Fate/Grand Order 幻想創造大陸 『外史』 三国次元演義   作:ヨツバ

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こんにちは。
GWも終わりですね。やっぱり連休とは一瞬に感じてしまいます。
またこれからリアルを頑張っていかないといけませんね。


FGO×ACコラボの『螺旋証明世界リリムハーロット』
面白かった!! クリアし、エピローグまで見た時は心がグっと来ましたね。
今年のコラボイベントも最高でした!!



さて、此方の物語ですが…今回も賛否両論の内容だと思います。
南蛮編も今回で最後です。
読者様の中にもコレは違うと思う方もいるかもしれません。
全然大丈夫だと思う読者様もいるかもしれません。

なので…まあ、どうぞ。


南蛮大乱戦-大乱戦?-

887

 

 

前回までのあらすじ。

獣化の呪いを受けた者たち全員が発情期になった。

 

「発情期!?」

「ああ。こういう事もあるもんなんだな」

 

動物には発情期があり、それは子孫を残すための本能だ。動物によって発情周期は別々であるが人間は万年発情期であると言われている。

ならば人間と獣の混じった状態である者たちは発情周期が変化していてもおかしくないのかもしれない。

その可能性が考えられるのが今の藤丸立香たちだ。

 

「不思議なものだ。動物によっては発情周期は違うし、人間は万年発情期…と言い方はどうかと思うが理性で抑えられるもの。こんな一斉に全員が発情するなんてな」

 

獣と人間の違いは本能と理性の違いである。身体の仕組みも違う。

人間が獣のように発情期になるというのはおかしいものだ。しかし今の藤丸立香たちは獣と人間が混ざった状態だ。身体の仕組みが変化していてもおかしくない。

 

「今の立香たちは獣の本能と人間の理性が拮抗して発情状態で疼いているんだ」

「そ、そうなんだ。華佗さんどうにかする方法はないの? やっぱ呪いを解かないとだめなのかな?」

「解呪薬を飲めば治るかもしれないな。どっちにしろ美以たちが解呪の儀式をするよりも俺が作った方が早そうだ」

「じゃあ、お願いします華佗さん」

 

獣化の呪いを解く薬を作る為に華佗は準備を行う。

 

「うう…身体が熱い」

「うにゃ。あついのだ」

「わん…わぁん」

 

発情期だとはいえ苦しんでいるのは間違いない。桃香としては心配なのだ。

何かその辛さを緩和できるような方法がないか華佗に聞くとまさかの返答だった。まさかと言うか寧ろ、真っ当な返答である。

 

「そりゃ発情期だからな。獣的に交尾するしかないだろう」

「へ?」

「もしくは自分で処理するしかないな」

「じ、自分で処理って…」

 

生々しい返答に顔を赤くしてしまう。しかし華佗は医者の観点からして言っているだけだ。何も間違った事は言っていない。

 

「おいおい…華佗」

「一刀。俺は医者だ。変な意味で言ってない」

「そりゃ知ってるけどさ」

 

藤丸立香たちは病気ではない。呪いであるが発情は獣の本能だ。

頑張って解呪薬が出来るまで我慢するか。楽になる為に処理するかの2択である。

 

「発情もとい性欲を発散するためにか。これはお館様の出番かもしれんのう」

「え、桔梗?」

 

桔梗の発言は「北郷一刀が頑張る」という事だ。

 

「そうだね。こればっかりはご主人様がどうにかしないとだね」

「桃香?」

「ご主人様がんばってー!!」

「蒲公英まで!?」

 

愛紗たちが我慢できず、自分でも処理できないと言うのなら相手役は北郷一刀になるのは当然だ。

その辺の男に愛紗たちを任せるなんて出来るはずがない。それに関しては北郷一刀も嫌だと思っているし、愛紗たち自身も北郷一刀が良いに決まっている。

 

「待ってくれ。流石に全員は無理だし、立香までなんて。俺は立香の事は親友だと思ってるけどそういう関係までは望んでないぞ!?」

「何でウチのマスターまで相手する事になってんだ?」

 

何故かフシュっとピクっと反応した朱里。

 

「お前さんちょっと混乱してるだろ」

 

軽いチョップを燕青から喰らう北郷一刀であった。

 

「取り合えずお前さんが相手すんのはあっち」

 

燕青は北郷一刀を発情した獣の群れにポイっと投げる。

 

「あでっ」

 

北郷一刀を囲むは4人。

 

「ご、ご主人様…」

「うう~お兄ちゃぁん…」

「わんわん。わぁん」

「うう、こればっかりは…こればっかりは仕方ないですからね。いい気になるなですぞ」

「え?」

 

獣の本能に汚染された4人はどうやら我慢の限界のようだ。それこそ相手が好きな人であるならば猶更である。

 

「ちょ、ま…アッーーーーーーー!?」

 

北郷一刀がガッツリと絞られる未来はもうすぐだ。

 

「おぉ…無理やり服を脱がされてるぞ」

「うわ。あの愛紗さんがめっちゃ舐めてる」

「マウンティングされてるけど逆じゃね?」

「そろそろ離れようか」

 

ここから先北郷一刀が頑張ってくれるはずである。

 

「あれ? マスターがいねぇんだけど」

 

燕青がキョロキョロと周囲を見渡すが藤丸立香の姿が見えない。

 

「マスターならいきなり森の奥へと走ってったぞ」

 

荊軻が指を森の奥へと向ける。

 

「逃げたのか?」

「かもな」

 

獣の本能がガンガンと発情(性欲)を掻き立てているので人前には居られないという事だ。

最悪な場合だと女性を襲ってしまうかもしれないからだ。尤もこの場の9割が撃退しそうであるが。

 

「そんでもって雪蓮たちが追いかけに行ったぞ。それはもう獲物を狩りにいくように」

「ホントだ。孫家の奴らが居ねえじゃねえか」

 

孫親子だけでなく、傾や天和も居ない。

 

「傾さんも居ない!?」

「さっきまで天和姉さんそこに居たのに!?」

 

愛紗たち4人が北郷一刀を襲っているが、逆に雪蓮たちは藤丸立香を狙いに行ったのかもしれない。

 

「そんでもって秦良玉と武則天が急いで追いかけに行った。司馬懿は何か面白そうに追いかけに行ったぞ」

「……助けに行った方がいいかぁ?」

「そこは個人の判断だな」

「荊軻の姐さんは行かねえのか?」

「私はいいさ。秦良玉たちが行けば十分だろう。私はあそこで悩んでる三蔵の所にいくさ」

 

向こう側で玄奘三蔵が「お弟子が…いや、でも…あたしが…だめだめ」なんてモヤモヤしながら頭を抱えていた。

弟子として色々と心配している玄奘三蔵なのだ。

 

「まあ、彼女が今のマスターの前に出たらマズイから向かわないのは正解な気もするがな」

「何となく分かる」

 

それは玄奘三蔵の姿というか法師でありながらの露出やけしからん物を持っているという点など様々。

 

「マスター大丈夫かなぁ」

 

 

888

 

 

燕青たちがマスターである藤丸立香を心配している頃、大丈夫かと言われれば大丈夫ではない。

 

「ちょっ…傾、離して」

「くくく、捕まえたぞ立香」

 

傾は逃げ出した藤丸立香を背後から襲い、押し倒したのだ。さながら黒豹のマウンティング状態である。

背中から柔らかい感触と女性特有の甘い匂いがする。傾の恰好が恰好なので密着感がより増している。

 

「落ち着こう傾。今はお互いに冷静じゃないから!?」

「いいや。私は冷静だ」

「嘘だ!!」

 

藤丸立香も傾も発情状態で冷静ではない。理性よりも本能が身体を支配しようとしているのだから。

するりと彼女の手が下半身の方に蛇のように潜り込んで摩る。

 

「うわっ、ちょ、待って!?」

「なんだ立香、待ってと言っておきながら準備出来ておるではないか」

 

摩りから掴まれる。

 

「わーー!?」

 

身体の準備が出来ているのは今が発情状態だからだ。理性よりも本能が身体を動かそうとしているので抑えるのが難しい。

生理現象を止めろというのが無茶を言っているようなもの。息が荒くなり、彼女に触られている部分から快感が伝わってくる。

 

「どうした?」

「どうしたもこうも…」

「どうしても私を抱けないのか?」

「だって…」

「前みたいに後が怖いとか抜かすな。今は互いに困っているのだぞ」

 

今は前みたいに傾はハニートラップを仕掛けているわけではない。実は少しだけ打算的な考えもあるがほぼ純粋に発情状態を治すために藤丸立香に迫っているのだ。

何だかんだで発情状態は彼女も辛いのだ。早く治したいのは2人とも同じである。

 

「交尾なんて言うと生々しいがこれは医療行為だ。何も悪い事ではない」

「医療行為じゃない気がするんだけど」

「五月蠅いぞ」

 

医療行為ではないが華佗が解消するには我慢するか自分で処理するか、性交すれば解消されると言っていた。

獣化の呪いは解けないが発情状態は解消されるのは確かだ。

 

「悪いが私は我慢できんからな。ならばお前が相手をしろ」

「相手って…」

「私はお前が良いんだ。本能に理性が負けてそこらの男を襲うなんて考えたくもない」

 

傾が下半身に伸ばしていた手を戻して、背中から退く。

 

「傾?」

 

いきなり退いたので何だと思って振り返る。

 

「もう一度言おう。私はお前が良いんだ」

 

息が荒く、紅潮する頬。タラリと垂れる汗も露出の激しい姿。大人の女性である傾のフェロモンが藤丸立香をこれでもかと突く。

今の彼にはとても効果抜群で唾を飲んでしまう程だ。何もされなくても見るだけで本能と性欲が燃えていく。

 

「け、傾」

 

今度は正面から彼女が迫る。彼女の身体に瞳に目が離せなくなる。

 

「立香は私の事が嫌いか?」

「……いや、嫌いじゃない」

 

何だかんだで傾とは良好な関係だ。絆を深めている仲である。

彼女は悪女なんて言われていたが実際に蓋を開けてみれば悪い人間ではなかったのだ。

ゴクリとまた喉を鳴らしてしまう。そして傾はより正面から近づく。

 

「私を抱いてくれるか?」

 

彼女はそのまま背を向けて四つん這いになり、下着なのか衣服か分からない獣衣装をズラして藤丸立香に見せ付ける。

獣の本能が理性を消し去っていく。そして両手が傾の腰を掴んでしまった。そのまま下半身同士が密着する。

 

「立香…そのまま挿」

「見つけたーー!!」

「おわっ!?」

 

急に何かが傾に向かって突進してきて茂みへと突き飛ばした。

 

「なに!?」

「ふぅー危ない危ない。立香が捕られちゃうところだった」

 

傾を突き飛ばしたのは天和だった。

 

 

889

 

 

羊の突進力というのも馬鹿には出来ない。

草食動物は弱そうや大人しそうなんてイメージがあるかもしれないが実際のところは否である。草食動物でも襲ってくる場合はあるのだ。

その瞬間を藤丸立香は目の前で見た。実際は獣化の呪いを受けた天和であるが。

 

「て、天和?」

「立香~!!」

「え、うわっ!?」

 

天和が後ろから覆いかぶさって来た。先ほどの傾と同じようなマウンティング状態。もしくは乗駕行動だった。

 

「ちょ、天和!?」

「立香ぁ…わたしを抱いて」

「直球すぎ!!」

 

理性が薄れて本能がむき出しになって来ているので遠回しな言い方はしない。そもそも獣に遠回しなアピールはしない。

先ほどは獣の本能に負けそうになりかけたが天和に救われた。しかし今度はその天和に襲われており、またピンチである。

 

「そもそもオレで良いの!?」

「うん。わたしは立香がいいんだ」

 

聞いておいて何だがまさかの直球すぎる返答にドキっとしてしまう。

直球の言葉というのは逃げ場がなく、ストレートに心に刺さるものだ。実際にカルデアではそういう英霊たちがいる。

清姫を筆頭にモルガンやシャルロットたちなんて良い例である。バレンタインでモルガンとのやり取りは本気で心が熱く心臓が早くなったほどだ。

 

「ねえ今ほかの女の人を考えてなかった?」

「そんな事を考えている暇はこの状況でないから」

 

女の勘と言うのか鋭かった。

 

「むぅ~~~~」

 

プクっと頬を膨らませて彼女は藤丸立香から離れる。そして上着を脱ぎ出す。

 

「服着て天和!!」

「必要ないもん」

 

にじり寄る天和。彼女もまた美人で魅惑な身体の持ち主だ。反応しないわけがない。

 

「立香が良いの」

 

天和も異性に興味がある。月並みな理由だがカッコイイ男性と付き合いたいなんてものもあった。

彼女の出会う異性というのはほぼファンだ。数え役満☆姉妹として慕う異性。天和として見てくれるのは藤丸立香たちくらいである。

 

燕青や蘭陵王といった美男子に目移りしたりしたが彼女的には藤丸立香だったのだ。一緒にいると安心するのだ。

蘭陵王たちに比べて美男子ではなく、武力が強いわけではない。しかし別に魅力を感じる異性なのである。だからこそ彼女は燕青や似たような北郷一刀よりも彼が良いと思ったのだ。

 

「ふふ」

 

柔らかい感触が下半身に置かれた。

 

「アイドル…歌芸人としてこういうのは駄目なんじゃないかな!?」

「バレなきゃ大丈夫だもん」

「それ駄目なパターンだよ!!」

「そもそも今はそういう話じゃないから」

「確かにそうだけども!!」

 

今の状況は確かにそれどころの話ではない。

 

「立香は私のこと好き?」

「もちろん嫌いじゃないよ」

「そこは好きって言うところでしょー」

 

ギュムっと柔らかい感触が強くなる。歯を食いしばって表情を崩さないように我慢するが意味がない。

秦良玉が言う所の鉄の理性が決壊しそうである。彼の理性はもう限界状態だ。

 

「立香」

 

もう逃がさないと言わんばかりに彼女は下半身に強く密着してくる。

 

「これ脱いじゃおっか」

「待った待った。ズボンを脱がさないで!?」

 

そう言いながらも期待している本能と駄目だという理性がせめぎ合うが本能が勝っている。彼女相手であるならば逃げようと思えば逃げられるが彼は動こうとしないのだ。

ゴクリとまた生唾を飲みながら彼は天和になされるがままだ。カチャリとベルトが外され、チャックが降ろされる。

 

「この服こういう風になってるんだー」

(ヤバイ。パンツまで降ろされたらオレは…)

 

そんな時、急にガシっと頭を掴まれた天和。

 

「え?」

「悪ぃな。お前は後な」

「ちょっとー!?」

 

彼女は引き剝がされ、茂みへと投げ飛ばされた。

そんな彼女を投げ飛ばしたのは炎蓮である。その横には雪蓮。

 

「こんなとこにいたのね立香」

「お、丁度おっぱじめようとしてたところだったか」

 

現在の藤丸立香は衣服が乱れ、ズボンが脱がされかけていたところだ。

 

「準備も万端じゃねえか」

「あら、立香もなかなかのをお持ちで。知ってたけど」

 

2人の視線が彼の下半身に一点集中。

そもそも雪蓮は何処で知ったのかが気になるところである。彼女に見せた覚えはないのだから。

 

「でも助かっ…」

「よし。おっぱじめるか」

「え、母様もヤるの?」

「助かってなかった…てか、知ってた」

 

こうなる事なんて予想出来たはずである。

 

 

890

 

 

藤丸立香、2人の女豹に挟まれる。

何故か2人は彼の周囲をゆっくりと周る。

 

「何で周ってんの」

「何故かしらね?」

 

答えを聞かなくても何となくだが豹が獲物を逃がさないようにしているような動きに見えた。

これから襲い掛かるぞという無言の圧を感じてしまう。何故なら徐々に2人が近づいてきているのだから。

 

「……2人とも。ここは冷静になって話し合おう」

「もう話し合いの段階は過ぎてるわ」

「ちょっ!?」

 

またマウンティングをされる立香であった。

 

「もう3度目なんだけど。普通は逆でしょ!?」

「え、立香はコレやりたいの?」

「そういうつもりで言ったわけじゃないよ!!」

 

普段ならばこういう行動はしないが獣化の呪いの影響なのか雪蓮も炎蓮も違和感なくマウンティングをしてしまう。

傾や天和たちもそうであり、行動理念が獣に侵されているのだ。

 

「すぅーー」

「え」

 

雪蓮はそのまま顔を藤丸立香の背中に埋めて匂いをを嗅ぐ。

これも獣化の影響であり、豹は求愛行動の1つとして匂いを嗅ぐというものがある。それは雄豹の匂いを雌豹に嗅がせて興味・関心を植え付ける為とも言われている。

 

「何でかしら立香の匂い嗅いでると興奮するんだけど」

 

息が荒くなってくる雪蓮。レロリと舌なめずりしている。

 

(喰われる!?)

 

色んな意味で喰われると再認識してしまう。

 

「そうだな。こんなに猛まるのは長い間、命がけで斬り合いをした時と同じだ」

 

雪蓮と炎蓮は変わった性癖がある。それは長時間の戦いの中で相手の返り血等を見続けていると暫くの間は興奮が収まらないというものだ。

これは殺し合いの中で生存本能が刺激され、子孫を残そうとする本能のようなものかもしれない。

今はそれと同じくらいの興奮に近いらしい。

 

「ねえ立香。前々から言ってた貴方のお役目をしちゃおうか」

「そうだ。オレ様もずっと言ってるが許す!!」

「そう言って母様もするつもりでしょ。娘に譲りなさいよー」

「許すといったが具合を確かめねえとな。他にも蓮華や祭たちも満足できるかな」

「2人とも今、凄いこと言ってる自覚ある!?」

 

母娘揃ってなど何処のエロゲやエロ漫画だとツッコミたくなるものだ。

 

「おい」

「んんんんぐ!?」

 

いきなりだった。急すぎて反応しきれなかった。炎蓮の口移しで何かを飲まされたのだ。

 

「ちょっ、母様」

「それよりも何飲ませたの!?」

 

ペロリと艶めかしく唇の舐める炎蓮。

 

「精力剤だ。ほら華佗が張勲に飲ませたヤツ」

 

精力剤の効果も持つ薬だ。なんせ悪龍の陰茎や睾丸が材料として入っている。

華佗曰く「三日三晩は治まらなくて大変な事になるかもしれないが、それを過ぎれば大丈夫」との事。精力絶倫すぎる代物だ。

 

「何てもの飲ませるのさ!?」

 

毒でない限り、肉体に死の危険性があるようなモノでない限り藤丸立香の毒耐性も意味をなさない。

即効性のある薬かどうか分からないが気持ち的にもう効果が出ているような気がしてならない。身体中がより熱く、下半身も痛いくらいだ。

薬のせいでなけなしの理性が崩壊しそうである。

 

「その服が邪魔だな」

「服を脱がさないでくれるかな!?」

 

もう遅かった。上着を無理やり脱がされた。

 

「ねえ、立香は私も母様も嫌なの?」

 

そういう質問は卑怯だ。何故なら嫌なはずがないのだから。

 

「嫌なはずがないよ」

「なら良いでしょ。私は立香のこと好きよ」

 

ドクンドクンと心臓が響いている。2人に聞こえるくらいに響いている程だ。

今度はシュルリと衣服が落ちる音が聞こえた。炎蓮と雪蓮からであり、獣は服を着ないというものだった。

 

「おら」

「うわっ!?」

 

炎蓮が藤丸立香を掴んで態勢を崩す。すると藤丸立香が雪蓮を押し倒したような態勢になった。

そして炎蓮が2人の上に覆いかぶさる。前も後ろにも柔らかく甘い匂いに挟まれた藤丸立香。

 

「しっかり見てやるからヤれ」

「この状況で? ま、いいけどね」

 

雪蓮は両腕を藤丸立香の首に回す。肌と肌が密着し合う。

 

「立香」

 

もう我慢の限界だった。理性で本能を抑えていたが、もう崩壊する。

今までずっと耐えてきたが今回ばかりは無理だと思ってしまう。今までの経験で今回も何とか耐えられると思っていた自分が甘かった。

そもそも彼は既に崩れているのだから前ほど耐えきれなくなっているのかもしれない。

 

「………もう」

 

藤丸立香は雪蓮の身体に触れる。

 

「もっとたくさん触って良いのよ。そのかわり…」

 

雪蓮は藤丸立香の首筋に噛みつき、血が流れて舐められる。

彼女に吸血衝動は無い。愛咬のようなもので雪蓮の心理状態は様々だ。

 

「うわ、凄く噛んでるじゃないか。痛くないのか我が弟子は?」

 

この場に居ない別の声が聞こえた。傾でも天和でもない。

 

「トリムマウ」

『はい。お嬢様』

 

トリムマウが雪蓮と炎蓮を捉えた。

 

「え、なにな…むぐ!?」

「しまっ…むが!?」

「2人とも油断しすぎだね。炎蓮殿まで私がここまで近づいても気付かないなんて思わなかったよ。これも発情してるからか?」

 

現れたのは司馬懿(ライネス)であった。

 

「し、師…匠ぉ?」

「色々と見せてもらってたけど面白かったよ」

 

実のところ彼女は藤丸立香が傾に襲われていた所から面白おかしく見ていたのだ。

小悪魔のスマイルに小悪魔尻尾を生やして、彼女は藤丸立香をこれからどうやってからかおうかと思うと楽しくなる。

今回のネタで一定期間は彼をからかえるのは司馬懿(ライネス)にとって良い愉悦だ。

 

「我が弟子よ今はどんな気持ちかな? もっと襲われたかっ」

「師匠!!」

「うわ!?」

 

藤丸立香は司馬懿(ライネス)を押し倒した。

 

「えと…我が弟子?」

 

 

891

 

 

藤丸立香が司馬懿(ライネス)を押し倒した。

彼の衣服は乱れに乱れており、肉体は熱く心臓は爆発しそうなくらい動いている。同じくらい下半身も熱い。

理性は獣の本能に侵され、発情に脳と身体が支配されているようだ。

 

「師匠をいきなり押し倒すとはどういう事だい弟子よ?」

 

司馬懿(ライネス)は冷静を装っているが実際の所は驚いていた。まさかいきなり藤丸立香が押し倒してくるなんて予想出来なかったからである。

彼が女性を押し倒すなんて普通は無い行動なのだ。正直に言って今の状況があり得ない。

 

「し…師匠」

 

今の彼は冷静ではない。彼女を押し倒した理由もすぐに分かるというものだ。

 

(びっくりしたぞ。まさか押し倒してくるなんて……えーっと、もしかして襲われるのか私?)

 

今の彼は発情状態だ。今まで理性で抑えていたが本能が勝ってしまったのだ。

 

「師匠……オレをこのままぶっとばしてください」

「え、我が弟子はそういう趣味だったのか?」

「ふざけてるんじゃないんです」

 

彼はまだ理性が少しだけ残っていた。だからこそ無理やり気絶させてもらって解決しようと思ったのだ。

意識を失っていれば発情というものから一時的に解放される。

 

「はっきり言います。オレはこれから師匠を襲います」

「はっきり言ったな」

「もう我慢が出来ないんです」

 

彼は『そういう事』は我慢してきた。しかしこの外史世界に来てからは我慢が出来なくなってきたのだ。

こんな言い方をすると下半身がだらしないとか言われそうだが、そういう意味とは違うのだ。

相手の好意を有耶無耶にするのではなく、応えるがゆえに『そういう事』になったと言うべきかもしれない。

それが複数というのだからだらしないや優柔不断とかは言われるかもしれない。尤も今の状態はまた別であるが。

 

「オレは師匠を襲いたくない。こんなのは駄目なんだ」

 

発情してしまったから気になる異性を襲うというのは正当性はない。シたくなったからと言って絆を深めた者を性的に襲うわけにはいかない。

理性では駄目だと分かっている。しかし本能が雌(女性)を求めている。人として性的欲求を満たす為だけに襲うなんて事をしてはならない。

 

「お願いだ師匠。オレをぶっとばしてくれ」

 

彼の頭の中は発情により性的欲求で押しつぶされそうだ。彼女を触りたい・味わいたい・抱きたいと欲求が押し寄せる。

既に傾たちとの段階で性的欲求は押し寄せていた。そして司馬懿(ライネス)で我慢が崩壊したのだ。

 

「師匠早く…え?」

 

司馬懿(ライネス)は両腕を伸ばして藤丸立香の顔を胸に引き寄せる。

柔らかな感触と甘い匂いが鼻を擽る。

 

「あまり良い肉付きではないけど君がこうやって求めてくれるというのは何だか嬉しいものだね」

「え…し、師匠!?」

「私は君の師匠だ。弟子の馬鹿な行動には師匠が処理しないといけないだろう?」

 

本当ならば藤丸立香を気絶させ、雪蓮たちも気絶させればおしまいだ。しかし彼女はそうしなかった。

自分でも何故、最適解をしなかったのか分からなかった。気持ち的に彼を受け入れたかったという方が大きかった。

 

「私もまさかの選択に自分自身で驚いてるよ」

「師匠…」

「君の好きなようにすると良いさ。嫌いな相手にこんな事は言わないぞ?」

 

彼女は藤丸立香に唇を重ねた。

 

「師匠。オレは師匠の事…」

「ところで、ここで始めたら後ろの彼女達からはもう逃げられなくなるぞ?」

「え?」

 

背後から誰かが覆うように被さってきた。振り向くと傾であった。

 

「私が最初に貴様を見つけたのに別の女を相手にしているとはどういうことだ」

「逃がさないよ立香~」

「なんとか抜け出せたわ。貴女が立香に押し倒されたおかげかしら。私ももう我慢が限界なの。この際4人も5人も気にしないわ」

「この人数を相手にできなきゃ困るぜ立香。お前には孫呉の女どもに種をばら撒いてもらわねえといけねえからな」

 

背後には4人の発情した獣。今度こそもう逃げられない。

 

「これはある意味、大乱戦だな弟子よ?」

 

 

892

 

 

南蛮と蜀は友好関係を結んだ。これから良い方向へと進んでいけばと望まれている。

こればかりは桃香と美以の関係次第である。何はともあれ、南蛮と蜀の戦いは終わった。

 

次の問題として獣化の呪いについてだが華佗の解呪薬で此方も解決したのだ。しかし解呪薬を服用するまでに色々とあったのだ。

北郷一刀は愛紗たちに搾り取られた。その後は華佗に精力剤を貰っていた。

本人曰く「あれは本当に搾り取られた。干乾びたかと思った」との事だ。実際にげっそりしていたのだから言葉通りであったのである。

 

「愛紗も鈴々も恋もねねも激しかった…特に愛紗が凄かった」

「忘れてくださいご主人様!!」

「にゃはは」

「…肉まん美味しい」

「あの時の事は真に遺憾なのです」

 

愛紗たちは華佗の診断を受けていたのだ。解呪薬で呪いが解けたとはいえ、後遺症がないかどうかの診断だ。

結果的に後遺症はなく正常であったから安心の一言である。

北郷一刀も診断を受けており、腰の痛みによる塗り薬を貰っていた。

 

「まあ、でも俺はまだマシな方か。立香の方は色々と大変だったみたいだしな…」

 

北郷一刀が後で聞いた話だと3日間は南蛮の森から帰ってこなかったらしい。

耐久鬼ごっこをしていたとか、色々な意味で食われたとか聞いたのだ。北郷一刀は搾り取られて倒れて、つい最近に目を覚ました。

大体の話を聞いた内容がそれらである。何があったか詳しく聞きたいがそればかりは、あまり聞かない方がいいかもしれない。

 

(あまりズケズケと聞くもんじゃないか)

 

後日、普通に元気な藤丸立香と顔を合わすが南蛮の森で3日間何があったかは流石に聞けなかった。

ただ司馬懿(ライネス)や雪蓮たちとは前よりも遠慮がなくなったというか、色々と近くなったと感じたのは確かである。

 

 




読んでくださってありがとうございました。
次回の更新は未定です。

南蛮編が終了し、やっと5章中編が終了しました。
次回でやっと5章後編に入ります。いや…ほんと5章は長いんです。
5章後半は赤壁の戦い編まで駆け抜けます。頑張ろう!!


887
動物によって発情周期って違いますけど、人間と動物が混じった状態なので色々と変改しているという事です。

北郷一刀は絞り取られました。
これも様式美?


888~891
傾、天和、雪蓮、炎蓮、司馬懿(ライネス)という順番でした。
明確に書いてませんがアダルティックを意識してみました。遠回しな感じで書いてみましたが…いや、ほんと書くの難しいですね。
なんか違和感や変な部分もあるかもしれません。藤丸立香が3回もマウンティングされてるってなんだよ。
あとキャラ崩壊も起きてるかもですね。まあ、それは雪蓮たちが正常な思考をしていないという事でもあるんですけどね。

藤丸立香(ぐだ男)×司馬懿(ライネス)を書いてみました。
個人的にこのカップリングも私は好きです。
公式でももっと師匠と弟子の関係を書いて欲しいです。


892
たぶんというか、やっぱ賛否両論になるだろなーっと思ってます。
でも、二次創作でクロスオーバー作品なんで書きたい物語を書きました。

前までは秦良玉や武則天でもカップリングの話をぼかして書いていたつもりですが今回のは明確に『そういう事』ですからね。
これでこの物語の藤丸立香は良くないルートに入りました。

表では結ばれたといった感じみたいで良い?かもしれませんが、裏では良くない方向に進んでしまったのです。
色々と物語の設定や完結に向けて構成を考えており、実は今回の話でどのようなEDになるか決まりました。
それがどういう事なのかは徐々に明らかになっていきます。

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