Fate/Grand Order 幻想創造大陸 『外史』 三国次元演義 作:ヨツバ
今年も頑張って執筆していきます。今年こそ完結できるように頑張ります!!
FGO
正月ガチャではまさかのヤマトタケル!!
そして1月中旬にコラボイベント!!
これは楽しみですよ。
福袋ガチャは迷いましたね
ですが決めてガチャリました。闇のコヤンスカヤさんが来てくれました。
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蜀と呉の会談会場に槍のような矢がミサイルの如く、着弾した。
その威力は恐ろしく、矢が発生させる破壊力ではない。普通の人間が放てるものではない。
「ぶ、無事…みたいだ」
藤丸立香は目を開けると周囲に水銀の膜が張られていた。
水銀の膜の正体はトリムマウであり、司馬懿(ライネス)の指示により守ったのだ。
「師匠ありがとう」
「そりゃあ私は君の師匠だからね。師匠は弟子を守るものさ。もちろん他の皆もね」
ツーっと藤丸立香の頬をなぞる司馬懿(ライネス)。
「ドキっとしちゃうんですけど師匠」
「ふふふ」
「ちょっとこんな状況で何やってんのよ」
水銀の膜から顔を出すのは蓮華であった。こんな状況だが嫉妬の炎を燃やす蓮華も蓮華である。
「みんな無事みたいだ」
会談会場は半壊しているが司馬懿(ライネス)のおかげで身は守られた。しかし何が起きているか分からない。分かるのは会談会場が半壊したという事だけである。
「何が起きたの師匠?」
「鬼の襲撃だ」
会談会場の外では武者風の鬼が何処からもなく現れ、蜀と呉の護衛陣を襲い始めたのだ。
「いきなり現れた?」
「そうだ。まるで召喚されたようにいきなり現れたのさ」
今はカルデア、蜀、呉の護衛陣営が鬼の襲撃に対応している。
「桃香様、ご主人様ーー!!」
「蓮華様ーーー!!」
急いで会談会場の中に入って来たのは己の主を心配する臣下の愛紗と思春。その身には血が付着していた。
「愛紗ちゃん大丈夫なの!?」
「思春、平気なの!?」
「「鬼の返り血ですので平気です」」
2人は主の為に襲い掛かる鬼たちを全て斬り伏せてその場に駆けつけたのである。
「わたしとご主人様、朱里ちゃんたちも大丈夫だよ。司馬懿ちゃんのおかげ」
「私たちも大丈夫だ。外はどうなっている思春」
「外は鬼との戦になっております」
「被害は?」
「被害は少ないです。敵は鬼ですが此方が優勢です」
鬼の襲撃に上手く立ち回っている。問題は槍が如くの矢を放ってきた存在だ。
遠くからミサイルの如く槍が如くの矢を放ってくる存在は厄介だ。源為朝ほどではないが食らえば無傷ではすまない。
だからこそ既に俵藤太と李書文(槍)が敵の位置を確認し、疾風が如く駆けて向かっている。
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俵藤太と李書文(槍)はミサイルが如くの槍のような矢を放つ存在の元に向けて駆けている。
初発、次発と放たれてきた方向から敵の位置は把握した。2人の目的は如何に早く敵を倒す事である。
ミサイルの如く槍のような矢が何度も放たれていては被害は大きくなるばかり。最善は如何に早く敵を倒す事だ。
「恐らくもう着くぞ」
「わかっておる。む、向こうから来ているぞ」
恐ろしいほどまでの殺気が俵藤太と李書文(槍)に向けて放たれた。
これほどまでの殺気はそうそう感じた事は無く、すぐに気を抜いたら首を斬られると判断。最初から本気で敵を屠ると決めて刀を抜く。
「俵藤太ぁあああああ!!」
「むう!!」
敵の姿を視認した瞬間に赤黒い太刀が俵藤太を襲う。敵は仮面と外套で正体を隠しているが、第一声が「俵藤太」であった。
「何処かで会ったか!!」
「貴様を殺す!!」
正体が分からないが敵は俵藤太の事を知っている。しかし当の本人は全く知らない。
殺意の籠った太刀を押し返し、構え直す。そして相手の情報を知る為に口を開く。
「吾はお主を知らんが?」
「我はよく知っているぞ。貴様に負け、苦渋を飲まされた者だ。しかし今度は我が勝つ!!」
「……何処かの聖杯戦争で相まみえたか?」
「聖杯戦争なぞで戦ってはいない。ただ我は貴様の復讐者にすぎん。貴様を殺し、次はあいつだ、あいつらだ!!」
(あいつら?)
敵は英霊ではない。そして生前の記憶でも目の前の敵と戦った事もない。正体は分からない。
ただ分かる事は相手は俵藤太に何故か復讐心を持っている事だけ。そして復讐対象は俵藤太だけではないようだ。
「貴様と剣を交える事を望んでいたぞ!!」
赤黒い太刀に炎が纏われた。
「鬼火纏い!!」
「太刀に炎か」
炎の太刀が振るわれる。
「李書文は先に行け!!」
「応」
李書文(槍)は俵藤太に任せて本来の目的の為に駆ける。
「簡単に行かせてくれたな」
「ふん。向こうにいる鬼は一筋縄ではいかんぞ?」
「大丈夫だ。奴が負ける姿なぞ想像出来んからな」
黄金の太刀と炎を纏った太刀で斬り合いが始まる。
「于吉の差し金か」
「言わんでも分かるだろう?」
もう答えを言っているようなものだ。
「目的は何だ。吾だけではあるまい」
「そうだな。個人的には貴様が第一だが、目的は別だ」
「その目的は何だ?」
「教えるわけがなかろう!!」
個人的には俵藤太への復讐。しかし本来の目的は不明だが、呉と蜀を襲っている事から大体は察する。
同盟の阻止もしくは、二国そのものを潰すつもりかもしれない。
「ふむ。詳しく聞きたいが教えてくれるわけがないか。ならば倒し、聞き出すまでだな!!」
魔力を練り、膂力に力を入れる。剛の一撃で叩き潰す。
「ぬううん!!」
「なに!?」
剛の一撃で炎の太刀を弾き、敵に直撃させるが違和感を感じた。そしてすぐに回避に徹した。
「矢避けの加護!!」
「死ねぇ!!」
炎の太刀をスキルで回避し、間合いを取る。
「堅い」
黄金の太刀で斬り付けたが敵の肉体が堅く、押し負けたのだ。
「何かの異能か?」
決定打にならなかったが相手の仮面と外套は斬られて、正体が露わになる。
正体は鬼女であった。赤い鎧を纏い、ある家紋が刻まれている。肌黒く、白い髪の先端は炎のように燃えている。顔の半分は赤い鬼の仮面を付けていた。
彼女の全体図を見たというのに俵藤太は分からなかった。記憶の中に彼女と出会った事が本当にない。
「本当に何処かで出会った記憶がないな」
彼女の正体は赤い鎧に刻まれた家紋と縁のある者に違いない。だからこそ生前に彼女や家紋の縁ある者と関係は無いのだ。
「……吾ではない吾と何処かで会ったのか?」
「そうだな。貴様ではない貴様と戦った。そして負けた。だからこそ復讐する。貴様は我の知る貴様ではないが俵藤太である事は違いない!!」
彼女は英霊ではないと言った。そしてこの異世界でこの時代に彼女が存在する事もあり得ない。ならば原因はやはり于吉が握っているのかもしれない。
そうなれば武者風の鬼の事も繋がってくる。
「俵藤太。貴様を斬り殺し、第一の復讐を完遂する。全てを終わらせ、天下取りを再開するのだ!!」
鬼女の身体から妖気を覇気を発する。そして周囲に風と水が発生した。
「風よ、水よ」
「何かの力か?」
八傑衆はその身に妖魔を宿していた。鬼女もまた妖魔を宿して異能を持っている可能性が高い。
「クククク、ハハハハ。我が本気を見せて…」
妖気が膨れ上がった瞬間に2人の場に大きな何かが落ちてきた。
「グオオオウ。コンナ所マデ殴リ飛バサレルトハナ。オオ、大将ジャネエカ!!」
その場に落ちてきたのは大きな鬼であった。大陸製の鎧を纏い、大弓を装備していた。
「新手か?」
「そっちに殴り飛ばしてしまった」
次に現れたのは李書文(槍)だ。彼は大きな鎧と大弓を装備した大鬼と戦闘になっていたのだ。
「奴はなかなか頑丈だ」
戦って殴り飛ばした割りに大鬼は無事そうだ。
「狂射鬼か。無事か?」
「オオトモ。マダマダ戦エルゼ!!」
「そうか。では撤退する」
「何ダトォ!?」
先ほどまで発していた妖気と覇気は鎮まっていた。
「今回の作戦はお前が矢を撃てなくなるまでだ」
「ナヌ、儂ハ マダマダ戦エルガ」
「戻る。哭闇鬼よ我らと鬼たちを回収しろ。俵藤太よ決着はまただ」
逃がさないと俵藤太と李書文(槍)が動くが鬼女と大鬼は煙と共に消えた。
「消えただと?」
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会談会場の外に鬼たちが襲撃。
蜀と呉の護衛陣がすぐに対応に走る。カルデア側も異様な状況に力を貸さないわけにはいかない。
「燕青拳!!」
「十歩殺一人!!」
「白杆槍!!」
燕青、荊軻、秦良玉が鬼の群れを倒していく。蜀や呉も負けていない。
蜀の将である鈴々、翠、星が怒涛の勢いで鬼たちを倒していく。
「虎魂大喝なのだー!!」
「秘技・旋回斬!!」
「蒼き流星が如く。我が槍を受けよ!!」
呉の将である祭、粋怜、明命が鬼を倒していく。鬼を倒すのはこれが初めてではないため対応は蜀よりも早い。
「矢毒・戦陣雨!!」
「蛇矛円斬!!」
「煙幕幻弾!!」
鬼の群れを己が技で倒す。
「粋怜、蓮華様は!?」
「既に思春が行ったわ。私たちは鬼共を倒すだけよ!!」
本当は粋怜も蓮華の元に駆けつけたかった。炎蓮と雪蓮を守れなかったと責任を強く重く感じているからだ。
「桃香お姉ちゃんとお兄ちゃんの元には愛紗が行ったのだ。鈴々たちはこいつらを倒すのだ!!」
「分かってる。アタシの槍の錆にしてやんよ!!」
「この趙子龍も負けてられんな」
鬼の力は強大だ。しかし人だって喰われるだけではいられない。
人は妖魔に打ち勝つために力を付けていくのだ。
「こいつらどっかから現れたんだ?」
「それだ。矢が会場に着弾したかと思えば鬼がいきなり現れた。何処にも隠れてはいなかった」
会談会場を警備していたが周囲に鬼の群れが隠れている様子は無かった。鬼が人に化けていたというわけでもない。
文字通り、いきなりその場に現れた。
「まるで召喚されたかのようですね」
「この数をか」
いきなり現れたのは召喚や空間転移の類かもしれない。実際にカルデアではレイシフトで時代や時空を超えている。
于吉は外史の管理者という存在だ。そういう技術を持っていてもおかしくない。
「フム…中級鬼デハ将ヲ倒ス事ハ難シイナ」
遠くより気配を消し、会談会場での襲撃を指示しているのは哭闇鬼。
秦良玉たちが鬼の出現についての予想は正解だ。鬼の出現に関与しているのが哭闇鬼であり、会談会場に鬼の群れを召喚したのだ。
「魏デ戦ッタ下級鬼ノ情報ハ モウ当テニナランナ。魏ノ将ヤ兵士ハ蜀ヤ呉ヨリモ強イト聞ク」
哭闇鬼は忍び印を結んで鬼の群れたちに指示を出す。
「次ハ…」
『哭闇鬼よ我らと鬼たちを回収しろ』
武田信虎からの指示が頭に響く。今回の任務は終了である。
「承知シタ。忍法 口寄セノ術!!」
忍び印を結び、忍術を使うと周囲に武田信虎と狂射鬼、中級鬼たちが召喚される。
「便利な術だな」
「任務ハ終了デ?」
「ああ。名残惜しいが戻る」
「儂ハモット暴レタカッタンダガナ」
消化不良というやつだが今回はただの遊びに過ぎない。本番はもう少し先である。
「中級鬼ではどうだった。やはり力不足か?」
「ハッ。将相手デハ多少力不足ト言ッタ所デス。シカシ中級鬼複数デ攻メレバ将モ倒セルデショウ」
「そうか…下級鬼と中級鬼の使い道は分かった。陣地に戻るぞ。離れているとはいえ、奴らとまだ近い。カルデアの連中に気付かれる」
「ハッ。中級鬼ハ仕舞ッテオキマス」
忍び印を組むと鬼の群れはまた消える。
「所デ騙妖鬼ト闇生鬼ハ何処ニ?」
「騙妖鬼はまだ闇生鬼を連れ戻していないようだな。何処まで行ったのだ」
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鬼の襲撃は急に起こり、急に終わった。
理由は蜀と呉の同盟を邪魔したかったのか、殺害したい者がいたのか、不明であった。
「みんな大丈夫!?」
「皆 無事か!!」
桃香と蓮華が会談会場から出てきて、無事だと分かった瞬間に蜀と呉の臣下たちは安心する。その気持ちは桃香たちも同様である。
鬼の襲撃があって軽症というのは本当に運が良い。そして人の力を見せつけたと言ってもいいくらいだ。
「リャン、藤太たちは?」
「まだ戻ってきてません」
「俵の旦那たちなら平気だってマスター。あの2人が鬼に負ける姿なんて想像出来ねぇって」
「うん。そうだね」
俵藤太と李書文(槍)が鬼に負ける姿が想像出来ない。2人を向かいに行こうかと思った時、遠くから大きな声で叫びながら兵士の姿が見えた。
「き、緊急の報告です!!」
「どうしたの!?」
蜀の兵士が血相を変えて走って来た。
「ば、化け物に町が襲われております!!」
化け物と聞いて鬼を思い浮かべる。先ほどまで鬼と戦っていたのだから当然だ。
「黄忠様はいらっしゃいますか!!」
「私ならここに。どうしました?」
「ご息女様が危険です。我ら兵士たちで町を守っていますが化け物たちの猛攻が激しく…」
兵士の報告を聞き終える前に紫苑は駆け出していた。
読んでくださってありがとうございました。
次回の更新は頑張って2週間以内を目指します。
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立香たちは司馬懿(ライネス)とトリムマウのおかげで無事でした!!
トリムマウって本当に万能感があります。
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俵藤太と武田信虎の戦い。ちょっとだけの戦いでしたが…。
俵藤太は本当に面識ありません。だって別の俵藤太ですから。詳しくはまた先の話で明かされていきます。
鬼火纏いはオリジナルの技
彼女には5つの妖魔(怪異)が埋め込まれてます。
まず1つがまんま『鬼火』
3つが…水と風、身体の頑丈さに由来します。
残り1つはまだお披露目してません。
全てある鬼の能力です。
武田信虎の身体には鬼火は置いておいて…4体の鬼が埋め込まれているのです。
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哭闇鬼は忍者の鬼なので忍術を使います。
鬼が急に現れた理由は『口寄せの術』です。
…今思うとこれって強いんじゃないかな。
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鬼の襲撃は終わりましたが、まだまだ異変は発生中。
闇生鬼が独断行動中。鬼は自由な存在ですから。まあ、それでも鬼の世界でも縦社会はありますけどね。