Fate/Grand Order 幻想創造大陸 『外史』 三国次元演義 作:ヨツバ
GWも残りわずかで、早いものです。
今日が仕事という人もいるでしょう。連休とはすぐ終わってしまうものですね。
さて、侍女物語はまだまだ続きます。
今回は彼女たちが侍女(メイド)になって登場します。
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淑女。
しとやかで上品な女性という意味や品格の高い女性という意味を持つ言葉だ。
瀟洒。
すっきりとしゃれている様子という意味を持つ言葉だ。
この2つの言葉を聞くと何処か美しく思える。言葉の意味を確認すると誰もが納得できるかもしれない。
「ご主人様がしょうしゃな侍女が良いって言ってたよね」
「うん。言ってた言ってた。大人の女性って言ってた」
電々と雷々は藤丸立香と北郷一刀の男の妄想話を聞いていた。
その会話の中で「大人の女性」という言葉にピクピクっと反応していたのである。それは彼女たちは大人の女性に憧れているからだ。
自分たちがまだ子供っぽいというのは自覚している。だからこそ大人の女性を目指して邁進しているのである。
そんな彼女たちに大人の女性とはこのような女性と聞いてしまえば参考にしたくなるものだ。
「当てはまるのは美花ちゃんだよね」
「うんうん。美花ちゃんは大人の女性だよね」
彼女たちの中から大人の女性だと思っている人は複数人いる。例えば紫苑や桔梗、星、風鈴たちがあたる。
今回に関しては北郷一刀の言葉からピッタリ当てはまるのは美花だ。まさに淑女で瀟洒という言葉が似合うと思ってしまう。
「侍女が大人の女性なら」
「うん。美花ちゃんから侍女について教われば大人の女性に近づけるかも!!」
偶然ちょっと聞き耳を立てただけであったのに大人の女性を目指す2人の行動力は速い。
「侍女について教わるんだから恰好も侍女にしなきゃだよね」
「そうだね。ご主人様と懇意の仕立て屋に行けば良い侍女服があるかも」
仕立て屋に行くと2人の予想通り良い侍女服が置いてあったのだ。
「「これだ!!」」
すぐに侍女服を購入するのであった。
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パタパタと走る電々と雷々。今日はいつもと違う姿であるため、誰もが振り返る。
「2人ともあの恰好はどうしたんだ…ま、可愛い事に変わりはないか」
ポツリと呟くは諸葛孔明。
「孔明さん」
「こ、こんにちは」
朱里と雛里が諸葛孔明に声をかける。
諸葛孔明(朱里)が諸葛孔明(エルメロイⅡ世)に声をかけるのは不思議な感覚だがだいぶ慣れてきたものだ。
「ふふ、可愛いですよね電々ちゃんと雷々ちゃん」
「今回は何を思いついたんでしょうか」
「さあな」
彼女たちがいつもと違う恰好の理由は3人には分からない。しかし理由もまた可愛いものだ。
「すいません。今日も色々と話を伺ってもいいですか?」
「構わないとも」
軍師たちが集まれば話す事は決まっている。
「おや。新しい侍女が増えたようですね」
「え、そんな話は聞いてないけど…あ、そういう」
蘭陵王と風鈴もまた電々と雷々の姿を見て微笑ましく思った。
「きっとご主人様。一刀君のためだと思うわ」
「でしょうね」
好きな男性の為に努力する女の子が素晴らしいものだ。
「あ、ご主人様ー!!」
「ご主人様ーー!!」
「電々に雷々…って、その姿は」
2人の姿がいつもと違うのはすぐに分かった。それは侍女服を着ていたからである。
電々は曲線を繋げたような金の髪飾りと珠状の髪留めを付けており、肩出しミニスカメイド服に網タイツに黒いヒール靴を履いている姿であった。
雷々も肩出しミニスカメイド服姿であった。伸びた前髪に同じく曲線を繋げた様な金の髪飾りを付けている。違うのはブラウンのシマシマが入ったタイツに丸金飾が付いたオシャレな革靴を履いているところくらいである。
侍女服は浅葱色上着と狐色のスカートという組み合わせだ。
「2人ともとっても似合ってるよ」
「ほんとうご主人様!!」
「可愛い?」
「うん。とっても可愛いよ」
実は2人が着ている侍女服は北郷一刀がデザインしたものだ。自分のデザインした服を誰かが着てくれるのは嬉しいものでつい笑顔になってしまう。
(やっぱメイド服は良いなぁ)
心の中でニヤニヤしているのと同じように電々と雷々もまた心の中でニヤニヤしていた。
(ご主人様が可愛いって!!)
(やっぱ侍女は大人への一歩なんだ!!)
侍女こそが大人の女性への近道だと思う2人であった。
「頑張って大人の女性になるね!!」
「淑女を目指すねご主人様!!」
2人は意気込んで駆けていく。
「おう、頑張れよー!!」
大好きな北郷一刀に応援されてより頑張ろうと思う電々と雷々であった。
「まずは美花ちゃんを見つけなきゃね」
「そうだね。でも美花ちゃん何処にいるんだろう?」
普段は普通に顔を合わしているが、探している時に限って見つからないものだ。
探し人あるあるかもしれない。ただでさえ城の中は広く、働き者の美花は動き回っているのだから探すとなると入れ違いになる可能性がある。
「取り合えず会った人たちに聞いてみようか」
「さっきご主人様に聞けばよかったね」
大人の女性に近づく為に侍女の教えを得ようとしたが美花が見つからない。
まず2人が初めにするべき事は美花を見つける事です。
「よーし、美花ちゃんを探すぞー!!」
「これも侍女修行の一環だ!!」
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侍女の極意を教えてもらうべく美花を探す2人。廊下を歩いていると早速誰かに出会う。
「あの2人は…」
「武則天さんと秦良玉さんだ」
秦良玉はとても優しくて綺麗な大人の女性だと認識している2人。
更にスタイルも引き締まっており、出ていると所も出ているので羨ましいと思っているくらいだ。
(秦良玉さんって本当に綺麗だな~)
流石に紫苑や桔梗レベルまでと我儘は言わないが秦良玉や星くらいにはなりたいと思っている。
「なんじゃその恰好は。侍女にでも転職したか?」
(武則天さんも大人の魅力を感じるんだよね)
武則天は身体的にも電々や雷々と同じくらいで雰囲気も子供っぽいのだが時折誰よりも大人の女性を感じるのだ。
気品があり、まさに女帝の風格を感じるのだから羨む存在である。何故か「ちゃん」付けじゃなくて「さん」付けで呼んでしまう。
(朱里ちゃんや雛里ちゃん、鈴々ちゃん。私たちよりも大人の雰囲気を感じるんだよね。それこそ紫苑さんや星さん以上かもって思う時もある。身体的なものはこれからとして…風格は武則天さんを目指したいね)
(うんうん)
武則天の持つ女帝の風格まで到達すれば十分すぎるくらいだ。
(大人の風格を持つ武則天さんが羨ましいなぁ)
(大人だなぁ。勝ってるのは胸くらいかな)
「お主いま失礼な事を思わなかったか雷々」
「そ、そんな事ないよ!?」
もしかして心が読めるのかと焦るのであった。
「ところでどうしたんですかお2人とも。侍女の恰好をしてますが」
「実は美花ちゃんを探してるの」
「美花さんを?」
「うん。大人の女性に近づくために侍女の極意を教えてもらおうと思ってるの!!」
「「は?」」
いまいち意味が分からなかった秦良玉と武則天。
「取り合えず美花さんなら紫苑さんと星さんと休憩中ですよ。お茶でも飲んでると思います」
「教えてくれてありがとう秦良玉さん!!」
「じゃ、またね!!」
トタトタと走っていく電々と雷々であった。
「何だったのかのう?」
「さあ…分かりません」
教えてもらった情報を元に向かってみると美花を発見。
秦良玉の言う通り、美花の他に紫苑と星もいた。
「ふふっ。こんなに穏やかなお昼を過ごすなんて久しぶりだわ」
「それは良かった」
お茶を優雅に飲む紫苑の姿はまさに大人の女性であった。
「確かに美花の淹れる茶は実に美味だ。酒の次に私の五臓六腑を満たしてくれるな」
「なるほど。では星さまを唸らせるべく次は酒造りに挑戦してみるとしましょう」
「酒も造れるのか?」
「ふふふ。お楽しみに」
「おお、大人っぽい会話」
会話や雰囲気から大人のお茶会を感じる。
「あら、電々ちゃんに雷々ちゃん。こんにちは」
「こんにちは紫苑さん」
「2人揃ってどうした。てかその恰好は?」
3人の前に現れたのは可愛らしい侍女2人。急に彼女たちが侍女姿になっていれば普通は理由を聞くものだ。
「大人のお姉さんとお茶会…大人っぽい」
「え?」
「その色々あるんだけど」
「なら、一緒にどうです?」
「うん。お茶飲みながら話すよ!!」
「ではどうぞ」
美花は2人の分のお茶を淹れる。
「いただきま~す」
「酒の肴ならぬ、なかなかよい茶の肴になりそうだな」
電々と雷々説明中。
「なるほどな。主と立香がそんな事を話していたのか」
ニヨニヨと笑う星。これは弄るネタが出来たかもと思っている顔だ。
「うん。侍女が大人の女性なんだって」
「奉仕されるのが夢と言っていたんですね。ふふ…それはもっと奉仕しないといけませんわね」
艶美に笑う美花。
既に浴室にて濃厚な奉仕を北郷一刀にしており、それ以上の奉仕を実行しようと考える。
何となく彼女がなにをしようか察した紫苑と星であった。
「その為に美花ちゃんから侍女を教えてもらおうと思ったの!!」
「だから侍女の恰好までしているのか」
侍女姿の2人は本当に可愛らしいものだ。
「いいかな美花ちゃん?」
「ふふ。もちろん」
ニコリと優しく笑って了承した。
「やったあ!!」
「ありがとう美花ちゃん!!」
大人の女性へと一歩近づいたのであった。
「じゃあ早速と言いたいんけど紫苑さんや星さんにも大人の女性になるにはどうしたら良いか聞いてもいいかな?」
電々と雷々が大人の女性と挙げている紫苑と星が目の前にいるなら参考になる事を聞きたいのだ。
「どうすればご主人様に大人としての魅力をもっと伝えられるかなんだけど」
「3人ともすっごく大人っぽいでしょ。どうやったら3人みたいな雰囲気になれるかな?」
美花たちは誰も認める大人の女性だ。秘訣を聞いて実践すれば大人の魅力が引き出せるかもしれない。
「ふむ、まずは物腰だな」
「物腰?」
「うむ。やはり2人は少々可愛らしさが過ぎる。主はあらゆる女子を相手にしても問題はなかろうが2人が大人らしさを求めるならば、そこを改めるべきだな」
電々と雷々はセクシーというよりはキュート路線だ。大人の魅力というより幼さの可愛さなのである。
「物腰って…例えば?」
「普段より丁寧な口調、態度で接してみるとか」
「態度がきちっとしている人は少し大人びて見えるものね」
「ほうほう、なるほど。口調ね」
やんちゃな雰囲気よりも丁寧な雰囲気の方が大人のように感じるのは当然。
子供は元気に、大人は落ち着いた雰囲気というのが昔からの思われている事なのだ。
「ただ、きちっとしているばかりでは堅い印象を与える。言うならばそう…余裕も重要だろう」
「常に優雅に、笑みをたたえることもよいでしょう」
「なるべく優しく、歯を見せず、口元だけで笑うといいわね」
「ふむふむ!!」
大人の女性3人のアドバイスは2人を首を何度も縦に頷かせていく。
彼女たちが教えるのはちょっとした仕草。仕草を変えるだけでグッと変わるというのはある。
「あとはあえて相手を引っ張っていくとか。こちらから誘ってさしあげたりすると、おのずとこちらに主導権がやってくるものよ」
「ほう、さすが紫苑が言うと説得力があるな」
3人の中で更に大人の魅力を持つ女性は誰かと言われれば紫苑である。星と美花もきっと認めている。
電々がポソリと「大人だなぁ」と呟くのであった。
「うん。参考になったよ!!」
「実践してみるね!!」
大人の女性へ少しずつ近づいていると実感しているのであった。
「では明日にでも侍女の極意をお教えしましょうか」
「「やったー!!」」
ぴょんぴょん飛跳ねる2人。見ていて可愛らしいと思ってしまう大人3人であった。
「主と立香は侍女が好きか。それにしても美花が教える侍女の極意か…気になるな」
「そうねぇ」
「これは私も教えてもらうべきか」
面白そうという部分と美花の教える侍女の極意とやら気になるという部分が星の興味を突く。
ただ1人で行くのも何だからという事で紫苑も巻き込もうとする星。
「仕立て屋には色々と侍女服があるようだしな。一緒にどうだ?」
星がもしも着るならどの侍女服にするかと考えて2着絞っている。
実は彼女も北郷一刀が懇意にしている仕立て屋は利用しているのだ。
1着は露出が多すぎる侍女服。もう1着は藤色の前掛けに長い袖に華蝶の意匠が入った侍女服だ。
「興味深いけど今回は遠慮しておくわ」
「む、残念だ。じゃあ愛紗辺りでも巻き込み……誘ってみるか」
星は愛紗を巻き込もうと画策する。
「はっくしゅんっ……風邪だろうか。気を付けねばな」
まさか巻き込まれるとは思っていない愛紗30分前であった。
読んでくださってありがとうございました。
次回もGW中に更新できたらと思います。まあ、GWも残り少ないので駄目だったら来週かもしれませんね。
710~711
淑女。
なんとしとやかな言葉なのだろうか。
瀟洒。
この言葉が似合うメイドはただ1人しか思い浮かびません。
今回は電々と雷々です。
彼女たちは大人の魅力を引き出す為に侍女(メイド)になりました。
彼女たち侍女(メイド)は天下統一伝のものです。検索すれば出てくると思います。
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秦良玉は大人の魅力がありすぎます。武則天は見た目は童女かもしれませんが中身は女帝なのでふと出る大人の魅力にドキっとするはずです。
そして電々と雷々たちの幕間にも出てますが紫苑や星、美花も大人の魅力がとってもありますね。
こんな女性たちに囲まれれば男はみんな子供ですね。
星も侍女物語に参加です。愛紗も巻き込んで。
次回は美花による侍女講習が始まります。