に2人が真剣な顔をした。
「さて、真剣に話しましょうかねえん」
真剣に話すことに為っても服装と言葉使いはそのままの様だ。
藤丸立香達と貂蝉達はお互いの事情を話し合う。その事でやっとこの時代、この世界について理解する事ができたのだ。
「外史か…」
外史。
多くの人々の想像によって創造された世界。正史とは違う在り方を持つ世界。
こうだったら、例えば、もしも、実は、といった想像の世界。
違うかもしれないが、玄奘三蔵と天竺を目指した世界観と似て非なる感じだ。
「カルデア。特異点。亜種平行世界。人理。英霊。なるほどねえ」
貂蝉はまさかの来訪者にビックリだ。ビックリとは彼らが別世界から来たという点ではない。
他の多くの外史には転生者やら異世界やらから来た存在なんてザラだ。ビックリしたのは彼らの世界だ。人理焼却なんて前代未聞の偉業とは考えたこともなかった。
「アナタたちの世界は大変ねぇ」
「何とかなったけど……まだ終わりじゃないんだ」
(簡単に言ってるけど、その何とかしたってのが驚きなんだけどぉ)
実際は簡単でも何でもない。たくさん失い、たくさん傷付き、たくさん出会って、力を貸してもらった。
言葉では表せない旅路なのだ。そして彼等の旅路はまだ終わっていない。
「この世界は平行世界ではない様だな。確かに三国志の世界なのは間違いない。だが、我々の知っている三国志世界では無い」
具体的に説明するならば、藤丸立香たちは史実である三国志を元にした別の三国志の物語の世界に居るという事だ。
もっと分かりやすくするならば三国志の二次創作の世界に居るという事だ。
「ここは異世界か」
ため息しか出ない。こんな事例は初めてである。
ついにマスターのレムレム睡眠は異世界に転移するまでに至ったようだ。
「どうしよう。次から簡単にレムレム睡眠できない」
だがいずれは、そのうちに転移するのではないかと思われていたかもしれない。
「で、この外史とやらは三国志の並行世界じゃないんだね?」
「貂蝉の話を聞くと違うな。まず並行世界だと言うのならば人物が同じであるはずだ。カルデアの呂布奉先と外史の呂布奉先はまさに別人であったからな」
最初はただ性別が女性だったらという可能性はあった。それは藤丸立香が男性のマスターでなく、女性のマスターである可能性があるように。
並行世界の果てから来たカルデアのマスターを見た事があるからこそ否定できない可能性だった。しかし、この外史は正史と隣り合わせにある別の可能性のある世界ではない。
いくら並行世界は正史に対して無数にある『別の可能性を描いた世界』と言えどこの外史は正史と比較した場合、多少の差異なんて言葉では片づけられない。
「難しい…」
「なら難しく考えるな。この外史とやらは三国志から派生した異世界と考えろ」
三国志から派生した異世界。これなら分かりやすいかもしれない。例えば、世界観は同じで名前も同じだけど登場人物をまるまる変えたというものだろう。
「ええ。その認識で良いと思うわん。アタシたちは正史のことを現実世界または外史の元になった世界と考えているもの」
貂蝉たちが言う正史は本来の三国志の歴史が綴られた世界のことだ。
(三国志には正史三国志と三国志演義があるが…この外史はどちらも元になっているのだろうな)
この外史はきっと『三国志』という括り全てを元にしている。
「そんな世界も存在するんだね」
「この世界、この宇宙はまだまだ解明されていない。こんな世界があっても否定はできんさ」
世界は、宇宙はまだ分からないことだらけ。藤丸立香が生きる宇宙があり、また違う生命体が生きる宇宙もある。宇宙には様々な世界が存在するのだ。
「それであんたらはこの外史の管理者だと?」
「今なお生まれてくる外史の…ね」
「どういう存在だ?」
「ただの管理者…というよりは見守っている存在なだけよ。そしてイレギュラーがあれば解決する。そんな役割よん」
外史と言ってもこの世界1つだけでは無い。並行世界の様に何通りのも外史が存在するという。今もなお新たな外史が生まれているのかもしれないのだ。
そんな無限とも言える世界である外史を彼等はたった2人で管理しているとの事。もしかしたら他にも仲間が居るかもしれないが、それは分からない。
何とも気の遠くなる話だ。彼らは特別な存在なのかもしれない。彼等は人間ではなく、幻想種とか次元の違う存在とかそういう者だろう。
「うふん」
(幻想種じゃなくて変態種?)
まだ彼ら2人には警戒は解けそうになさそうだ。
「で、我々がイレギュラーだと?」
「最初はそう思ったけどん…違うわね。だって悪人には見えなそうだもん。特にそこのオノコとかね」
ウィンクしながら藤丸立香を見る貂蝉。そのウィンクをまた叩き落としてくれる燕青。
やはり何かのスキルなのかもしれない。
「うむ。お主らはどうやらそこの小童を主としている。その小童はどう見ても悪人では無い。寧ろ善人だ」
「アナタたちは確かにイレギュラーよ。でもこの外史をどうこうしようとする感じじゃないわね」
「うん。俺等はこの世界の特異点を探しているんだ。そうなるとイレギュラーを探しているという点では同じかもね」
お互いにイレギュラーを探している。そうなると案外目的は一緒かもしれないのだ。
彼らが察知したイレギュラーが藤丸立香達ではないとすると同じく特異点なる原因が有るかもしれない。
「アナタ達は何か掴んでたりするのん?」
「太平要術の書ってのが怪しいと思ってる」
「太平要術ねえ…確かにあの書はアレね」
「貂蝉さんも知っているの?」
「ええ、普通に使う分には人心掌握を高めることができるわ。でもその太平要術の書には特別な使い方が有るのよん」
「特別な使い方って道士が使うって意味で?」
「あら、よく分かったわね」
そもそも太平要術の書が怪しいと踏んだのは洛陽の宮中で手に入れた情報だ。
それは黄巾党と繋がっている張譲が更に謎の道士とも繋がっているという事から太平要術の書について知った。
正史では張譲が道士と繋がっていたなんてどの歴史書も無い。もしかしたら歴史に埋もれた真実かもしれないけれど、怪しいのならば調べるしかない。
だから太平要術の書を追っているという事だ。
「張譲が謎の道士と繋がっている」
(む、太平要術の書に謎の道士とはもしや…)
(いえ、それはあり得ないはずだわ)
(しかし、貂蝉よ万が一という可能性も無くはないぞ)
貂蝉はある外史の事を思い出す。
その外史でも張譲はある道士と繋がっており、太平要術の書を巡って大きな戦乱が起きたのだ。
結果的にその外史では太平要術の書を巡る戦いは治まった。その外史は今頃、新たな未来に向けて進んでいる。
「何か知っていそうだな」
「…むむ」
「お互いにイレギュラーを探している。ならば目的は一緒ではないか?」
「うーん、長髪オノコの…孔明ちゃんの言うとおりね」
「うむ。ここは協力を仰ぐのも良いかもしれん」
貂蝉と卑弥呼はお互いに頷き合って、彼等が知っている情報をさらに教えてくれた。
ここでは無く別の外史にて太平要術の書を用いた人物にして戦乱を起こした存在の名を。
「于吉?」
「そうよん。一応同じ管理者だけど向こうは外史の否定派。アタシたちは肯定派」
「否定派と肯定派?」
「新たに生まれる外史を認めるのが肯定派。外史を全て認めないのが否定派よ。于吉は一時期ある外史を消滅させようと行動していた事があるわ」
外史の、世界の消滅を実行した外史否定派。その1人がこの外史に来ている可能性があるという。
それにしても世界の消滅を実行しようとしたなんて何か近しいものを感じる。
(これはただの三国志の世界とは言い切れなくなってきたな)
そうなると于吉とやらを捕まえないといけないだろう。
「孔明先生」
「ああ。やることは決まったな」
「あらん、そっちもアタシたちと同じ考えのようねん」
「うむ」
やる事は決まった。共同戦線だ。
貂蝉達はこの外史のイレギュラーを解決したい。藤丸立香達はこの外史に転移した理由として特異点を解決したい。
目的は一緒なのだ。お互いの問題が解決すれば外史からはお互いに消える。ならば協力しないわけないだろう。
「よろしく貂蝉、卑弥呼」
「よろしくねん!!」
「よろしく頼むぞ!!」
「もちろん華佗も」
「お、話が終わったのか。よろしくな!!」
漢ルートに突入しました。
「……□□」
ところで呂布奉先がこの時代の呂布と会った時より凄い微妙な顔をしていた。
「どうしたの呂布奉先?」
「□□…」
「飛将軍が膝をついた!?」
どうやらこの外史の貂蝉に精神的にやられたようだ。カルデアの呂布奉先に膝をつかせるとは外史の貂蝉恐るべし。
「あらん、どうしたの?」
「□□っ!?」
「吐血!?」
「あらあら華佗ちゃーん」
「どうした急患か!?」
「アタシも手伝うわん。うふん」
「□□……!?」
「これ以上、飛将軍を苦しませないで」
本当に恐るべし貂蝉。
「大事なことだから2回言ったのだな!!」
「こいつらを連れて行くのか…」
余所に諸葛孔明は頭を抑えていた。
読んでくださってありがとうございました。
次回もゆっくりとお待ちください。(早めに投稿できたらしますが、また次回も来週くらいを予定してます)
さて、カルデア御一行は漢ルートに突入です。
どの陣営のルートに入るか悩んでましたが、何だかんだでまずは漢ルートです。(二重の意味で)
どんどんとキャラが増えてきてます。何とか全員が活躍させたいですが難しいですね。でも頑張ります!!
あと、呂布奉先をキャラ崩壊させてしまいスマン…
でも誰だってあの貂蝉を見たらなあ…貂蝉と卑弥呼、濃すぎる。