Fate/Grand Order 幻想創造大陸 『外史』 三国次元演義 作:ヨツバ
やっと更新です。今回から第二章です!!
今回の舞台は呉!!
ロストベルト3章クリアしました。面白かったです!!
そしたらもうクリスマスイベントとは…
呉へ?
94
呉に向けてまた大陸を横断する旅が始まった。
カルデア御一行に貂蝉と卑弥呼、華佗の3人が加わっての旅である。だが何か忘れている気がしていると思う藤丸立香。
「何か忘れている気がする…」
「どうしたマスター?」
「いや、何か忘れてることがあったような…」
何か忘れているという点でみんなが首を傾ける。確かに何か忘れている。
「何だっけかなぁ…マスターの言う通り、確かに何か忘れてる気がすんな。でも忘れるってことはそこまで重要じゃねえんじゃね?」
「いや、そうでもないような」
燕青がそう言った時、哪吒が後方から誰か近づいていると報告が来る。賊か何かかと思って警戒するが違うようだ。
遠くの方に3人ほどが後を追いかけて来ているのだ。今この場に千里眼持ちなどのアーチャーがいないのが残念だ。
「誰だろう?」
一応待ってみるカルデア御一行。するとその3人とはみんなが忘れている事であり人物たちであった。
「ちょっとアタシたちを置いて行くってどういうことなのよ!?」
「えーん、酷いよ立香くん!!」
「ちょっと姉さん落ち着いて…後とりあえず水が欲しい。喉乾いた…」
忘れていたのは張三姉妹のことだ。
「ごめん。忘れてた」
「忘れっ、この…アタシたちを忘れるなんていい度胸じゃない!!」
本気で忘れていた。これは彼女たちに申し訳ないことをしたと本気で謝る。
「てか、何でついてきたの?」
「え、そ、それは…アンタたちと一緒にいた方が安全だし」
「お姉ちゃんはまだ立香くんたちと一緒に居たいなーって」
「立香さんたちとならまた大陸を周れるし、それにこのまま洛陽に残っていてもね」
旅芸人としていつまでも洛陽にはいられない。そもそも黄巾党の元首魁として何も守りも無いのに洛陽にいるのは危険だ。
もう死んだことになっていようとまだ黄巾の乱から時はそれほど経っていない。どこから自分たちのことがバレるか分からないものである。
ならば自分たちを保護してくれた藤丸立香たちの傍が一番安全というもの。それに彼らは大陸を旅をするのだから張三姉妹にとってはまたとない好機なのだ。
だから彼女たちは追いかけてきたのである。
「お荷物が増えたか」
「何ですって!?」
「まあまあ」
ここまで追いかけてきたのならば、追い返すのは忍びない。ならば呉まで一緒でも良いだろうと判断。
だが、旅には危険が伴うことは説明しなければならない。ここは大事な所だ。
「旅に危険なんて今さらよ。そもそもアタシたちは朝廷の官軍や大陸中の諸侯から命を狙われていたのよ」
「あははー…そうなんだよねー」
本当に今さらである。彼女たちは既に危険というものは十分に分かっている。
彼らの旅に加わって危険があったとしても大陸中の敵になった彼女からしてみれば構いはしないのだ。
(うふふ…彼女たちにはきっと役目があるわん。一緒にいることは好ましい事ねん)
(ま、それはいずれだな)
張三姉妹の仲間入りを貂蝉たちにとっても嬉しいものだ。
「じゃあよろしく」
「よろしくー」
ついでに張三姉妹も含め呉へと出発する。
「この先に町がある。今日はそこまで行って休もう」
「お風呂入りたーい」
「はいはい」
だけどその町で彼らはまさかの情報を得るのであった。
95
呉に向かう手前の町に到着して早速宿屋に泊まる。張三姉妹は疲れているのかすぐさまベッドに倒れた。
彼女たちは元々旅芸人なのだから大陸横断は慣れているだろうが、久しぶりの旅なので疲れが溜まりやすかったのである。彼女たちはそのまま眠ってしまった。
「さて、マスターも疲れているなら早めに就寝しても構わないぞ」
「そうする…」
「お、レムレムかあ?」
これは普通に睡魔が襲ってきただけである。いつものレムレム睡眠ではない。
藤丸立香もこの睡魔では普通に寝るだけだと分かる。
「明日も早い。今のうちに眠っておけ」
「じゃあ俺らは今から居酒屋に行って情報収集でもしてくるぜ」
「なら私も行こう」
「儂は行かん」
「えー」
李書文が行かないと言ったのに対して不満を呟く燕青と荊軻であった。
居酒屋に行ってもいいがこの2人だけだとマズイ気がしなくもないので李書文もストッパー役で付いて行ってもらいたい。
「李師匠。お目付け役でお願い」
「むう…」
本当は嫌だがマスターにお願いされては李書文も断れない。そもそも、もし2人だけが居酒屋に行った場合の事を考えたらお願いされなくとも行くはめにはなっていただろう。
ため息を吐きながら李書文は2人についていくのであった。
「妾も疲れたから今日は宿からは出んぞ」
「アタシもー」
武則天と玄奘三蔵はもう寝るようだ。他にも俵藤太たちとかも自由行動兼情報収集で好きにしているということ。
「みんな、はしゃぎ過ぎないようにね」
特に荊軻。
「傍若無人にならないから大丈夫だって」
「李師匠、燕青頼むよ」
もう太陽も沈んで辺りは暗い。
「俺も早めに寝るか」
「ならば、だぁりんと一緒に!!」
「じゃあ私は立香ちゃんと!!」
「お主らは寝ずの番をしているか、2人して寝てろ」
貂蝉と卑弥呼に当たりがキツイ武則天であった。
96
朝起きて早速カルデア会議。しかも緊急会議。
何でも重大な情報を手に入れたとのこと。それはまさか過ぎる情報である。
「呉が滅んだぁ!?」
「正確には孫呉が戦に負けた」
「何で!?」
孫家が滅んだという事実に貂蝉も卑弥呼も思案顔をする。
「ありえん…」
「ええ。ねえねえ孔明ちゃん滅んだ原因は?」
「黄租という武将が率いた軍と戦って負けたそうだ」
史実ならば孫家はこの段階では滅びはしない。黄祖という武将と戦うのは史実にあることは確かだ。
だが本当ならば孫一族と黄祖の戦いの結果、勝利者は孫一族だ。だから孫家が滅んだというのはおかしいのである。
ここは外史であり、史実とは違う。だからこの外史は孫家が、呉が繁栄しない世界なのかもしれない可能性はある。
「この外史は呉が建国されないという世界線というのは否定できないわ。でもそんな世界線が万が一あったとしても呉が、孫家が滅ぶのには明確な理由があるはずよん」
黄祖と戦ったとしても、負けた理由があるはずだ。その理由が史実とは別の道を辿ったこの外史となる。
「何故孫家は負けたのだ?」
「そこが于吉に繋がるようだぞ」
「なぁんですってっ!?」
「どうやら黄祖の軍には白服の道士たちや土くれの人形兵がいたそうだ」
「白服の道士に土くれの人形兵…なるほどねえん」
白服の道士と土くれの人形兵。
白服の道士とはよく于吉が妖術召喚する人形兵。『傀儡』と呼ばれる白装束の者だ。
土くれの人形とは間違いなく妖馬兵ことだろう。
「于吉め…まさかそこまで手を出したとはなっ!!」
この外史で孫家が滅んだ理由は于吉が関わってしまったからだ。外史の管理者として大きすぎる変化を与えるほど影響を出してはならない。
それをいとも簡単に破ってしまった于吉。卑弥呼と貂蝉はそれに対して怒っているのだ。
「おのれ…こんなのは本来の外史の流れではない!!」
もし、于吉が手を出さなければ孫家は滅びずに呉が栄えたかもしれない。そうなるはずだった可能性はあった。
「なんてことを…っ」
この外史は于吉によって間違えた道を辿っている。ならば同じ管理者として于吉を絶対に止めねばならない。
「呉で待っていると于吉は言ったが…まさかこんな事とはな」
「そうなると敵は于吉だけじゃない?」
「その黄祖と手を組んでいるならば、その武将とも戦うことになるだろうな」
「ぎゃてえ…まさか戦争?」
「小さいとはいえ国1つと戦いたくないな」
黄祖が孫家を滅ぼしたということは呉という国がそのまま黄祖のものになるだろう。そんな奴らと全面戦争なんてやっていられない。
(雪蓮ちゃん…蓮華ちゃん、小蓮ちゃん)
貂蝉は何かを思い出しているのか悲しそうな顔だ。
これから呉に行くのは間違いなく罠だし、此方を倒す準備もしているだろう。それでも行かねばならない。
「気を付けて行くしかないって事か」
「そうだ。行くしかないだろう」
だがいきなり特攻するわけにはいかない。まずはまた情報を集めないといけないだろう。
「ならこの町を拠点にしてより情報を集めるか?」
「てか、取り合えずその黄祖のところを見に行くんだろ?」
「ああ。孫家が滅んだ呉がどうなっているか見に行かねばな」
呉に近づいてきたと思ったらまさか過ぎる情報であった。
「おはよー立香くーん」
「おはよぉー、朝ごはんは?」
「おはようございます。ほら天和姉さん、地和姉さんシャキっとして」
カルデア会議がちょうど終わった後に張三姉妹がのほほんと起きてきたのであった。
「あれ、みんなで何してたのー?」
「これからの旅について」
「呉に行くんじゃないのー?」
「そうだよ天和さん」
朝ごはんを食べて早速、呉に向けて出発するのであった。
97
大きな川が見えてきた。あの川はきっと江東から続くものだ。
この大きさならば船だって動かせる。実際にこの時代では川を船で移動させたなんてものがある。
「大きな川だ…」
「大きい」
「ね、哪吒」
「あっ」
哪吒が大きな川を目を細めて見ていると、何かを発見したようですぐに川の方に飛んで行った。
「どうしたの哪吒!?」
「ちょっと哪吒ー!!」
マスターと玄奘三蔵の声を無視して川の中心部にある岩の連なりまで飛んで何かを引っ張る。すると出てきたのは人であった。
女性の人。遠くからでも分かるようにボロボロに傷ついている。
「ちょっと、あんたってば何で死体を持ってきてんのよ!?」
「地和姉さん、落ち着いて。まあ、私も流石に引いたけど」
「この人 まだ生きてる」
「生きてるって…どう見ても死んでるじゃないの!?」
顔色は青く、体中は酷いほど傷だらけ。そして決定的な決め手は額に矢で撃たれた傷跡があったのだ。
それに魚に食われかけて酷い有様だ。地和たちが口を抑えるのは分かる。藤丸立香も同じ反応だ。
こんな状態で川に沈んでいたとなれば死亡しているのを誰だって頷くだろう。
「酷い有様じゃのう」
「ぎゃてえ…」
「早く元の場所に戻しなさいよ!!」
「生きてる」
哪吒は「生きてる」の一転張り。ならばここは華佗の出番であると判断。
「華佗!!」
「ああ、見せてくれ立香」
すぐさま華佗の診察が始まる。
「酷いな…だが哪吒の言う通り彼女は生きてるぞ!!」
「嘘でしょ!?」
地和の言葉は誰だって言いたくなる言葉だ。だが大陸一の腕を持つと言われている華佗の言葉だ。
「てことは…華佗ちゃん」
「ああ貂蝉。彼女を助けられるぞ!!」
すぐさま治療の準備を始まる。
「はあああああああああ!!」
何故か物凄い闘気を発して鍼を持つ。
「行くぞ。我が身、我が鍼1つなり、全力全快、診察必治療…展状転解、唯臥毒損。げ・ん・きになれえええええええええ!!」
鍼を打ったら女性の体が赤みを増す。酷く青かった顔に命の灯が戻ったかのようだ。
「よし!!」
「ほう、凄いな」
諸葛孔明だってもう助からないと踏んでいたが、助けた華佗の腕に素直に驚く。
だが、それでもこの女性の命はまだ風前の灯だ。治療はまだまだ続く。
「立香、これも頼む」
「任せて」
「…手際が良いな。立香は医療の心得があるのか?」
「少しだけ。っても教えてもらった程度だよ」
「それでも十分だ」
本格的な治療ができるわけではない。でも少しくらいの手当てはできる。
前に宮本武蔵の負傷した目を治療したことがあるくらいなのだから。
「…これで何とかなったな」
治療は終わった。だが、それでも確実に助かったとは言えない。
「治療は尽くした。あとは彼女自身の生きようとする意志に賭けるしかない」
「それって…」
「彼女が生きようとするならば助かる。そう思っていなければ死ぬ」
「そっか」
そもそも彼女が生きていたという時点で奇跡なのだ。普通ならば死んでいたはずなのである。
だから彼女が生きていたというの奇跡は華佗にとってとても驚いた。
「この人はもの凄い生命力の持ち主だ。実は鬼人だったと言われてもおかしくないかもな」
「誰なんだろう?」
せっかくここまで来たが、町に戻った方がよいと考える。彼女をこんなところに寝かしてはおけないのだから。
「ならせめて二手に分かれるか。町に戻る側とこのまま進む側」
このまま進むのは卑弥呼と哪吒、武則天、諸葛孔明だ。
「何故、妾まで!?」
何故この組み合わせになったかは謎である。
「では行ってくる。なに、確認したらすぐに戻ってくるさ」
「うん。気を付けて」
98
何処かの森の中。
「小蓮様…こちらです」
「うう…母様、姉さま」
2人の女性はボロきれの布を纏って森の中を徘徊する。彼女たちはボロボロで、戦の敗戦兵である。
黄祖軍に負けて命からがら逃げ出してきたのだ。小蓮と呼ばれた少女は悲痛の顔をしている。全てに絶望した顔だ。
戦に負けるとはこういうことだ。全てを失ってしまう。彼女の大切な人でさえ。
「…まだ終わりではありません。孫家にはまだ貴女がいます」
「明命?」
「小蓮様さえいればまだ再起を計れます。孫家は滅んでいません!!」
「明命…」
確かに孫家は黄祖に負けた。でもまだ完全な敗北ではない。まだ孫家の血は絶えていないのだ。
まだ最後の生き残りがここにいる。孫家はまだ健在なのだ。
「まずはここよりもっと離れましょう」
「うん…」
2人の女性は更に森の奥へと進んでいくのであった。
だが、誰にも会わないというわけではない。今の彼女たちとしては誰にも会いたくない。ここで誰かに会うとなれば、それは敵兵くらいなのだから。
しかし彼女たちが出会ったのは賊でも黄祖の兵でもなかった。彼女たちにとってまだマシな出会いであったのだ。
「む 誰?」
「小蓮様、私の後ろに!!」
明命と呼ばれる少女は剣を抜いて構える。目の前にいるのは鮮やかな赤と黒の服を着て槍を持った人物。
(誰?)
「どうしたのじゃ哪吒?」
「人間 2人 いる」
「お、本当じゃな。誰じゃそいつら」
新たに誰かが現れる。今度は何処か高貴そうな人物だ。背丈は小さいほう。
「誰じゃお主ら?」
「く…!!」
「ん?」
誰と言われて何も口にしない。これはすぐに怪しいと判断する武則天。手には瞬時に武器を用意。
「答えぬと言うのならば何やら訳ありか、もしくは怪しい者じゃのう…ならば妾の拷問で言わせたくなるようにしてやろうかのう?」
瞬時に明命は目の前の2人が強者だと判断。特に槍を持った者は強い。今の傷ついた身体で勝てない。
だが命を賭して小蓮だけは守る覚悟だ。彼女こそが孫家の最後の希望なのだから。
(小蓮様。私が突撃している間にお逃げを!!)
(あなたを残していけるわけないでしょ!!)
「来るなら 来い」
哪吒も火尖槍を構える。
「お逃げを小蓮様!!」
決死の覚悟を決めて、いざ剣を抜こうとしたした時に雄々しい声によって場は止まる。
「待つのだ哪吒、武則天よ!!」
その声の主は卑弥呼である。圧倒的な筋肉の漢女の登場により警戒度が上がる少女2人。おそらく卑弥呼を見れば誰でも警戒するが。
「何じゃ卑弥呼」
「そやつらは敵ではない。そやつらは孫呉の者たちだ」
自分たちのことを知っている人物が現れて尚、警戒する。逃げている最中に自分たちを知る者が現れればより警戒するのは当たり前だ。
「安心しろ。ワシらは敵ではない」
「そんなの信じられません」
「むむ、確かにワシらが敵でないという事を証明することはできんが…ううむ」
いきなり現れて敵ではないと言われても信じるかは人それぞれ。だが2人は敗残兵であり、逃亡者。そんな2人の心境を考えれば信じてくれない方が当然かもしれない。
「待って明命」
だが孫呉の姫は自分の直感を信じる。
「たぶん大丈夫。武器を下ろして」
「小蓮様!?」
「どっちにしろ逃げられないわ。なら敵じゃないっていうのを信じるわよ」
その言葉に剣の柄から手を離す。しかし警戒は解かない。いつでも自分を犠牲にしてでも守る覚悟は消えない。
「ここではなんだ。ワシらの野営地に来るといい」
そう言われて案内された野営地に行くと焚火の前にいる男は小蓮たちを見て一言。
「誰だそいつらは?」
「私は孫尚香」
「周泰です」
「…なるほどな。諸葛孔明だ」
お互いに自己紹介をする。
「それにしても丁度良かった」
「ちょうど良かったって何よ?」
「実は呉に関係ある者を探していた」
「何のために」
「黄祖の戦についてだ」
黄祖という名を聞いて2人の顔が険しくなる。仇敵なのだから致し方ない。
だが諸葛孔明が知りたいのは黄祖の人柄なのではなく、黄祖がどんな軍を率いていたかだ。
噂や町の情報だと妖馬兵や傀儡という白装束の者たちが黄祖についていたという。それが本当かどうか確かめたいのだ。
「黄祖の軍に土人形の兵と白装束の奴らがいなかったか?」
「…ええ、いたわ」
「やはり。なら于吉という男は知らないか?」
「そんな人は知らないけど」
妖馬兵と傀儡が黄祖の軍にいるのは確かなようだ。ならば于吉は黄祖と繋がっている。
「誰よその于吉ってのは?」
「ワシらが追っている人物だ。于吉は道士で、その土人形と白装束を黄祖にくれてやったのも于吉だろう」
「な、黄祖のやつ道士となんかとつるんでたの!?」
そんな可能性はとうに思っていた。今でも戦の中で急に出てきた土人形の兵と白装束たち。
そいつらは死も恐れずに突撃してくる不気味な存在。白装束は斬っても斬っても次から出てくるし、土人形兵は完全に破壊しないと止められない。これほど不気味なことは2人にとって初めてであったのだ。
「ワシらは于吉を止めるべく旅をしている。あやつは大陸を混乱させるつもりなのだ」
同じ陣営に敵がいる。少し話を戻すが、これで少しは警戒が解けるのではないだろうか。敵の敵は味方というやつだ。
「2人とも疲れているだろう。今は安心して休め。ワシらが番をしてやろう」
「いえ、私は大丈夫ですので」
「じゃあシャオはもう寝る。疲れちゃっ…た」
小蓮は緊張の糸が途切れたのか倒れるように寝てしまった。
今まで休まずにここまで来たからだ。
(ここで彼女たちに出会えたのは幸運だな…しかしどうするか)
(朝になったら貂蝉のところに戻るか)
孫呉の縁が紡ぎだす。
読んでくれてありがとうございました。
次回もゆっくりとお待ちください。次回の更新予定は来週くらいです。
早く更新できたら更新します。
さてさて、2章でいきなりの展開です。
于吉の手によって孫家が黄祖に負けたという流れ。
これをどう解決するかがカルデアと貂蝉たちの難題ですね。
正規の流れに正さないといけない、修正、過去に何があったのか→あの手で行こう。
そして川で助けた女性は一体誰なのか。
孫呉のキャラは魅力的なキャラが多いですよね。どれも好きなキャラなのでたくさん活躍させていきたいです!!