Fate/Grand Order 幻想創造大陸 『外史』 三国次元演義   作:ヨツバ

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こんにちは。

FGO水着イベント楽しんでます(周回頑張ってます)!!
水着イベントも物語は佳境に入っています。どんな結末になるのか楽しみです。
そしてクリア後のオマケイベントもあるのか楽しみですね。

そしてそして水着武則天と水着スカディをお迎えしてみせます!!

さて、
此方の物語では左慈との戦いも佳境です。
どうなるかは本編をどうぞ。




友に

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チェストの語源は「知恵を捨てよ」。先ほどもよく気合と共に発していたが左慈をどうやって倒す為に考えながら刀を振っていたので語源通りではなかった。

 

「チェストーーー!!」

 

今回ばかりはただ左慈を斬るという一点だけだ。本当に何も難しい事を考えないで刀を振るった。

 

「鞘から刀を抜いたとしてもやる事は同じだな。そんな刀で俺を斬れるはずが…」

 

北郷一刀が振るった刀をいつも通り透過能力で無効化しようとした左慈だが急にゾワリと悪寒が走った。

このまま棒立ちのままだと斬られると何故か思ってしまったのだ。

 

(マズイ!?)

 

左慈はギリギリのところで刀を回避。そして後退した。

 

「……その刀はただの刀ではないな」

 

左慈の頬からツゥーっと血が垂れている。

血が垂れているという事は斬られたという事だ。

 

「透過能力を斬る刀だと?」

 

左慈は本当に驚愕していた。その隙を見逃さない北郷一刀はもう一度走って刀を振るう。

 

「チッ」

 

距離操作を発動して間合いをとったが振った刀から斬撃が飛んだ。

 

「なに!?」

 

飛んだ斬撃は距離関係無く左慈に到達しようとしていた。

 

「うお!?」

 

またも回避するために左慈は横へと跳んだ。

 

「馬鹿な…距離操作能力さえ超える斬撃だと?」

 

左慈は瞬時に透過能力と距離操作能力を超える力は何かをすぐに考えた。

 

「ありえん…その刀は空間を斬る刀だとでもいうのか!?」

 

空間・次元を切断する刀。

ならば透過能力や距離操作能力も関係無い。

 

「空間を斬る刀か…確かに聖剣や魔剣の類って言われても納得だな」

 

北郷一刀はもう一度構え直す。

 

「お前の顔を見て分かったよ。それは演技でもなく本当に驚いてる顔だよな」

 

実力は左慈の方が上だ。しかし勝てる可能性は見つかった。

一太刀でも当たれば勝てる可能性がおおいにあるのだ。

 

「あんな刀が存在しただと。あんな刀なんてどの外史にも…いや、アレか?」

 

ぶつぶつと何かを確認するように独り言の左慈。

 

「余所見なんてまだ余裕があるのか左慈!!」

「……いい気になるなよ北郷一刀!!」

 

斬撃を回避し、左慈の拳が北郷一刀の腹部にめり込む。

 

「ぐお…」

「でえええい!!」

 

追撃に蹴りを打ち込まれる。

 

「がはっ!?」

「雷よ!!」

 

雷が蛇のようにうなりながら襲ってくるが刀で切断する。

 

「俺の透過能力と距離操作能力を封じた程度でいい気になるな。その程度で俺に勝てると思うな!!」

「へへっ…少しは焦ってるじゃないか」

 

少しだけ笑いながら北郷一刀は立ち上がる。

左慈からは余裕が無くなっている。これは北郷一刀が危険だと判断されている証拠だ。それは左慈を倒す可能性があるという事である。

 

「絶対にこの刀をてめえに届かせる!!」

「ほざけ!!」

 

迸る雷が大きくなる。

 

「荒れ狂え雷。全てを滅せよ」

 

轟音と共に雷が放出される。

 

「うおおおおおおおお!!」

 

放出される雷を一刀両断する。

 

「…ははっ。自分でも驚きだなこりゃ」

 

自分で使っておいて空間を斬る刀に驚く。

 

「貴様も余所見してるだろが!!」

「左慈!?」

 

距離操作によって間合いを詰められている。

 

「でりゃ!!」

「距離操作や透過能力による回避ができなくなったとしても攻撃に転じる事は出来るんだよ」

 

振った刀を回避し、蹴りを打ち込む。

 

「こっちだって!!」

 

北郷一刀も蹴りを打ち込む。

 

「爺ちゃんから教わったのは剣だけじゃない。体術も教え込まれたんだ!!」

 

刀を振りながら拳や蹴りを打ち込んでいく。

 

「その程度のものを体術と呼ぶな半端者が!!」

 

蹴りが交差するが北郷一刀が押し負ける。

馬鹿にされる、挑発されるが気にしない。ただ左慈を倒すという一点だけを考える。

 

「でええええい!!」

 

刀を振るう。

 

「チッ」

 

少しだけ左慈の手が斬れた。斬れたと言っても小さな斬り傷程度。

 

(やっぱり当たる。ただ紙一重で躱されてる)

 

一振り、二振りと連続で刀を振るうが有効打は無し。

 

「ふん!!」

「ぐおっ」

「感電死しろ!!」

「させるか!!」

 

雷を纏った掌底を刀を振るって防ぐ。雷を纏った攻撃は一撃でも喰らえば終わりだ。雷を纏っていない攻撃も馬鹿みたいに喰らっては肉体が破壊される。

 

「攻撃の手が出来ても結局は俺に当たらなければ意味が無いな」

 

まさにその通りで、相手を倒せる武器があっても当たらなければ意味は無い。

 

「お前の体力もいつまで続くだろうな」

 

気が付けば呼吸が荒くなっている。打ち込まれた拳や蹴りの痛みが身体中を刺激している。

 

「俺の力はこんなものではないぞ」

 

左慈から迸っている雷がより大きくなる。

 

「纏え雷」

 

雷が左慈の右足を覆うように纏う。そして雷撃の蹴りが撃ち込まれる。

 

「うおおお!?」

 

刀を盾に蹴りを防ぐ。しかし恐ろしいまで威力の反動によって吹き飛び、壁に叩きつけられた。

 

「ぐ…がぁ」

 

防いだとしても雷が北郷一刀の身体を焼いた。

 

「ま、まだまだ…」

「やはりただの刀ではないな。雷撃を斬るならまだしも防いだだけでも感電死してもおかしくない威力だったんだが…守られているのか?」

 

身体中に痛みが走るがまだ動く。

 

「ならもっと雷の威力を強くしようか」

 

左慈から発生している雷はまだまだ強くなる。

 

「ほ、北郷ぉ!!」

 

大きく叫ぶ声に北郷一刀と左慈の視線が同じ方向に動く。

 

「藤丸か!!」

 

藤丸立香の意識が戻った。この事実だけで心の底から「良かった」と思う北郷一刀であった。

 

「意識が戻ったのかカルデアのマスター」

 

舌打ちをする左慈。

 

(……意識が戻りながら2人の戦いは見てた。そして北郷の持つ刀が左慈に届くってのも分かった)

 

息を整えながら状況を整理し、勝利への道筋を考える。

 

「北郷。オレを信じてくれるか!!」

 

藤丸立香は真っすぐな眼で北郷一刀を見る。その視線に強く大きく頷く北郷一刀。

 

「ああ、信じるぜ藤丸!!」

「構えるんだ北郷!!」

 

北郷一刀は蜻蛉の構えをする。

 

「何をするつもりだ?」

 

交互に2人を見る左慈。

 

「概念礼装起動。集中…一意専念。精神一致何事か成らざらん。先制…先んずれば人を制す。後すれば則ち人の制する所と為る」

 

藤丸立香は令呪を光らせて手の甲を左慈に見せた。

 

「来てくれっオベ…」

「また馬鹿みたいに英霊の影を呼ぶつもりか!!」

 

距離操作で左慈は藤丸立香の元へと到達するが予想外の事が起きた。

彼の目の前に居たのは藤丸立香ではなく北郷一刀であったのだ。

 

「何だと!?」

「振れっ北郷ぉ!!」

「チェスットォォォォォォ!!」

 

空間を斬る刀が左慈を切断するのであった。

 

 

752

 

 

「チェスットォォォォォォ!!」

 

左慈が狙ったのは藤丸立香であったのに目の前には北郷一刀がいた。

突然の事で左慈は一瞬だけ止まってしまったのだ。その隙を突かれたといってもいい。

空間を斬る刀が左慈の左肩から右脇腹かけて振られたのだ。

 

「俺の勝ちだ左慈!!」

 

何故、北郷一刀が左慈の目の前に現れたかと理由は藤丸立香が起動した魔術礼装の『オーダーチェンジ』だ。

彼はまず概念礼装である『集中』と『先制』を起動した。

概念礼装『集中』は藤丸立香に。概念礼装『先制』は北郷一刀に。

 

藤丸立香は概念礼装『集中』によって感覚を研ぎ澄ませた。左慈が距離操作か瞬間移動で目の前に現れる瞬間を見極めるためだ。

タイミングを掴んだ瞬間に魔術礼装『オーダーチェンジ』で北郷一刀と藤丸立香の位置を変える。そしてタイミングと合わせて北郷一刀に刀を振るように指示したのだ。

概念礼装『先制』は駄目押しだ。必ず先に北郷一刀が刀を振るえるようにと付与したのである。

 

「やった…」

 

ドタンっと尻から倒れる藤丸立香。すぐに北郷一刀は駆け寄って支える。

 

「大丈夫か?」

「なんとかね」

「藤丸のおかげで勝てたよ」

 

北郷一刀は何も疑問を抱かずに藤丸立香を信じて刀を振っただけである。

作戦も何も分からなかった。信じていなければできなかった行動だ。

 

「やったな藤丸」

「ああ」

 

北郷一刀は藤丸立香に肩を貸そうとしたが止まった。何故なら左慈が何事も無かったように立っていたからである。

 

「嘘だろ…」

 

すぐに2人とも警戒し、構え直す。

 

「よくもやってくれたな北郷一刀、カルデアのマスター」

「確かに斬ったはずなのに」

「ああ、斬られたよ。左慈の能力がなければ俺はここで終わっていた」

 

左慈の能力(逸話)は複数存在する。彼が無傷なのはまた逸話関連による能力によるものだ。

 

(…そう言えば左慈は曹操に首を刎ねられたというのがあった。でも首が青い煙になって左慈の姿になったというやつ。まさかその逸話の能力か?)

 

他にも拷問を受けても痛みを感じなく、苦しまなかったというのもあった。彼が無傷に見えるのはそれらの逸話を能力にしたものかもしれない。

 

「無敵すぎだろ」

「確かに無敵かもしれない。でもそれほどの能力にしたのなら負荷もあると思う」

 

左慈の様子を見るに何処か疲労しているように見えた。

 

「能力発動は何も無限じゃない」

 

宝具を無限に発動できるわけではないと同じだ。

 

「ぶつぶつと考察しやがって」

 

舌打ちをしながら左慈は睨んでくる。

実際に2人の考察は正解だ。痛みを消したのも切断したのに元に戻っているのも左慈の逸話を能力によるもの。そして能力発動も無限ではない。

 

「まずはよく俺を斬ったと褒めてやろう。実力は俺が上のはずだ。それでも俺を斬れたのはよく工夫したなと言おう」

 

左慈の言う通り、藤丸立香と北郷一刀の力を合わせても左慈の方が上だ。一太刀入ったのは考え、工夫し、作戦を練った結果である。

 

「油断……していたのかもしれないな。慢心していた。英霊の居ないカルデアのマスターと女武将の後ろで偉そうにしているだけの男程度と思っていたのが原因か」

「挑発だ」

「分かってる」

「…言葉にしてみると本当に似てるなカルデアのマスターと北郷一刀は」

 

クツクツと笑っている。先ほど藤丸立香が言ったように挑発だと思って2人は気にしない。

 

「しかし俺に一太刀入れたのは本当に驚いた。本当に褒めているぞ」

「嬉しくないな」

「そう言うな。俺は貴様らの実力を認めよう。だから今度は本気でいかせてもらおう」

 

左慈は「今度は本気」と言った。今までの戦いは彼にとって準備運動程度、もしくはお遊び程度だったのかもしれない。

 

「俺の最強の技だ。受け取ってくれ」

 

左慈は構え、雷を発する。

 

「術式展開」

 

左慈の足元に魔法陣のようなものが展開された。頭上から大きな魔力が集中する。

魔力計があれば針が振り切れんばかりの反応を締める程である。

 

「雷一げ…」

「左慈!!」

 

最強の一撃が放たれると思った瞬間に新たな声が響いた。

北郷一刀にとって因縁がある相手が左慈ならば藤丸立香にとってこの異世界で因縁があるならばある管理者が挙げられる。

 

「于吉まで…」

 

ポツリと名を溢したのは藤丸立香。

急遽現れたるは左慈の仲間である于吉であった。まさかの登場に左慈は最強の技を放つのを中断した。

 

「于吉か。何でこんなところに」

「何でこんな所にではありません!!」

 

于吉は大きな声を放った。

 

「五月蠅いぞ于吉」

「左慈。それは放たない約束でしょう!!」

 

于吉にして珍しく怒気を見せていた。

 

「それは貴方の存在を削る技です。それを放つのは私としては許しません」

「……約束は無駄打ちはしないというものだ」

「今ここで撃つのは無駄打ちです。私との約束を反故にするつもりですか」

「チッ」

 

左慈は身体から迸る雷を収める。

 

「北郷一刀。決着はまた今度になりそうだ」

「待て左慈っ」

 

何故名を叫んだのか分からない。しかし左慈と于吉は無視して煙が霧散するように消えた。

 

 

753

 

 

藤丸立香と北郷一刀はある意味、于吉によって助けられたのかもしれない。そんな結果はどうあれ2人は緊張の糸が切れたのか床に腰を下ろした。

今度こそ危機を乗り越えた事は確かだ。我慢していたものが切れたのか今更、身体中が痛くなってきた。

 

「「痛ってぇ…」」

 

見事に同じ事を同じタイミングで口にした。パチクリと目を合わせて何故だか笑ってしまった。

面白いわけでもないのに何故か2人は軽く笑ったのだ。

 

「はーーー」

「大丈夫か?」

「なんとか。ちょっと休憩したら桃香たちと合流しないと」

 

本来の目的は月と愛紗の捜索だ。

左慈との戦闘は本当に予想外の出来事であったのだ。

 

「なら魔術礼装起動。全体回復」

 

光が2人を覆うと痛みが段々と引いていく。

 

「魔術って凄いな」

「いや、ほんとに」

 

科学とは別の力である魔術。驚かされる事はこれからももっとある。

 

「にしてもあの雷を喰らってよく無事だったな。俺はたぶんこの刀のおかげだと思う」

「魔術礼装のおかげだよ。それにしてもその刀…」

 

空間を斬る刀。

無名の刀だが確かに聖剣や魔剣レベルというのは諸葛孔明の予想通りだ。

 

「凄い刀だよ。俺なんかが扱えたのが奇跡だ」

「俺なんかがって言っちゃだめだよ。ちゃんと鞘から抜いたのは誰だ?」

「俺だけど」

「なら自分を過小評価はしちゃ駄目だ。凄い刀を抜いて戦ったんだ。北郷は…一刀は凄い男だよ」

 

真っすぐに褒められて凄く照れくさくなった。

 

「お、おう…なんかこっぱずかしい。よくそんな事を真っすぐ言えるな藤丸は…いや、立香は」

 

お互いに上の名前から下の名前呼びになった。

下の名前呼び。人それぞれかもしれないがそれは絆が深まった証とも言える。

藤丸立香から下の名前を呼ばれた時、北郷一刀は嬉しいという感情が湧き出た。それは藤丸立香も同じだ。

 

「まだ左慈と于吉との戦いは終わってない。まだ俺に…俺たちに力を貸して欲しい立香」

「もちろんだ一刀」

 

互いに手を交わし、頷く2人であった。2人の間には友情という絆が深まったのは間違いない。

 

「マスターーー!!」

「ご主人様ーー!!」

 

2人の絆が深まったと同時に楊貴妃と桃香が部屋をぶち破って来た。

 

「「わあ」」




読んでくださってありがとうございました。
次回の更新は2週間以内をまた目指します。

次回でも謎の蝋人形の洋館編は終了です。うまくまとめれるように頑張ろう。


751~752
空間を斬る刀。
これに関してはオリジナル要素も含んでいますがちゃんと恋姫シリーズの刀です。
天下統一伝のあの刀を使わせていただいてます。
空間を斬る刀なら左慈の透過能力や距離操作も対応できると思って考えたものです。

北郷一刀は示現流だけでなく体術も習ってます。
そうなってくると示現流は示現流でもあの示現流になりますかね。

左慈になんとか一太刀。
概念礼装や魔術礼装、空間を斬る刀。これらが揃ってやっと届きました。

左慈はチート?
逸話を調べるにほんと何だコレってなります。
まあ、完全無敵ってわけじゃないんですけどね。

まさかの于吉登場。
結果的に藤丸立香と北郷一刀は助かりました。

雷一げ…
不発でしたけどこれは左慈の天下統一伝の技です。いずれちゃんと出せればと思います。
オリジナル要素も含めてますが左慈の存在を削る技としています。そのためも威力も…


753
友情の深まった瞬間って色々とありますよね。
例えば下の名前呼びになる時とか。
王道って良いと思います。
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