Fate/Grand Order 幻想創造大陸 『外史』 三国次元演義   作:ヨツバ

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こんにちは。
FGO水着イベント周回頑張り中です。

さて、ワルキューレ3人のうち1人を選ぶのはほんとに悩みましたね。
あれは誰選んでもあとから「やっぱり…」なんて思っちゃうと思います。
そんな私はヒルドを選びました。

此方の物語はついに魏と呉の戦が始まっていきます。しかしちょっと寄り道します。
では物語本編をどうぞ。


戦が始まっていく

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修練場にて気合の入った声が入った。

 

「はぁぁぁぁぁー!!」

 

気合声の正体は桃香である。

 

「甘い。もっと腰を入れて打ち込んでこい」

「は、はい!!」

 

桃香の剣の修練に付き合っているのは翠である。

彼女が剣の修練とは珍しく思われるかもしれない。実際に剣の修練をしようと思い立ったのは蠟人形の洋館での事件が切っ掛けだ。

剣を持って戦ったつもりが楊貴妃に守られていただけであった。蜀の王として剣を振るう事はなくてもいかもしれないが緊急時にはそうではないかもしれない。

身を守る為には最低限、剣の心得は必要と蠟人形の洋館で分からされたのである。戦うのは今でも抵抗があるがそれでも自分の手で剣を振るわなければならない時があるかもしれない。

そう思ったが吉日、桃香は翠に頼み込んだのである。

 

「でぇーい!!」

「お、なんか聞こえてくると思ったら」

 

誰か試合でもしているのかと来てみれば城の一角で翠と桃香が打ち合っているのを見に来たのは北郷一刀と猪々子である。

 

「あ、ご主人様、猪々子」

「これ、どうしたの」

「桃香様が姉さんに剣の稽古を付けて欲しいとお願いしてきたんです」

 

状況を説明してくれたのは鶸と蒼である。

 

「剣の稽古…これが?」

「お姉ちゃんも最初は蜀の王として自覚が出てきたって喜んでたんだけど」

「はい……」

 

どこか戸惑うような蒼たちの様子に改めて稽古の様子を見る。

 

「せやぁー!!」

「んー…」

 

翠が桃香の打ち込みをあっさりといなすのは当たり前とはいえ、翠は桃香の攻撃を持て余しているように見えた。

 

「んー」

「ま、まだまだー!!」

「てい」

 

やがて翠は槍を逆に持ち帰ると剣を構えた桃香の脇腹を石突きでちょいと突いてみせる。

 

「ひぁっ!?」

「ほい」

「ひゃあん!?」

 

何処か扇情的な声を出す桃香。聞いていて気まずく感じてしまう。

 

「え、ええっと。俺、見ていていいやつ?」

「どうなんでしょう」

「なるほどなあ。アニキの趣味はああいうのか」

「そっかー。じゃあ蒼も今度ああいう声でおねだりしよっと」

「いや、好きとかそういうんじゃなくてだな」

 

何故か北郷一刀の性的趣向の話になっていた。

 

「んー。てい」

「ひゃあああん!?」

 

北郷一刀たちが話している間も翠は何か悩んだ様子で桃香の脇腹やお腹をちょいちょいと突いてみせた。そして何とも言えない声を出すという繰り返し。

 

「はぁ、はぁ、はぁぁ」

「……まあいいや。ちょっと休憩にしようぜ」

「あ、うん…ふぇっ、ご主人様!?」

「お、お疲れさま桃香。剣の稽古をしているんだって?」

 

まさか先ほどの修練を見られていたかと思うと少しだけ恥ずかしくなる。

 

「え、あ…うん。今までも少しずつはやってたんだけどね。その…もっとしっかりやろうと思って。それより、ご主人様。ずっと見てたの?」

「そ、それはだな」

 

桃香も、あんな声を出していた自覚はあった。正直に言うと聞いていた北郷一刀も気まずい。

 

「桃香さまの声でドキドキしてたよー。ね、ご主人様」

「ちょっと蒼!?」

「ご、ご主人様!?」

「いや、稽古も大変だなって思ってただけでな!!」

 

北郷一刀にそういうやましい気持ちはない。

 

「どういうやましい?」

「蒼は人の心を読むんじゃない!!」

「っていうかアニキがスケベなのは今に始まったことじゃないだろ」

「それはそう…だけど。あぅぅ」

 

スケベなのが否定されなくて少しだけショックを受けるが実際には自覚はある。男はスケベなのだ。

 

「まあ、ご主人様がスケベなのはともかく、剣術の1つくらい身に着けても損はないしな」

「だ、だよな」

「あー。誤魔化した」

 

もう誤魔化すしかない。

 

「それで翠。桃香の才能はどんな感じ?」

「んー。ないな」

「えええええ…」

 

まさかの剣の才能なし発言。

 

「だろうなー」

「ご主人様までひどーい!!」

「そもそも剣でいいのか。槍とか弓じゃなくて」

 

身も蓋もない言い方をしてしまうと武器というのはリーチが長い方が強い。武器を振るう持ち主によって変化するかもしれないが一般的には遠距離の武器が強いのだ。

剣よりも槍の方が有利である。もっと言えば槍よりも飛び道具である弓矢のほうが有利である。

なにせ敵が攻撃出来ない距離から攻撃出来るからである。

実際に愛紗や 馬家の面々も普段使いは長柄の武器である。手っ取り早く戦えるようにするなら剣よりも槍や弓の方が効率的なのだ。

 

「そこは護身用だしなぁ。敵陣に突っ込んで暴れるだけなら槍の方がいいけど、何かあった時でも剣なら腰に掲げてるだろうしな」

「なるほど、そういう」

 

確かに普段歩き回る時に槍は持ち歩かない。何事も目的や使い方次第である。

 

「とはいえ、才能云々を差し引いても何か違うんだよな桃香様の剣の使い方」

「さっきから、桃香の剣を受け流す度に悩んでたやつ?」

「ああ、声に出てたか」

 

翠は桃香の剣を受けて何かを感じた。それが何かパッと思いつかない。

 

「気合が入っていないとかですか?」

「それもあるんだけど…んー」

「構えがなってないとか?」

「それも見りゃ分かるだろ」

「うぅ…自覚はあるけど、みんなひどくない?」

 

自分でも剣を扱えてないとは知っていたがこうもズドンとストレートに言われてショックを少し受ける。

 

「そうじゃなくってさ。なんか足りてないっていうか…どういえば良いんだ?」

「お姉ちゃんも分かんないのに、蒼たちに分かるわけないよ」

 

翠のニュアンスだと技術的な問題ではない。

 

「とりあえず基礎からやり直した方がいいと思うから、あたしよりも白蓮や楼杏に教わった方が良いかもな。麗羽でもいいだろうけど」

「えええ…それって翠ちゃんじゃ教えられないってこと?」

「白蓮たちはもっときちんとした剣の使い方を習ってるだろ。たぶん桃香様はそういう方が様になるよ。あたしのは所詮、自己流だしな」

 

確かに麗羽たちのは朝廷仕込みの正統派な剣術を学んでいる。

桃香は剣の才能を発揮した我流を求めるよりも既に完成された剣術を学んだ方が良いという事である。

 

「だったら、あたいが教えてやろうか?」

「いや…猪々子はそういうの一番向いていないヤツだからな?」

「なんだと。そんなもんやってみないと分かんないだろうが」

「分かるから言ってるんだよ。お前の剣とかクセの塊みたいなもんだろ」

「あはは。そんなに褒めるなって」

「褒めてないっつの」

 

猪々子の戦闘スタイルは身長よりも大きな剣を力任せに振り回す自己流だ。桃香と一番遠いところにある戦闘スタイルである。

 

「まあ、麗羽はともかく白蓮は今は新野だしな」

 

楼杏も南の調査に出ており、教えてもらいやすい順番から考えると麗羽は最終手段である。

もしかしたら麗羽が教え上手という可能性は否定できないが。

 

「なら藤丸さんの仲間の誰かから教えてもらうとか」

「立香たちのか。確かに剣を扱う人たちはいるけど…」

 

剣を扱う英霊たち。

セイバークラスならば蘭陵王。クラス関係なく剣を扱っているのならば項羽の四刀流、始皇帝の水銀の剣、呂布奉先の大剣、俵藤太の剣術。

 

「どの人たちも桃香の剣には合わない気がする」

「蘭陵王さんの剣舞とか良いなーっと思ってたり」

「「「無理だな」」」

「酷くない!?」

 

桃香が蘭陵王のように剣を振るうのが想像できなかった。

 

「でも蘭陵王の奴ならあたしより教えるのは上手そうではあるな」

 

蘭陵王の視点から桃香に剣の基本を教える事は出来るかもしれない。

 

「試しに頼むだけ頼んでみるともいいかもな」

「そっか。なら頼んでみようかな」

 

話がまとまったと同時に緊急そうな声が響いた。

 

「ご主人様、大変です!!」

 

桃香の剣の話を「ああでもないこうでもない」と話しているところに息を切らせて走って来たのは雛里であった。

 

「どうかしたの雛里ちゃん?」

「桃香様もすいません、一緒に来ていただけますか?」

「何か非常事態?」

「いえ、蒲公英さんが」

「あいつ、今度は何やったんだ?」

 

雛里について庭へと向かう。すると藤丸立香と蘭陵王がいた。

 

「立香、蘭陵王。何があったんだ?」

「あ、一刀。見れば早い」

 

百聞は一見に如かず。

 

「ぐぬぬ…蒲公英め」

 

案内されて庭に向かうと焔耶が落とし穴から助け出されている所であった。そして全てを理解。

 

「ああ……またやられたのか焔耶」

「うるさい」

「大丈夫?」

「あ、ありがとうございます桃香様。この魏延、あんな奴の落とし穴に落ちたくらいでしてやる怪我なんてありません!!」

 

実際に怪我はなく、元気である。

 

「なら助けなくても良かった?」

 

鈴々が一言。

 

「いや、そういうわけじゃないけどな」

 

脇から見ると落とし穴は思った以上に深い。ちょうど焔耶1人では登り切れないギリギリの大きさと深さだ。

ここまで見切って穴を掘ったとなると蒲公英はなかなか計算が出来るのかもしれない。

 

「うーん」

 

ここで悩むは朱里。

 

「どうかした朱里?」

「いえ。これを1人で掘るのは大変じゃなかったのかなと。誰か共犯者がいるんでしょうか」

 

頑張れば1人で掘れるかもしれないが普通に考えれば複数で掘ったと考える方が妥当だ。

 

「そうだなぁ。まあ、それはもうすぐに分かると思うけど」

「はーなーせー!!」

「お、一刀の言う通りになった。千里眼持ち?」

「ふっ、ただの直感だ」

 

そんな話をしているとやがて庭の向こうから犯人たちの声が聞こえてきた。

 

「ご主人様ー。蒲公英、捕まえてきたぞー」

「あと、この2人も一緒にいたので参考人として連れてきたのですが」

「うう…」

「ご主人様ぁ…」

 

電々と雷々であった。

彼女たちが手伝ったからこそ穴掘りも効率よく進められたのである。

 

「桃香様。雷々たち、何か悪い事しちゃった?」

 

電々たちは悪い事をした自覚は無い。単純に遊び感覚で誘われただけだからかもしれない。

 

「たんぽぽ、悪く無いからね。悪いのは焔耶なんだから!!」

「いや、明らかにお前が悪いだろう!!」

 

まずは何があったのかが大事だ。蘭陵王は2人の間に入って落ち着かせる。

 

「とりあえず、事情をお聞かせください」

「お、おう」

 

焔耶と蒲公英の2人から事情を聞く。どっちも言っている事が「自分は悪くない」だから状況を整理してまとめていく。

 

「そ、それはなんとも」

 

そうして話し終えた2人の話を纏めると正直びっくりするほどどうでもいい内容であった。

 

「たんぽぽ悪くないもん。この件に限って全面的に焔耶が悪いよ」

「なんだと、あれはお前が前にワタシのことを…!!」

「それを言うなら、このあいだ焔耶、たんぽぽの餃子取ったでしょ。アレのせいだし!!」

「あれはお前がずっと残してるからだ」

「最後のひと口を置いといただけだよ!!」

「なら言わせてもらうけどな。その前にお前がワタシの報告書を!!」

 

どんどんと悪口のぶつけ合いになっていく。そして今回の話とどんどん逸れていく。

 

「く、くだらない…」

「「くだらなくない!!」」

 

お互いの罪状はどんどん遡っている。どうでもいい事ばかり言って原因は何処まで行っても出てきそうにない。

結局、売り言葉に買い言葉やおかずを取った取らないの騒ぎから争いがエスカレートして最終的に焔耶が落とし穴に落ちる羽目になったようである。

 

「で、どうする桃香?」

「どうするって言われても…」

 

どうでもよい事であったので桃香も何を言えばいいかまとまっていない。全員とも「勝手にやってくれ。でも周囲に迷惑かけるな」と思っている。

 

「でも放っておいたらまた何かやらかすだろ。オシオキっての1つでもしといた方がいいぞ」

「そうだなぁ。落とし穴は元に戻してもらうとして…」

 

取り合えず掘った穴は埋めてもらう。そのままにしていたら誰かが間違って落下してしまうからだ。

穴は深いので落ちたら怪我をする可能性は高い。よく焔耶は無事だったものである。

 

「それは焔耶がやればいいよ」

「お前がやるに決まってるだろ!!」

「たんぽぽは掘ったでしょ!!」

「誰も掘れなんて言ってないだろぉ!!」

「お前らが2人でやるんだ」

「「ぶーぶー」」

 

2人とも仲が良いのか悪いのか。取り合えず今回の事件は2人の仲の悪さから始まったものだ。

 

「まあ、ともあれ将の不仲は全体の指揮に影響しますよ」

「蘭陵王さんの言う通りですね…桃香様この件は私が預かっても構いませんか?」

「何かあるの朱里ちゃん」

「はい実は…」

 

朱里がいま頭を悩ませている事を話そうとした時に今度こそ緊急性を含んだ声が響いた。

 

「桃香様、ご主人様!!」

「紫苑さんどうしたの?」

「間者から緊急の情報が入りました」

「なになに?」

「魏と呉の戦がついに始まったそうです」

 

超ド級の情報であった。

 

 

758

 

 

魏と呉と蜀は三つ巴のにらみ合いで緊張状態であった。しかしその均衡がついに崩れた。

魏と呉の戦争がついに始まったのだ。この情報を受けて蜀の面々は緊急会議が始まった。現段階で蜀はどう動くべきか慎重に決めねばならない。

重要な会議であるがそこの場に藤丸立香たちカルデアは居ない。

 

「こればかりは我らが踏みこむ領分ではないですからね」

 

蘭陵王はお茶を淹れていく。

 

「どの時代の人間どもは血を流す…か。いや異世界か」

「それが戦乱の世である。どの世界、どの時代も変わらずか」

「項羽様…」

「む…我は何も気にしていない。この大陸の事はこの大陸の人間が決める事ゆえ」

 

蘭陵王の淹れた茶を口に含む藤丸立香。

 

「ついに始まったか魏と呉の戦。う~ん朕としては魏の方が上手かのう」

 

始皇帝も茶を飲む。

 

今この場にいるのは中々な面々であった。

 

「朕が統治していた時は三国時代なんて到来しなかったゆえ異世界とはいえ、三国の戦いがどうなるか気になるところだのう」

 

桃園ブラザーズなる者たちが居たには居た。

 

「しかし戦が始まるのが遅かったな。朕ならばもっと早く仕掛けたのだが」

「アンタの国とこの世界の三国を比べない。特にあんな鋼鉄になったアンタと」

「天女の言う通りか。会稽零式もおったし」

 

ジーっと項羽を見る始皇帝。

宝貝や哪吒を解析し、オーバーテクノロジーを手にした始皇帝。産業革命を世界中のどの国よりも興した秦の躍進は大きかったのだ。

この異世界の三国では妖術が少しあるようだが革新的なものは未だ存在していない。

 

「一刀たちはどう動くのかな」

「普通に静観だろうな。二国の戦を警戒しつつ、南方の問題を解決するだろう」

「漁夫の利を狙うとかは…」

「桃香の性格上しないのではないか。たぶん臣下たちは進言するかもしれんが」

 

始皇帝は曹操の性格を知っているので、もしも蜀が魏と呉の戦に横やりを入れてきたら曹操の怒りを買う事になると理解していた。

 

(この世界の曹操は好敵手に対して真剣に戦いたいという欲を感じたからのう。韓信ほどではないがあやつも戦いを求めてる者の1人だな)

 

この世界の曹操が始皇帝の知る韓信と同じと言われたら全力で否定する。

 

「ま、桃香の決定次第だのう」

「魏と呉の戦いか」

 

藤丸立香は魏と呉の面々を思い出す。

どちらも関りがある国だ。そして関わりのある面々だ。気にならないわけがない。

どちらも気になるが心情的には呉の面々が気になるところである。

 

「どっちが勝つかのう。どう思う項羽よ?」

「……」

「あ、やっぱよい。お主の未来演算で答えられてもつまらんし」

「項羽様に聞いといて答えるなとか不敬よ」

「お主こそ朕に対してその言い方は不敬だぞー」

 

お互いに指さす始皇帝と虞美人。

 

「指導者よ」

「何かな項羽?」

「呉に行くべきだ。我が未来演算よりそう結果が出た」

 

項羽が未来演算により得た未来により藤丸立香が呉に行くべきと結果が出た。

 

「どうして?」

「指導者が呉に行くべきと未来演算によって導かれたのだ」

「分かった」

 

項羽の判断に従う藤丸立香。

 

「呉に行くべきメンバーを伝えておくぞ指導者よ」

 

 

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項羽の未来演算の結果により藤丸立香たちが呉に行く事になった。

 

「おい立香」

「炎蓮さん」

 

情報を聞きつけるのが早いのか炎蓮がすぐさま藤丸立香の元に来た。

なんとなくだが彼女が来るのではないかと予想していたのだ。

 

「呉に行くんだってな」

「うん。項羽から呉に行くべきだと言われたからね」

 

呉ですべき事があるという事だ。

 

(項羽からは雪蓮に会うべきだと言っていた。すればやる事も分かるって言っていたけど)

 

何をすべきは言われていない。雪蓮に会うべきだけと言っていたのだ。

更に呉に向かう道順までも書いて渡してくれている。

 

「ついに雪蓮たちは曹操と事を構えたようだ」

「知ってる」

「なら話が早い。呉と魏の戦の結果を持ち帰ってくれ。いや、結果だけなら分かる…雪蓮たちがどうなったかを詳しく持ち帰って来てくれ」

 

炎蓮にとって魏と呉の戦争は無視できないものだ。

 

「炎蓮さんは行かないの?」

 

項羽から伝えられたメンバーに炎蓮の名は無かった。

 

「俺様はもう天下統一の戦いから降りた身だ。今さら呉に戻るつもりはねえ。今の呉をまわすのは雪蓮たちだからな」

 

そんな事を言う炎蓮だが実際は心配なのかもしれない。そんな事を言うと「五月蠅い」とか言って誤魔化しそうだ。

 

「分かった。必ず情報を持って帰るよ」

「頼むぜ立香」

 

藤丸立香の他に呉へと向かうメンバーは荊軻、燕青、李書文(殺)。そして張三姉妹。

 

「呉に行くんだよね。お姉ちゃんそろそろ蜀以外の外に行きたいな~って」

「そうね。ちぃたちの名声もそろそろ広めないとね」

「魏と呉の戦に加わるわけじゃないんでしょ。ならそろそろ蜀以外にも範囲を広げてもいいと思うわ」

 

張三姉妹もまさかのノリノリであった。

魏と呉の戦に参戦しないという部分が大事かもしれない。

 

(項羽も何故、彼女たちをメンバーに…やっぱ何かあるのかな)

 

彼女たちが呉へ行くメンバーになったのも何か役割があるのかもしれない。

 

「おーい立香」

「何かな一刀。それと朱里さんも」

 

既に藤丸立香は北郷一刀たちに呉へと向かうと伝え済みだ。その件に関しても了承されている。

 

「ちょっとな。呉へと向かうルートを教えて欲しいんだ」

「向かうルート?」

 

項羽に指示されたルートを教えると「なるほど」と頷く北郷一刀と朱里。

 

「この道だとこの森を通りますね」

「その森に何かあるの朱里ちゃん?」

 

ちょっと申し訳ない顔をする朱里。

 

「もしかして蒲公英と焔耶の落とし穴事件で言いかけた事かな」

「あ、そっちは違います。いえ、そっちも不可解な事件なんですけど件の2人に行ってもらいましたので」

 

蜀の南方で起きている不可解な事件。調査の為に桔梗と楼杏が出向いているが応援として蒲公英と焔耶も向かったのだ。

 

「向かったというか向かわされただな」

 

2人一緒に行く事に対して「「えええええええ!?」」なんて叫んだらしい。

 

「実はこの森でも不可解な事件が出てるんです」

「どんな?」

「物の怪が出るらしいんです」




読んでくださってありがとうございました。
次回の更新は2週間以内をまた目指します。


魏と呉の戦の話の前に寄り道。
『物の怪が現れる森編』です。

一方、南方の話はまた今度です。



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蜀ルートであった原作の話ですね。
桃香も少しは戦えるように(自分自身は守れるように)になろうとしてます。
この話では彼女は戦えるようになっていく予定です。

英霊の中で桃香に剣を教えるとしたら…誰だろう。意外に悩みます。

焔耶と蒲公英の悪友コンビ。
この2人のコンビが好きです。(南方で活躍します)

急展開な情報。魏と呉の戦。


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藤丸立香たちは魏と呉の戦には参戦しません。
異変が起きれば参戦します。

公式でぐっちゃんパイセンと項羽の話をもっと読みたいです。
(ブラックコーヒー飲みながら)

始皇帝の活躍ももっと見たいですね。
そして徐福ちゃんとの絡みも!! マイルームの始皇帝に対する台詞が面白かった。

そんでもって項羽の未来演算によって藤丸立香たちが呉に行く事になりました。


759
いつものメンバー?で呉に行きます。
そして何故か張三姉妹も。(そろそろ彼女たちを出したいというのもありました)

寄り道の話…『物の怪が現れる森編』が始まります。
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