Fate/Grand Order 幻想創造大陸 『外史』 三国次元演義 作:ヨツバ
更新が遅れてしまい申し訳ございません
まさか2週間以内ではなく1ヵ月も空いてしまうとは…
(言い訳ですが、リアルに忙しかったから)
これからも不定期になるかもしれません。
FGO
つい最近、イドをクリアし、まほよコラボに突入しました。
私はもう感情が追い付きません。
イドも良かったし、まほよコラボをまさに絶賛楽しみ中。
ロケットペンシル…
しかしイドのクリアで此方の物語に影響がありまして…なんならトラオムでもそうだったんですけどね。
明確に原作とこっちの二次作の時間軸を決めた方が良いかもしれません。
恋姫
新作の恋姫だと!?
『双天†恋姫』
まさかの項羽と劉邦の時代とは…
気になりますね。設定とか設定とか。これもこっちの二次作に影響がありそうです。
そして発売が楽しみです。
さてさて前書きで長くなり過ぎました。
ついに5章重要な『赤壁の戦い』編に突入です。
てか、この話で300話目だ。
997
魏にて。
「そう、江陵は攻略出来たのね。さすが春蘭と秋蘭、見事だわ」
「半面、合肥の奪還作戦は思わしくありません。守勢に回った孫家が想像以上に強固で霞も得意の用兵や神速を発揮出来ない状況です」
「ふむ…」
現在、魏の侵攻状況を纏めていた。天下統一を目指し、最終段階に入ろうとしていた。
「華琳さま。今回の吉報もあったことですし、呉の攻略は合肥ではなく、漢水方面からの進軍を提案いたします」
「おやおや、桂花ちゃん。春蘭さまを褒めるなんて珍しいですねー」
「別に単なる事実でしょう。褒めたつもりなんかないわよ」
夏侯惇と荀彧の仲は良くないらしい。本当に嫌い合っているかと言われれば曹操は笑うかもしれない。
「それに春蘭はともかく秋蘭が使えるのは事実だし、柳琳だっているもの」
「漢水経由ですと蜀と呉は間違いなく共同戦線を張ってくるでしょうね」
「……む」
大陸統一の為に最後の敵が呉と蜀だ。二国は同盟を組んでおり、決戦となれば今まで以上に厳しい戦いになるはずだ。
「江陵で分断出来るとはいえ、蜀は江陵奪還に向けて総攻撃を掛けてくるでしょうし……長江流域には土地の病気も少なくありませんし、そもそも我々は船戦は得意ではありません。こちらに有利な条件は何一つないと言っても良いでしょう」
「では、稟は反対?」
「いえ」
「…じゃあ、その並べた反論は何なの」
ジト目で荀彧は郭嘉を見る。
「いずれの問題も十分対策を取るのであれば…蜀と呉、二つの勢力を同時に叩ける、またとない好機かと」
二国との戦いは厳しいが、それでも勝てると豪語する。
「そうね。ならば桂花と風は全体の作戦を立案なさい。稟はそこで生まれた懸念を全て潰して我が曹魏の兵が存分に戦えるように注力して」
軍師陣が強く返事をする。
「はっ!!」
「はーい」
「承知いたしました」
程昱だけはおっとりマイペースだった。
「して、今回の決戦…どれ程の兵力を動員出来そう?」
「はっ。もともと決戦用に用意していた戦力に加え、合肥側の戦力も大半をこちらに戻し…襄陽の荊州水軍と今回徴収した江陵の水軍も併せて」
「併せて?」
「百万を号します」
998
「……百万か」
荊州で分断された桃香たちが無事に成都へ帰り着いた後、朱里に聞かされた報告は息を飲むものであった。
曹操が呉攻めの為に用意した兵は百万。
「百万だろうが千万だろうが関係ない。仕掛けてくる以上は迎え撃つしかないだろ」
翠は圧倒的な数を聞いても顔には出さない。
「そうそう、そんなにいるから蒼たちが補給線を叩きに行くんでしょ?」
皆が慌ただしく準備を進め、今日はその第一陣。
冥琳の依頼で新野方面に向かう、翠たちの出立の日を迎えていた。
「何ていうか…無茶なお願いをしてごめんね翠ちゃん」
「いや、鶸の言ってた通りだよ。船戦や城攻めじゃ、あたしたち騎馬兵は大して出番がないから。それよりも機動力を十分に生かせる戦いの方がやりやすいからな」
桃香の申し訳ないと思う気持ちを察して翠は軽く笑い冗談を言う。
「あたしたちが戻るより先に曹操と決着をつけるんじゃないぞ?」
「ふふっ、わかってるよ。だから翠ちゃんも無事に合流してね」
「ああ。この錦馬超の名にかけてな」
桃香率いる蜀の本隊も、あと数日すれば出発し、夏侯惇に陥とされた江陵の奪還作戦を始める手筈になっている。
全てが順調に進めば、江陵の奪還が終わる頃には馬家の皆も妨害工作を終えて本隊と合流する。そして全員が揃って夏口の最終決戦に臨む事になる予定だ。
「白蓮殿もご武運を」
「任せろ。楼杏もいるし、翠たちの手綱はちゃんととってみせるさ」
「ええ。星さんたちも気を付けてね」
「無論です。生き残らねば、酒も楽しめませんからな」
珍しい事に、この2人も心配し合う。
「お前も…死ぬなよ」
「たんぽぽが死ぬわけないじゃん。焔耶こそ、勝手に落とし穴に落ちたりしないでよ」
「するかよ」
「おやおや、二人とも仲良しかな?」
「そんなんじゃないってば!!」
「そんなんじゃないぞ!!」
息ピッタリ。
「………むう」
「なんだよ……ともかく何かあったら桃香さまが悲しむだろ。それだけは絶対に許さないからな」
「分かってるってば。でも、焔耶は悲しんでくれないのー?」
「……」
やはり、珍しく否定もしない焔耶。普段だったら「お前なんか心配するか」くらいの一言を言う。
「大丈夫ですよ。そんなことにはしません。そろそろ行きましょう」
「ああ。桃香さまたちも江陵の奪還、頑張れよ」
「うん!!」
「ならみんな、江陵で会おう。出発!!」
勇ましいかけ声を掛けると、翠たちは騎馬の一軍を率いて北へと駆け出していくのだった。
「行っちゃったね」
「では桃香さま。私たちも出発します」
今日出発するのは翠たちだけじゃない。
本隊に先行して夏口の呉陣営に合流する予定の雛里たち3人もだ。
「わかったよ。雛里ちゃんも気を付けてね」
「星さん、美花さん。雛里ちゃんの事お願いします」
雛里たちはまた分断された荊州を越えて孫呉と合流する。
今回は流石に以前のように危険度の高いルートではない。ごく少数の護衛と一緒に旅人に偽装して街道を使う安全なルートである。
「無論だ。全てこの趙子龍に任せておけ」
「美花、星が暴走しないように頼むな」
「お任せください」
「主…どうしてそこで美花に」
「どうしてって、そりゃなあ」
取り合えず旅の間は酒禁止と言っている。正直守ってくれるか微妙なところだ。
「ふふっ、頼りにしてますからね星さん」
「そうですわ」
「やれやれ」
とはいえ、この中で一番旅慣れているのが星であり、荊州の土地勘は雛里にもある。そこにフォロー役の美花がいれば問題ないはずである。
「それでは行ってまいります。夏口で待っているからね、朱里ちゃん」
「うん、夏口で会おうね雛里ちゃん」
全ては夏口での決戦のため。その決戦の日まで残された余裕はほとんどない。
999
魏、蜀、呉の決戦が近づいてきた。寧ろその手前だ。
三国の緊張状態は崩れ、いずれも決戦に向けて動き出している。
魏は蜀と呉に侵攻を始めているのだ。呉は夏口で魏を迎え撃つ準備をしている。そして蜀は魏を倒す為の作戦に動いている。
馬超率いる馬家と白蓮、楼杏の軍が新野方面で魏の補給線を襲撃。桃香たち率いる軍は江陵奪還へ。星、雛里、美花の軍は呉と合流するた為に一足先に夏口へ向かっている。
「決戦が近いわよん」
貂蝉が地図の赤壁部分に指をさす。
「決戦の場所が赤壁なのか?」
「冥琳が夏口で決戦って言ってたんでしょ?」
藤丸立香たちと貂蝉たちが今後の状況の話合いに炎蓮と雪蓮も参加していた。
魏と蜀呉の決戦と聞けば2人とも無視できない。既に表舞台から消えたと言えど、孫呉の命運が決まる戦いに首を突っ込むのは当然だ。
「気になるなら呉に帰ってもいいんだよ?」
「「それは無理」」
あくまで手は出さない。表舞台に残った者たちの戦いには消えた者は手を出せないのだ。
それでも、もしかしたらちょっとは手を出すかもしれない。孫呉は2人にとって特別なのだかたら。
「予想が夏口で決戦というだけだ。現情報を更に精査し、予測すると夏口から移動し、赤壁になるかもしれないといったところだな。曹操が呉攻めと見せかけて蜀攻めをするかもしれんからだ」
諸葛孔明が三国の動きを予想した説明を炎蓮と雪蓮し、納得させる。赤壁が決戦地というのは藤丸立香たち歴史を知る者だからだ。
前の蜀と呉の会議でも北郷一刀がぽろっと『赤壁』と呟いていたのと同じである。
「それにしても百万かぁ。曹操の奴が只者じゃないのは知ってたけど、ここまで膨れ上がるとはね」
百万という数には流石の雪蓮も素直に驚く。もしも自分が表舞台に立っていたら、その数に顔を歪ませていたかもしれない。
「それだけ曹操さんも本気なんだろうね」
「でしょーね。この戦いで大陸の覇者が決まるんですもの」
赤壁の戦いでこの外史世界の三国志は決着がつく。そして外史の未来が決まる。
「立香の軍師陣ども。この状況だとどう思う?」
炎蓮が諸葛孔明、司馬懿(ライネス)、陳宮たちに魏と蜀呉の決戦について聞く。
この3人は切れ者たちであり、炎蓮も認める軍師たちだ。もしも自分がまだ現役であれば孫呉に勧誘する。
「新野の補給線断ち作戦は成功するだろう。あくまで予想だが…馬超たちは捕虜になる可能性はあるな」
補給線は軍にとって重要だ。魏もそこに戦力を割かない事はない。
「江陵奪還は上手く行くだろうね。奪還に向かう戦力と江陵を守る魏の戦力では遅かれ早かれ陥ちるさ」
司馬懿(ライネス)の予想としては魏は時間稼ぎだと言う。
桃香の性格上、江陵を奪われたら必ず奪還したいという性格に付け込まれたのである。蜀と呉の分断作戦がさせられている。
もっとも江陵港に面しており、長江を抜けようとしたら投石や火を付けた小舟による突貫攻撃がある。
もしも江陵奪還がされなくても背後から攻撃される始末だ。どっちにしろ江陵は蜀からしてみれば奪還しなければならない。
「蜀の合流が遅れれば魏の百万に呉が飲み込まれるだけさ。もしくは呉を無視して蜀を飲み込むか」
「如何に魏が船戦が苦手で呉が得意でも数の暴力には無力でしょうな」
「船戦の実力は呉の誇りだけど…百万の数に攻め込まれれば流石にねー」
司馬懿(ライネス)と陳宮の考えに雪蓮は納得してしまう。もしも自分がまだ家督のままだったら前線に出ていたはずだ。
蜀の合流が遅れ、呉だけで魏の百万と船戦で戦っていたとしても負けるだろうと判断してしまった。
(数の暴力による突貫作戦なんてやられたら負けるわね)
過去に反董卓連合で麗羽の正々堂々と正面突撃なんて作戦を聞いて呆れていたが百万なんて数が突撃してきたら実際は怖いものだ。
(曹操の事だから馬鹿に突撃だけなんて真似はしないってのが更に厄介。更に搦め手なんてのも用意しているわよね)
数の暴力をどうすれば良いのか。それは蜀と呉の軍師陣に知恵を絞ってもらうしかない。
(有名なのは火計の為に諸葛孔明が天に祈りを捧げて風向きを変えるってのがあるけど…朱里ちゃんがやるのかな。どう思う孔明先生?)
(さてな。この世界にも魔術はあるが朱里が風向きを変える程の術を習得している感じではないな)
(あと三国志では孫権か周瑜の奇策で黄蓋を魏に偽って投降させて妨害工作をさせたってのもあるけど)
(この外史世界が三国志を元にしている異世界なら、その作戦を秘密裏に孫呉内で進行させているやもしれんな)
圧倒的な不利を覆す為に軍師が知恵を捻り、絞り出して自軍を勝利に導く。
(蓮華に冥琳、祭さんが今頃その作戦を考えていたりするのかな)
魏も呉も蜀も戦いに勝つ為に全力だ。そして忘れていけないがのが、その裏で第四勢力が動いているという事である。
「三国の戦いに于吉たちが手を出すかどうか……きっと出すでしょうねん」
「間違いないな」
貂蝉の言葉に卑弥呼が頷く。
「赤壁の戦いは重要な部分だ」
「そりゃ大陸の覇権が決まるからね」
卑弥呼の「重要」と雪蓮の「重要」の意味合いは違う。しかし説明すると面倒な事なので卑弥呼は訂正する気はない。
「オレたちは三国の戦いには参戦しないけど…その裏での戦いはオレたちがやるしかない」
藤丸立香たちがこの世界に来た理由は于吉たちが知っている。未だに謎な部分が多いが于吉を捕まえれば分かる事だ。
「ええ、妹たちの晴れ舞台を邪魔させないわ。それに今までの仕返しもしないとね」
「だな。俺様の身体を弄り、家族に手を出させた落とし前はつけさせる」
雪蓮と炎蓮の2人は于吉と因縁がある。もはや2人だけでなく孫呉との因縁と言うべきかもしれない。
「腹を貫いてやる」
「私は毒矢で射ってやろうかしら?」
怖い笑顔で2人は于吉に復讐を誓っていた。何気に自分にさせられた事と同じ事をしようとしていた。
雪蓮に関しては于吉がやった事ではないが最終的な原因が于吉と言われれば、そうなのだが。
「夏口か赤壁のどちらで決戦かはまだ分からない。しかし我らもそろそろ出立する頃合いだ」
藤丸立香たちは于吉達から赤壁の戦いを守るために動き出す。
「三国の戦いを見ながらで于吉との戦いか。なんか私たちの位置も不思議なものね母様」
「それが表舞台から消えた者の特権か役割かもな」
于吉や鬼の軍勢を率いる武田信虎が赤壁の戦いで、どのように動くか分からない。夏口や赤壁の周辺をチーム分けして警戒していくしかない。
「チーム分けはどうしようか?」
「まずは夏口、赤壁方面に向かうぞ」
三国志のターニングポイントである赤壁の戦いが始まる。
「………ふむ」
「どうしたの藤太?」
「む、マスター?」
「なんか難しい顔してたよ」
「いや、何か蟲の報せのような感じがしてな」
虫(蟲)の報せ。
よくないことが起こりそうであると感じる事。
1000
その頃ノウム・カルデアにて。
相も変わらずに藤丸立香はレムレム。その周りをキャスター陣営がドンドコと色々とやっている。
色々とやっているというのは彼がどのような特異点(トンデモ時空)に意識が飛ばされているかを解明するためだ。
現段階で分かっているのは中国大陸の三国時代辺りに飛ばされている事。
これだけの情報があればすぐに解明できるかと思われたが、そうでもなかった。調べてみても三国時代に特異点は無いのだ。
「ピグレットぉ、早く起きてくれぇ」
藤丸立香の腹部に顔を埋めるキルケー。
大魔女の名に懸けて色々と手を尽くしたが一向に目が覚めないからだ。
「叔母様。そろそろどいてください」
「叔母様って呼ぶなメディア!!」
「あ、つい…」
メディア・リリィやアステリオスにも「叔母様」、「おばさん」呼びをされている。
こればかりは血縁関係図的にしょうがない。
「マスターなかなか起きませんね。これは下総国を思い出します」
「そうだな。あの時も大変だった。いろいろな意味で」
玉藻の前とジェロニモが思い出したのは清姫の行動力。
「今回その清姫は来ていないようだが?」
「清姫さんなら図書館でしょうね。なんでも俵様の事を調べているそうですよ」
「ああ…そういえば中国圏内の英霊ばかり呼び出されているのになぜか俵だけが呼ばれていたな」
俵藤太は三国時代と関りは全くない。しかし何故か彼だけが呼ばれているのだ。
もしも彼が特異点に呼ばれた理由が分かれば他の英霊もレイシフト出来るかもしれない。
「確かに引っ掛かるんですよね。何故、俵様だけが呼ばれたのか。彼なんかよりも卑弥呼様が呼ばれた方が納得できるのですが…」
卑弥呼は一応、ほんの少しだけ三国時代と関係がある。しかし俵藤太には一切合切関係はない。
「その謎が分かれば少しは進展すると思うんですけどねえ」
「だな……む、エジソンが変な機材をマスターの頭に装着してるぞ?」
「止めて下さいまし。てか、あのグランドクソ野郎はどうしましたか。こういう時こそ彼の出番でしょうに」
「そういえば見かけていないな。何処に?」
グランドクソ野郎ことマーリンは見当たらない。何ならもう1人の方のマーリンも見当たらない。
「……オベロンにでも聞いてみようかな?」
アルトリア・キャスターはここには居ないオベロンを探しに行く。
「…面倒事に関わりたくなんだけどな」
オベロンは隠れていた。最もこの後、アルトリア・キャスターに見つかるのだが。
「あいつ面倒事に、いっつも巻き込まれてるな。今回もより面倒そうだ」
ところ変わってカルデア図書館。
俵藤太の資料を大量に読み漁る清姫。何故、彼だけが謎の三国時代の特異点に呼ばれたかの理由を探し回っているのだ。
「やはりありません。何処にも俵様と三国時代の関連性がありませんわー!!」
「き、清姫様。図書館ではお静かに…」
「紫式部様!!」
「は、はい?」
「紫式部様は確か俵様と同じ藤原氏でしたよね。何か資料にも載っていない情報を知ってませんか?」
「い、いえ。知りません」
俵藤太と三国時代の関連性を調べても何も無い。ならば、その路線で調べるのは意味が無いので別の路線で調べるべきと判断。
「関連性がないのなら…やはり俵様と縁のある何かが謎の三国時代の特異点にあるのかもしれませんね」
大量の本を軽そうに持ってきたのは源頼光であった。
「頼光様。何か情報は見つかりましたか?」
「いいえ、まだ何も」
「そうですか…うう、この間にもますたぁは大変な目に合ってると思うと清姫は胸が痛いです!!」
「清姫さんの気持ちはとても分かります。母として早くマスターの元に駆け付けたいのに、駆け付けられないこの歯痒い気持ち…!!」
カルデアきってのマスターラブの2人。愛する人といつでも一緒に居たいという気持ちは分かるが暴走だけはしないでくれというのが他の英霊たちの談。
「紫式部様も心配ですよね!!」
グルンと清姫の首が紫式部に回って驚いたが彼女の言葉には同意。
「はい、心配です。早く目覚めてほしいです」
紫式部もマスターの心配をしている。彼女たちだけでなく、ほぼ全ての英霊が心配しているのだ。これも絆を深めたおかげかもしれない。
「ですが紫式部様。心配だからと言ってますたぁの寝床に入るのはダメですからね!!」
「はわわ。そ、そんなことしませんっ」
顔が真っ赤の紫式部。そもそも寝床に侵入するのは目の前にいる2人である。「あなたに言われたくない」という言葉が誰もが頭に過るはずだ。
「前まではますたぁの寝床に入り込むのはわたくしや頼光様、静謐さんの専売特許でしたのに…最近は様々な人がますたぁの寝床に入り込んでいるのが増えてるんですよ!!」
「は、はぁ…」
「その通りです。風紀が乱れてしまいます。もしも添い寝をしていて間違いが起きたらどうするんですか」
風紀が乱れると源頼光は言っているが自分の事は棚に上げている。
「母として間違いなんて起こさせません!!」
「で、ですが、頼光様も添い寝をしているのは…」
「母はいいのです。だから私と間違いが起こっても問題ありません」
言っている事がメチャクチャである。やはりバーサーカークラス。
「ゴッホさんなんて添い寝している一枚絵を貰ってるんですよ。これには清姫とても焦りました!!」
「あ、あの…清姫様。何を言っているんですか?」
特に『一枚絵』という部分がよく分からない。
「あれには他のマスターラブ勢も血の気を引いた程だったんですから!!」
確かに当時はメルトリリスたちは不機嫌そうだったと思い出す。
ゴッホ添い寝事件がキッカケに藤丸立香と添い寝をしようとする輩が増えた事件があるがそれはまた別の話。
メアリー・リードやアン・ボニー、メリュジーヌ達はもう常連者だ。
「紫式部様もショックでしたよね!!」
「え、い、いや…私は、その…別に」
「嘘ですね」
「はわわっ!?」
清姫の前では嘘は付けない。
「紫式部様」
「な、なんでしょう?」
「まさか誰も知らないところでますたぁと逢引き的な事してませんよね?」
「あわわっ、してません!!」
顔が真っ赤な紫式部。
「それは…」
「と、ところで頼光様が持ってきた資料はどのようなものなのですか?」
強引に話の流れを変えるのであった。
「はい。俵様の縁深いものについてです」
『俵藤太絵巻』や『今昔物語集』のタイトルが目に映る。
「それならもう見ましたわ」
「あら、そうなのですか清姫さん」
小さく「残念」と呟きながらしゅんとする。
「その本や他の資料から俵様の縁深いものを挙げるとやはり怪異ですかね」
「藤太様の武勇ならばやはり『百足』や『鬼』、そして…」
「紫式部殿。その先は」
「分かっております」
その先を言うのを止めた紫式部。彼女も俵藤太が討伐した『恐ろしい人物』に関して知っている。
『恐ろしい人物』に関しては名前を呼ぶのも憚られる。前に坂田金時がその人物の名を言及する際には源頼光が遮ったほどである。
「マスターがいる謎の特異点に『その人物』がいるというのは考えたくありませんね」
「『鬼』の方ならまだしも『百足』もあまり考えたくないと思います……しかしこれらの怪異が原因なら藤太様が呼ばれたのに納得できます」
俵藤太が討伐した怪異はどれも恐ろしいものしかない。
「そういえばダヴィンチ様が謎の記録を発見したらしいですよ?」
「謎の記録ですか」
「はい。なんでもいつの間にか記録データにあったそうです。しかし、破損しているのか再生できないようです」
謎の記録データ。それは謎の特異点かイベント時空のデータである。
破損しており、再生できないので修復を試みているがあまり進歩は良くないとのこと。
それよりも気になるのが、その謎の特異点記録データがいつのまにか記録されているという事だ。そしてその謎の特異点を修復している事である。
読んでくださってありがとうございました。
次回の更新はGW中です。
997
曹操sideです。
まあ、こっちは原作通りの流れなんですけどね。
ほんと、100万の兵力って凄い。
998
蜀sideです。
此方もまた原作の流れとほぼ同じです。
曹操を倒す為に作戦開始です。
ついに赤壁の戦い編が始まりました。
まあ、けっこうすぐに……何でもありません。
999
藤丸立香sideです。
彼らは赤壁の戦いの裏で動き出します。
炎蓮と雪蓮も作戦に加わってます。
彼らは赤壁の戦いを守れる事ができるのか…それは秘密。
蟲の報せ………
1000
久しぶり過ぎるカルデアside。
超久しぶりすぎる。書くのも気を付けないとなあ
トラオムやイドの件で矛盾を出さないようにしないと。
ろくでなしのマーリンがいないのは…秘密
謎の特異点データとは……伏線。