Fate/Grand Order 幻想創造大陸 『外史』 三国次元演義   作:ヨツバ

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こんにちは。
皆さんはボックスいっぱい回す為に頑張ってますか。私は頑張ってます。
(しかし忙しいので今回は前回に比べると進みが遅いです)
そして徐福ちゃんの実装をいつまでも待っております。

さて、物語は日常編に入ります。日常編というか修羅場?編というかなんというか。
どのような展開かは物語本編をどうぞ!!


陳留での日常6-奥さん旦那にちょっかい掛けている女がいますよ-

691

 

 

項羽の予想通り2日後に藤丸立香たちが陳留に到着した。

 

「お久しぶりです曹そ」

「項羽様!!」

 

藤丸立香が曹操と挨拶しようとしたら虞美人が飛び出して項羽へと抱き着く。

 

「ああ、項羽様。虞は寂しゅうございました」

「虞よ。無事でなによりだ」

「項羽様」

 

甘い空間が広がっていく。

 

「藤丸」

「はい」

「あの美女は誰かしら。好みなんだけど」

「虞美人です」

 

虞美人。

簡単に説明すると項羽の恋人や愛人とも言われている人物だ。

 

「一旦、考えを破棄するわ」

「はい?」

 

遠くを見つめる曹操。

 

「ただのフラグ回収だよ弟子」

「師匠!!」

 

司馬懿(ライネス)がカツカツと歩いてくる。

 

「おお立香か」

 

更に始皇帝まで歩いてくる。

 

「陛下まで。そうだ、三蔵ちゃんたちは?」

「全員陳留にいる。そして項羽殿とも合流した。そっちは見て分かるように虞美人殿と合流したみたいだね」

 

呉で合流した虞美人。次に合流した仲間が項羽となると運命を感じるものだ。

 

「お互いに何があったか情報交換といこうか」

「師匠の言う通りだ」

 

お互いに大きな事件を乗り越えた。

それは八傑衆関連であるため情報の共有は必要である。

 

「華琳。弟子と話がしたいんだが…って、いつまで考えを破棄してるんだ」

「まさか本当に虞美人まで出てくるとは思わなかったのよ」

 

始皇帝、項羽、虞美人と歴史的な人物が出てくれば思考が一旦停止してもおかしくはない。

 

「最近は説明ばっか聞いてるけど…彼女の説明をしてちょうだい」

「オレの先輩で項羽の妻です。以上」

「雑っ」

「でも弟子の言う通りだぞ」

 

間違った事は言っていない。

 

「まあ、始皇帝や項羽と似たような境遇だと思ってくれれば」

「あと天女は朕とは別で不老の存在だな」

「今、始皇帝がとても重要な事を言わなかった?」

「「たぶん言った」」

「師弟仲良く適当に言わない」

 

虞美人も不老不死の存在で人間でなく精霊の一種。

 

「項羽も虞美人も人間ではなかった。特に虞美人は謎が多かったけど…まさかの真実ね」

 

本当に最近は歴史的発見が多い。

これは直筆で歴史書を書きたいくらいだと思ってしまうほどである。

 

「項羽様」

「虞よ」

 

視線を2人に戻すと変わらず甘い空気が漂っている。

 

「とてもお熱いようだけれど」

「2人はカルデアで公認のお熱い夫婦だよ。まだ結婚式は挙げてないけど」

 

シグルドとブリュンヒルデにも負けないカップルである。

 

「ほんとカルデアに来て良かっただろうな天女のやつは。これも朕の言葉のおかげだな」

 

うんうんと頷く始皇帝。

 

「天の国が物凄く気になるわ」

 

曹操の頭の中では天の国がもはや魔窟並みになっていく。

 

 

692

 

 

曹操の元に始皇帝、項羽と続き虞美人まで現れた。だからと言って魏に何か起こるというわけではない。

 

「あら、立香さん」

「陳珪さん。それに陳登さんまで、お久しぶりです」

「どうも。お久しぶりです」

 

陳珪と陳登。

2人との付き合いも何だかんだで長い。彼女たちとは外史世界に来てから初期から縁を結んだ仲である。

 

「話は聞いています。曹操さんの暗殺事件や鬼の大群が攻めて来たと」

「ええ。とても大変だったわ」

「もう二度とゴメンだよ」

 

鬼の大群との戦いにはウンザリだという顔の陳登。

 

「この子も頑張ったのよ。本当に偉いと思う」

「…ボクだけが頑張ったわけじゃないよ」

 

褒められ慣れてないのか陳登は少し恥ずかしそうであった。

 

「母さんの方が色々と大変だったんでしょ。聞いたよ。敵を欺くために真名をわざと呼ばせたんでしょ」

「真名をわざと」

 

この世界で真名の神聖さは理解している。

真名を許した者でない者に真名を呼ばれるのは凌辱されるに等しい。それを耐えてまで陳珪は敵を欺いたのである。

 

「確かに辛かったけど…大樹を守るためですもの」

 

陳珪の言う「大樹」とは曹操の事か魏そのものか。

これからの大陸に必要なものだからこそ陳珪は無茶をこなしたのである。

 

「陳珪さんの覚悟と意志は強靭だったという事だね」

「それでも母さんは無茶したと思うよ」

「これからも無茶するわよ。でも認めていない者に真名を呼ばせるのはもう勘弁ね。やっぱり真名は認めた者しか呼んで欲しくないわ」

 

陳珪は藤丸立香を見つめる。

 

「陳珪さん?」

 

もしかしてと思いつつ次の言葉を発しようとした時に庭の方から怒声が響いた。

 

「ふざけるなああああああああああああ!!」

「え、なになに!?」

 

ビクリと驚く陳登。

 

「あー…ぐっちゃんパイセンだ。どうしたんだろ?」

 

これだけ大きく響いてきた怒声を発した虞美人。マスターとして、後輩として気にならないわけがない。

もしも何か起きたとしても項羽を連れて来れば大丈夫だと思って虞美人の元へと向かう。

 

「これ何が起きたの三蔵ちゃん?」

「えーっと…修羅場?」

 

庭に到着したら玄奘三蔵が居たので説明を聞いたら修羅場が起きているとの事。

血みどろの激しい戦場という意味でなく、男女的な意味である。

 

「ボクでも分かるくらい殺気が凄いんだけど」

「喜雨。あまり近づかない方がいいわよ」

「いや、誰もアレに近づきたくないでしょ母さん」

 

何が起きているかと言われれば先ほど、玄奘三蔵が言ったように修羅場。

虞美人が殺気を込めて李典に睨んでいるのだ。李典の後ろには項羽。そして蘭陵王は宥める為に虞美人と李典の間に入っていた。

 

「項羽様は絶対に渡さん!!」

「お、落ち着いてください」

「そこを退きなさい高長恭。今からその女を殺すから」

「本当に落ち着いてください!!」

 

双剣を構える虞美人。眼が本気のようにも見える。

 

「わーお」

 

コメントが出来なかった藤丸立香。

 

「一から何があったか知りたい。教えてくださいお師匠様」

「いいわよ。ふわんふわんみほとけ~」

「また新たな回想へと入っていく擬音が増えた」

 

玄奘三蔵の見た回想が始まる。

始まりは玄奘三蔵が庭を歩いていると李典と項羽が何か絡繰り関係の会話をしていた所からだ。

 

「あ、項羽と李典ちゃんだ」

 

耳を傾けると何だか難しい話で玄奘三蔵にはチンプンカンプンだ。

 

「そこはその工具を使って分解するべきだ。左から順番に締められている部品を外せ」

「なるほどなるほど」

「中の炉心に素手で触るな。手が消える」

「分かっとる。凄いもんだと分かるけど触ったらマズイと分かるからな」

 

何かを分解しているのだと理解した。

 

項羽と一緒に何かを分解している李典はとても楽しそうである。

 

「見れば見る程すごいやん。凄い力が込められとる。これは絡繰りが進化するためにあるものや」

 

キラキラ目の李典。

宝物を見つけた純粋な子供ようだ。

 

「これがあれば色々と開発の幅が広がるわ」

 

項羽の説明の元に分解しているものは暁光炉心だ。

これを解析し、分解した部品は別の絡繰りに使えないかと考える。考えれば考えるほど李典の興奮と楽しいという感情は抑えきれない。

 

(これって武器に組み込んだら凄いのが出来るんやないか?)

(本来ならば彼女に教えるべきではない。しかしこれから先に必要だと予測した結果だ)

 

李典は新たな武器作成を考える。項羽はこれからの未来に彼女の発明が必要だと予測した。

これらが未来にどのように繋がるかはまだ分からない。

 

(そういや劉備んところに面白い武器を持った将がおるとか聞いたな。その武器を参考にするのもいいかもしれん)

 

他にも槍や棍棒や弓矢等にも組み込めるのではないかと考える。考えれば考えるほどにアイデアが浮かんでいく。

哪吒のように足から噴射するような機能が付けられたり、噴射するという事は矢以上に早く飛ばす武器が作れるのではないかとも考える。

炉心を元に武器の火力も上げる事も可能かもしれないとワクワクが止まらない。螺旋槍も強化間違いなしである。

 

(もしも完成すれば凄い力になるかもしれん!!)

 

これから彼女に「退屈」という言葉は出てこない。そして暁光炉心とは別に興味津々の存在がいる。

 

「項羽はん。本当に助かるわ」

「構わない」

「あと…項羽はんの身体も見てみたいなあ。そりゃ隅々まで」

 

キラキラの目でジロジロと項羽の肉体を見る。絡繰りの真髄とも言える身体に興味が湧かないはずがない。

ロボット技術が発展途上の時代に完成されたロボットがいきなり現れたら研究者たちは大興奮間違いなしで、隅々まで調査したい欲求に駆られるはずだ。

まるで誘惑するように李典は項羽に密着する。彼女にとって項羽の姿は恐怖ではなく興奮しか湧かないのだ。

 

「なあ、ええやろ」

 

ここでガシャンと何かが落ちて割れる音が聞こえた。音が聞こえた方に向けると虞美人と蘭陵王がいたのである。

 

「こ、項羽様…」

 

虞美人の顔は青くなっていた。足元を見るとお茶や菓子が落ちていたので彼女が落としたものだとすぐに分かった。そして項羽は自慢の高速演算機能でこれから起こる未来も分かった。

 

「こ、項羽様…その女は誰なのですか?」

「誰やこの美人さん…って、虞美人はんやったな」

 

仮面で表情が分からないが蘭陵王は気まずい顔をしている。まさに知り合いの夫婦の浮気現場を見てしまったという状況なのだから。

 

「虞よ。誤解だ」

 

高速演算機能でどうなるか予想しているからこそ、今の言葉は意味がないと知っている。

 

「いやー、項羽はんの身体は凄くてな。ウチ興奮しっぱなしや」

「虞よ違う」

「もう触っただけでウチは…」

 

李典はスタイルの良い身体を押し付けている。

奥さんからしたら旦那に胸の大きい見ず知らずの女性が密着しているようにしか見えない。

 

「誤解である」

 

こんな項羽を見るのは初めてかもしれない。しかし特に焦った感情は見えないのだ。

寧ろどこか嬉しそうなのは遠くから見ている玄奘三蔵の気のせいかもしれない。嬉しそうというのは李典に身体を押し付けられているのではなく、この状況にというものだ。

 

「この泥棒猫がぁああああああああ!!」

 

外史世界でそんなセリフを聞くとは思わなかったというのは玄奘三蔵の談。

青い顔から赤い顔へと変化するくらいに怒りの虞美人。すぐさま蘭陵王は2人の間に入る。

 

「落ち着いてください!!」

「おおっ。いきなりびっくりしたわ」

 

虞美人の怒声にビクっとしたが李典は冷静だ。

 

「な、何してたのよ!!」

「項羽はんに色々と教えてもろたんや」

「色々!?」

「おかげで色々と開発が捗りそうなんや」

「開発!?」

 

恐らく2人の会話が噛み合っているようで噛み合っていない。

 

「もうずっと一緒にいたいわ」

「ずっと一緒!?」

 

怒髪天ゲージは既に限界突破しているので虞美人の怒りは仙境まで伸びていく。

 

「ふざけるなああああああああああああ!!」

 

誤解からの修羅場が発生。

 

「~~という事があったわ」

「わぁお。早くぐっちゃんパイセン止めないと宝具とか発動しそうだね」

 

怒りで見る見ると魔力が高まっている。

 

「ずっと一緒になんていさせるか!!」

「ダメなん?」

「駄目よ。だって私は項羽様の妻なんだから!!」

 

堂々と虞美人による項羽の妻宣言。そして表情を少しだけ変える項羽。

 

(あ、項羽。嬉しそう)

 

生前はどうであったか分からないが本人によるとカルデアに召喚されてからは虞美人との新たな生活に良い意味で刺激が多いとの事だ。

 

「へえ。歴史書には愛人だか恋人だかと書いてあったけど実際は妻やったんやな」

「そうよ!!」

 

恋人と歴史に残されているのだから妻であってもおかしくない。

 

「そうかそうか。なら奥さんの了承が必要やな」

「何よ?」

「奥さん。一晩、旦那はん貸して?」

「誰が貸すかあああああああああ!!」

「李典殿わざとやっていませんか!?」

 

これには蘭陵王もツッコミを叩きこむ。そして虞美人は怒りのあまり宝具チャージが達成。

 

「憐みの涙で命を…」

「ぐっちゃんパイセン本当に宝具を発動しないで!!」

 

ダッシュで藤丸立香と玄奘三蔵は飛び出した。




読んでくださってありがとうございました。次回の更新は2週間後予定です。
次のタイトルは『私は項羽様の妻です』かな。


691
ついにぐっちゃんパイセンが項羽様と再会です。
そして藤丸立香たちが陳留に到着。

華琳的にぐっちゃんパイセンも好みのタイプだと思います。
そして前回のフラグを回収です。
虞美人説明に関してはサラっと省略です。


692
修羅場です。
ぐっちゃんパイセン。真桜が項羽に抱き着いている所を見てしまった。

元々は真桜が項羽より「あの炉心」を解析するために手伝ってもらっている状況でした。本編にも書いてあった通り、これはある武器というか衣装へと繋がるフラグにしました。

真桜はもう項羽の身体(絡繰り)にメロメロです。
色々と隅々まで調べたいという欲求に駆られております。
おかげで彼女の探求心はビンビンです。そのせいかぐっちゃんパイセンの怒りにも負けません。

項羽が嬉しそうなのはぐっちゃんパイセンが凄く嫉妬していると分かっているから。
他の女性と一緒にいるだけで妻が嫉妬している姿に可愛いと思っている感じです。
第三者から見ればそんなどころではないが。
意外にも項羽ってぐっちゃんパイセンの事になると天然になる気がします。

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