Fate/Grand Order 幻想創造大陸 『外史』 三国次元演義   作:ヨツバ

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こんにちは。
FGO水着イベント面白かったです!!
オマケシナリオも良かったです。あとは周回を頑張るのみです。

頑張って水着武則天をお迎えしました!!
水着の彼女もいずれこの物語でも活躍する時がきます。

さて、今回で謎の蠟人形の洋館編は終了になります。
後日談みたいなものです。


計画は順調

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謎の蝋人形の洋館で起きた後日談。

行方不明であった愛紗と月の2人を見つける事は出来た。2人とも怪我はなく、いつも通り業務に戻った。

 

彼女たちの証言によると山菜採りに山に赴いた際に変わった香炉の香りが匂ったと言っていた。そして気付いたら謎の洋館で目が覚めて桃香たちと合流したらしい。

謎の香炉の香りを嗅いでからの記憶が無いとの事だ。謎の香炉によって気を失って運ばれたのか。謎の香炉によって朦朧状態になってフラフラと洋館に入り込んだのかまでは分からない。

分からないが2人が無事であったという事だけで十分だ。

 

次に謎の蠟人形の洋館であるが左慈を退けた後、素直に外に出れた。

外に出たあと洋館を見ると本当に煙のように消えたのだ。恐らく左慈や于吉たちの術によるかもしれない。

答えは全て予想でしかない。それでも全員が無事だったというだけで本当に充分である。

 

「曹洪殿に瓜二つな人に出会った?」

「うん。そうなんだ司馬懿ちゃん」

 

桃香は謎の洋館で出会った曹洪について司馬懿(ライネス)から話を聞いていた。

司馬懿(ライネス)は元々、陳留で曹操や曹洪たちと交流があった。桃香は謎の洋館で出会った曹洪について聞こうと思って相談しているのだ。

 

「曹洪さんは蠟人形を操ってたりしてたんだけど…」

「曹洪殿はそんな事はできないぞ。私の知る限りではな」

「そうなんだ。それとその瓜二つの曹洪さんは偽物だったみたいで倒したら泥だか土くれになっちゃったんだ」

「曹洪殿は泥人形か土人形を作るような術を覚えてないと思うぞ」

 

洋館で出会った曹洪の偽物。

パッと考えただけでも左慈や于吉が用意した偽物と考えるのが妥当だ。

 

「瓜二つの偽物か。これはある意味やっかいだな」

「やっかい?」

「ああ。そっくりな奴がいるってだけで色々と混乱するだろう」

「た、確かに」

 

そっくりな人間が内部に入り込めば内から壊される可能性は大いにある。人間関係を崩し、情報を他国に流し、内部から壊す。

典型的なスパイ行為のようなものだ。

 

「でも、そっくりというだけで会話はしてこなかった。眼も虚ろで生気がなかったかな」

「ふむ。まだ実用段階ではなかったという可能性もあるな」

 

謎の洋館自体が瓜二つな泥人形の実験場だったのかもしれない。

 

「あっ」

「どうした?」

「ユウユウちゃんもあとで気付いたって言ってたけど、その曹洪さんの額に小さな刺青みたいのがあったって」

「一応、見分ける部分はあるのか」

 

見分ける部分があると言っても先ほど言ったように完全に実用段階ではなかったのかもしれない。ただの試作品の可能性もある。

 

「于吉たちが我々の偽物を用意している。攪乱にでも使う可能性がある。実際に曹洪殿に出会った時にギョっとしただろう?」

「うん。した」

「攪乱は人の思考を鈍らせる。相手は此方の偽物を用意していると思ってこれから動いた方がいいかもな」

「そうだね。朱里ちゃんたちと交えて対策するように進めるよ」

 

そう言って桃香は早速、朱里たちと話合いに進んだ。

 

「それにしても泥か土から生まれた人形…人間か。中国に伝わる人類誕生の伝説なんてのがあったな」

 

 

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北郷一刀が抜いた刀は空間を斬る刀であった。諸葛孔明の言った通り確かに宝具級の代物だ。

刀の名は無いが聖剣や魔剣レベルと言っていい。

 

「空間を斬る刀か」

「はい。あの左慈を倒せる可能性のある刀です」

「于吉と同じ仲間である左慈か。情報でしか聞いてないが物理無効に距離操作、瞬間移動…聞くだけで頭が痛くなる相手だ。しかし勝てる可能性の刀か」

 

諸葛孔明は空間を斬る刀を抜こうとしたが抜けなかった。

 

「北郷。これを抜いてみてくれないか」

「あ、はい」

 

北郷一刀は空間を斬る刀を鞘から抜いた。

 

「どうやらその刀は君しか抜けないようだ」

「そうなんですかね」

「私では抜けなかったからね。なんなら試しに他の者にも抜かしてみるといいさ」

 

後で実際に試したところ本当に北郷一刀以外は抜けなかったという結果になっている。

 

「前に言ったが資格ある者しか抜けない。君はその資格があったという事だな」

「資格か。その時、俺は左慈に勝ちたい。立香を守りたいって思ってたくらいだけどな」

「それも資格の1つかもしれんさ」

「そんなもんすかね」

「その刀が君を認めたのだからそんなもんなんだろう」

 

空間を斬る刀は北郷一刀が持つ事になった。彼しか抜けない刀なのだから当然の帰結である。

巨大すぎる力であるゆえに扱いには気を付けねばならない。北郷一刀は藤丸立香と俵藤太を呼んで修練場にて空間を斬る刀の試し振りをした。

 

「やっぱ凄いねその刀」

「おう。正直、怖いくらいだよ」

 

空間を斬る刀は何でも斬れた。岩だろうが木だろうが剣や鎧だって一刀両断だ。

 

「これがチートってやつか」

 

強すぎる力を持つと高揚感が湧くというのが実感できた。そして恐怖もまた実感できてしまう。

 

「注意して使わないとな」

「北郷の言う通りだな。それにその刀は乱戦向けじゃない」

 

俵藤太がちょろっと注意する。

 

「斬撃も飛ばせ、空間を斬る。周囲に味方がいると危なくてまともに刀を振れんな」

「あー…そうですね俵さん」

 

強すぎる力とは何か枷が1つくらいあるものだ。

今持っている空間を斬る刀は任意で相手を斬る斬らないなんて機能はない。

 

「一瞬、俺も愛紗たちと戦えるなんて思ったけど…こんなん戦場で振ったら逆に味方を斬ってしまうか」

「そうでなくとも愛紗さんたちは一刀を戦場に出さないと思うけどね」

 

北郷一刀は桃香と同じで蜀の頂点だ。王を簡単に戦場の前線に出すわけがない。

 

「その刀はいざという時に使うといい」

「そうする」

「それと…その刀を間違っても落とすなよ」

 

空間を斬る刀を落とすなという注意。

 

「試しに地面に突き刺してみるといい」

 

刀を地面に刺していくとスルスルと突き刺さっていく。

 

「あ、そういう事か」

 

空間を斬る刀は物理的に全て切断でき、突き刺す事が出来る。間違って地面に落とした場合、刀は延々に下へと落ちていく。

 

「色々と探すと注意する事があるな」

「だから鞘にガッチリ入っているというのも頷ける」

 

もしかしたら空間を斬る刀は星のマントルまで到達するかもしれない。

 

「空間…次元すら斬れるならこれで元の世界や時を超えたりできんのかな」

「可能性はあるね。でも」

「でも?」

「その刀で斬ると空間の裂け目が出来るのは確認できたけど。その裂け目に入れる勇気ある?」

「………………………」

 

長い沈黙であった。

空間転移や時超えの可能性はあるだけだ。空間を斬る刀だけでは危険すぎる。

 

「魔術を使ってどうにか」

「カルデアの施設でソレを解析したらいけるかも」

「カルデアか。本当に行ってみたいな」

 

世界中の英雄、偉人たちがいる施設。誰もが訪れてみたい場所かもしれない。

楽しみのような、何処か怖いような場所でもある。

 

「ま、この刀は結局のところ左慈との戦いでしか抜けないかな」

 

左慈との決着。いずれ北郷一刀は彼の八つ当たりのような因縁を断ち切れねばならない。

 

 

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やけ食い。

ストレスによるイライラや怒りの解消を食事に求め、がつがつと手当たり次第に食べてしまう状態だ。

食べる物は自分の好きな物でも美味しければ手あたり次第なんでもいい。

左慈は酒5斗を飲み、羊肉を1頭分を平らげた。

 

「よく食べますね。ジンギスカンは美味しいですよね」

「これでも食い足らん」

「さて、説教の続きですが…」

 

左慈はとても嫌な顔をした。

 

「あの技は貴方の存在を削るもので」

「もういい。聞き飽きた」

「貴方を心配してるからこそですよ」

「余分すぎる説教は相手を不快にするだけだ。心配してるとか貴方を思ってとか…ウザいだけだ」

 

于吉は黙った。

 

「分かりました。もう言いません。ですが私は貴方を本当に心配しているのは本当です。貴方が好きですから」

 

ノーコメントの左慈。

 

「さて、北郷一刀を殺したい気持ちですが抑えてください」

「…分かった。計画はもうそこまで進んでいるんだな」

「はい。反董卓連合時であればまだ殺しても別の計画を進めましたが今の計画は変更できないとこまで進んでますから」

 

舌打ちをする左慈。最近なんだか舌打ちが多くなってきたと自分でも思うようになった。

 

「計画が進めば北郷一刀は勝手に消滅します」

「俺自らの手で殺したかったがな」

「別の外史の北郷一刀を殺してください」

「出来ればこの外史の北郷一刀を殺したいんだがな」

 

左慈は一太刀入れられた痛みを思い出す。

 

「この外史の北郷一刀を殺せばこの苛つきを無くせそうなんだ」

(ああ…そこまで想っているなんて。この外史の北郷一刀が羨ましい)

「今、お前から歪んだ感情を感じたぞ。元々、歪んでいるが」

「気のせいですよ」

 

何気ない顔の于吉。

 

「計画の方は順調です。カルデアのマスターと北郷一刀は我らの計画に気付いていませんね。英霊たちや三国の武将共も」

「計画というか策というか術というか…いや、呪いか」

「そうですね。2人にかかった呪いは誰も気付かない」

 

誰も気付かない北郷一刀と藤丸立香にかけられた呪いというものがある。それは于吉と左慈しか知らない。貂蝉や卑弥呼でさえ気付いていない。

 

「気付いた時にはもう遅い段階ですからね」

 

意味深な笑いをする。

 

「その計画を早める為に出来る事は?」

「八傑衆とかを仕向けましたけど失敗しましたからね。ま、三国のうち一国でも潰せれば御の字だったんですけどね」

 

八傑衆を刺客として放ったが全て失敗したのである。

 

「ま、1人だけ生き残ってますけど。彼には待機してもらってます。恐らくこれから起こるであろう魏と呉の戦の後に動いてもらう予定ですから」

 

八傑衆の生き残りにはまだ役目がある。

魏と呉の戦が起こったとして、于吉の予想通りの結果となった場合に八傑衆の生き残りに動いてもらう事になっている。

 

「お前の予想が外れた場合は?」

「その時は決戦時の戦力として動いてもらうだけです」

「決戦か…五胡の奴らは早く中原に攻めたいと言っていたな」

「五胡の奴らというか五胡の王ですけどね」

 

于吉が集めた戦力は強力となっている。それこそ魑魅魍魎レベル。

 

「決戦は赤壁の後か」

「はい。しかし赤壁の戦いも結果次第では介入します」

「そのための鬼どもだったな」

 

外史の流れを複数知っている于吉は基本的な結果を元に計画を進めている。

 

「呉のルートであれば介入しません。蜀のルートであれば鬼を介入します」

「どっちもさっさと鬼と五胡をまとめて介入すれば早いと思うがな」

「私もそれを考えたのですが…この外史で蜀ルートから呉ルートに変化したという結果が欲しいんですよ」

 

決まった歴史・運命が変化するという結果が欲しい于吉。

 

「決まった歴史とは必ず決まった結果にしようと修正力が働きます。その為に私は色々と頑張ってますからね」

「女神が完全に力を取り戻せば呉でも蜀でもないルートの外史になるがな」

「その女神も今は休暇と言って外に出てますからね」

「神殿で大人してろあの女神め」

 

ガブリと焼いた羊肉を喰らい、酒を流し込む。

 

「本命の計画が順調ならいい。他の計画は?」

「準備はしてます。ただ使わなかったら使わないままですよ。先ほど言った八傑衆の生き残りも場合によっては動きませんし」

「時期的に…これから起こるのは先ほど言った魏と呉の戦争。あとは蜀と南蛮か」

「ですね。魏と呉の戦に関しては介入するかどうか考えましたがやっぱ介入します。この外史が蜀ルートに寄ってるとあの状況が起きませんから」

 

于吉の言う「あの状況」とは孫策の暗殺の事だ。

 

「なので私がちょちょいと彼を唆しました」

「ああ…あいつ。誰だっけ?」

「モブみたいな存在なので思い出す必要ないですよ」

 

魏と呉の戦では少しだけ于吉の介入が起きている。

 

「それと蜀と南蛮の方ですけど…そっちは私なにもしてません。だってあの女神が動いているようですし」

「何してんだあの女神」

 

どっちにしろ三国の戦力が減らせれば御の字と思う事にした左慈。

 

「決戦時が楽しみですね」

「決戦で全て終わればいいがな」




読んでくださってありがとうございました。
次回の更新はまた2週間以内を考えております。

次はやっと魏と呉の戦の話に繋がっていきます。
ついに三国の戦いが始まるとこまできたな~って思います。


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後日談。かんたんに纏めた内容です。

曹洪にそっくりな泥人形。
額に謎の刺青。生気の無い目。
まあ、これだけあれば天下統一伝のアレと分かっちゃいますね。


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空間を斬る刀。
この物語の北郷一刀の切り札となりました。
何でも斬れるという事は落とすと無限に落ちていきます。こんな設定ってネタとしてあったような気がします。


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実は藤丸立香と北郷一刀に呪いが掛かってます。
前にも藤丸立香に何か術式がかけられているようなニュアンスがあったと思いますがソレです。
どんな呪いかは内緒です。しかし誰も気付かないと北郷一刀は消えて、藤丸立香は自分が自分でなくなります。

女神様は南蛮へ赴いてます。



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