Fate/Grand Order 幻想創造大陸 『外史』 三国次元演義   作:ヨツバ

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遅くなりましたがGW中に更新を完了!!

FGOではワルツのコラボが始まりましたね。
早速イベントを満喫中です!!
私事ですが牛若丸のサイケデリック流離譚が好きです。


さて、今回から物語は本編に戻ります。
日常編をあと1話書いてからにしようかと思いましたが本編を書く事にしました。
どんな物語になるかは本編をどうぞ!!


怪異事件発生

591

 

 

ぬるりと暗闇から現れた方士。その名は于吉。

彼の目の前にいるは八傑衆が1人、浮雲。

 

「やあ浮雲殿」

「于吉さん。どうしたんですか?」

「いやぁ、雷公がやられたと聞いたので」

 

于吉が浮雲を訪ねた理由は八傑衆が1人でる雷公が敗北し、呉を潰す担当が浮雲だけになったからだ。

 

「そうなんですよ。雷公の奴が簡単に死にやがって…ボクの矛のくせして」

(雷公が矛ねえ…まあ、浮雲の能力は誰かと一緒に組ませた方が良いですから納得ですけど)

 

浮雲に埋め込んだ妖魔の力を思い出す。

 

「ですが雷公がいなくとも貴方1人で呉を潰せそうですけどね」

「使いようには…でしょ。ボクとしてはまだ完全に使いこなせてないんですよ。だからこそボクの矛となるモノが欲しいんですよ」

「ならお渡ししましょう」

 

コトリと『封』と書かれた札が張られた小壺が置かれる。

 

「いくつかあげますよ。自由に使ってみてください」

「これは?」

「この小壺の中には妖魔が封じ込まれてます。貴方の矛になるものが見つかるでしょう」

 

于吉は妖魔をいくつも捕獲しては武器として用意している。その中には大物の妖魔だっているのだ。

 

「助かりますよ于吉さん」

「いえいえ、貴方には頑張って呉を潰してもらわないといけませんからね。ただでさえ蜀を任した于毒と青牛角は負けてしまいましたから」

「あいつらは失敗したみたいですけどボクは失敗しませんよ」

 

 

592

 

 

町で異変が起きた。

騒めく呉の民たち。ある者は恐怖し、ある者は気分を悪くし、ある者は野次馬根性で現場に集まっていた。

 

「みんな、離れて。近づいちゃ駄目よ」

 

異変が起きた現場に急行した1人は粋怜。連れてきた複数の兵士たちに民たちが近づかないように指示していく。

 

「不可解な死体ね」

「そうだな」

 

更に現場に来たのは荊軻。彼女は地面に横たわっている女性を見る。

横たわっている女性は死んでいるのだ。乱世の世だから人間が死ぬのは現代よりも多いが不可解な死に方をしている。それは干乾びて死んでいるという事だ。

 

「干乾びていると言うよりは血が全て抜かれた状態だな」

 

死体を観察する荊軻はあるものを見つける。それは死体の首筋に噛み傷のようなもの。

 

(何かに噛み殺された…いや、吸い殺された?)

 

干乾びている死体を見て、普通の死に方ではないと誰もが思う。これは何かによって殺されたのではないかと予想する。

現場の情報をまとめて粋怜たちは城へ戻るのであった。

 

「おかえり粋怜、荊軻。何があったの?」

 

城へ戻ると雪蓮が待っていた。早速、町で起きた事件を聞こうと待っていたのである。

 

「干乾びた死体を見つけたのは初めてね」

「干乾びていた?」

「ええ。血が全て抜かれていた死体だったわ。誰かがやったにしろ、普通の殺し方じゃないわね」

 

血を全て抜かれた死体が町で発見した。自然死ではなく、誰かなのか何かなのか分からないがこのまま放っておくわけにはいかない。

死体を発見して報告したからといって終わりではない。犯人も事件が起きた原因も分からない状況なのだから、もしかしなくてもまた起こる可能性はある。

すぐに今回の事件を追求せねばならない。しかし呉の全軍をまわせるわけにもいかないのだ。

 

「ーーという事で頼んだわよ立香」

「いきなりだなぁ」

 

白羽の矢が立ったのは藤丸立香たち。そもそも彼らは異変を解決するのがメインだ。

いきなり白羽の矢が立たなくとも自分たちから調べ始めたいたはずである。

 

「全て立香たちに任せるつもりじゃないわ。こっちからも人を出すからさ」

 

呉で起きた事件なのだから呉の人間が解決するという面子がある。

 

「分かった。そっちからは誰が来るのさ雪蓮さん?」

「そうねえ粋怜と梨晏に頼もうかしら」

 

 

593

 

 

死因は血を抜かれた事。刃物等によって斬られて大量出血したわけではない。そもそも死体には大きな外傷は無かったのだ。

あった外傷と言えば首筋に小さな傷があったくらいだ。

 

「その傷がまるで何かに噛まれた傷にも見えるのだ主よ」

「なるほど」

「もしくは噛まれたかと言うよりも吸われた跡かしらね」

 

女性は吸血されて殺されたと仮定するに、犯人は吸血生物。

人間の血を全て吸血する生物となると大きい生物になる。それこそ人間大の大きさかもしれない。

 

「ええ…人間の血を吸うって」

 

大きな吸血生物を想像して梨晏は「うえぇ」と溢した。

己は戦士なのだから戦場で死ぬのは覚悟しているが血を抜かれて(吸血)死ぬのは勘弁だという顔だ。

 

「人間の血を吸う動物なんているのかしら」

 

人間の血を吸う生物は存在する。しかし全ての血を吸いつくす程の生物はいないという事になっている。

世界は広いのだから絶対に存在しないとは言えない。それこそUMAだのなんだのは存在するとか言われてるのだから。

 

「三国志にチュパカプラは存在した?」

「ちゅぱかぷら?」

 

UMA(未確認生物)。

カルデアにも赤いUMAがおり、出典が三国志演技なのだから本当に否定が出来ない。

 

「ここはぐっちゃんパイセンにも相談しよう」

 

虞美人は真祖に近い性質を持った仙女であり、エナジードレインで糧を得る吸血種。

本人は別だと言っているが一応、吸血種という事で何か情報や発見があるかもしれない。

すぐさま虞美人の元へと向かう藤丸立香たち。

 

「私は犯人じゃないわよ」

 

不機嫌そうに答える虞美人。

 

「まだ何も言ってないんですけど」

 

いきなりの否定から会話が始まる。

 

「吸血されて殺された女の話だろう」

「よく知ってるわねぐっちゃん」

「貴様までそう呼ぶか。ったくここの人間どもは私をぐっちゃんと呼ぶ奴が多い…そう呼んでいいのは紅ちゃんだけなのに」

 

孫呉の人間は怖い者知らずが多いのかもしれない。

虞美人を「ぐっちゃん」と呼ぶのは現段階でも雪蓮や小蓮、粋怜たちくらい。

 

「で、何で知ってるの?」

「蘭陵王から聞いたのよ」

 

蘭陵王も既に今回の事件は聞いていた為、そのまま虞美人に伝えていたという事だ。

 

「まさか、お前は私が犯人だと思ってないわよね」

「思ってないよ」

 

虞美人も結構やらかす組だが流石に何も理由なく殺人はしない。

 

「ぐっちゃんはそんな事しないって分かってるから」

 

まっすぐに虞美人の目を見る。

 

「…そういえばお前はそういう奴だったな」

 

ポリポリと頭を掻いて、藤丸立香の能天気さに毒気を抜かれる。

 

「どうせ、私の所に来たのは吸血種と関連があるからだろう」

「そう」

「私を吸血鬼なんかと一緒にしてほしくないんだけどね」

 

ため息を吐くのが聞こえる。

 

「あの…なんか、会話内容から虞美人さんが血を吸うような感じに聞こえるんだけど」

「あ、それは私も思った」

 

2人の会話内容から梨晏と粋怜が気になる事を聞く。

 

「まあ、確かに吸血行為は出来るけど。私は周囲から精気を吸収できるのよ」

「周囲から精気を吸う?」

「自然界から…植物、動物から精気を吸って力に出来るって事だよ梨晏、粋怜」

「え、もしかして今も私たちから吸ってたり?」

「してないわよ。てか、あんたらよりも項羽様のが吸いたいわよ」

 

どんな時でも項羽の名前が上がる。

仙女の心と掴んだ項羽という人物がとても気になるのは当然である。

 

「で、ぐっちゃんパイセン。今回の事件だけど何か心当たりある?」

「全く無いわね」

 

情報提供終了。

 

「………」

「何よ」

「何かない?」

「くどいわね。今回の件は私まったく関係無いから何にもないわよ」

 

何も知らないのに何か情報を出す事は出来ない。

そもそも事件の犯人が吸血種と仮定して、同じ吸血種というカテゴリーになっている虞美人が何か知っていればという淡い期待で聞きにきただけだ。

何も情報が得られなかったからといってガッカリしてはいけない。

 

「じゃあぐっちゃんパイセンも捜査に加わってください」

「何がじゃあよ」

 

いきなり前触れもなく虞美人を捜査に加える藤丸立香であった。

 

「嫌よ面倒くさい」

「偉大で頼りになる先輩。どうか愚かな後輩に力をお貸し下さい」

「……しょうがないわね」

(あれ、ぐっちゃんって結構チョロい?)

 

虞美人は結構チョロかったりするが時には気難しい時もある。虞美人は自由過ぎる存在であり、人間の枠で捕らわれていないのだ。

なにはともあれ名探偵ぐっちゃんパイセンの事件簿が始まろうとしていた。




読んでくださってありがとうございました。
今回は短かったかもしれません。次回はGW中に更新したいですね。出来たら!!


591
于吉よ浮雲の登場。
彼らは早速なにか不穏な事をしようと悪だくみ中。

592
で、早速にも事件が発生。
人間の干乾び事件ですね。どんな事件になっていくかは本編をゆっくりとお待ちください。

593
こういう事件は立香たちの出番です。そしてぐっちゃんパイセンがついに活躍を!!
どんな活躍になるかはこうご期待!!
名探偵ぐっちゃんパイセンの事件簿。サマーキャンプのようにポンコツになってしまうのか否か!?

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