Fate/Grand Order 幻想創造大陸 『外史』 三国次元演義   作:ヨツバ

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こんにちは。
更新が遅れました。色々と忙しかったもので…

さて、FGOではペーパームーンをクリアしました。
はい。面白かったです。カーマがヒロインしてましたね。益獣と言われることだけはあります。
ドゥリーヨダナも良いキャラしてました。なんというか憎めないキャラでしたね。

そして新たな塔イベントが始まりましたね。
メドゥーサ(セイバー)を早速ガチャリましたが来ません…。代わりに果心居士が2人来ました。何でだ?


では、こっちの本編をどうぞ


楼閣で待ち構えるモノ

922

 

 

李書文(槍)side。

 

彼らがいる部屋は『爪の部屋』。そして部屋の中心にいるのは爪がナイフのように鋭利に鋭く尖っている鬼。

爪鬼と言うべきか、切り裂く、貫くのが得意そうな鬼だ。

 

「進んだ先には鬼がいるとはな」

「ひゃわわ、何ですかアレ!?」

「アレが…鬼」

 

以前に孫呉でもある賭博場で鬼が出たと報告があった。その目撃者が粋怜たちである。

 

「グゴオオオ!!」

 

爪鬼は鋭いを爪を伸ばして突撃してきた。

 

「避けろ!!」

「ひゃわわ!?」

「はい!!」

 

李書文(槍)は包を掴んで右へ跳び、亞莎は左へと跳んで避けた。

爪鬼の爪は鋭く、切り裂いたら人間なんてバラバラになり、突いたら簡単に風穴が空く。

 

「グオオオ!!」

 

更に爪鬼の身体は膂力が発達しており、身体能力は高い。

部屋を縦横無尽に跳び回りながら爪鬼は狙いを定める様に目をギョロリと動かす。

 

「ひゃわわ李書文さん。あいつをどうにかしてください。パオは軍師なんであんな奴と戦えませんから!!」

「堂々と情けない事を言ったな」

「一応これでも鍛えてはいますけど…パオに兵士の真似事はできませんので」

 

戦いに得手不得手があるのは当然なので文句も何も無い。

 

「ま、荒事は儂のような者が適任か」

 

李書文(槍)が槍を構える。

 

「私も戦います」

「え、亞莎さんも戦えるんですか?」

「はい。今は軍師ですがこれでも仕官時代では色々と鍛えてました」

 

亞莎は手甲を装着する。

 

「人解を付けるのも久しぶりです」

 

実は彼女の身体能力は高く、軍師でなければ親衛隊の一員に抜擢される程の人材だ。

 

「行きます!!」

 

ダンっと駆け出し、亞莎は爪鬼の攻撃を紙一重で回避。そして拳を叩きこんだ。

 

「うひゃー…本当に戦えてます。もしかして亞莎さんを怒らしたら怖い?」

 

いつもは内気で自信が無さそうな彼女だが戦いになれば覚悟は決まるらしい。

 

「ほほう。彼女もなかなかだな」

 

彼女の身体能力を評価している場合でなく、爪鬼を倒すべく李書文(槍)も駆け出した。

今の爪鬼は亞莎に意識を割いている。李書文(槍)は一瞬で間合いを詰めて蹴りを繰り出した。

 

「その槍は使わないんですか!?」

「無論、槍も使うぞ」

 

李書文(槍)は槍も使うがやはり拳を使う方が性に合っているのだ。先ほどは蹴りであったが。

蹴り飛ばされた爪鬼は首をゴキゴキと鳴らしながら立ち上がる。

 

「あの程度では倒せんか」

「拳を叩きつけた感覚は硬かったです。並みの攻撃じゃ効かないと思います」

「ならもっと本気で撃ち込んでやろう」

 

拳を握り、目をギンっと開く。

 

「あの…槍は使わないんですか?」

 

ランサークラスとはとたまに思う者はいるはずだ。

 

「グルルル」

「え!?」

 

爪鬼が消えた。

 

「きゅ、急に消えましたよ!?」

「ふむ…」

 

まるで景色に溶け込むように消えたのだ。

 

「何処に……圏境」

 

李書文(槍)はスキル『圏境(B)』を発動。気を使って周囲を感知し、爪鬼を探す。

 

「そこか!!」

 

李書文(槍)は後ろを向いて包の方向へと槍を投げた。

 

「ひゃわああああああああ!?」

 

まさか自分に向かって槍を投げつけてくるとは思わなかったのだ。

 

「な、何するん」

「包そこを離れろ!!」

「後ろです包さん!!」

「え?」

 

包が後ろ向くと槍の刺さった爪鬼がソコに居た。

 

「ひゃわああああああああ!?」

 

急いで離れる包。

 

「ググ…グルルルル」

 

爪鬼は槍を抜くとまた景色に溶け込むように消えた。

 

「あの鬼は透明になる力があるのでしょうか?」

「……そういう感じではないな」

 

李書文(槍)のスキル『対魔力(D)』は継続している。何かが身体に掛けられているからこそ抵抗している。

 

「予想していたが面倒な術が仕掛けられているな」

 

陳宮side。

 

『錫杖の部屋』の中心で待つのは首に数珠を巻き、錫杖を持った鬼。錫杖鬼だ。

 

「うにゃ?」

 

目を回していた穏がパチクリと目を覚まして錫杖鬼を見て気味悪がる。

 

「な、なんですかアレ!?」

「目を覚ましたか穏」

「は、はい…何で目を回してたんですか私?」

「覚えてないのか…」

 

『本で埋もれた部屋』での暴走は覚えていないらしい。

 

何はともあれ新たな異常事態が起きているのは確かだ。その新たな異常事態が錫杖鬼である。

 

「鬼が僧の真似事とは」

 

陳宮は未だに動かない錫杖鬼を観察する。そして周囲の状況を把握・分析する。

 

「ふむ…呂将軍。突撃を」

「□□□!!」

 

呂布奉先は咆哮を上げて錫杖鬼へと突撃した。

 

(まっすぐに突撃している。敵はちゃんと私も含めて全員が見えているようですね)

 

呂布奉先は方天画戟を錫杖鬼に向かって振るい落としたが「シャク」っと音が響いた瞬間に方天画戟が弾かれたのだ。

錫杖鬼を中心に結界が張られており、その結界が方天画戟を弾いたのである。

 

「あの呂布殿の攻撃を弾いた?」

「何ですかあの鬼~!?」

(結界に錫杖。錫杖とは禽獣や毒蛇の害から身を守る効果があると言われています。そう…悪いものから身を守る)

 

錫杖の鬼であるのならば錫杖の力を使うと仮定する。そして錫杖は武器としても扱われる事もあるのだ。

錫杖鬼は身体が大きいため、錫杖も長く太い。見方を変えれば普通に鈍器である。

 

「グガ」

 

錫杖鬼は「シャクシャク」と錫杖を鳴らすと衝撃波が発生する。

 

「うわっ!?」

「冥琳様!?」

「ぶ、無事だ…ただ態勢を崩しただけだ」

 

衝撃波は呂布奉先が受けたので冥琳たちは余派を受けただけで態勢を崩しただけである。

 

「何なんだあの鬼は?」

「ただの悪鬼というわけではないでしょう。この部屋で待ち構えていたという事はここに訪れた者を殺す役割の鬼」

 

僧の恰好をした鬼が殺しに襲い掛かってくるというのは何とも悪趣味であるが。

 

「楼閣で迷い…迷った先で鬼に殺されるとは」

「笑えない冗談だ」

「私は笑えますがね。鬼が僧の恰好など」

「言っている場合か陳宮殿。もしも私たち以外にもここで迷い込んでいる可能性がある。蓮華様…」

 

冥琳が一番に心配するのは蓮華だ。呉の王になったばかりでこのような異変に巻き込まれたのだから。

こんな所で蓮華を亡くすわけにはいかないのだ。雪蓮の墓の前で誓ったばかりである。

 

「焦っては良い策は浮かびませんよ」

「冷静だな陳宮殿は」

「焦っても現状は良くなりません。こういう時は冷静に冷徹に冷血に」

 

陳宮は眼鏡の位置を正す。

現状は錫杖鬼が呂布奉先の一撃を弾き、衝撃波を発生させた。起こった事柄、事象、気になった事を全て分析していく。

 

「グルルル」

 

また「シャクシャク」と錫杖の音が響くとまた衝撃波が発生し、呂布奉先が受ける。

 

「呂布さんは大丈夫なんですか~!?」

 

呂布奉先が衝撃波を全て受けているから穏たちの所には余波程度しか届かない。

 

「大丈夫です。何せ我が無敵君主ですから」

 

陳宮は呂布奉先の強さに信頼を置いている。

 

「あの程度の鬼なら敵ではありませんよ」

「大きく出たものだな」

「当然の事です」

 

衝撃波を受けた呂布奉先は平然と立ったままだ。

 

「グガガ」

 

錫杖鬼は唸ると景色に同化するように消えた。

 

「鬼が消えました冥琳様、陳宮さん!!」

「なに!?」

「ああ、予想通りです」

「なに?」

 

陳宮は錫杖鬼が消えても落ち着いたままだ。

 

「皆さんここから動かずにいてください。離れてしまわれますと狙われます」

 

パラリと木簡を開く。

 

「どうやらここの術者は完全に我らを手の内だと思っているでしょう。そんな事はありません。腹を食い破られる怖さを教えてあげますよ」

 

陳宮の眼光がギラリと冷徹に光る。

 

 

923

 

 

徴姉妹side。

 

『弓の部屋』。その名の通り部屋の至るところから矢が飛んでくる。どちらかといえば『矢の部屋』かもしれない。

 

「そこか!!」

 

矢を避けた祭は飛んできた方向に矢を射るが何も手応えは無し。何度か繰り返すが意味は無い。

 

「何かいるのは分かるが姿が見えん」

 

何かが、誰かが『弓の部屋』におり、祭たちを狙っている。

まるで透明人間が弓を構えて矢を射っているようだ。一方的に矢を射る事は反則すぎる。

 

「ぬう…これが一方的に狩られる獣の気持ちということか」

「よっと」

 

飛んでくる矢を水の剣で弾く徴弐。

 

「軽口言ってないで」

「言っておらんわい」

 

飛んでくる矢は一息つくも無いというわけではない。緊張と焦りと恐怖を増長させる魂胆なのか連続で射ったり、時間を空けて射ってきたりもする。

 

「精神的に弱らせるつもりか」

 

此方は見えない、敵は見える。

敵からしてみれば安全に狙い撃ち出来るのだから、狙われる方は最悪でしかない。

 

「ええい、姿を現さんかい卑怯者!!」

 

叫ぶが返ってくるのは矢のみ。

 

「やはり挑発程度で出てくるわけもなしか」

「自分が有利なんだから出てくるはずないよ。ま、見えてないと思ってるのは滑稽だけど」

「なぬ?」

「姉さん」

「うん弐っちゃん。反撃しよう」

 

楊貴妃side。

 

『巨大な部屋』で待ち受けるは巨大鬼。筋肉の塊のような鬼で、腕や脚が丸太のように太すぎる。

 

「うわぁ…鬼には良い記憶はないわね」

「私の知る鬼とは違いますね」

「そう言えば立香くんに掛け金の私の身体をあげてなかったわね」

「粋怜様。ソレはどういう意味ですか!?」

 

聞き流してはならない言葉であったが巨大鬼は無視して突撃してくる。

 

「グオオオオオ!!」

 

巨大鬼の突撃はトラックが突っ込んでくるようなものだ。

 

「グオオオオオオ!!」

 

巨大鬼の拳は鉄球を叩きつけるようなものだ。

一撃でも喰らえば全身骨折は免れない。最悪の場合は死。

 

「確かに恐ろしいけど当たらなければ怖くないわ」

「そうですね」

 

巨大鬼の力は脅威だが小回りは苦手のようで短絡的な動きしかしてこない。

そうであれば相手の初動さえ見極めれば回避が可能である。

 

「膂力が強くて動きが早くても単純な動きなら問題ないわ」

 

粋怜は槍を横一閃に薙ぎ払う。

 

「堅いわね」

 

筋肉の塊のような巨大鬼。堅く、槍が通らず。

 

「なら首を斬るか頭をカチ割ってあげるわよ!!」

 

次の狙いは巨大鬼の首。槍を振るおうとしたが巨大鬼は景色に溶け込むように消えた。

 

「消えた!?」

「あ、これはまずいです」

 

楊貴妃は琴を奏でる。

 

「三千寵愛在一身」

 

張角side。

 

『腕の部屋』。部屋の中心で佇むは腕が異様に硬く肥大化した鬼であった。

まさに腕の鬼(腕鬼)と言うのかもしれない。

 

「なんじゃアイツは」

「鬼…じゃな」

 

張角たちは相手が鬼であり、敵だと瞬時に理解。

すぐさま札を展開する。

 

「鬼なんぞワシに道術で消し炭じゃ」

 

札は燃え上がり、腕鬼へと撃ち出され、起爆した。

 

「呆気ないのう」

「いや…まだじゃ!!」

 

雷火の声に張角は目を細めて札を撃った先を見る。

そこには硬く肥大化した腕を盾にして防いだ腕鬼がいた。焼け焦げた跡はあるが決定的なダメージを受けていない。

 

「グルルルル!!」

 

腕鬼は跳躍し、異様に硬く肥大化した腕を張角たちにへと振り下ろす。

グシャっと床が潰れるが2人とも無事である。

 

「老人は急には動けんのじゃぞ。まったく」

「すまん。助かった」

 

張角は札を地面に撃ち込み、床を凍らせて滑って回避したのだ。

 

「しかしあやつ、あの姿でありながら意外と身軽のようじゃの」

「そのようじゃ」

 

腕鬼は身軽でありながら腕の硬さにより攻撃を防ぐ。黄巾傀儡兵を召喚し、攻めて見せたが有効打にはならなかったのだ。

相手は腕の硬さを武器にして攻めてくるのであれば、まずは異様に硬く肥大化した腕をどうにかせねばならない。

 

「ああいう敵はワシではなく、血気盛んな奴が相手するもんじゃ。じゃが…!!」

 

張角は腕を捲る。

 

「この大賢良師 張角が鬼一匹程度に後れを取るわけがなかろうに!!」

 

先ほどよりも数多の札が部屋中に展開された。




読んでくださってありがとうございました。
次回の更新は未定です。(色々と忙しいので…)


922~923
立香と蓮華以外の場面の話となります。
李書文たちが『鬼』たちと戦います(前半)

様々な鬼たちが登場しましたが名前はオリジナルです。
正式な名前だと『攻撃鬼い型』とかいう名前らしいです。
もしかしたら調査不足で本当は別な名前があるかもしれませんが…。
これからこっちの物語でも様々な『鬼』が登場する予定です。

英霊たち、恋姫たち、鬼たちの見えているのが違います。
それがどういう理由なのかはいずれ分かります。まあ、それが敵の力なんですけどね。

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