Fate/Grand Order 幻想創造大陸 『外史』 三国次元演義   作:ヨツバ

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こんにちは。
FGOの新イベントは「ぐだぐだ」!!
今回のぐだぐだは邪馬台国で茶の湯バトル…もう意味が分かりません。
ですが楽しみに待ちます!!


此方の物語ですが感想でもう分かってしまっている読者様たちが多いですね。
予想通りなので普通に「やっぱり」と思いながらお読みだくさい。


物の怪の正体

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カルデアの張角と異世界の張角(天和)が出会う。

 

「儂の名は張角じゃ。ただの道士のな」

「私は数え役萬☆姉妹の長女の張角でーす」

 

同じ名前同士。

藤丸立香が取り合えず天和には張角が藤丸立香の仲間だと簡単に説明。張角にはこの異世界の状況を説明。

 

「へえ。私と同じ名前の仲間がいたんだ」

「大体理解したぞマスター。しかし儂ってば異世界では美少女になってるんじゃの~」

 

本当ならば詳しく異世界の状況を説明したいが今はゆっくりと説明できないため、簡単な説明しかできない。

 

「それにしてもオレたちが幻覚に惑わされてたなんて」

 

張角が藤丸立香たちを見つけた時の状況はなにも無い場所で戦っていたとの事。

藤丸立香たち3人は幻覚という怪物たちと戦っていたのである。

 

「幻覚に…」

 

斗詩はため息を吐きながら己を恥じる。幻覚に惑わされ操り人形のような事になっていたのであれば武人として恥である。

 

「でも張角さんのおかげで助かりました」

 

張角が出した符水によって幻覚は解けた。確かにゾロゾロといた怪物たちは消えたのだ。

 

「何で幻覚にかかっていたのでしょうか。張角さんは分かりますか?」

「いや、儂も幻覚の原因までは分からぬな」

 

実は張角は気が付けば森の中に佇んでいたとの事だ。周囲を確認するために歩き出したところ藤丸立香たちを発見したのである。

 

(いきなりこの異世界にレイシフトしていたと?)

(うむ。そしてマスターを発見し、異世界の儂が美少女になっていたという件)

 

面白そうに天和を見る張角。

 

「お爺ちゃんよろしくね~」

「ほっほっほ、お爺ちゃんか。孫が出来たみたいじゃのぉ」

 

デレとした顔をする張角。

 

「ところでもしや張梁と張宝もいたりするのかのう」

「うんいるよ。私の自慢の妹たちだよ。よく私の妹たちの名前を知ってるね」

(弟たちが妹になっていた件ってやつじゃのう)

 

更に妹たちも美少女である。

急遽、孫が3人出来た件。と、勝手に思ってる張角。

その様子を見て藤丸立香はフランケンシュタインにデレデレなジェームズ・モリアーティを思い浮かべた。

 

「なんと、歌で大陸を制覇すると」

「うん。ただ最初はちょーっと失敗しちゃったけど今度は絶対に制覇するの」

 

本人たちの意図した事とは違って起きた黄巾の乱を「ちょーっと」という言葉で片付けるのは如何なものだ。

 

(こっちの儂はどんな事をしていたのか気になるのう。しかし…)

 

色々と聞きたいが今は不可思議な森での出来事をどうにかせねばならない。

 

「ふむ。そちらさんのお嬢さんと色々と話しがしたいが今はこの森を抜けださねばならんな」

「荊軻たちも実はこの森にいるんだ。でも逸れてしまって」

「そうなのか。では探し出さねばならんのう」

 

探さないといけないが幻覚の森というべき場所で人探しは困難を極める。

最初に幻覚の原因は何か見つけ出さないといけないかもしれない。

 

「この森で現れていた怪物は幻覚…だから目撃者の証言が様々だったのか」

 

怪物が大きな人食い虎だったり、熊だったりと人それそれだったのに納得。人によって見た怪物は幻覚によって生み出された己のイメージなのだ。

藤丸立香たちが幻覚で見ていた怪物が張角の人相書だったのはたまたま事前にその話が出ていたからだ。

記憶に新しい怪物のイメージが張角の人相書だったからである。

 

「怪物の正体が自分が生み出した幻覚だったと分かってもやっぱり幻覚にかかってしまった原因だ」

「そうですね。なぜ幻覚を見てしまうのか」

 

幻覚を見てしまう理由。

魔術的なモノにかかっていたわけではない。張角の見立てでは薬でも摂取したかのようなものだという事だ。しかし3人は変な物を口にしたわけではない。

この森に入ってから変わった事がないかと考える。

動物は見かけない。しかし鳥の鳴き声は聞こえた。甘い果実のような匂いがした。気付いた事はこの3点である。

 

「鳥の鳴き声とはどんな?」

 

鳥の鳴き声が聞こえた天和は鳴きまねをする。

 

「むう…それはもしや鸚哥かのう?」

 

 

769

 

 

「あらよっと!!」

 

掛け声と共に燕青は怪物たちを叩き潰していく。

当初はたった1体だけかと思えば後からどんどんと出てくる。倒せば怪物が現れ、また倒せば現れるという無限のループである。

 

「もーっ、こいつら何体森に潜んでんのよ!?」

 

地和の喚きに心の中で首を縦に振る燕青。強さは見た目の割に大したことないが数が

多すぎるので面倒すぎるのだ。

脅威ではないが何処か違和感があるとも感じ取っている。倒したと確認しているのに倒した実感が湧かないのだ。自分でも矛盾した事を思っている燕青だが、そんな感想をしか抱けなかったのである。

 

「キリねえなぁ」

「ほんとよ。弱すぎるから全然大丈夫だけどさ」

「アンタは戦ってねえだろ」

 

地和の役割は燕青の応援。

最初は怪物の見た目と多さに怖がっていたが燕青の強さによって徐々に強きになってきたのだ。

仲間に強い護衛がいるという事は戦えない者にとってとても安心できるというものだ。

 

「まあ、見た感じあいつは弱そうだからちぃの妖術でも倒せそうかなって思ったけど」

「そういや妖術が少し使えるんだったな」

「でも歌の方に伸ばしちゃってるけどね」

 

地和と言わず、張三姉妹の妖術は歌や芸を伸ばす為に会得している。

 

「確かにアンタらの歌や芸は妖術の応用ですげえのは認める」

 

彼女たちのライブではよく楽しんでるからの言葉だ。

 

「……ねえ燕青」

「なんだ?」

「いつ着替えたのよ。てか脱いだ?」

「何言ってんだ」

 

地和の目には燕青の服が変わっているのに今気付いた。

三頭身の姿である彼の最初は第一再臨の姿であった。しかし今は第二再臨の姿だ。

 

「脱いでねえよ。そういう地和こそいつ着替えたんだよ。ライブの衣装じゃねえか」

「らいぶって言葉は分からないけど…みんなの前で着る衣装って事よね。そんなの着てるわけないじゃない。こんな状況で着替えるとか馬鹿のする事でしょ」

「「ん?」」

 

ここで2人の認識に違和感を覚える。

 

「さっきから小さくなったとか顔がのぼーんとしたとか言ってたけど冗談じゃなかったのか?」

「ちぃが嘘を言うはずないじゃない」

「……今のオレってどう見えてんだ?」

「だから三頭身くらいになってて、顔が人形みたいになってて、鍛え上げられた身体も寸動みたいになってる」

「なんか4月1日を思い出すな」

 

1年に一回くる謎のイベントを思い出すのであった。

 

「で、オレにはライブの衣装を着てる地和が見えてるぞ」

「いつもの普段着なんだけど」

 

2人して「うう~ん?」と唸ってから予想した答えが出てくる。

 

「もしかしてちぃたちって幻覚でもかけられてる?」

「かもなぁ」

 

ついに完全な答えに辿り着いた2人。そして気付けば怪物たちの姿も消えていた。

 

「あの怪物たちも幻だったな」

 

倒したのに倒した感覚が無い不思議な違和感を感じていた答えを理解。ただなにも無い空間に突きや蹴りを繰り出していただけであったのだ。

彼は1人舞踊をしていただけであった。

 

「いつ幻覚にかかったんだオレら?」

 

気が付けば幻覚にかかっている燕青たち。そして気になるのがどれほどまで強く幻覚にかかっているかだ。

現段階であればお互いの姿が変わっている状態まで幻覚が進行している。しかし見えている周囲も幻覚だとしていたら相当強く幻覚にかかっているという事だ。

 

「まじーな。最悪だと本当にオレが地和と会話してんのも本当かどうか疑わしくなるな」

「え、ちぃは本物よ!!」

「わぁーってるって」

 

一番の不安が1人で幻覚にかかって迷ってしまってるのが恐ろしい。

疑心暗鬼になればなるほど危険だ。自分たちが冷静でいられるうちに解決したいところだ。

冷静でなくなった時が一番危険なのだから。

 

「ふむ。ちょっと痛みを入れてみるか」

「痛み?」

「こういう時、痛みを脳に送ってやれば幻覚が覚める時があるんだよ」

 

脳が麻痺して幻覚を見ているのであれば痛みで麻痺している脳をたたき起こすのだ。適切な方法かどうか分からないが最悪の場合は実行する価値はある。

 

「指の骨でも一本折ってみるか」

「サラリと怖いこと言わないでよ!?」

「呵々々。冗談だ」

「顔が冗談じゃなかったわよ」

 

そもそも地和に怪我をさせるつもりはない。

 

「ま、とりあえず木の枝かなんかで腕でも脚にもで刺してみるか」

「ちょっ、ちぃの目の前でいきなり自傷行為しないでよ!?」

「しょーがねえじゃん。てかこれくらい見慣れてるだろ。よっと…って、あ」

「どうしたのよ。止血するけど」

「幻覚だってのに気付くのが遅かったなー…」

 

燕青の目の前の光景を見て「あちゃー…」とした顔をしてしまった。

 

 

770

 

 

李書文(殺)と人和は森の中で足を止めていた。

 

「幻覚?」

「うむ。恐らく儂と人和は幻覚にかかっておる」

 

お互いが認識している事を共有してみると幻覚に惑わされている事が分かったのだ。

人和は李書文(殺)の事を三頭身の姿に見えており、逆に李書文は人和の姿がライブ時の姿に見えている。

自分自身は何も着替えたり、三頭身になったりはしていない。普段のままだ。

 

「互いに互い見ているものが違うのであればおかしいと普通は思うだろう」

「そうね。正直、老書文さんが三頭身に見えた時点でおかしいと思ったわ」

「ならば早く教えてくれ」

「だって普通にしてたから。武術って身体を小さくさせる技でもあるかと思って」

 

武術には様々な技や奥義が存在する。もしかしたら肉体を変化させたり、若返させる方法があるのかもしれない。

 

「そんな技や奥義はない」

 

キッパリと否定する李書文(殺)であった。

 

「でも幻覚にかかってるなら早く解かないと」

 

人和の目には三頭身の姿の李書文(殺)が写っている。

 

「でもどうやって解くの?」

「ふむ」

 

ヒョイと李書文(殺)は尖った物を拾う。

 

「こういうモノで痛みを己に与えれば一時的に脳が幻覚から覚醒する」

「痛いのはちょっと…」

「ならば気を循環させて幻覚が解けるか試してみるか?」

「それでお願いします」

 

誰だって痛いのは嫌なはずだ。痛み無くして解決できるのであれば普通にそちらを選ぶ。

 

「では試してみるか」

 

気による循環。

幻覚が見えるのは脳に負担がかかっているからだ。脳を正常に戻せば幻覚は消える。

 

「どうだ?」

「あ…戻ってる」

 

気の循環による幻覚解除は成功したようだ。

「意外に上手くいくものだな」と思った李書文(殺)。そのまま己も気を循環させて幻覚を解く。

 

「よし。これで平気だな」

 

李書文(殺)はそのまま気を纏う。

幻覚にかかっていた事は理解したが何が原因でかかったまでは分からない。

いつまた幻覚に惑わされるか分からないから注意しなければならない。人和は気を纏う事は出来ないが妖術は少し使えるらしく、どうにか幻覚に惑わされないようにする。

 

「しかしいつ幻覚にかかったのかしら?」

「そうだな。最初に逸れた時点でかかっていたかもしれん」

「気になるのは謎の鳥の鳴き声。そして気のせいかと思ってたけど甘い匂いもしたんだけど」

「鳥の鳴き声と甘い匂いか」

 

耳を澄ませ、鼻で周囲を嗅ぐ。

 

「向こうから甘い匂いがするな」

「行ってみる?」

「そうだな。何かあるやもしれん」

 

甘い匂いだからと言って安全というわけではない。

 

「ところで拾ったソレって何?」

「何かの鱗っぽいな」




読んでくださってありがとうございました。
次回の更新も2週間以内を目指します。


768
はい。読者様の考えた通り幻覚でした。
怪物の正体は幻覚によって己の怪物のイメージが投影されたモノです。

張角(FGO)と張角(恋姫)の会合
もっと絡ませたかったですけど状況が状況なのでそれはまた後でになります。
私の勝手なイメージですけど話の流れ的に張角は天和を孫だと思って接しそうです。
そして第一再臨の姿で数え役萬☆姉妹のプロデューサーになってそう。

鸚哥→インコ


769
燕青と地和の方も幻覚と気付きました。
痛みを与えると幻覚から覚める。けっこう定番ネタな気がします。
ナ〇トのシカ〇ルもやってたような気がします。

そして気付くのが遅かったようです。


770
李書文(殺)と人和の方も幻覚と気付きました。
気の循環で幻覚から覚める。気ってスゲー。
気、念という概念を生み出した先生は凄いです。

何かの鱗。
これは今回の物語に関係ないです。

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