Fate/Grand Order 幻想創造大陸 『外史』 三国次元演義   作:ヨツバ

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こんにちは。
FGOでは新イベント『いざ鎌倉にさよならを』が開催されましたね。
平景清、早速ガチャりました。鬼一法眼もカッコイイです。
牛若丸や弁慶もモーションが新しくなって嬉しい限りです。

牛若丸は好きなキャラ(聖杯でレベル100にするほど)なのでモーションが一新された時は凄く嬉しかったですね。


さて、話がズレましたが本編の方をどうぞ!!



蟲の正体

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流行病に感染した村で華佗と藤丸立香は軽症患者の治療を施していた。

重症患者は既に治療は完了している。軽症患者の治療は重症患者よりも楽だと華佗は呟く。

村での感染者は合計で50人。既に治療した重症患者は4名であり、今回治療した軽装患者は6名。治療した合計人数は10名。

残っている患者は40人。患者からしてみれば早く治療して欲しいと思うが華佗の体力は無尽蔵ではない。休憩も取らねば万全な治療はできないもの。

患者も疲労した医者に治療はしてほしくないはずだ。ならば休憩を取って万全な状態で治療してもらうのが一番である。

 

「あと40人か」

 

今も40人の患者が苦しんでいる。特効薬を作ればすぐにでも治せるが今は材料待ちである。

 

「立香。身体に異常は無いか?」

「大丈夫。華佗こそ大丈夫か?」

「ああ。医者が病魔に負けてられないさ」

 

現段階で2人とも異常なし。特に華佗はこの村にとって希望であるため絶対に感染するわけにはいかない。

特に注意すべきは小さな蟲。流行病の原因は蟲であるからこそ刺されていないか常に身体を確認しなければならない。

 

「寝る部屋では蟲が近づかない薬を撒いておかないとな」

「華佗は色んな薬が作れるんだね」

「それはこの青嚢書のおかげさ。五斗米道が多くの研鑽を重ねて秘薬を完成させてきた。その過程で色々な効能がある薬も出来たのさ」

 

薬を作るにあたっては様々な材料を使う。

最初から1つ1つの材料全ての性質が分かるはずがない。薬草1つにどのような性質があるかを細かく調べる必要がある。

調べていくにつれて薬草の中で薬になる材料があれば、毒にもなる薬草、防虫剤になるような薬草もあると分かっていくのだ。

 

「なあ、天の国ではどんな薬があるんだ。この青嚢書にも記されていない秘薬があったりするのか?」

「様々な薬があるよ。でも、ごめん。どんな薬があるかまでは分からないや。専門じゃないからさ」

 

現代には様々な薬がある。今でさえ新たな効能を持った薬開発に力を入れられているほどだ。

多くの効能を持った薬が現代にあるが藤丸立香は医学の専門家ではない。流石に現代の薬の種類までは分からないのだ。

医術の関係者でなければ薬の種類は普通は分からない。一般人に世界にはどのような種類の薬があるかと聞かれても答えられないはずだ。

 

「ここにナイチンゲールやアスクレピオス、サンソンが居ればなぁ」

 

フローレンス・ナイチンゲールやアスクレピオスたちが居ればこの村の流行病をすぐにでも撲滅できるかもしれない。

しょうがない事であるがこの場に居ない人物を思っても変化はない。令呪を使用して英霊の影を召喚しても治療行為をしてくれるか分からない。

 

「ないちんげえる、あすくれ?」

「うちの名医たち」

「ほう…天の国の医者か。一度、医術について話し合いたいものだな」

 

カルデアの医者サーヴァントと華佗の会合。揃えばどんな病魔も治してしまいそうなイメージが湧く。

 

「戻りましたマスター!!」

 

元気よく戻って来た楊貴妃。

 

「おかえりユゥユゥ」

「私も戻りましたわ」

「紫苑さんもおかえり」

 

彼女たちが戻って来たという事は蟲の正体が分かったかもしれないという事。

 

「おかえり2人とも。蟲の正体が分かったか?」

「恐らくは…という蟲は発見したわ」

「採取した蟲はこの壺の中にいます」

 

楊貴妃の手に小さな壺。中身に流行病を蔓延させた蟲が入っている。

 

「刺されてないユゥユゥ、紫苑さん?」

「大丈夫ですマスター」

「私も大丈夫よ」

 

一緒に探していた治療部隊の皆も刺されていない。被害は現在は無しであり、ホッとする。

 

「私の術で壺の中に入っている蟲は動けないようにしてますので蓋を開けた瞬間に襲ってきたり、逃げ出したりしませんので大丈夫ですよ」

「助かるぜ楊貴妃さん。なら早速もらおう」

 

蟲の入った小さな壺を受け取り、華佗は恐れずに蓋を開けた。

小さくて視にくいが壺の中に数匹ほど小さい蟲が入っていた。

 

「この蟲は…ダニか」

 

蟲の正体はダニ。

 

「本当に小さい。こんな小さなダニをよく発見できたね」

「ふふ、私は目が良いので」

 

発見した紫苑はニコリと笑う。

彼女は弓の達人。その腕は誰もが認めるほどである。技術もそうだが、実力の1つとしてあるのが目の良さもある。

小さなダニを発見できる程の視力を持っているなら、弓兵としてどんな離れた場所からでも的を射抜けるのだ。

 

「やはりこのダニは畑や森に生息していました。他に発見した蟲よりも数も多いので原因の蟲の可能性は大いにあるわ」

「あと、このダニなんですが…微弱ですけど妖気も発しているんですよ」

「なんだって!? なら早速このダニを調べてみる」

 

華佗はダニの詳細を調べ始めた。

まるで科学・生物の実験を行っているような風景である。

 

「やはり…」

「もう分かったのか?」

「ああ。このダニの毒素は流行病の性質と一致している」

 

予想は確定になった瞬間。流行病の原因は小さなダニ。

 

「そして楊貴妃さんの言った通り妖気も発しているダニだ」

 

ダニから妖気を感じた。その事から普通のダニではなく、流行病も普通ではない事が分かってしまった。

 

「これはただの流行病でなく怪異も混じった流行病という事だ。こりゃただ治療するだけじゃだめかもしれないな」

 

流行病かと思っていたらまさか怪異が出てくるとは誰も予想できなかったはずだ。

 

「怪異のダニ……この小さなダニが幼体だとしたら親のダニのような存在がいるのか?」

「立香の言う通りかもしれない。最悪、大本のダニをどうにかしないと解決…」

 

華佗の台詞を最後まで聞き終わる前に第三者の声が響いた。

 

「おい、緊急事態だ!!」

 

第三者とは華雄である。

 

 

562

 

 

華雄からの緊急事態宣言。説明を求めたが、「聞くより見た方が早い」と言われてすぐに外に出ると原因が分かった。

村中に大きな蟲が湧いていたのだ。見た事が無い大きくて異様な蟲であり、大型犬くらいはある。

口は鋭利な鋏のような形をしており、髭の触覚が2本伸びている。足は何本も生えており、尻尾の先は左右に分かれて三日月のような形になっている。

目玉がギョロリと二つクリクリと動いていた。

 

「あの蟲…あのダニと同じ妖気を発してますマスター」

「え、あの蟲ってダニ!?」

 

異様な蟲の正体がダニかもしれない。あの小さなダニが大型犬くらいまで大きくなるとは怖いくらいだ。

 

「まさかあれが親か!?」

「分からん。でも今は退治するしかないぞ立香!!」

 

蟲の怪異は村人を襲っていた。まずは考えるよりも行動せねばならない。

 

「楊貴妃、動けるか?」

「もちろんですマスター!!」

 

琵琶を取り出して音色を鳴らすと蒼炎の精霊が召喚された。

 

「魔術礼装起動。瞬間強化!!」

「皆、あの蟲をゴーっと燃やしちゃって!!」

 

蒼炎精霊たちが蟲の怪異に突撃して燃やしていく。

 

「援護するわ!!」

 

紫苑はすぐさま弓矢を構えて連続で矢を放つ。百発百中で蟲の怪異たちを撃ち抜いていくのであった。

 

「うおおおおお!!」

 

華雄は蟲の怪異に向かって戦斧を振り下ろす。

 

「我が金剛爆斧の錆となれ蟲けらめ!!」

 

たった1振りで蟲の怪異をバキリを切断していく。

 

「みんな早く家に入るんだ!!」

 

ワサワサと蟲の怪異は華佗に迫っていく。

 

「俺が相手だ!!」

 

懐から鍼を出す。ギラリと目を開いて蟲の怪異を診る。

 

「そこだーー!!」

 

鍼を蟲の怪異に的確に投げ飛ばして命中させた。

たった一鍼が突き刺さっただけで蟲の怪異はガクンと倒れた。

 

「ほお、医者だから戦うのは不得手だと思っていたがやるな」

「俺は医者であり、道士だからな。怪異との戦いは初めてじゃないさ」

 

華雄は華佗の実力を認めた。只者ではないと最初から思っていたが今回の戦いで自分の目が節穴でない事を実感。

 

「てか、この蟲どもは妖怪なのか!?」

「こんな蟲、見た事ないだろ」

 

そう言って鍼を蟲の怪異に投げつける。

 

「そんな小さな鍼でどうやって倒してるんだ?」

 

そう言って華雄は戦斧で蟲の怪異を叩き割る。

 

「急所を見極めてるのさ。人間だろうと蟲だろうと急所は必ずある。そこを狙えば鍼でも十分さ」

 

華佗は紫苑とは別の意味で目が良い。

紫苑は遠くのものまでハッキリと見え、空間把握すら出来る程。華佗は遠くを見るのではなく、生物の構造等が見えるのだ。

それは医術による人体構造をを極めた延長によるものか、人間でなく他の生物の構造さえ分かるようになったのだ。

 

「しっかし、多いな」

「この蟲の妖怪どもは何処から現れてるんだ?」

 

蟲の怪異が現れるのには理由があるはずだ。村が襲われている時点で何かがあるのは明白。蟲の怪異の目的が分かれば一番なのだが現時点では分からない。

 

「てか、蟲どもがこっちに集まっているぞ!?」

 

村中を襲っていた蟲の怪異が華佗を狙うように集まって来た。

 

「囲まれたか」

「なら一掃してやるぞ!!」

 

華雄が集中する。

 

「これは…華雄から気の高まりを感じる」

「血反吐を吐く程の修行の成果を見せてやろう!!」

 

華雄は文字通り血を吐くほどの修行をした結果、気を操作できるまでに至ったのである。

 

「金剛爆斧よ、我が気を喰らえ」

 

気が金剛爆斧に集中していく。

 

「粉砕しろ。武神豪撃!!」

 

圧倒的な破壊力が蟲の怪異を殲滅していく。

 

「何か大きな音が聞こえた…って、それどころじゃない」

 

別の所で戦っていた藤丸立香たち。急に大きな音が聞こえたが戦闘に支障はない

 

「概念礼装起動。凍夜に響け、天使の詩。シュトルヒリッター!!」

 

青白く光る鳥型の使い魔が5匹出現した。

 

「バーサーカークラスに組ませるのが良いけど今回はちょっと違う使い方だ」

 

シュトルヒリッターが蟲の怪異に突撃していく。

 

「倒すまではいかなくても、動きを少しでも止められれば!!」

 

蟲の怪異の動きを止めれば楊貴妃や紫苑にとって当てやすくなる。

 

「援護感謝しますマスター」

 

動きが止まった蟲の怪異に蒼炎と矢が集中する。

 

(アイリさんの師事のおかげです)

 

シュトルヒリッターはアイリスフィールだけでなく、実はシトナイからも教えてもらっていた。

アイリスフィールの指導は優しかったがシトナイは厳しかったのも良い思い出である。

 

「次をお願いしますマスター!!」

「了解!!」

 

シュトルヒリッターを蟲の怪異に突撃させて動きを止める。そして楊貴妃の蒼炎と紫苑の矢で退治していく。

 

「立香さん。その白い鳥の妖術ってもっと増やせるかしら?」

「すいません。これ以上は増やせません」

 

自分で言って悲しくなる。

アイリスフィールならば倍以上を展開出来るが藤丸立香は概念礼装を使っているので何羽も展開させることは出来ない。

もっと魔術について修行するべきだと思い知らされる。

 

「紫苑さん。その蟲を撃ってください!!」

「任せて!!」

 

一矢放つと蟲の怪異の額に見事に命中していく。

 

「それにしても多いわね」

「本当ですよ。こんなにわしゃわしゃと…気持ち悪いです」

 

何匹も蟲の怪異を倒しているが、まだまだ湧いて来る。

1匹1匹は大した力は無いが数が多すぎると脅威だ。更に噛まれれば病を患ってしまう。

弱いが脅威という矛盾した強さを持つ怪異である。

 

「一か所に纏めてゴーっと燃やしちゃうのが良いんですけど…」

「どうやって一か所に纏めるかだな」

 

蟲の怪異は村中に湧いている。現在は華佗たちと分かれて掃討しているがやはり人数が足りない。

 

「せめて貂蝉と卑弥呼が帰っていれば…」

「呼んだぁ立香ちゃーん!!」

「今、帰ったぞ!!」

 

噂をすれば何とやら。

空から落ちてきたと同時に真下にいた蟲の怪異を踏み潰した。

 

「蟲がわしゃわしゃと湧いて筋肉がゾワゾワしちゃうわねん」

「全くだ。筋肉が萎えそうだぞ」

 

卑弥呼と貂蝉は自慢の筋肉で蟲の怪異を殴り潰していく。

 

「やっぱ筋肉は偉大だ」

 

レオニダス一世の言葉が頭の中で再生される。

 

「立香よ分かるではないか。その通り、筋肉こそ全て解決するのだー!!」

「いや、筋肉で全て解決しないと思います」

 

楊貴妃には分からない世界であった。

 

「卑弥呼と貂蝉と合流したけどやっぱ蟲は多いな。やっぱユゥユゥの言った通り蟲を一か所に集めて一掃した方がいいけど…」

 

概念礼装を展開して蟲の怪異を一か所に集められないか考える。

 

「うおおおおおお!!」

 

何処からか叫び声が聞こえてきた。視線を向けると華佗と華雄が走って来た。

背後に蟲の怪異をいっぱい引き連れて。

 

「ちょっ!?」

「すまん。何故か蟲の怪異が俺に集まってきてな!!」

 

原因は分からないが何故か蟲の怪異は華佗を狙っている。まさにターゲット集中されているようだ。

蟲の怪異が集まっているのならばチャンスだとポジティブに考える。すぐに作戦を思いつき、概念礼装を準備開始。

 

「ったく、せっかく私の修行の成果で一掃したかと思ったのに!!」

「華雄のあの技は凄かったぜ。だけど今回は蟲の怪異が多すぎたって事だ」

 

華雄の必殺技。

気になるが今は蟲の怪異を退治する方が優先である。

 

「華佗、こっちに集めてくれ!!」

「分かった。とうぁっ!!」

 

集めた蟲の怪異に向かって概念礼装を展開する。

 

「堅く聳えしもの。何人も通ること能わず。概念礼装起動、断絶!!」

 

集めた蟲の怪異を四方から壁が聳え立った。

出口は真上のみ。蟲の怪異は本能まま真上に向かって壁を登ろうとしている。

 

「ユゥユゥ決めてくれ!!」

「お任せください」

 

琵琶を鳴らすと蒼炎の精霊が四方に囲まれた壁の上を廻りながら蒼炎の弾幕を撃ち出した。

四方に囲まれた壁の中にいる蟲の怪異に逃げ場はない。蒼炎により蟲の怪異は燃え尽きるのであった。

 

 

563

 

 

蟲の怪異を退治した藤丸立香一行。

被害は無いとは言えなかった。蟲の怪異の数に対して退治する側の人数が少なすぎたのだ。

蟲の怪異に刺されて流行病を発症した村人が数人出てしまったのである。

更に状況は悪化しており、今までは若い男だけであったのに年齢関係無く男性が発症してしまったのだ。

蟲の怪異は男性のみを狙っていた。しかし女性は狙っていなかった。

これで分かったのは幼体のダニ状は若い男のみを狙う。成長した蟲の怪異は年齢関係無く男性を狙う事が分かったのである。

 

「蟲の怪異は男性だけを狙うみたいだ」

「そのようですね。でも華佗さんは異様に狙われてましたよ?」

 

何故か華佗を異様に狙っていた蟲の怪異。

本人である華佗ですら数多の蟲の怪異に襲われた理由は分からない。

 

「何でだろうな。怪異に遭遇した事は過去に何度かあったが今回みたいに執拗に襲われたのは初めてだ」

 

怪異に襲われるのには必ず理由がある。これが一匹、二匹程度に襲われたというのならば運が悪かったと言えたかもしれないが数多の蟲の怪異に襲われたのだ。

 

「理由はさっぱり分からん。だが今はそれよりも流行病を治す方が優先だ」

 

華佗が蟲の怪異に襲われた理由よりも流行病に苦しんでいる村人を助ける方が重要である。

 

「貂蝉、卑弥呼。薬の材料は採取できたか?」

「もちろんよん」

 

ドサっと網籠を置くと中には見た事がない薬草がたくさん入っていた。

 

「これだけあれば村人全員分の薬が作れるぞ。助かった卑弥呼、貂蝉」

「だぁりんの為ならこれくらい容易い事だ」

 

ニカっと笑う卑弥呼。とても元気のある笑顔である。

 

「これで流行病に患った村人は大丈夫ね。でも蟲の妖怪をどうにかしないといけないんじゃないかしら?」

 

紫苑の言う通りで薬で村人たちを治したとしても元凶が残っていれば繰り返しになってしまう。

特効薬で病は治せるが蟲の怪異自体は退治できないのである。

 

「蟲の怪異だけど…山でも見かけたわ」

「それは本当か貂蝉」

「ええ。わたしたちが山で薬草を採取していたら山の上の方から蟲の怪異がわしゃわしゃと村に向かって降りていたわ」

 

貂蝉の言う事が本当ならば山の上に何かが存在するかもしれない。

何かとは、蟲の怪異の元凶である。怪異とはいえ蟲ならば親が存在するはずだ。それこそ蟻や蜂のように女王のような存在が。

もしも山の上に蟲の怪異の女王がいるのならば退治せねばならない。女王がいるのなら際限なく蟲の怪異が生まれる。

 

「退治しないといけない…か」

「ああ。基本は怪異に自ら足を突っ込みに行くのは避けたいが無関係な人達が被害に遭ってるからな。対処すべきだろう」

 

華佗はこれから薬を作らねばならない。ならば動けるのは藤丸立香たちだけだ。

 

「オレらが行こう」

 

最初から答えは決まっていた。

藤丸立香たちが蟲の怪異の女王を退治しに行くしかない。

 

「すまん。俺も一緒に行きたいんだが…」

「華佗は薬の作成を頼むよ。華佗にしか出来ない事だからさ」

 

華佗のすべきことは退治ではなく薬を作成する事だ。

 

「薬を作成中にまた蟲の怪異が襲ってくるかもしれんからな。わたしと貂蝉が警護しよう」

「任せて。わたしたちがぜぇったい華佗ちゃんを守って見せるわ!!」

「うむ。蟲に華佗の生肌をチューチューさせるなんて許せんからな!!」

「心配している方が少しおかしい。いや、言っている事は正しいような気もするけど」

 

確かに蟲の怪異に華佗を襲われるわけにはいかない。ただ卑弥呼の言い方の問題である。

 

「ありがとう貂蝉、卑弥呼。そして立香たちも頼む。薬が出来たら急いで俺らも向かう」

 

特効薬作成班と蟲の怪異退治班と分かれる。

特効薬作成班は華佗、貂蝉、卑弥呼。蟲の怪異退治班は藤丸立香、楊貴妃、紫苑、華雄。

 

「それにしても蟲の怪異の正体が分かれば対策が立てられるんだけど」

「大丈夫です。私の炎でゴーっと全部燃やしちゃいますんで」

「ユゥユゥなら確かに出来そうだね」

 

先ほどの戦闘を思い出す。

 

「でもあの蟲の怪異…何処かで見たような」

「もしかして知ってるの立香さん?」

「知っているというか見た事があるというか…」

 

蟲の怪異の名前が喉元まで出かかっている。

 

「蟲の妖魔なら俺もいくつか知っているが今回は初だ。でも病に関する妖魔なら蟲の他にもいるんだよな」

 

今回のような疫病を流行らせるような蟲の怪異は初であるが、蟲でなく別の病を操る妖魔なら華佗も知っている。

 

「関係あるか分からんがその妖魔の名は…」

「えーっと、蟲の妖怪の名前は…」

 

藤丸立香と華佗は妖魔の名前を同時に口にした。

 

「ツツガムシ…だったかな」

「恙だ」

 




読んでくれてありがとうございました。
次回の更新は2週間以内を目指します。

次回の内容は青牛角の方にまた移ります。

561
華佗ならナイチンゲールやアスクレピオスたちと話が合いそうです。
でも彼らと一緒で頑固というか真っすぐなのも似ていると思います。
もしもカルデアに華佗がきたらどんな病やケガも安心になりますね。

そして蟲の正体はダニでした。
もしかしたら読者の皆様は分かっていたかもしれません。
しかし、ただのダニではなかったのです。怪異も含まれていた!!


562
緊急クエスト
蟲の怪異を退治せよ。

さて、蟲の怪異の形態を書きましたが、これでもっと怪異の正体が分かるかもしれません。

華佗の必殺技。『武神豪撃』
はい、天下統一伝の技ですね。まだまだ彼女の活躍はありますので。
華佗だって戦える。彼ももっと戦う場面がそのうちあります。

概念礼装のシュトルヒリッターと断絶を組み合わせて書いてみました。
たぶん、違和感はなかったはず。
シュトルヒリッター概念礼装の絵には鳥が5匹いたので、5匹まで出せる設定です。
断絶はまんま壁で防ぐのようなイメージでしたので壁を出現させる設定にしました。


563
薬の材料の薬草。
特に詳細は書いてませんけど…恋姫世界にしかない薬草だったりとか、現代には既に絶滅してしまった薬草とか、という設定があります。
アニメでは確か恋姫世界でしか自生していない薬草があったので。

ついに藤丸立香たちが今回の元凶の元へと向かいます。

最後に、怪異の正体も華佗と立香が考察。
もしかしたら怪異の正体も読者の皆さん分かっていたかもしれません。

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