Fate/Grand Order 幻想創造大陸 『外史』 三国次元演義 作:ヨツバ
FGOのサムレムコラボ。
まだクリアしてませんが物語を楽しんでいます。
サムライレムナントは未プレイですが…サムライレムナントをプレイしていたらより楽しめるのかもしれませんね。
…買うしかないか?
では、こっちの物語をどうぞ
975
三面同時侵攻作戦が始まった。
大陸に緊張が走る。大陸の覇権を手に入れる戦が始まったのだから当然だ。
揚州の合肥にて。此方は三面同時侵攻作戦の寿春ルート。
「蓮華さま。城内に魏の兵は残ってないみたいだよ」
「そう」
呉軍は合肥を怒涛の勢いで陥落させていた。
「非戦闘員には手を出すなよ。こちらに投降する意思がある者は武装を解除して受け入れるように」
「魏軍の追撃は誰がしてるんだっけ?」
「明命がしてくれている。城内の把握は思春に任せた。梨晏は部隊のとりまとめを急いでくれ」
「りょうかーい」
快進撃とも言うべきか呉軍は合肥を取り戻したのだ。
「ふう…張遼が戻る前に何とか合肥を陥とせて良かったよ」
魏軍の張遼の実力は知っている。もしも合肥にいれば未だに陥落していないかもしれなかった。
「まったくね。向こうが油断していたのか…それとも罠なのか分からないけど」
「それはこの後、嫌でも分かります。今は乗っておくしかないでしょう」
合肥を手中に治めた。このまま寿春に向けて進軍する。しかし寿春には張遼がおり、他にも魏の将がいるはずだ。
合肥に比べて簡単には陥とせないかもしれない。
「……」
「どうしました蓮華様?」
「いえ、何でもないわ冥琳」
蓮華は遠くを見ていたがすぐに冥琳に視線を戻す。そんな彼女の様子は何処か寂しそうというか不安そうな感じであった。
「もしかして蓮華さまは立香が居ないから寂しいのかな~?」
梨晏がからかった。
「ち、違うわよっ」
否定するが頬を赤くし、動揺具合から図星だと分かる。
実際のところ蓮華は藤丸立香を自分の傍にいさせたいが為に三面同時侵攻作戦が始まる前に戻ってくるように通達したが戻ってこなかった。
藤丸立香たちは別任務をするために今回の作戦から外れているのだ。彼女としては一緒に戦って欲しかったが、こればかりはしょうがなかった。
「梨晏は早く部隊のとりまとめに行ってきなさい!!」
「はーい」
イタズラに成功した子供が説教から逃げる様に梨晏は走っていった。
「まったく梨晏はもう」
(ふむ。実際のところ蓮華様は相当に立香の事を入れ込んでるな。良い事なのか悪い事なのか)
信頼できる人が出来たというのは良い事であるが深く入れ込み過ぎるのもどうなのかという事だ。言ってしまえば依存気味になっているかもしれない。
(蓮華様からそれほど信頼を得ている立香が凄いのか)
何はともあれ合肥を取り戻したのだ。呉軍の次の行先は寿春である。
「……何か蓮華こっち見てなかった?」
「気のせいだろう」
合肥より離れた所に諸葛孔明たちと雪蓮が周囲を警戒している。
今回の三面同時侵攻作戦で于吉や鬼が襲撃しないかをカルデア陣営が見張っているのだ。三国の戦いに邪魔はさせてはならない。
「それにしても遠見の妖術だっけ? 便利ねー」
遠くを見る事が出来るのはとても便利なものだ。現代だと双眼鏡などの遠くを見る道具等は普通であるが過去の時代からすれば喉から出るほど欲しい代物だ。
今回に関しては魔術で代用しているが戦争では遠くの様子を鮮明に見えるのはとても重要な1つなのである。
「今んとこ問題は無さそうだな」
「弐っちゃんと周囲を見てきたけど問題ありませんでした」
「うん。鬼も妖魔もいなかったよ」
現段階では寿春ルートに鬼の襲撃は無い。
「合肥ではなにも無かった。ならば寿春で何か起こるかもしれん」
「じゃあ、このまま蓮華たちに気付かれないように行きましょ」
「気付かれてもこっちは構わんのだがな」
「私が構うのよ。冥琳とかには気付かれる可能性が高いからみんな注意してよね」
三面同時侵攻作戦の邪魔はしないが隠密任務でもない。何故かいつの間にか雪蓮が指揮を始めるのであった。
「まあ、確かに見つかったら面倒ではあるか」
雪蓮と炎蓮の生存が孫呉に知れたら一悶着があるのは確実である。
976
三面同時侵攻作戦の漢水ルートにて。
「弓隊、放てぇぇぇぇ!!」
粋怜の号令によって弓隊が力強く矢を放つ。
此方も既に魏軍との戦いが開戦していた。
「なるほど。魏の将は船の戦に慣れていないとは聞いてたけど、確かにこれはこちらがかなり有利ね」
「襄陽の荊州船団を徴用したと聞いたが随分と動きが鈍いの」
「指揮が魏の将なんじゃないですかねぇ? 船戦そのものになれていない感じがしますし」
水軍は呉軍が誇る戦力である。水軍であれば魏軍にだって負けない。
「ふむ、ならば向こうが漢水での軌道に慣れるまでにどこまで進めるかが勝負になるの」
「あ、粋怜さま。余裕があれば沿岸の地上部隊にも援護射撃をお願いします」
「それはいいけど大丈夫? シャオ様なら上手く避けるだろうけど劉備の隊に当たっても文句言わないでよ?」
「そこはシャオ様が誘導すると言ってましたから、大丈夫だと思うんですけどねえ」
蜀と呉の合同軍は足並みが揃わず戦い難い状況になるかと思われたが意外にもそうではなかった。
「なら、当たったら包のせいね。総員、援護射撃用意!!」
「え、あの、ちょっと待っ」
「放てーー!!」
呉軍による援護射撃が魏軍へと放たれる。
「きゃーっ!? 春蘭さま船の方から矢が飛んできたの!!」
「おのれあいつら。この間合いを計っていたな…!!」
魏軍で指揮するは夏侯惇と于禁。
「風も船で援護すると言っていたが、足止めにもなっていないではないか!!」
「あぅぅ…船の訓練は始めたばっかりだから難しいの。沙和たちもあんまり教えられないし」
「気合で何とかならんのか」
魏軍は強力だが何もかもが強いというわけではない。魏軍にも弱い部分はあるのだ。
その1つが水軍である。いずれは呉よりも屈強な水軍にするつもりではあるが現段階では呉より劣る。
「なってたらとっくに凪ちゃんたちが何とかしてるの」
「…ええい。ともあれ、ここはいったん退くぞ。船の風にも合図を送れ!!」
「わかったの!!」
「襄陽まで関は三つ。それまでに何とかしてみせるぞ!!
漢水ルートでの緒戦は蜀呉同盟軍の勝利となった。
「ふむ、とりあえず何とかなったか」
「関羽。夏侯惇は追いかけるの?」
「いや、一度退いた所で仕掛けられても面倒だ。まだ緒戦だしな。ここは様子を見よう」
「了解」
緒戦に勝てば勢いが付く。このまま追い打ちをかけるのも1つの手であるが相手は魏軍だ。
ここは慎重になるのが吉である。
「お疲れ様、愛紗ちゃん、シャオちゃん」
「桃香様、周囲の状況はいかがですか?」
「今は美花ちゃんと呂蒙ちゃんが警戒してくれてる。何かあったら、すぐに連絡が来るはずだよ」
敵が撤退したからといっても安心してはいけない。伏兵が隠れている可能性もあるのだ。もしくは于吉や鬼という別の勢力もいる。
「それにしても船とこういう連携の仕方があるとはな。さすが慣れてるな呉の民は」
「ふふん、このくらい何てことないわよ。誰か船に援護をありがとうって連絡しといて」
「わかったよ!!」
電々が旗を持って粋怜たちの船に向かって合図を送る。
旗の合図が「ありがとう」ではなく、「お腹空いた」になっているのでちょっとだけ混乱させてしまっているが。
「旗の動きの組み合わせで岸と連絡を取るというのも妙案ですね。銅鑼だけよりも組み合わせが増えるのが大きいです」
「為になる事が山ほどあるな」
同盟での利点は互いの力を参考に出来るという事だ。技術提供だってある。
「シャオたちも関羽が前衛を引き受けてくれて助かるわ。おかげで横から突きやすいし」
「でもシャオちゃん。本営にいなくていいの? あとで黄蓋さんたちに怒られない?」
「いいのいいの。劉備も諸葛亮もいるんだし。それに舟はこっちが仕切らせてもらってるんだもん。お互い、得意な所をやっていけばいいのよ」
同盟で力を合わせる。それは互いの得意分野で不得意分野をカバーしていく事も出来るのも利点の1つである。
「まあ、そちらがいいならいいのか」
「そう言う事。この調子で、さっさと襄陽を陥としちゃいましょ!!」
蜀呉同盟軍はこのまま漢水を進み、襄陽へと目指していく。
「今のとこ順調だな」
「これがどこまで行けるかだな」
「案外、連携は問題なさそうだから後は魏の動き次第だろう」
炎蓮と俵藤太は陳宮が製作した双眼鏡で漢水での戦いを見ていた。
「いや、これいいな」
炎蓮は双眼鏡の有能さに満足していた。
遠くのものが見えるというのはとても素晴らしい道具だ。過去の時代で双眼鏡があれば戦の歴史は変わっていたかもしれない。
双眼鏡だけでなく、他にも「こういう道具があれば…」なんてものはいくらでもあるものだ。
「お前こういうの作れるんだな」
「ええ、色々作れますよ。無論、自爆機能もついております」
凄い勢いで陳宮製の双眼鏡をぶん投げる炎蓮。
「あぶねえもんを渡すな!!」
「自爆機能が付いているのは当然な事では?」
何を言っているのか分からないという顔をする陳宮。
「オレにそんな事を言えんのはお前だけだよ」
カルデア陣営では個性的な者が多いが、炎蓮にとってカルデアの陳宮はある意味恐ろしい奴という認定をしている。
敵に回すととても厄介すぎると思っている。何せ南蛮での戦い方は自分では思いつかない戦法なのだから。
「それにしても蜀と呉は意外に足並みを揃えてるわね」
玄奘三蔵は漢水で起きている戦いで蜀と呉の連携に対して驚いていた。
同盟を組んだばかりでいきなり魏との戦いで足並みを揃えている事は驚きの結果だ。普通は足並みを揃えられずにぐだぐだになるもの。
「それな。オレもびっくりだぜ」
炎蓮としては足並みを揃えられずに魏に苦戦するかと思っていたのだ。しかし予想外の結果であった。
「まさかここまで蜀の連中と歩調を合わせられるとは思わなんだ」
「その辺りはシャオの才覚だな」
蜀と呉の足並みを揃えられた要因は小蓮。
「シャオちゃんは良い子だよね」
「まあ、あの娘は幼いながらも才覚はあるからのう」
小蓮の評価は高い。彼女は蜀と呉の繋ぎとしての役目を担っている。
誰かと誰かを友好的にするための間にいる人。グループの中にいるだけで安心感を出す人。そういう力を持つ者は希うな存在である。
「シャオはそういうのが異様に上手い。簡単に言えば誰にでも仲良くなれるってやつだな」
誰とでも仲良くなれるというのはある意味才能だ。だからこそ人と人を繋ぐ役割を担う事が出来る。
ここでは小蓮は蜀と呉を繋ぎ、良い流れを作り出しているのだ。
「う~む。あの娘は妾の国に欲しいのう」
「やらねえぞ?」
「それはお主が決める事ではなかろう?」
(てか、こいつの国って何だ?)
武則天の国。それは炎蓮からしてみれば未来の国。最も世界は別であるが。
「帰還。異常なし」
「ユウユウ戻りました~。何も異常ありませんでした不夜な」
「もうわざとじゃろ。わざとじゃな?」
瞬時に楊貴妃は武則天にぐるぐる巻きにされて吊るされた。
「ご、ごめんなさい~!?」
「何度も拷問しても治らんのう」
「だって可愛いか」
「鋸で細切れにするか」
「それは駄目ですーー!?」
武則天と楊貴妃のこのやり取りはいつもの事だ。
「…異常は無かったんだな哪吒」
「ない」
現段階では漢水ルートにも異常はなし。
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三面同時侵攻作戦の漢中ルートにて。
ここでは魏軍の夏侯淵部隊と一戦やりあっていた。
「そっか…逆茂木は直されちゃったか」
「ごめんなのだ」
逆茂木とは先の尖った杭を地面に植えて作るバリケードの事である。
逆茂木があれば突進力のある騎馬隊で近づく事が出来ない。少人数で大兵力を足止めする時にも頼もしい防柵だが逆の立場からすると、これだけ鬱陶しいものはない。
「十日もかけて壊したのに…また振り出しか」
先行部隊で桔梗たちが逆茂木の破壊作業をしていたが元通りになっては顔が歪んでしまう。
「申し訳ありません。私がちゃんと策を献策できないばかりに」
「いやいや雛里はよくやってるよ」
定軍山の攻防が始まって既に十日が過ぎていた。
漢水をさかのぼる連合軍や寿春側から攻撃を仕掛けている呉の面々から遅れるのもまずい状況だ。
何よりこのままでは新野側から入ってくると予想される魏の本隊も対応しきれなくなる。
「北郷達も大変だ」
藤丸立香側は離れた箇所より漢中ルートの状況を観察しながら異変がないかどうか警戒している。
「雛里殿の策があったからこそ逆茂木を壊せた。しかし夏侯淵が戦い慣れしているね」
司馬懿(ライネス)は戦況の感想を呟いていた。
「抜け道もない。何処も警戒されている。夏侯淵さんは魏の中でもズバ抜けて頭がキレると思う」
「ああ。魏の中でも曹操の信頼は厚い」
曹操はどの部下も信頼しているが夏侯淵は中でも信頼は厚い。そのような事を口に出すと夏侯惇や荀彧あたりが五月蠅いかもしれない。
「籠城戦にも慣れてますね」
「このまま攻め続けても時間を潰すだけな感じもするな。包囲する兵も減らすのも危険だろう。さて、蜀はどう動くかな?」
「籠城ですか。何かを待っている……もしかしたら曹操殿が此方側に来るかもしれません」
現段階では蜀と呉の三面同時侵攻作戦が順調に進んでいる。そして異変も起きていない。
異変が起きないのであればそれが一番だ。
「辺りを調べたが特に異常は無いぞ」
「老人を偵察に行かせんでくれい」
李書文(殺)と張角が戻ってくる。
「何も異常が無いのなら良かったよ」
何も異常が無いのが一番なのだが、それは叶わない。三国の戦いの裏には恐ろしい存在たちが暗躍しているのだから。
978
定軍山の戦い。
後漢末期に益州北部の要衝の漢中を巡って曹操と劉備の両者間で行われた戦いと言われている。
正史の三国志と三国志演義は大まかな部分は同じであるが異なる部分もある。そしてこの三国志の外史世界も異なる部分がある。
本来であれば定軍山の戦いは赤壁の戦いの後に起こる。しかしこの外史世界では赤壁の戦いの前に起きている。
「ホッホッホ~。三国ノ戦イガ始マリマシタネ」
「アッパレ、アッパレ。今度ノ任務ハ吾輩ラノ番」
三面同時侵攻作戦の漢中ルートに暗躍する鬼は2体。隋身鬼と天晴鬼。
武田信虎の命によりある人物の命を狙って来いと受けたのだ。
「正史ダト赤壁ノ戦イガ先ダソウダガ…ソコハドウデモイイトノ事デオジャル」
「赤壁ノ戦イニ影響シナイ程度ニ 三国ノ戦力ヲ減ラスノガ今回ノ任務」
天晴鬼はパラっと扇子を開くと『任務遂行』という文字が書かれていた。
「難シイ事ハ分カランガ歴史ノ流レダト夏侯淵ハ定軍山ノ戦イデ死ヌラシイ。ダカラ殺シテモ良イラシイゾ」
「結果的ニ歴史ノ流レト同ジニスルトイウ事ダノ。過程ハ違エド結果ハ同ジデアレバ変化ハ起キナイノデオジャルナ」
赤壁の戦いまでに三国の戦力を減らす。しかし赤壁の戦いが発生しない事だけは避ける。
難しいラインで武田信虎は三国を敵に回しているのだ。
「最モ戦力ヲ減ラス必要ハ無イト思ウノダガノ。ノウ弟ヨ」
「兄者…恐ラク大将ハ息抜キモ兼ネテルト思ウデオジャル」
隋身鬼は二つの首を互いに向けて会話し合う。
「闇生鬼ノヨウニ己ノ欲望ヲ我慢出来ズニ不満ヲ爆発サセル者モイルデオジャルカラナ~」
鬼は人を襲い喰う。それは鬼にとって常識のような行動だ。
飯を食うのを我慢しろと言っているようなもので普通は我慢できるものではない。
武田信虎は闇生鬼の件で赤壁の戦いでまで鬼たちを我慢させるより、ガス抜きをさせる方が良いと判断した。
鬼だろうが人間だろうが我慢は良くない。不満を溜め込み、爆発させてしまうと組織が瓦解させてしまうからだ。
「ホッホッホ。組織ト言イマスガ麻呂ラハ寄セ集メノ軍団デスカラナ~」
「アッパレ。マサニソウダ…シカシ与エラレタ仕事ハ遂行セネバナランナ」
隋身鬼は弓を引く。
狙うは夏侯淵だ。丁度、彼女は軍を率いて蜀と戦っている。意識は蜀に向いており、此方に全くもって気付いていない。
蜀も魏も誰も隋身鬼に気付いていないのだ。
「麻呂ラノ矢ハ狂射鬼ノヨウニ威力ハ無イ。シカシ命中精度ハ麻呂ラノ方ガ圧倒的ニ上デオジャル!!」
「狂射鬼ハ麻呂ト兄者ト違ッテ優雅サガ足リナイデオジャル」
「弟ノ言ウ通リデオジャル」
矢の威力は狂射鬼が上だ。しかし命中精度は隋身鬼が上である。
「夏侯淵。オ主ハ別ノ者ヲ矢デ狙ッテオルガ…オ主モマタ狙ワレテオルゾ?」
夏侯淵の矢は雛里を狙っていた。そして隋身鬼の矢は夏侯淵を狙っている状況であった。
「黄忠ノ代ワリニ麻呂ラノ矢ヲオ見舞スルデオジャル!!」
隋身鬼が矢を放つ。
「させません!!」
放たれた矢はトネリコの槍で弾かれる。
「何ジャト!?」
「ホホウ?」
天晴鬼が扇子を開き『伏兵!?』という文字を出す。
「三国の戦いに横やりは入れさせないぞ」
「マスター。リャンの後ろに」
藤丸立香は魔術礼装を起動させる。
「カルデア トイウ奴ダナ」
「他ニモイルデオジャル兄上」
「分カッテオル」
隋身鬼と天晴鬼を囲むように蘭陵王や張角たちが現れる。
「やはり今回も狙ってきたか」
「大将ガ言ッテイタ厄介者共カ。アッパレ、アッパレ。ドイツモコイツモ強ソウダ」
天晴鬼はまた扇子を開き『強者』という文字を出す。
「貴方たちは何者か!!」
相手は鬼だというのは分かる。于吉の関係者というのも分かる。しかし謎はまだ残っている。
「ホッホッホ。聞カレタノデアレバ名乗ラネバラナンノ!!」
もう隠す必要は無い。鬼たちは徐々に三国を喰らっていくのだ。
「麻呂ラハ武田八鬼将ガ一人。隋身鬼デオジャル!!」
「同ジク吾輩ハ武田八鬼将ノ天晴鬼ダ」
武田八鬼将。その名を聞いて武田紋を刻んだ鬼女を思い浮かべる。
「藤太から聞いた鬼女の仲間…やっぱり武田紋だったんだ」
三国時代に鬼とはいえ日本の戦国時代の武将の名が出てくるのはあり得ない。
ただの鬼ではないと分かっていたが、どうやらイレギュラーな鬼たちで間違いない。
イレギュラーな鬼たちの戦いが始まる。
読んでくださってありがとうございました。
次回の更新も2週間以内を目指します。
975~977
三面同時侵攻作戦の裏側(カルデア側)の話でした。
三面同時侵攻作戦の内容は原作をプレイしてくださいね。
蓮華の依存気はどんどんと出てきます。でもあまりキャラ崩壊はしないように気を付けないと。
陳宮が双眼鏡を作れるか分かれないですけど…道具作成のスキルを持ってるので作れると思ってます。自爆機能はちゃんと付いてるはずです。
978
今回の鬼は隋身鬼と天晴鬼。
戦国オンラインで登場する鬼ボスですね。
喋り方とかはオリジナルです。
確か定軍山の戦いは赤壁の後だったはず…。
恋姫世界と三国志はやはり何処か違う。