Fate/Grand Order 幻想創造大陸 『外史』 三国次元演義   作:ヨツバ

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こんにちは。
ついにGWが終わってしまいますね。色々と悲しいですがまた頑張っていくしかありません。
次の連休まで頑張ろう!!

FGOの次の新イベントや本編を楽しみに待ちながら頑張ります!!

そして真・恋姫†英雄譚4も楽しみに待ちます!!
発売は2022年7月29日だそうです。

さて、此方の物語本編はサブタイトル通りです。
これって侍女の講習なの?って感じです。


侍女物語-美花による侍女講習?-

713

 

 

電々と雷々の頼みにより美花による侍女講習が開かれた。

受講者は糜姉妹に何姉妹、星、愛紗、月、詠、華雄とたくさんだ。

 

「あれ、わたしたち以外にもたくさんいる!!」

「ほんとだー!!」

「実は私が講習の準備をしていましたら星さんたちも講習を受けたいと言われましたので」

 

美花による講習は何故か侍女についてではなく、大人の魅力も引き出す講習とも話が流れて人数が集まったのである。

 

「なぜ私までこんな所まで…」

「そんなこと言わないの華雄。美花からせっかく侍女について聞けるんだから勉強なさい」

「私は武将なんだが」

「今は侍女でもあるでしょ」

 

今の華雄は武将であるが侍女でもあるのだ。

 

「美花が教える大人の魅力か。なかなか興味深いからな」

「美花の魅力は私も認めてるわ。そんな彼女が魅力の秘訣を教えてくれるっていうんだから聞かない手は無いわ」

 

つい最近、藤丸立香を誘惑していたが失敗した2人。そんな時に魅力の上げ方を教えてくれると聞けば参加する。

 

「愛紗さんと星さんまで参加したんですね」

「うむ。なかなか興味深そうだったからな」

「私は星に無理やり連れて来られただけだ」

「ほっほ~う」

「な、なんだその眼は!!」

 

ニヤニヤと口元を歪める星であった。

 

「それとお二人の侍女服とってもお似合いですよ」

「ありがとう月」

「そ、そうか?」

 

愛紗は何処か恥ずかしそうであったが褒められて嬉しくもあるのか少しだけニヤけた。

彼女の侍女服は標準的なメイド服だ。白い手袋と白いカチューシャ、白いエプロンが清潔感を漂わせる。そして服の下からでも分かる巨乳が目立っている。

いつもの彼女は武将としての活発さを感じさせる女性だが侍女姿だと物静かさを感じさせてくれる。

 

星の侍女服は藤色エプロンに長い袖に華蝶の意匠が入った和風メイドだ。太腿にベルトが付いたロングブーツを履いている。

何故か付属として華蝶の仮面を隠し持っているのは皆に内緒にしている。

 

「なんで侍女をやろうとしたのよ愛紗」

「先ほど言ったが星に無理やり連れられただけだからな」

「何を言う。侍女は主が好きな姿だぞって言ったら着替えたんじゃないか」

「星!!」

 

星が色々と巧みに吹き込んで愛紗を侍女姿にしたのだ。

 

「へ~え」

「な、なんだその目は」

「な~んでも」

 

愛紗も単純というか好きな人の為なら何でもする純粋な人間なのかと考えてしまう。

彼女の下心としては侍女になって北郷一刀に可愛がって欲しいと思っているのだ。これもまた恋する乙女だ。

 

「まさかこんなにたくさん集まるとは思いませんでしたが恙なく始めましょう」

 

美花による侍女講習が始まる。

 

「まず侍女について説明しましょう。侍女の仕事は使える主の雑用や身辺の世話ですね」

 

主人の着替えや化粧、髪結い、服装・装飾品・靴などの選択。更に衣装の管理、そしてそのほか全般の買い物について女主人を補佐する事だ。

 

「この仕事は傾様や瑞姫様が空丹さまや白湯様にしておりますね。私の場合は桃香様ですね」

 

余談だが何姉妹と黄がよく衝突しているという。

 

「他にも仕事はあります」

 

菓子の調理やお茶他飲み物の準備。食料の購入と貯蔵庫の管理などもある。

 

「これらは月様や詠様がよくやられているお仕事ですね。もちろん私もこれらの仕事をこなしております」

 

美花は侍女の仕事をスラスラと説明していく。他にも掃除洗濯や炊事、接客、給仕、客間、居間の整頓なども含まれる。

藤丸立香たち現代人がその説明を聞いて「それ本当に侍女の仕事? メイドとか別のも混ざっていない?」と感想を出すかもしれないがこの外史世界の侍女はそうなのである。

侍女の仕事内容と全ての仕事をこなしている美花が超人というのが理解できる説明だ。

 

「炊事洗濯や衣服、装飾品の管理は皆さん出来ていますのでちょっとした注意点だけお教えしますね。それだけでも十分変わりますよ」

 

炊事洗濯に関しては月と詠は完璧だ。傾と瑞姫は空丹や白湯の着替えや身支度、衣服や装飾品の管理は完璧だ。

彼女たちの任されている侍女の仕事をこなしているので美花から教えは実際のところそこまで必要は無い。

 

「いえ、美花。華雄にはみっちり教えてあげて」

「おい!!」

「華雄様はいずれ蜀の武将になる身ですから侍女のお仕事は必要最低限でもよろしいかと」

 

華雄がいま侍女をやっているのは正式に蜀から部隊を預かるまでの間だ。侍女の全ての仕事を覚える必要はない。

 

「いーや。華雄には武将と侍女を両立してもらうわ」

「何でだ詠!?」

「華雄が侍女の仕事を極めれば月が楽できるしね」

「おぉい!?」

 

華雄は詠に抗議の眼を送る。

 

「ふふ、華雄さん。詠ちゃんなりの冗談ですよ」

「月よ。こいつは本気だぞ」

 

ぐぬぬっと拳を握る華雄であった。

 

「わたしたちもいっぱい教えてほしいよ美花ちゃん」

「うんうん!!」

「侍女の仕事を教えるとすると今日だけでは教えきれません。先ほど説明した内容でも十分ですよ」

 

電々たちも侍女の仕事をメインとなるわけではない。今回の講義はそもそも侍女の仕事から大人の魅力を教わるためのものだ。

 

「侍女から教わる大人の魅力を早く教えて欲しいわ美花」

「ふふ。分かっておりますわ瑞姫様。では特別講師をお呼びしましょう」

「「「特別講師?」」」

 

スッと入って来たのは司馬懿(ライネス)であった。

 

「司馬懿ちゃんじゃない」

「私は侍女について何も教えられないぞ」

 

何故、自分はここに来たのだろうという顔をしていた。

 

「いえ、司馬懿様にはあの水銀の侍女を呼んでほしいのです」

「トリムマウか?」

 

すぐさまトリムマウを召喚する。

 

「見てくださいこのトリムマウ様を。立ち振る舞いに姿勢の良さは完璧です」

 

ビシっとトリムマウに手を寄せる。

 

「これは素晴らしいですよ」

「そ、そうなのか?」

 

疑問顔の傾。

 

「はい。侍女は主人の補佐するという事は横にいる存在でもあるのです。だらしのない立ち振る舞いと姿勢でいるのは主人に恥をかかせてしまうのです」

「まあ、確かにな」

「どのような魅力を得られるかと言うと姿勢の美しさです」

 

人間の姿勢1つで印象は変わるものだ。曲がった姿勢と真っすぐな姿勢のどちらが綺麗かと聞かれれば後者である。

 

「歩いてもらってもよろしいですか?」

『分かりました』

 

トリムマウは歩く。

 

「歩き方も素晴らしいです」

 

スラリとした美しい姿勢と歩き方は大人の魅力をグっと引き出す。

現代のモデルや女優もまた姿勢や歩き方を気を付けているのだ。何故なら姿勢が悪いだけでイケメンや美人、お洒落をしている人も一気に魅力が半減してしまうからである。

 

「姿勢や歩き方をこれから注意してみてください。きっと周囲からは何処か綺麗になったと思われますよ」

「確かに美花ちゃんは姿勢が綺麗だよね」

「うんうん。歩き方も綺麗綺麗」

 

美花の言っている事はまさに本当だ。体現者が彼女自身なのだから。

 

「瑞姫様と月様は完璧ですね。見ていてお美しいです」

 

月は何処か嬉恥ずかしそうで瑞姫は当然という顔をしていた。

 

「月なんだから当然でしょ」

「可愛い妹である瑞姫なのだから当然だ」

 

詠と傾は自分の事のように誇らしげであった。

 

「良い例であるトリムマウ様を参考にしてください」

「「なるほど~」」

「私はトリムマウのオマケか」

 

糜姉妹は凄く勉強になったと目をキラつかせ、司馬懿(ライネス)は今回に関してはトリムマウのオマケだと理解した。

 

「オマケではありませんよ司馬懿様。貴女の姿勢と歩き方は完璧です」

「特に意識してないんだけどね」

「ならば才能ですね。羨ましいです」

 

司馬懿(ライネス)の姿勢は美しいと美花はすぐに見抜いた。そして彼女の操作するトリムマウも主人に似るのか美しいのだ。

 

「はーい。猫背を直すにはどうしたらいいですか?」

「実践してみましょう。司馬懿様、トリムマウ様を壁の方に立たせてください」

「はいはい」

『了解しました』

 

トリムマウは背を壁に向けて立つ。

 

「このように頭、肩、お尻、脹脛、踵を真っすぐ壁に付くようにしてください。そうすれば綺麗な姿勢を得られますよ」

「なるほど」

「姿勢を矯正する場合は背伸びをするのがよいでしょう。美花式背伸びをお教えしましょう」

 

美花独自の背伸び体操を実施。トリムマウも一緒に体操をする。

 

「皆さんも真似してみてください。1つずつやってみましょう」

 

律儀に全員が背伸び体操をするのであった。

 

「なんだか変わった気がする!!」

「うん。綺麗になった気がする!!」

「そんなすぐに変わらんだろ」

「継続が大切ですよ」

 

一回の矯正体操ですぐに変わる事は難しい。継続してこそ効果が出るものだ。

 

「やっぱ美花ちゃんに教えてもらって正解だね!!」

「うん。これが侍女の極意!!」

「極意じゃない気がするが?」

 

ツッコミを入れる司馬懿(ライネス)であった。

 

「次の特別講師もお呼びしましょう」

「私以外にもいたのか」

「はい。では先生お願いします」

「応」

 

李書文(殺)であった。

 

「確かに大人の魅力の持ち主ではあるな」

 

男性ならば李書文(殺)のように歳を取りたいものである。

 

「老書文様からは按摩を教わります」

「何故?」

「主人の世話をするのが侍女の仕事なのですから按摩を覚えていたら施術できます」

「按摩からはどうやって大人の魅力を引き出せるの?」

「これもまた身体的な魅力に繋がりますよ」

 

按摩とは身体を揉んだり、叩いたり、摩ったりして患部を治療する方法だ。按摩を受ける事で血行をよくして、疲労や肩こりなどが治る。

身体が軽くなったり、心もスッキリするものだ。按摩にも色々と種類があるから効果も様々だ。

 

「按摩を知る事は己の身体を知る事に繋がります。なれば体調管理にも繋がるのです」

 

疲れている身体より健康的な身体の方が良いに決まっている。疲労している身体では姿勢や歩き方も崩れていくものだ。

健康であるからこそ綺麗になっていくのだ。

 

「按摩は美容にも良いのです」

 

現代で言うフェイスマッサージがあたる。

血液循環を良くして新陳代謝を促し、肌の働きを良好にする。これは魅力を上げ、保つ事に繋がるのだ。

 

「魅力を上げるのは身体の動作だけではありません。手入れをする事も1つなのです」

「それ分かるわ。美しくある為に肌とかの手入れは注意してる」

 

うんうんと頷く瑞姫。

按摩(マッサージ)は肉体のケアなのである。

 

「按摩による恩恵は色々ありますよ。単純に肩凝りや疲れ、痛みを和らげるだけではありません」

「例えば?」

「肌を綺麗にしたり、胸を大きくしたりなどありますね」

「「胸を!?」」

 

今日一番の反応であった。

 

「「教えてください美花ちゃん!!」」

 

凄い勢いの糜姉妹であった。

ちなみに興味を持ったのは月や司馬懿(ライネス)も含む。

 

(胸を大きくできる…)

(異世界のバストアップ方法。ちょっと気になるな)

「胸を大きくするだけではありません。胸のハリを良くしたり、垂れる事を防止もできますよ」

 

胸の大きい人にとってはハリを良くする事と垂れの防止は知っておきたいものだ。これには愛紗や傾が反応した。

 

「まずは老書文様に身体の疲労や肩凝りをほぐす按摩を教えてもらいましょう。按摩に関しては私よりも老書文様の腕が上ですので」

「謙遜する必要は無い。お主の腕は達人だ」

「いえいえ。老書文様には劣ります」

 

聞けば聞く程、美花の持つスキルは多彩のようだ。

 

「まず受けてもらいましょうか。華雄様」

「わ、私か?」

「はい」

「胸を揉むのか?」

「それはせんから安心しろ。普通に肩凝りや疲労を和らげる」

 

施術台が何処からもなく運ばれ、華雄はうつ伏せになる。

 

「では、始めよう」

 

指をポキポキと音を鳴らせてから按摩を開始。

 

「按摩は相手だけを施術するだけでなく、自分も施術する事も当然できます」

「うむ。按摩する部位によってはシワを消したり、肌のハリを良くする。美花が言ったようにすぐに効果が出るわけではないが継続していけば効果はあるぞ」

 

李書文(殺)も説明に加わりながら華雄への按摩は止めない。

 

「さて、説明している間に施術は終わったぞ。気分はどうだ華雄よ」

「ああ。これは凄いな身体がとても軽いぞ」

 

李書文(殺)の按摩はまさに達人級を超えて伝説級だ。

 

「凄いもんだな。戦帰りには毎回してもらいたいもんだ」

 

身体を健康にする事は美しくなる事に繋がる。魅力を上げる事に繋がるのだ。

 

「他にも小顔にする按摩もあるな。先ほど美花が言った肌のシワを無くしたり、ハリを良くしたりするものだ」

「それは興味があるな。試してもらっても?」

「構わんぞ」

「じゃあ、華雄にしてくれ」

「また私か!?」

 

ツッコミを入れる華雄だが李書文(殺)の腕は今まさに体感したので不安はない。「しょうがない」と思いながらすぐさま施術を受けるのであった。

 

「ちょっと痛いぞ」

「ちょっとくらいなら我慢できる」

「むん」

「痛たたたたたた!?」

 

ちょっとどころではなく結構痛かった。

 

「痛いぞ!?」

「ちょっと痛いぞと言ったではないか」

「わざと痛くしておらんよな!?」

「そんな事するか」

 

人それぞれだがフェイスマッサージを痛く感じる人もいれば平気だと言う人もいる。そして痛く感じる箇所も人それぞれだ。

 

「ほれ、終わったぞ」

「自分じゃよく分からん」

 

鏡を見て確認する。

 

「おお」

「あら、確かに効いてるじゃない」

 

先ほど施術したのが華雄の顔半分だ。左右の顔を比較すると効果の程が分かりやすい。

 

「按摩も馬鹿にできないでしょう?」

「確かに」

「もちろん老書文様の腕もありますよ」

 

李書文(殺)の黒眼鏡がキラリと光る。

 

「ではもう半分も施術しよう。片方だけでは変だからな」

「え」

「ほれ、遠慮するな」

「痛い!?」

 

華雄も片方だけ小顔だと変だと分かっているので施術は受けた。

 

「色んな意味で効いたぞ」

「さて、ここから1人でも出来る按摩を教えましょう。美花式按摩と老書文様の按摩を組み合わせた按摩を」

 

按摩(フェイスマッサージ)を皆に伝授中。

 

「何度も申しておりますが継続が大切です」

「興味本位で来てみたがこれは良い勉強になるな。私の誘いに乗って良かっただろう愛紗?」

「ああ。私の知らない事も色々とあるのだな」

「愛紗はそういうのにずさんだからな」

「おい星」

 

ジト目で返す愛紗であった。

 

「そこを直せば愛紗も良くなるぞ。元が良いんだからな」

「そうだな。愛紗殿も化粧をすればより美人になるぞ」

「司馬懿殿までからかわないでくれ」

「いや、本気で言っているぞ」

 

愛紗は美少女だというのは誰もが認めている。曹操も彼女の美しさに惚れて自軍に入れたい程なのだから。

 

「その黒髪も良い。特別な手入れをしているのか?」

「いや、特別な事はしてないが」

「羨ましいね。髪の美しさも魅力の1つだよ」

 

髪の毛が綺麗であれば魅力も上がる。髪型1つで相手に与える印象は大きく変わるのだ。

 

「なるほど髪の毛の手入れも必要と」

「確かに傷んだ髪より綺麗な髪の方が良いのは当然だもんね」

 

電々と雷々は自分の髪の毛を弄る。

 

「途中から来たけど案外勉強になったな」

 

司馬懿(ライネス)もまた勉強になったのであった。

 

 

714

 

 

美花による講習は恙なく進んだ。

侍女としての仕事はもちろん、大人の魅力をどうやって上げるかの勉強も捗ったのだ。

途中で美容法やら健康法やらと路線が変更したが結局は魅力を上げる事に繋がるので結果オーライである。

 

「おい美花」

「何でしょうか傾様」

「色々と勉強になったんだがそろそろ深い話を聞きたいんだが?」

「深い話とは?」

「分かりやすく言うと夜の奉仕というやつだ。夜でなくともいいがな」

 

ニヤっと笑う傾。

深い話とは単純に言ってしまえばアダルト路線という事だ。

 

「侍女とはそういう奉仕もするんだろう?」

 

この質問に全員がピククっと興味を沸かせた。

糜姉妹と月や詠は顔を赤くしながらも興味津々だ。愛紗は興味が無いふりをしているが実際は興味があるとバレバレである。

 

「侍女はそういう仕事をしませんよ」

「嘘付け!!」

「本当ですよ。侍女にそういう仕事は含まれておりません」

 

実際に侍女やメイドに性交をする仕事は無い。

 

「いやいや…」

「ですがそういう事を覚えていても損はありません」

「お?」

「もしかしたら主人から求められる場合もあるでしょう」

 

実際に侍女やメイドは主人に言い寄られる事もあったらしい。そして身体を許してしまう事もあったようだ。

主人とメイドの恋というのもあり、現実にはそう多くなかったが中には身分の差を乗り越え結婚までたどり着いたケースも少なからずある。

 

「そういう時に技術があれば良いに決まってます」

「なら美花の技術を教えてもらえると?」

「いいでしょう。私の技術をお教えしますわ」

 

美花による裏講習が始まる。

 

「待った待った!?」

「どうしました詠様?」

「え、なに。これも侍女の仕事なの!?」

「いえ、先ほど申しましたように実際は侍女の仕事ではありません。ですがそういう技術を覚えていても損は無いという事です」

 

顔が真っ赤の詠。興味があるとはいえ、そういう話に耐性が少ないのだ。

 

「ボ、ボクがアイツを奉仕するなんて…」

「あいつとは誰の事だ詠。ん?」

「な、何でもないわよ星!!」

 

ニヨニヨとにやける星。

 

「夜の奉仕の技術…」

「お、大人だ…」

 

急にアダルト路線に入ったので電々と雷々は興奮状態だ。

 

「美花のそっちの奉仕技術は興味あるわ」

「私もだ」

 

瑞姫と星も美花の技術に興味津々だ。

 

「では、此方の棒を使用しましょう」

 

何の変哲のない太くて長い棒。

 

「これを男性のアレに例えましょう」

「「こ、これが…」」

 

ドキドキしながら持つ詠と愛紗。ただの変哲のない太くて長い棒である。

 

「ふむ…主のと同じくらいあるな」

 

ポソリと呟く星。

 

「「え!?」」

 

聞こえていた2人。

 

「美花よ。この棒は誰かのを模した物か?」

「ふふ。さあ、どうでしょう?」

 

含みのある言い方をする美花であった。

 

「こ、これがアイツの……」

「ご、ご主人様の…」

(詠はともかく愛紗は知ってると思うんだがな?)

 

色々と妄想を捗らせている詠と愛紗であった。

 

「ふむ」

 

そんな中で傾はただの長くて太い棒を摩りながら考え耽る。

 

「どうしたの姉様?」

「いや、服の上からだったから微妙だが立香の奴もこれくらいだったなと思って」

「そうかしら…いえ、そんな感じもするわね」

 

瑞姫もただの長くて太い棒を摩りながら考え耽る。

色々と誘惑したりするという事はボディタッチもしている何姉妹。藤丸立香の至る所を触っているので「そういう部位」も普通に触っているのだ。

 

「確か立香くんが朝起きた時…」

「私は前に崖から落ちた時だな。あの一夜を共にした時…」

 

直接見たわけでもガッツリ触ったわけでもないので予想に過ぎない。

そんな会話を聞いてぷるぷるとしながらただの太くて長い棒を触っているのは月であった。

 

「へう……これが立香さんの」

 

前半の侍女講習が嘘のようで後半は色々と空気の濃度が違う。

 

「これ…何の変哲のない太くて長い棒だよな?」

 

周囲の空気に少しだけ戸惑う華雄であった。

 

「では、実習してみましょうか」

 

美花は太くて長い棒を持つ。

 

「こんな感じで手を動かします」

「「「おお…」」」

「こう優しくですね」

「「「なんて巧みな…!!」」」

 

星と傾と瑞姫が賞賛した。

美花によるテクニックが披露中。何が巧みなのかは見ている者にしか分からない。

 

「次は口を使います。こんな感じに」

「「「そんな風に!?」」」

 

愛紗、月、詠が顔を赤くしながらも目は離せない。

 

「ん…では皆さんもやってみましょうか。まずは手からですね」

「これが大人の技術…」

「大人だぁ…!!」

 

美花は大人の技術を伝授中。

 

「こんな感じかな」

「こう優しく…」

 

電々と雷々は頑張って大人の技術を得ようとしている。

 

「こんな感じだな」

「こうよね」

 

何姉妹はすぐにでも会得。

 

「こ、こうか?」

「愛紗もっと優しくだ。本物はもっと敏感だぞ」

 

何が敏感なのか。

 

「皆さん覚えが良くて素晴らしいですわ。次は口の方を試してみましょう」

 

ちょんちょんと自分の口元を突く。

 

「愛紗よ噛み砕くなよ」

「そんな事するか!!」

 

冗談でもそんな事はしない。愛紗はただの太くて長い棒をジィィっと見つめる。

 

(ご主人様…)

 

何かを思い出しながら口を開いた。

 

(ほほう、愛紗もやるな。私も負けてられんな)

 

星もまた会得するために実践。

 

(愛紗様も星様も上手いです。どちらかというと星様の方が上ですかね)

 

2人の実践を美花は笑顔で見守る。全員がなかなか筋が良いので教えがいを感じているのだ。

今日はいつもとは違う楽しさがあって暇しない1日になっている。

 

(こ、これをアイツのと思ってやるなんて…うう)

(これが立香さんのと同じ、これが立香さんのと同じ、これが立香さんの同じ…)

 

顔が真っ赤で湯気が出そうな勢いの詠と月。それでも2人は実戦を止めようとしない。

これは侍女の仕事の一環だとかと思うが実際は別の方に意識してしまう。

 

(これは侍女としてしょうがないの。これがアイツのとか関係無いの)

(へう…り、立香さんの)

 

色々と葛藤したり、妄想したりしている2人であった。

 

「こんな感じかしらね。んあ」

「ちゅっ…こんな感じだろう」

(瑞姫様に傾様。予想はしていましたが上手い。この中では一番ですね)

 

受講者の中で一番、大人の魅力を持っているのは何姉妹だ。そして既に技術も巧みであるため飲み込みも早い。

 

「ほんと良い勉強になるわ。今日は予行練習ね」

「ああ。更に巧くなった我らで立香を蕩かせば絶対堕ちるな」

 

恐らく堕ちるかもしれないがその前にマスターを護る鉄壁たちが居る事を忘れてはならない。つい最近は燕青に追い返されたばかりなのだ。

運が良ければ護衛たちの鉄壁をすり抜ける事ができるかもしれないので可能性はゼロではない。

 

「他に技術はないのか?」

「そうですね。こうやって挟むように」

「「「挟む…」」」

 

美花は変哲の無い太くて長い棒を挟んだ。

 

「簡単だな」

「流石は姉様。もう挟むというより埋めてるわ」

 

傾は簡単に出来た。

 

「愛紗も楽勝だろ」

「こら、星。無理やり埋めてくるな!?」

 

愛紗も出来た。

受講者の中でこの2人が一番大きいのだ。

 

「「「「……」」」」

 

受講者の中である4人が出来なかった。

 

「だ、大丈夫だもん。電々たちはこれからおっきくなるもん」

「そうだよ。まだまだ成長期だもん」

 

将来に期待するしかない。

 

「お、大きいだけが全てじゃないわよ」

「へう…」

 

美花から教わった按摩で大きくしようと心に誓うのであった。

 

「大丈夫です。他には足をこう使って…」

「「「足を!?」」」

「こんな感じに…」

「「「おお…」」」

「注意するとすればコレは好みの問題ですね。主によって嫌がる人もいれば喜ぶ人もいると思います」

 

人の好みはそれぞれである。

 

「主は好きなんじゃないか?」

「本当か星!?」

 

好みかどうかはともかく北郷一刀は受け入れそうだと予想している星。

 

「立香くんはこういうの喜ぶかしら?」

「試してみるのも一興かもな」

「立場的に考えると姉様は喜びそうだけど」

「ああ。面白そうだな」

(逆の立場っていう意味だけどね)

 

傾は己の性癖をまだ理解していない。

 

「わ、私が立香さんのを…」

 

イケナイ想像をしてしまいゾクゾクしてしまう月であった。

 

「まだまだ技はありますよ」

 

ニコリと艶美に笑う美花であった。

 

「………私は一体なにをしているんだろう?」

 

華雄は本当に何をしているのか分からなかった。

 

 

715

 

 

ぐでんと机に突っ伏しているのは藤丸立香だ。そんな彼にお茶を淹れて持ってきてくれたのが北郷一刀である。

 

「大丈夫か藤丸?」

「大丈夫だけど大丈夫じゃない。だいじょばない」

「どっちだよ」

 

お茶をズズズっと啜って心を落ち着かせる。

 

「で、どうしたんだ?」

「傾さんと瑞姫さんが誘惑してくるんだ」

「自慢か」

 

何姉妹は美人であり、そんな彼女たちから誘惑されるのは男として羨ましいものだ。

 

「そういうつもりで言ったんじゃない」

「そういう風に聞こえたぞ」

 

自慢ではなく、誘惑されているのが困っているのだ。しかし、それでも聞けば自慢のように聞こえるのはしょうがない。

 

「誘惑されてムラムラしてるって事か」

 

ストレートに今の藤丸立香の状態を言い当てる。

何姉妹から誘惑されれば男は色々と滾る。藤丸立香だって例外ではないのだ。

何もかも身を任せてしまえば楽にはなるのだが何故か誘惑に堕ちてはいけないという理性が働きかけているのだ。

 

「2人の誘惑に堕ちたらマズイ気がしてさ」

「まあ、何となく分かる。今は真面目に侍女の仕事してると思うけど野心が見え隠れしてるんだよなあ」

 

昔に比べれば落ち着いた方であるが返り咲くという考えは抜けていないのだ。

 

「藤丸はよく耐えているもんだな」

 

もしも北郷一刀自身が何姉妹の誘惑を受けたら同じような状態になっていたかもしれない。

藤丸立香が2人の誘惑に耐えているのはやはりカルデアで面白半分だったり、本気だったりで誘惑している英霊たちを相手しているからだ。

耐性はついているとはいえ、英雄であり偉人でもある英霊の誘惑は相当効く。そして好意を持って誘惑してくるのであればより効く。

逃げてばっかりなのでいずれは答えを出さないと拗れる為、本当に男をみせねばならない。

 

「俺や桃香が止めろと言っても聞かないだろうしな。迷惑をかけているわけじゃないし」

「蜀陣営からしてみればね」

 

男として迷惑なのかご褒美なのか難しいところである。

 

「まあ、頑張れ」

 

北郷一刀がするこういう時の対処法はあまり関わらない事だ。男女のイザコザに第3者が関わると碌な事が起きない。

 

「あ、悩んでいるせいなのか髪の毛の色が…」

「なに白髪?」

「いや、茶色。抜いていい?」

「どうぞ」

 

頭を北郷一刀に向けるとプッツンと1本抜かれた。

 

「ほんとに茶色だ。染めてないのに」

「あれじゃないか。染めたわけでもないのに黒髪の中に茶色の髪が混ざっているってやつ。そんな奴が子供の時にいなかったか?」

「ああ~…居た気がする。確かそれってメラニン色素が関係してるって」

「それ」

 

黒髪の中から茶髪や金髪の髪が1本2本見つかるのは白髪になる前段階と言われてもいる。それはメラニン色素が少なくなるからと考えられている。

 

「髪の色素が少なくなるほど誘惑に悩んでんの?」

「そんな事はない」

 

彼はもっと別の事で色々と悩んでいる。しかしそれは北郷一刀に言うべき事ではない。

 

「そう言う北郷は既に白髪があるぞ」

「マジでか。抜いて」

 

ぷっつんと白髪を抜く。

 

「本当だ」

 

北郷一刀も現代から三国志の異世界に来てから苦労はしている。白髪の1本があっても不思議ではない。

 

「お互い苦労してるって事だな」

「そうだね」

 

2人は予想出来るはずがない。これから何が起きるかを。




読んでくださってありがとうございました。
次回の更新は2週間以内に…と思ってます。

今回で侍女物語は前半終了です。次回からは後半です。


713
美花による侍女講習。
いや、侍女の講習というか美容法や健康法になっているような…深く考えないでください。

愛紗と星の侍女姿。
此方も天下統一伝で実装されたものです。
どんな侍女姿かというと検索すれば出てくると思います。
愛紗のはまさにクラシックメイドみたいな感じですね。

前にも書きましたけどこの物語の侍女はもうメイドやらなんやらごちゃ混ぜです。

美花による侍女講習の特別講師①
司馬懿(ライネス)+トリムマウ。
トリムマウはメイドではなく、メイドの姿をしている魔術礼装なんですけどね。
でも立ち振る舞いや姿勢は完璧だと思ってます。
ライネスもまた貴族として立ち振る舞いには気を付けているので姿勢や雰囲気には気品を感じます。
姿勢が良いのは綺麗に見えますよね。

美花による侍女講習の特別講師②
李書文(殺) 按摩の達人!!
まあ、公式ではどうか分かりませんがこの物語の李書文(殺)按摩の達人です。
様々な按摩(マッサージ)を会得しております。
小顔マッサージを調べると良いとか悪いとか。まあ、真偽は個人でお願いします。
バストマッサージも効くかどうか色々とあるそうです。


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急にアダルト路線に。
こういう流れって作品によってはあると思います。

美花による侍女講習(裏)。
摩る、咥える、挟む、踏む…何なんでしょうね?

でも侍女やメイドにそういう仕事は含まれておりません。

変哲のない太くて長い棒。
ただの棒ですよ。

藤丸立香は北郷一刀と同じくらい?
実際はどうなんでしょうねえ……この物語ではそういう事にしてます。

ただの個人的な予想ですけど藤丸立香のを知ってるのってアンやメアリーだったりと思ってます。
無人島のイベントでシャワー室に入ってもみくちゃにされてましたし。
もしかしたら色々とタッチされてたかもしれませんね。

最後まで濃厚な空気に染まらなかったのは華雄でした。
でも真面目に講義は受けてました。


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藤丸立香と北郷一刀。
彼ら2人が雑談するのも定番になってきました。

藤丸立香も男ですからムラムラするでしょう。
公式では当然普通にそういうのは触れる事はないでしょうが、実際だとあれだけの美女が好意を持って接してくるんですから色々と大変でしょうね。

染めても無いのに違う色の髪の毛がある。
そういう事があったりしませんでしたか?
最初は分からなかったけどメラニン色素とかそういうのが関係してたんですね。

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