Fate/Grand Order 幻想創造大陸 『外史』 三国次元演義   作:ヨツバ

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こんにちは。
更新が遅くなりました。


FGO
「激走!川中島24時 ぐだぐだ超五稜郭 殺しのサインはM51」
レイド戦…間に合わなかった!! 残念でなりません。

今回も良いキャラたちが登場ですね。
新八さんに武田さん。そして謙信!! 全員ガチャります!!
しかしこの後にはクリスマスに年末正月と…石の貯蔵がぁ!?

そしてぐだぐだイベントはどうしてこう…実装待ちのNPCが多いのか。
服部殿に今川様の実装お待ちしております!! 2人ともかっこよすぎなんですが


恋姫
白月の灯火
マスターアップしたみたいですね。
記念イラストのサンタ月ちゃんが可愛くてセクシーです。






蜀と呉の会談へ①

952

 

 

もう何回目か忘れたカルデア会議。

今回の議題は藤丸立香たちが呉へ赴いた際に何があったかである。

 

「ーーという事があったんだ」

 

呉で起きた事件といえば八傑衆の浮雲の襲撃である。

 

「八傑衆か。全員倒したと思っていたが…」

「でもこれで倒した事になるんでしょ」

 

今度こそ于吉が仕向けた尖兵である八傑衆が全滅した。また1つの脅威が取り除けたと言える。

 

「于吉の奴も嫌らしいわね。攻める時期をちゃんと考えてる」

 

舌打ちをする雪蓮。時期的に雪蓮が亡くなり、精神的に追い詰められている呉を狙ったのだ。

 

「私が死んで呉が滅茶苦茶になっている時に狙うとか…私、死んでないけど」

 

特に大きすぎる責任感に圧し潰されそうになっていた蓮華にとって浮雲の精神攻撃は効果的であった。実際に蓮華は精神的に潰されかけたのだ。

 

「でも立香が蓮華を助けてくれたんだ。流石は呉の種馬ね」

「種馬は止めて」

にっこりと笑いながら種馬発言をする雪蓮にツッコミを入れる藤丸立香。

「いや、立香は呉の種馬だろ」

 

炎蓮も藤丸立香を呉の種馬と決めている。そもそも最初に会った時から認定していた。

 

「立香の種馬としての素質はある。オレと雪蓮の太鼓判だ。あと傾も推してたぞ」

「その太鼓判はいらない」

「で、誰かしらに仕込んできたか。やっぱ粋怜に仕込んできたか?」

「冥琳を慰めるついでに仕込んできた?」

「2人とも怒られろ」

 

冥琳も粋怜も蓮華に負けないくらい精神的に参っていた状況だ。本人は隠していたが分かる人には分かる。

炎蓮と雪蓮に頼まれてなくても実際に会えば支えたくなるくらいだったのだ。藤丸立香が彼女たちに少しでも力になったら良いと思っている。

 

「…話が少し脱線したぞ」

「ごめんなさい孔明先生」

「八傑衆を倒した後は何かあったか?」

「特には。あるとしたらこっちに戻って来た時に襲撃があった鬼くらいだよ」

「そうか」

 

鬼の襲撃。

鬼の存在はカルデアでもよく知っている。外史世界でも鬼の存在は眼で見ている。

狂暴で力強く恐ろしい存在だ。呉と魏で現れ、そして蜀というか荊州でも現れた。恐らく荊州で現れたのも于吉の仕組んだものの可能性が高い。

 

「奴は妖術や仙術を使い、怪異も使う。であれば鬼も当然の如く駒のように使うのだろう」

 

中国と日本の鬼のイメージは違う。しかしこの眼で見た鬼は日本の鬼のイメージに近かった。

気になった点は他にもあり、鬼の纏っていた鎧が日本の鎧に見えたのだ。

 

「あの鎧は珍しいものだったわね」

「ああ。魏や蜀でも見ねえし、鬼特有の鎧って奴か?」

 

雪蓮と炎蓮は見たことがない鎧のようだ。

 

「藤太。やっぱあの鎧って日本製に見えるよね」

「うむ。あれが日本製だとしたら戦国あたりの鎧だろうな」

 

鬼の存在は中国でも認識されている。しかし現れた鬼は日本の鬼に近い存在だ。

 

「謎がまた増えたな。最も于吉あたりが手を引いていると思うがな」

 

外史世界にはまだまだ解明されていない謎は多くある。今回の『鬼』もそうだが『暗影』や『宝珠』、『影姫』なる存在。他にもまだまだあるものだ。

 

(貂蝉曰く赤壁が近いらしい)

 

諸葛孔明が小さく喋る。『赤壁の戦い』は未来の話で雪蓮と炎蓮が今知るべきではない。表舞台から降りたとしても今を生きる2人が知るべきではないのだ。

 

(赤壁の戦いか)

 

三国志を知る者なら『赤壁』を知らない者はいない。それほどまでに『赤壁』とは三国志にとって重要なターニングポイントである。

もしも『赤壁の戦い』に異変が起こればカルデアで言う所の特異点案件だ。

貂蝉の予想では必ず于吉は『赤壁の戦い』で何か異変を起こす。その予想は諸葛孔明や司馬懿(ライネス)も同じ意見である。

 

(気を引き締めておかないとな)

 

来るべき『赤壁の戦い』ではカルデアも力を貸す可能性は高い。

 

「ところで立香」

「なに雪蓮?」

「何でシャオを連れてきたのよ。あの子は勘が凄いんだからバレちゃうでしょ」

 

小蓮は未熟ながらも強かな女性だ。感も鋭く周囲が気付かないものに気付く。実際に小蓮が桃香の元に訪れてから「何か…感じるような」と呟いていた。

 

「連れてきたわけじゃないよ。シャオが桃香さんに会いに来たんだよ」

 

小蓮が桃香に会いに来たのは蜀と同盟するにあたって、人物的に信頼できるかどうかである。

実際に会った印象は好印象だ。小蓮の得た桃香の印象を呉に持ち帰り、同盟に進めるか否かを決める。

 

「シャオは人を見る目はあるけど未熟だからな~」

「シャオは化けるぜ。なんなら雪蓮を超えるかもな」

「えー、それは悔しいわね」

 

悔しいと言いながらも小蓮の成長は嬉しいものだ。

 

「蜀と呉が同盟になるかしらね」

「一悶着おきそうな気がすんな」

 

赤壁の前に呉と蜀の同盟になるか否か。

 

「あ、会議が終わったら立香時間ある?」

「あるけど」

「ヤリましょ」

「訛ってねえよな立香?」

 

武則天と秦良玉が怖い顔で壁になる。

 

「冗談よ。あ、でも傾と瑞姫とかが部屋で待ってるかも」

 

楊貴妃が部屋から飛び出た。しかし2人は荊州にはいない。

 

「マスター。お姉さんこういうのはよく無いと思います」

「色欲に飲まれちゃ駄目。修行が必要だからね」

「…ごめんなさい徴側さん、三蔵ちゃん」

 

何故か怒られた。

 

「別の一悶着を起こすな」

 

 

953

 

 

呉が蜀と同盟を考えている。この情報を得てから蜀陣営は前向きに考え始めていた。

特に桃香は呉と争わないのであれば何としてでも同盟を成功させたいと思っている。争わずに手を取り合えるのであれば理想的である。

 

「尚香ちゃんは確かに同盟を考えているって言ってたよねご主人様?」

「言っていたよ。孫尚香の反応的にも前向きそうだったな」

 

大陸は今や魏と蜀と呉が幅を利かせている。特に魏が大陸の覇権に近い。

魏は大陸の北を手中に治めていると言ってもいいからだ。呉と蜀の戦力で魏に勝てるかと言われれば「負けはしない」と言えるが「勝てる」とは言い難い。

しかし、蜀と呉が手を合わせれば魏に勝てる見込みはあるのだ。

 

桃香にとって戦は最終手段だ。話合いで分かり合えるのであれば理想だが現実は甘くはない。

話合いはするが曹操が話し合いで戦の矛を収める未来が思いつけない。曹操には曹操の理想の未来がある。

未来は同じ事を思っているが過程が異なるのだ。

 

「曹操さんと戦う事になるのであれば呉と同盟は何が何でも成功させたいですね」

 

朱里は呉が同盟を考えていると聞いて渡りに舟であった。軍師の役目は自陣を勝利に導く事である。

蜀の軍師陣はいずれ戦いとなる魏への対抗策を考えていた。その1つが呉との同盟である。まさか自分たちが考えていたものが相手の方から来るとは嬉しい限りだ。

 

(蜀と呉の戦力なら魏に対抗できるかもしれません)

 

最も魏の戦力は強大だ。同盟を組んでやっと対抗できるという位置までである。

 

(本当はもっと別の案があるのですが…それは)

 

朱里の頭の中には魏と呉と蜀が争わない案があるのだが、それは特に難しく口に言い辛いものがある。それが本当に成功するかも分からない。

 

(ううん…あれはまだ頭の片隅に置いておきましょう。今は呉との同盟が先決ですね)

「まさか呉の方から同盟の旨を伝えてくれるとは驚きだ」

「白蓮ちゃん。まだ向こうが同盟をするとは言ってなかったわよ。ただ考えていると言っていただけ」

「でも風鈴先生、尚香ちゃんは良い反応だったよ。ね、白蓮ちゃん」

 

小蓮が良い反応であっても、呉の陣営全てが好印象になるとは限らない。

 

「うーん、風鈴先生の言う通りだな。桃香、孫尚香が孫権にどう伝えても必ずしも良い印象になって即同盟とはならんだろ」

「うう…そうかな」

 

蓮華が小蓮の報告を受けてどう反応するかは分からない。しかし悪い印象は抱かないはずだ。

 

「やっぱり向こうが同盟を考えているのであれば此方も前向きに考えていると伝えたいわね」

 

相手が同盟を考えている。ならば此方側が前向きに考えていると伝われば相手側も組みやすく考えてくれるかもしれない。

呉も魏に対抗するために蜀の戦力が欲しいはずだ。同じく蜀もだ。

 

「何事もなければ同盟は組まれると思います」

「だと良いな」

 

同盟を確実に組みたい。しかし組んだとしてもただ利用されるだけや、弱みを握られてはいけない。同盟を組んだらずっと仲良くしましょうとなるとは限らないのだから。

 

「空丹様や白湯様の事は…秘密にした方が良いよね?」

 

天子姉妹は大陸から行方不明になっており、今や洛陽にいるのは小帝だ。しかし彼女たちの利用方法はいくらでもある。

桃香としては静かに暮らしている天子姉妹を戦や政治に利用されて欲しくないのだ。利用されるのであれば呉との同盟も考え直さないといけなくなるのだ。

 

「いえ、空丹様たちの事は少なからず知られている可能性はあります」

「ええっ」

「孫権さんが空丹様たちを利用するかどうか分かりませんが…いずれは知られる可能性は高いと思います」

「んう……」

 

どうしても天子姉妹を利用されたくなく、危害を加えさせたくない。

 

「知られてもたぶん大丈夫じゃないか?」

 

ここで北郷一刀が呟いた。

 

「どうしてご主人様?」

「空丹たちの存在がバレたらもれなく始皇帝の存在もバレると思うぞ。藤丸立香たちの事も含めて」

「「「………」」」

 

皆が心の中で「確かに」と思った。

正直に言って始皇帝の存在が呉に知れ渡ったら天子姉妹を利用するなどと言う考えは吹き飛びそうだ。それほどまでに始皇帝の存在は規格外である。

そもそも始皇帝の存在をどう扱えば良いのかすら難しすぎて思いつかないかもしれない。朱里や雛里であっても始皇帝の存在の扱いには難色を示している。

 

「それに炎蓮さんや雪蓮さんの件もあるだろ」

「あー…」

 

人質という事にしたくないが呉と交渉材料は実はあるのだ。最も炎蓮と雪蓮が素直に従ってくれるとは思わないが。

 

「なんか大丈夫になるような気がしてきたよご主人様」

「桃香の心配事は大丈夫だと思うぞ。なんなら始皇帝の存在や炎蓮さんたちの存在がバレた時の方が色々と面倒事になると思うんだが」

「うん。そうだね。そっちの事をすっかり抜けてたよ」

 

今その事を考えても答えが出ないので後回しにするか、その時勝負になるかもしれない。

 

「まずは呉との同盟を成功させる方法を考えよう」

「孫尚香さんは明日にでも呉に戻ると言っていました。1人で帰らせるわけにもいきませんので、護衛を含めて使者を送るのはどうでしょうか」

「きっと立香も一緒に行くから必要ないと言いそうだけど、そこは立香からも口添えをしてもらおうか」

 

蜀に戻って来たばかりの藤丸立香だが、すぐに小蓮によって呉に戻される羽目になる。

 

「であれば、誰を護衛兼使者に抜擢する?」

 

護衛兼使者を誰にするかの話合いは続くのであった。

 

 

954

 

 

桃香と小蓮の会談を終えて次の日。

 

「じゃあ帰ろっか立香!!」

 

きゅっと手を繋がられる。小蓮は何が何でも呉に藤丸立香を連れて帰るつもりだ。

 

「オレはここに戻って来たつもりなんだけど」

「立香の帰る場所は呉の建業だよ」

 

ニッコリ顔の小蓮。何を言っても無駄なような気もしなくもないが、実際は呉にまた向かうのだ。

北郷一刀もとい蜀よりある依頼を受けている。それは呉と蜀の同盟の手助けだ。

 

「あ、ちょっと待ってシャオ。まだ全員が集まって無いから」

 

また呉に向かうメンバーは前回とまた違う。

 

「私は準備完了ですよ」

「私もだ」

「オレもいつでも大丈夫だぜ」

「今回は私もか」

 

カルデアから秦良玉、荊軻、燕青、諸葛孔明だ。

 

「あとは…」

「お待たせしました」

 

呉に向かう準備が出来た蜀からの護衛兼使者は紫苑であった。

最も護衛はほぼカルデア側で使者として側面が強いのが紫苑である。

 

「あれ、黄忠?」

 

何故、紫苑も付いてくるのかと聞くのは当然だ。

 

「おーい」

 

桃香と北郷一刀たちも見送りに来る。その際に紫苑の同行について話す。

 

「なるほどね」

 

護衛に関しては藤丸立香たちがいるから必要無いと言っていたが使者ならば勝手に追い返す事は出来ない。

 

(う~ん…どうしよう。勝手に使者の黄忠を連れて行っていいのかな)

 

考える小蓮。そして使者としての役目を考え、問題ないと判断した。

桃香が紫苑を使者として連れて行って欲しいのは間違いなく同盟についてだ。蜀も呉との同盟を前向きに考えているのだから不利になるような事をするはずはない。

 

(劉備は同盟を成功させたいんだ)

 

紫苑を選んだのは武人として、交渉者として熟練で、人間的にも誠実だからだ。

信頼が高い愛紗たちを使者に選んでも良かったが交渉事は苦手であるため、紫苑や朱里たちが候補に挙がった。そして舐められないためにも大人としての風格もある紫苑になったのだ。

 

「うん。いいよ」

「ありがとう尚香ちゃん」

「でも変な事はしないでよね」

「しないよ!?」

 

同盟がかかっているのだから紫苑に変な命令はしていない。

 

「警戒するなとは言わないけど、此方も同盟は結びたいもの。変な事はしないわよ」

 

紫苑は優しく声を掛けた。

黄祖の件で因縁は少なからずあるが今の紫苑は孫呉に大きな恨みはない。

 

「じゃあ、行こっか」

「気を付けてね」

「行ってまいります桃香様」

 

藤丸立香たちは小蓮と紫苑を連れて呉へと向かった。

 

「ん?」

「どうしたの孔明先生?」

「いや…何でもない」

 

諸葛孔明は周囲をチラリと見渡したがすぐに進行方向へと視線を戻すのであった。

 

(気のせいか…)

 

一瞬だけ視線を感じたのだが気のせいだと判断するのであった。

 

「…………………アマリ近ヅクノハ危険カ」

 

人気の無い建物の陰にて、気配を消した鬼がいた。

その鬼はまるで忍のようで暗殺者のような鬼であった。




読んでくださってありがとうございました。
次回の更新は…未定。最近忙しくて。師走とは言ったものです。


952
カルデア会議の話でした。

炎蓮と雪蓮はけっこう自由な身を楽しんでおります。
でもいずれはバレて怒られます。


953
桃香side。
同盟を組みたい話ですね。

原作と色々と変化しておりますので蜀や呉で起こる状況にはなりません。
危惧している天子姉妹についても始皇帝(カルデア)がいるのでなんか大丈夫な気がしております。
なんなら炎蓮と雪蓮もいるし…まあ、それらも問題事なんですけどね。


954
立香たちはまた呉へ戻ります。
サブタイトルにあるように同盟のための会談が始まります。


最後に登場した謎の鬼。
戦国オンラインをプレイしている方なら分かるかもしれません。
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