Fate/Grand Order 幻想創造大陸 『外史』 三国次元演義   作:ヨツバ

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こんにちは。
FGOではホワイトデーイベントが始まりましたね。
まさかのメガネ、メガネ、メガネ。
これはストーリーが気になります!!

天下統一伝ももうすぐサービスが終了…寂しくなります。

さて、本編ではもう佳境になります。
どのような展開になるかは本編をどうぞ!!


曹操暗殺計画 -逆転への一手-

680

 

 

怪物となった董承を呼び止めたのは荀彧。その手には薄青の袋を持っている。

 

「華琳様から離れなさい化け物!!」

「小娘ガ…儂ノ邪魔ヲスルナ!!」

 

ギョロリと4つの眼が荀彧を見る。その威圧感に足が振るえてしまう。

 

「逃げなさい桂花!!」

 

曹操は逃げろと言うが荀彧は敬愛する主君の危機を見て逃げ出すなんて事は出来ない。

どのような命令であれ曹操の為なら実行するが、主君を見捨てろという命令だけは聞けないのだ。

 

「少シダケ時間ヲ無駄ニシタ」

 

4つの眼が荀彧から曹操へと戻る。

董承にとって荀彧は敵と認識していない。部屋に小さな虫が飛んでいるような認識程度である。

先に殺さねばならないのは曹操ただ1人。他の事象は全て後回しか無視である。

 

「止まりなさい。無視するな化け物!!」

 

荀彧は董承を止めようと叫ぶ。しかし董承は視線すら向けずに曹操へと歩いていく。

 

「無視するなああああ!!」

 

手に持っていた薄青色の袋を投げつける。薄青色の袋は董承の頭の天辺へと落ち、破裂した。

 

「ギャアアアアアアアアアア!?」

 

会場内に董承の悲鳴が響き渡る。

 

「ナ、ナンダアアアアア!?」

 

4本の手を頭に覆う。

 

「え?」

 

荀彧は何が起きたか分かっていない。

 

「ほんとーにあの水色の袋に何が入っていたのか気になるね……酸?」

 

薄青色の袋が破裂した瞬間に中から液体が董承の頭に被ると溶けたのである。

貫通や斬撃より溶解の方が効くようだ。

 

「コ、小娘ガアアアアアアア!!」

 

またギョロリと4つの眼が荀彧を捉える。

 

「荀彧、残った5つも全て投げろ!!」

「え、あ、うん!!」

 

動きを止めている董承に残り5つの薄青色の袋を投げつけた。

 

「ヤメロ小娘ガア!!」

 

肉体が溶けていくが再生もしていく。

怪物になった董承を初めて狼狽えさせたのだ。

 

「殺シテヤル。先ニ貴様ヲ殺シテヤルゾ。クオオオオオ!!」

 

4本の腕を伸ばし、刃のような爪が荀彧に襲い掛かる。

 

「逃げて桂花!?」

「あ」

 

回避できないと理解してしまい、脚だけじゃなく体全体が動けない。正確には動けないというよりは動いても意味がないと理解したのだ。

最悪な未来で体がバラバラに切断されてしまうのも予想してしまった。彼女が出来るのは目を瞑る事だけであった。

 

「い…痛くない?」

 

いつまでたっても痛みはない。もしくは痛みすら感じずに死んでしまったのか。

ならばここは現世でなく幽世なのかと思ってしまう。荀彧は恐る恐る目を開けるとまさかの光景が広がっていた。

 

「な、なんで?」

 

董承の4本の腕を暗影が6本の爪で受け止めていたのだ。

 

「キ、貴様。何ノツモリダ!!」

「何のつもりですって?」

 

暗影の声は不快、苛つきが含まれていた。

6本の爪のうち2本を伸ばして董承を突き刺し、床へと叩きつけた。

 

「グオオオオオオオ!?」

「こっちの台詞よ。私の可愛い娘に何をしようとした!!」

 

今度は壁へと叩きつける。

 

「彼女は私のものになるのよ。それなのに貴様は殺そうとしたな…万死に値する!!」

 

6本の爪で串刺しにし、もう一度床へと叩きつけた。

 

「曹孟徳を殺すのは貴様らの計画だから許容してる。だが、他の娘たちまで殺すとなると私は許さない」

「キ、貴様マデ裏切ルカアアア!!」

「おい、暗影。何してやがる!!」

 

哪吒と戦っている飛燕の怒声が響いた。

 

「結局はここにいる全員は殺すんだ。余計な真似をするんじゃねえよ!!」

 

飛燕もまた暗影の行動は予想外であったようだ。

 

「黙れ。先ほども言ったが曹孟徳を殺すのは許可しているが他の娘たちまで殺すのは許可していない」

「てめえの許可なんざ知った事か!!」

 

曹操を殺害するのに戦場の流れは飛燕と董承に向いていたが暗影の行動で流れが変わった。

余裕であった飛燕も苛つきで顔を歪ませている。

 

「大陸中の美女は全て私のものになる。私も元々貴様らの計画なんて知った事ではないわ」

 

ビキリと飛燕の額に血管が浮き出そうになる。

 

「この…」

「余所見 油断」

「ちぃっ!?」

 

哪吒の攻撃を防ぐ飛燕。

 

「貴方はその可愛い娘と戦ってなさい。どうせ貴方が負けるけどね」

「どっちの味方だてめえは!!」

「私は可愛い娘の味方よ」

 

暗影は飛燕を無視して董承に視線を向ける。

 

「オノレ…オノレェェエエエエ!!」

「この中で一番許せないのは貴様だ。ズタズタに引き裂いてあげるわ」

 

6本の爪で貫いた董承の肉体は再生していく。

 

「儂ノ邪魔バカリスル者ガココニハ多イ。ソモソモ貴様ハ気ニ食ワンカッタノダ!!」

「あらそう。私も貴方のこと好きじゃないわ」

「貴様ノ声モ気ニ食ワン。マルデ曹操ト話シテイルヨウデ苛ツクノダアアアアア!!」

 

董承の怒りは有頂天。そのうち血管が破裂してもおかしくない程である。

彼の4つの眼は充血しており、血管もビキビキと浮き出ているからだ。

 

「さっきまで私たちと戦っていたけど今だけは味方になってくれるのかな?」

 

司馬懿(ライネス)は暗影に声をかける。

 

「私は可愛い娘の味方だからね」

「私と曹操を殺そうとしていたくせに?」

「殺そうとしてないわよ。だから言ってたでしょ、遊んであげるって」

 

そう言えばと思い出す。確かに「ちょっと遊んであげる」とは言っていた。

 

「どういうつもりかしらね貴女は」

「言ったでしょ。こいつは私の可愛い娘を殺そうとした。だから殺すの」

「何度も言うけど桂花は私のだから。司馬懿も燈もよ」

「大丈夫。私のものになるから」

 

荀彧は「華琳さまが私を取り合っている」とこんな状況でも頬を赤くしていた。司馬懿(ライネス)は「いつ華琳のものになったんだろう」という顔をしている。陳珪は「私もけっこう気に入れられてたみたいなのね」と呟いていた。

 

「儂ヲ無視スルナアアア!!」

「「あら、無視してたのよ」」

 

2人して董承の神経を逆撫でする。

 

「貴様ラアアアアアアアアアアアアア!!」

 

何度目かの怒りの咆哮が響く。

 

「余裕が戻ってきたじゃないか華琳」

「ええ。だって何か思いついたんでしょ司馬懿?」

「へえ、よく分かったね」

 

今の状況を逆転できる一手がある。

 

「でも少し時間が欲しい。出来るかい?」

「いいわ」

 

チラリと視線を移した先にいるのは陳珪。彼女は曹操を見てコクリと頷く。

 

「何ヲシヨウガ無駄ダ。策ヲ仕掛ケル前ニ殺セバイイダケナノダカラナ!!」

 

董承はより肉体を大きくさせる。そして4本の腕を広げる。

 

「圧倒的ナ速サト破壊力デ潰シテヤロウ!!」

 

突進してくるのだと理解できた。身体を大きくし、腕を広げたのは接触する面積を大きくするためである。

縦横無尽に飛び跳ねていた時の事を思い出す。直撃すれば肉塊になるのは間違いない。

 

「死ネエエエエエエエエエエエエエ!!」

 

董承が司馬懿(ライネス)と曹操に向けて突進しようとした瞬間、足元に術式が展開された。

 

「ナンダ!?」

「私ですよ董承」

 

董承の疑問を答えたのは陳珪であった。

 

「これは私の術式です。妖魔を召喚するものではありませんよ。もちろん貴方を倒すための術式です」

「マタ貴様カアアアア!!」

 

陳珪は手を突き出して弧を描くように回すと同調する様に術式から発生する桜吹雪混じりの嵐が発生した。

 

「老獪な神算鬼謀…って感じじゃないかしら?」

「そう?」

 

術式名を口にしたが荀彧に疑問符を頂いた。

 

「なかなか華やかな魔術じゃないか」

 

感想を口にした司馬懿(ライネス)であった。名前とは裏腹に魅せてくれる魔術だ。

 

「グオオオオオオ!?」

 

桜吹雪混じりの嵐は董承を閉じ込めて外には出さないようにする。

 

「司馬懿さん。これは長くはもちません!!」

「もう少しだけ待ってくれ!!」

 

司馬懿(ライネス)は宝具発動の準備を進める。

 

「コノ程度如キデェエエエ!!」

 

陳珪が妖術を使えるようになったと言っても付け焼刃だ。

腕の良い妖術師になったわけではなく、扱えても1回か2回が限度である。妖術発動を維持するだけでも手一杯だ。

妖術(魔術)を使うという事は妖力(魔力)を消費するという事。使い慣れていない陳珪にとって魔力消費が脚にくる。

ガクリと膝を落としてしまう。

 

「ちょっと燈。大丈夫なのあんた!?」

 

倒れないように陳珪を支える荀彧。

 

「妖術ってけっこうきついわね…」

 

ただのやせ我慢の言葉。

 

「鬱陶シイ!!」

 

桜吹雪混じりの嵐の中を無理やり突破しようとするが6本の爪が外から現れた。言わずもがな暗影の爪である。

 

「オオァ!?」

 

6本の爪が董承を貫き、その場で動けないようにする。

 

「これから面白そうなものが見れそうなんだから邪魔しないの」

 

陳珪の妖術と暗影の気まぐれで時間稼ぎは十分。宝具発動条件も整った。

 

「よし。ここから形勢逆転さ」

「言い切るわね司馬懿」

「もちろん。華琳、実はこう見えても私はね悪魔退治のプロなのさ」

「ぷろ?」

「専門って事だよ」

 

トリムマウが床に溶けて広がっていく。

 

「我が弟子が居れば一番だけど…まあ、私でも条件は当てはまる」

 

宝具発動の詠唱は完了する。

 

「私という英霊が倒したのは記憶から再現されたものだけど…重要なのはソイツをちゃんと倒したという事実だ」

 

パッチワーク・ロンドンという特異点で倒した魔神柱。カルデアの記録に刻まれている。

再現体とはいえ、魔神柱を倒したという結果は事実だ。

 

「私が倒したのはソロモン七十二柱の魔神柱。七十二柱というのは魔神であり悪魔とも言われている」

 

魔神柱と名乗っていたが歴史や資料では七十二柱の悪魔とも言われている。

 

「私は悪魔を殺した者でもあるって事なのさ。それも名無しの悪魔…いや、名も知らぬ悪魔なんて目じゃない…あの七十二柱の悪魔だ!!」

 

名も無き悪魔(名も知らぬ悪魔)と七十二柱の悪魔。どちらが格上かは誰でも分かる。

 

「それがどういう意味か分かるだろう董承。いや、董承と融合した悪魔よ!!」

 

宝具発動。

 

「とくと我が策御覧じろ。混元一陣!!」

 

董承の身体に異変が起きる。身体に力が入らず、上手く動かせない。まるで蛇睨まれた蛙と言うべきか、天敵を前にした恐怖感が滲み出す。

董承にとって天敵はこの場に居ないのに何故かそのように感じたのである。その答えは董承と融合した悪魔(妖魔)だ。

恐怖を感じているのは董承ではなく、融合した悪魔(妖魔)の方である。

董承に分かるはずもないが名も無き悪魔(名も知らぬ悪魔)にとって七十二柱の魔神(悪魔)を殺した人間なんてありえない存在であり、恐怖の存在だ。

 

「悪魔にとって私は天敵となった。それは七十二の悪魔を殺せるという事」

 

七十二柱の魔神(悪魔)を倒した事があるのだから名も無き悪魔(名も知らぬ悪魔)だって倒せるという弱点(概念)を作り出したのだ。

「そうであれ」と宝具によって董承(悪魔)にねじ込んだのである。

 

「宝具の効果を華琳の持つ鎌にも付与した。今度こそ董承を斬れるぞ」

 

悪魔狩りの鎌の完成だ。

 

「トリムマウで援護する。華琳は何も気にせず鎌を振るいたまえ」

「私が斬れって事ね」

「私を信じてくれるかな?」

「ええ。信じるわ」

 

曹操は駆け出した。

後ろから守るようにトリムマウが追いかける。

 

「オ、オノレエエエエエエエエエ!!」

 

董承は4本の腕を駆けてくる曹操に向けて伸ばす。

 

「トリムマウ。華琳に奴の腕を近づかせるな!!」

『はい。お嬢様』

 

トリムマウが董承の攻撃を全て防ぐ。そのおかげで曹操は絶を振るう事だけに集中した。

 

「もう終わりよ董承」

 

曹操は董承の首めがけて絶を振るった。

 

「ソ、曹操ォオオオオオオオ!!」

「私の勝ちよ」

 

董承の首が切断され、胴体はボコボコと膨れ上がって破裂した。

 

 

681

 

 

董承の頭がコロコロと飛燕の足元に転がってきた。

 

「今度こそ死んだな董承」

 

問いかけても頭だけになった董承から返事があるわけがない。

飛燕は董承の頭を踏み砕いた。

 

「董承が怪物になったのは予想外だったが暗影が邪魔しなければ曹操を殺せていたはずだった」

 

怪物になった董承は確かに曹操を追い込んでいた。しかし流れが変化した原因は暗影である。

荀彧を助けた後から戦場の流れが変化したのだ。董承に勝てたのが全て暗影のおかげというわけではないが飛燕の怒りは暗影に向いた。

 

「曹操暗殺の邪魔すんじゃねえよ!!」

「五月蠅いわね。五月蠅い男は嫌いよ」

「俺はついさっきてめえを殺したいほど嫌いになったぜ」

 

ビキビキと額に血管が浮き出ている。

 

「こいつとの決着を付けたかったが変更だ。今すぐ曹操を殺す。そしててめえもだ暗影!!」

 

哪吒と戦っていた飛燕であるが悠長な事をしている暇は無くなった。

 

「元より董承の事は予想外な事だった。俺が全員殺す手筈に戻っただけだ」

 

飛燕は怒りの感情を鎮めるために力強く息を吹くように吐く。

 

「殺る事は変わらねえ。計画は崩れてねえんだ」

 

大きな妖力が膨れ上がる。

 

「全員殺しつくしてやる」

 

会場中に水滴がぽたりと滴る。

 

「なんだ急に水滴が…いや、これは」

 

水滴がポタポタというレベルではない。ボタボタと雨のように滴ってくる。

室内なのに雨が降っているような感覚だ。気が付けば床は浸水しており、波がうっている。

 

「水の溜まりが早い……溜まっているってまさか」

 

司馬懿(ライネス)は飛燕が何を狙っているのかすぐに理解した。

 

「俺はこうやって空気中の湿気を集めて水を作れるのさ。この会場の湿気だけじゃねえ、外からも集められるぞ」

 

窓や扉の隙間から玉のような水滴がぼろぼろと出てきている。

 

「陳珪殿、荀彧殿。扉でも窓でもいいから開けろ!!」

 

司馬懿(ライネス)だけでなく全員がこれから起こるであろうことを理解している。

 

「無駄だ」

 

窓や扉の前に水の柱が張られる。

 

「扉を開けてこの部屋に溜まった水を流そうとしても無駄だ。俺がそんな事をさせると思ったか?」

 

気が付けば歩くと水がジャブジャブと音が立つくらい溜まっている。

 

「もう足首だ。全員このまま溺死するのが早いか俺に殺されるのが早いかどっちだろうな?」

 

飛燕は如意棒を構える。

会場内が満水になっても飛燕は水を操作できるので死ぬことはない。

 

「やってくれたな」

 

全員を溺死させるという暗殺方法。

 

「確かに一網打尽に出来るわね」

 

悠長にしていると水が溜まっていくばかり。

解決策は飛燕を倒す事だ。

 

「あいつは私らを殺すのが先か溺死させるのが先かなんか言ってるが時間を稼げばいいだけだ。時間さえ稼げば私らは終わりだからな」

「逃げ回っていればこっちは溺死するだけだしね。こっちは必死にあいつを追いかけろって事か」

 

打開策を考える時間や会話をしている時間も溺死へと近づいていく。

 

「時間がない。行くぞ」

「了解」

 

先鋒に飛び出すは哪吒。

 

「倒す」

「やってみろや!!」

 

如意棒を連続で伸ばし突く。

 

「水を操れるっつったろ。こういう事もできんだよ!!」

 

手を回すと床に溜まった水がうねり出す。

水のうねりに足を取られて体勢を崩していく。無事なのは浮遊している哪吒くらいだ。

 

「まずっ…これじゃ哪吒の援護にいけない」

「わわわわわわわわっ!?」

 

うねりに流される荀彧。

 

「トリムマウ!!」

 

水銀の触手が伸びて全員を固定する。

水の流れとうねりが強く、何かに掴まっていないとまともに立つ事が出来ない。

 

「隙だらけだな!!」

「させない」

「てめえは何で飛べるんだよ。その足の妖具のおかげか!!」

 

曹操たちを守る為に哪吒は飛燕の正面に向かう。

 

「邪魔だ!!」

 

そう言う飛燕だが時間を稼げば全員溺死する。無理に功を焦って曹操を殺しに行く必要は無い。

確実に全員を始末するため冷静に対処していくだけでよいのである。

 

「貴様らの負けだ。そして陳留も今ごろ陥落している。無駄な足掻きをしないでさっさと死ね」

 

既に水位は腰の位置まで上がっている。水位上昇が死への恐怖を駆り立てていく。

 

「悪いけどこんな所で私は死ねないのよ」

「その状況でよく言えたな曹操」

「ええ、いくらだって言うわ。私は死なない。この大陸の覇権を手に入れるのだから」

「なら死なないか試してみろ!!」

 

会場内に水は溜まっていく。

 

「終わりだ曹操。暗殺計画はここに完遂する!!」

 

勝利を確信した飛燕だが、勝利の流れは異なっていた。

会場の扉が前触れもなく破壊されたのだ。

 

「なんだ!?」

 

逃げ道が出来れば溜まっていてた水がいっきに流れ出す。会場内の水位は下がっていった。

 

「何が起きた!?」

「どうやら間に合ったみたいね」

「貴様、何をした!!」

 

この状況を知っている口ぶりをしたのは陳珪であった。

 

「私は何もしていないわ。したと言えば手紙を出しただけ」

「手紙だと?」

「ええ。この計画の事を知った私は手を打っていたの。各地に散らばる仲間を陳留とこの洛陽に戻るようにね」

 

曹操暗殺計画を知った事で魏の将たちを各地に残したままにするわけがない。

それこそ曹操と陳留の危機だとすればすぐにでも駆けつける。

 

「まさか…ここに誰か来たとでもいうのか!?」

「ええ。そして陳留にも軍が戻っているはずよ」

 

陳珪の予想では既に戻した魏軍が陳留に到着している。鬼に食い散らかされてる未来なんて来ない。

 

「華琳様ーーっ!!」

「華琳さまご無事ですかーー!!」

「お姉様!!」

 

破壊された扉の奥から聞きなれた声が聞こえる。この声らは夏侯惇と許諸、曹洪だ。

 

「今度こそ暗殺計画は瓦解したわね」

 

破壊された扉から誰かが入ってくる。

先ほどの声の主である夏侯惇たちかと思って全員が視線を送る。

 

「これどういう状況。いや、戦っていたというのは朕も分かるが」

 

並々ならぬ覇気と水銀を纏った仙人であった。

 

「誰!?」

 

陳珪の疑問はもっともである。

 

 

682

 

 

魏軍と鬼の大群の戦では魏軍が疲弊していた。鬼たちは城壁を登ろうとしているが兵士たちは登らせまいと矢を射ったり、槍を突く。

城壁を鬼が登り切れば食い散らかされる未来が待っている。誰だって鬼に食われたくはない。

 

「うわーん!?」

 

悲鳴を上げるのは玄奘三蔵である。

 

「なんかあたしの方ばっかに来るんだけどー!?」

 

多くの鬼は玄奘三蔵を目指して城壁を登ってくる。スキルを発動していないのだがターゲット集中されていた。

 

「三蔵のお姉さんが美味しそうに見えるんですねー」

「アタシを食べても美味しくないわよー!?」

「そのお胸が美味しそうに見えるんじゃないですかね」

「やめてよ程昱ちゃん!?」

 

如意棒を伸ばして城壁を登っている鬼たちを弾き落とす。

『妖惹の紅顔』は多くの妖怪から狙われ続けた事がそのままスキル化したもの。発動しなくても彼女は妖怪等に襲われやすいのだ。

 

「でも三蔵のお姉さんがたくさんの鬼に狙われているおかげで他の箇所は守りやすくなってますよ」

 

敵に狙われやすいというのは嫌なものだが作戦に組み込めれば強みになる場合もある。

 

「もっと集めることができますか?」

「出来なくはないけど、今やったらあたし食われちゃうわよー!?」

「う~ん。策に組み込めそうですけど今はまだ難しいですね」

 

程昱は頭に乗った人形『宝譿』にあるボタンを押すと弾が放出され、鬼に命中する。

 

「それなに?」

「真桜ちゃんの手によって宝譿は進化したのです」

『今のオレは鬼だって倒せるぜ』

 

ただの腹話術人形が兵器になっていた。

 

「みんな。矢を放てー!!」

 

陳登は慣れない指示を出しながら鬼たちから防衛する。彼女の専門は農業だというのに戦場に出るほどであるから人材が少なさを嫌でも分からされる。

 

「陳登殿。あまり城壁に近づいては危険です。ここは我々の後ろへ」

「う、うん。お願いします」

 

陳登を守るは陳珪の部下たちであり、彼女は彼らが母の部下だとは知らない。

これも1つの愛情の形であるのか娘を守るように指示を出していたのである。

 

「矢も残りわずかです!!」

「なら何でもいいから鬼どもにぶつけるんだ!!」

 

壺でも石でも皿でも何でもいい。時間を稼がなければならない。

この戦の勝利条件は防衛し、援軍を待つ事である。鬼は強くとも数の暴力で押せば勝てるのだ。

 

「ならこれ使って。何かに使えると思って持ってきてたんだ」

「これは助かります陳登殿。おい、この中に何でもいいから詰め込んで重くしろ。これはそのまま投げるんだ」

 

兵士たちは何でもかんでもガラクタ等を収穫袋に入れ込む。牧草俵を複数で持つ。

 

「投げろーー!!」

「「「おおおおおおお!!」」」

 

鬼たちの頭上から重くなった収穫袋や巨大な牧草俵が落下して押し潰していく。

 

「おぉー。殻雨屯田返しってところですかね」

 

陳登の奮戦を程昱は素直に褒めていた。しかし悠長に仲間を褒めている暇はない。

少しでも気を抜き、隙を見せれば鬼たちは城壁を登り切ってしまうからだ。

 

「援軍はまだ…ですよね」

 

周辺を見ても魏軍を知らせる影や旗すらも見えない。

頭の上に乗っている宝譿のボタンをポチポチと押して弾を連続で発射していく。

 

「この絡繰りも良いですけど…もっと凄い仕掛けを真桜ちゃんにお願いするべきでしたね。どんな仕掛けになるか分かりませんけどー」

「程昱ちゃん。今からいっきに鬼を叩き落すから体勢を立て直して!!」

 

如意棒を太く大きく伸ばす。

 

「おおー!!」

 

太く大きくなった如意棒を華奢な腕でよく振り回せるものだと驚く。

 

「いっきに鬼たちをなぎ倒しましたね」

「一時的だからすぐに次が登ってくるわよ」

「そうですね。の内に兵たちの交代を…あっ」

 

程昱が見て焦ったものは曹純たちが鬼たちに囲まれている状況だ。

兵士たちが助けようとしているが鬼たちの強さに阻まれており、このままでは食い散らかされる。

助けに援軍を送りたいが城壁での防衛が手一杯で送れない。程昱は何か策がないかと思考を巡らせるが思いつかない。

いつもマイペースな彼女にも焦りが見えてくる。今までの戦いで一番の危機的状況かもしれない。

 

「このままじゃ…」

 

焦りと不安は思考を鈍らせる。

 

「程昱ちゃん」

「なんですか三蔵のお姉さん。今ちょっと策を考え中でして…」

「この戦いなんとかなりそうよ」

「それってどういう…って、あれは何でしょうか?」

 

鬼たちの大群に向かって何かが駆けて来ている。

 

「それにあっちも見て」

「あっ!!」

 

玄奘三蔵が指さした方を見た時、程昱の焦りと不安は消えた。

 

「これならいくらでも勝つ策は考えられますね」

 

 

683

 

 

鬼たちに囲まれ、危機的な状況である曹純たち。

 

「こいつらを食ってしまっ…なんだ!?」

 

いきなり鬼たちの悲鳴が聞こえてきた。

悲鳴が聞こえてくる方向に目を向けると何かが鬼たちを薙ぎ払っていた。

 

「何が起きている!?」

 

曹純たちも分からない。

 

「てえええええい!!」

「はああああああ!!」

 

2つの影が曹純達を囲む鬼たちをなぎ倒していく。

その正体は秦良玉と楽進だ。

 

「秦良玉さんに凪さん!!」

「助けに来ました」

「え、そっちは大丈夫なんか凪!?」

「ああ。色々と分からない事が起きたが大丈夫だ」

「分からん事ってなんや?」

「見れば分かるが味方であることは確かだ」

 

鬼たちを薙ぎ払っている何かの事を言っている楽進。

 

「そしてこの戦は私らの勝ちだ。見てくれ」

 

楽進が勝利を確信した理由を指さす。

 

「あ!!」

 

曹仁たちは希望を見た。

 

「何故、魏の軍が陳留に戻ってきている!?」

 

地平の向こうに大量の兵が見えた。そして夏侯、典、郭、徐の旗印に紺碧の張旗等も見えたのだ。

彼女たちこそ曹純たちが待ち望んだ援軍である。しかしこんなにも早く戻ってこれるものかと思ってしまったが今は置いておく。

仲間が早く戻ってきてくれた事で十分だ。

 

「うっしゃ。間に合うたみたいやな!!」

「急いだ甲斐がありましたね」

 

張遼と郭嘉が馬を走らせる。

 

「つーか、なんやあのバケモン共は!?」

「驚きですよ…ですが」

「分かっとる。急いでみんなを助ける。しっかし稟もええ道選んでくれて助かったで。ご苦労さん」

「当然のことをしたまでです。それに礼ならこの戦いに勝ってから言ってください」

「なんや、つまらんやっちゃなぁ。ま、ええわ。この戦いに勝ったら一杯おごったる」

「はい、楽しみにしていますよ」

 

城の旗が健在だというのを確認すると安心した援軍たち。しかし窮地である事には変わりない。

急いで仲間を鬼たちの包囲網から救わねばならない。

 

「秋蘭さま。城の旗は健在です!!」

「うむ。しかし窮地であることに変わりない。急ぐぞ!!」

「はい!!」

「稟の作戦に従い、連中の背後から一気に叩くぞ!!」

 

夏侯淵と典韋も馬を急いで走らせる。

 

「間に合った。シャンがみんなを助ける」

 

徐晃もまた馬を走らせる。

彼女たちは郭嘉の作戦を元に動き出す。

 

「稟ちゃんがどういう作戦かわかりました。なら動きを合わせるだけですね」

 

城壁で戻ってきた魏軍の動きを見て程昱は瞬時に作戦を皆に伝える。

戦の流れが一気に変わる。

 

「何故こんなに早く…いや、鬼の大群に気付き急いで呼び戻したとしても到底間に合わんぞ!?」

 

ありえない事が起きて趙白騎は狼狽えた。

 

「いや、鬼の力は強大だ。なんとでもなるはず。それに俺は無敵だ」

 

趙白騎に武器の類は効かない。絶対に刃が届くはずがないのだ。

 

「援軍が来ようが関係無っ……今度は何が起こっている!?」

 

鬼の大群は魏の援軍よりも早く何かに薙ぎ払われている。それは群ではなく個だけで圧倒的に鬼たちを倒しているのだ。

 

「何が…誰が鬼たちをこうも簡単に屠っている!?」

 

何かではなく誰か。

趙白騎は何者かが駆けながら鬼たちを倒しているとすぐに理解した。そしてたった1人だけで鬼たちを簡単に倒している事に恐怖した。

 

「こっちに来る!?」

 

鬼たちを轢き潰しながら来る者。

 

「な、なんだコイツは!?」

 

現れた巨大な体躯により恐怖してしまう。張白騎だけでなく、曹純たちも現れた存在の威圧感に声が出せない。

動じていない者は3人だ。彼の事を知る秦良玉。ついさっき出会い、秦良玉から味方だと言われた楽進。そして既に彼の事を知っていた李典。

 

「あ、あんた目覚めたんか!?」

「え、真桜ちゃんはこのとんでもないの知ってるの!?」

 

巨大で人馬型の戦術躯体。力強い4本の腕に持つは大きな剣。発している大きな覇気。

 

「こ、この方はなーー」

 

李典が回答した名前はあり得ない名前であった。誰もが「嘘でしょ」なんて事を言っている。

 

「姓は項、名を籍、あざなを羽」

 

漢の劉邦と天下を争った英雄であり、覇王である項羽が現れたのだ。

 

「項羽って…嘘。そもそもあれはどう見ても」

「項羽はんや。確かにあの見た目で驚くけど…本人が項羽って言ってるんやから」

 

項羽の姿に誰もが驚くのは当然だ。本人の項羽でさえカルデアで召喚された時、己の姿に「何故?」と思っていた程である。

 

「項羽殿。魏に居たのですね」

「秦良玉殿か。うむ。時が来るまで休眠状態であった。そして今が起動すべき時である」

 

項羽と秦良玉が普通に会話をしているのを曹純は見て声をかけた。

 

「秦良玉さんその方と知り合いなんですか!?」

「はい。しかし詳しい説明は後で。今ここで説明すると長くてややこしいので」

「あと真桜さんも何で知っていて…?」

「ギクッ…その、ウチの方も後で説明したります」

 

項羽についての説明は戦いが終わってからだ。

 

「滅ぶべくして滅ぶべし」

「「「グオオオオオオオ!!」」」

 

いきなり現れた項羽に対して鬼たちは大勢で襲い掛かる。

 

「戦術躯体起動。殲滅開始」

 

まさに災害が如く。項羽は鬼たちを一瞬で蹴散らした。

 

「なっーー!?」

 

あれだけ苦戦した鬼をまるで赤子の手を捻るよりも簡単に鬼を倒したのだ。

開いた口が塞がらないとはこの事である。

 

「ば、馬鹿な。鬼どもがこんな簡単にやられたのか!?」

 

張白騎は動揺が隠せない。

間に合うはずのない魏軍が到着し、目の前には項羽を名乗る強大な力を持つ者が鬼を屠っている。

 

「い、いや、大丈夫だ。あの化け物は剣を使っている。なら俺の力ならば奴にも負けん!!」

 

武器(兵器)の類は絶対に届かない力を持っている。

項羽は剣を使って鬼を倒しているのだから攻撃方法はどう見ても剣。ならば張白騎は負けるはずがない。

 

「楽進殿と言ったか」

「え、あ、はい」

 

項羽が声をかけるとビクっとしながら返事をした楽進。

 

「奴は汝に任せる。汝ならば奴を労せず倒せるだろう」

「私なら?」

 

項羽は一太刀で鬼たちを複数切断する。

 

「……分かりました!!」

 

楽進は張白騎に向かって駆け出す。

 

「あ、待ちや凪。そいつは武器の類が効かんのや!!」

「逃げてなの凪ちゃーん!?」

 

友人たちの声が届く前に楽進は張白騎の間合いの中。

 

「何も知らずに突っ込んでくるか。この命知らずめが!!」

 

無謀に突撃してくる楽進を返り討ちにするために槍を構え直す。

相手の攻撃を逸らし、隙を突く。これだけで勝利である。

 

「こい!!」

「はああああああああああ!!」

「あかーーん!?」

 

李典は叫ぶがもう遅い。楽進は張白騎に向かって拳を振りかぶった。

 

「うごぉわあ!?」

 

張白騎は楽進に殴り飛ばされた。

 

「「「え?」」」

 

攻撃が当たり、李典たちは呆気を取られた。

自分たちがいくら攻撃をしても武器が勝手に逸れたのに楽進の攻撃は普通に当たったのである。

 

「な、何でや?」

「なんだと!?」

 

殴られた張白騎も何故攻撃が当たったのか分からず驚愕した。

 

「俺に攻撃は届かないはずだ。武器を持つ者が俺を傷…つけ…る…なんて……あ、ああああああああ!?」

 

気付いてしまった。楽進は剣や槍といった武器を持っておらず、彼女の武器は鍛えられた拳や脚である。

籠手は武器と言うよりは防具だ。駁の力は武器(兵器)にしか反応しない。

慢心のし過ぎと言うべきか、張白騎は相手が当然武器を使ってくると思いこんでいたのだ。

戦争とは武器を使ってこそだ。まさか素手で戦う者がいるとはそうそう考えに入らない。

 

「こ、こいつ」

「決める!!」

 

この場で楽進こそ張白騎にとって天敵とも言える存在。項羽の言った通り、楽進ならば張白騎を倒せるのだ。

 

 




読んでくれてありがとうございました。
次回の更新は2週間~1週間後予定です。
曹操暗殺計画編も残り1話で完結です。次回で決着になります。


680
荀彧の薄青色の袋。
これは天下統一伝の攻撃モーションを元に書きました。
中身に関してはご想像にお任せします。 溶かす液体です。

ピンチの荀彧を助けた暗影。
可愛い美女・美少女の為なら董承と飛燕の作戦なんてどうでもいい。
彼女の目的は大陸中の美女を手に入れる事。これは天下統一伝でも言っている事ですらかね。その為に実は色々と動いてます。

董承を倒す為の逆転劇。
まずは陳珪が司馬懿(ライネス)宝具を発動するために時間稼ぎのために妖術を発動。
『老獪な神算鬼謀」
これも天下統一伝の技です。

司馬懿(ライネス)の宝具が董承に刺さる。
概念を張り付けて無理やり弱点を作り出すって奴ですね。
FGOでは司馬懿(ライネス)は記録とはいえ、七十二の悪魔を倒してる実績があります。ゲーム的にもなりますがそれこそレイド戦で数えきれない程倒してます。
本編に書いた通り藤丸立香がいれば一番でしたね。

あの七十二の悪魔(魔神)を倒しているのですから名も知らぬ悪魔だって倒せないはずがないって奴です。
そもそもエネミーでデーモンだって倒してますねよね。
今さらですけどエネミーのデーモンよりも魔神柱の方が倒してるのかな。
その概念を華琳の鎌に付与。悪魔狩りの鎌の完成です。

董承。
この物語では憐れな人になってしまいました。
人並みの欲はありますけど漢を再興したいというのは本物だったんです。
気が付けば漢を再興するという事から曹操を殺すと目的がすり替わってしまったのでした。

そう言えば司馬懿(ライネス)は気が付けば曹操から華琳と真名を呼び直してましたね。


682
八傑衆の飛燕。
本来の作戦は会場内に閉じ込めて溺死させる事でした。
彼に埋め込まれた妖魔は水を司るので、今回の能力が使えるだろうと思って書きました。

陳珪の手回し。
原作にもあったように手紙を各地に送って仲間を急いで戻すように手を打っていました。

原作と違って陳留に戻る組と洛陽に来る組に分かれます。
洛陽に来たのは夏侯惇たちです。残りは陳留に戻ってます。
でも最初に来たの始皇帝。
陳珪も普通に驚きました。本当に「誰!?」になりますよ。

そう言えば4章最後のオマケ予告では夏侯惇たちは洛陽じゃなくて陳留に戻る組だったんですけど…なんだかんっで変わったなあ。


682
陳留防衛線
三蔵ちゃんは妖魔に襲われる逸話からよく襲われます。
スキルを使えば一気に増えます。

三蔵ちゃんの持つ如意棒。伸びるだけじゃなくて太くもなるんですよね。
キャメロットの映画でなってました。

程昱の攻撃。
これも天下統一伝のモーションを元にしています。
宝譿からなんか弾が出てました。

陳登の『殻雨屯田返し 
これも天下統一伝の技ですね。


683
項羽の登場。
もうこれで大丈夫という安心感がハンパないです。
援軍が戻ってきましたけど…項羽様だけで充分じゃねっていうくらいです。
彼が戦場を駆けるだけで軍が壊滅するほどの戦力ですからねえ。

張白騎を倒すのは項羽…ではなく楽進。
項羽も自分が倒すよりも彼女が倒す方が効率がいいと判断した結果です。

前話でほぼ読者様たちは張白騎を倒す者は誰か予想できてましたね。
はい、楽進が倒します。

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