Fate/Grand Order 幻想創造大陸 『外史』 三国次元演義   作:ヨツバ

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こんにちは。
久しぶりの投稿です。

忙しくてなかなか更新が…そして暑いですね。


FGOでは9周年があって、水着イベントが始まりました。
色々と情報が公開されて、まさかまさかで頭が混乱しそうになりました。
今回のFGOイベントはいつもと違う!!

恋姫というかNEXTONはコミケに出店。此方も色々とありますね!!
コミケも凄かったんだろうな~。

FGO9周年もコミケも行けなかった…次回こそは!!


三国怪異乱戦①

1034

 

 

三国軍と武田信虎軍の戦いが本格化した。

無双の塔での戦い。蜀軍の戦い。呉軍の戦い。魏軍の戦い。大百足の戦い。

大きく分けて5つの戦場に分かれている。

魏軍は隋身鬼と狂射鬼が率いる軍と戦いが激化している。

 

「虎豹騎隊、隊列を崩さないで!!」

「「「オオオオオオオオ!!」」」

「槍、構え。突撃!!」

「「「オオオオオオオオ!!」」」

 

曹純の号令により曹魏随一の武勇を持つ虎豹騎が鬼の群れに突撃していく。

虎豹騎は曹純の親衛隊であり、彼女を守るためなら命を賭ける。彼らの武勇が鬼を倒していく。

 

「我ら曹魏の強さを鬼に見せるんです。必ず我らが王である孟徳様を救います!!」

「「「オオオオオオオオ!!」」」

 

曹純と虎豹騎の強さが別部隊の兵士たちに勇気と士気を上昇させる。

 

「曹純殿に続んやー!!」

 

李典が螺旋槍を構えて鬼の群れに突っ込む。

 

「螺旋天衝!!」

「沙和も負けないの。二天墜爪!!」

「うおおおおお、活殺・轟衝拳!!」

 

三羽鴉の怒涛攻撃に鬼の群れは押され始める。

魏軍が受け持った三国軍の右翼は守られているかのように見られたが、鬼の力は弱くはない。

これより鬼の攻撃が始まる。

 

「ホッホッホッホ!!」

 

戦場の空より笑い声が降りてくる。

 

「何事?」

「魏軍モ頑張ルデオジャルナ」

 

空には朧車に乗った隋身鬼が矢を構えていた。

朧車とは牛車の前面に大きな顔が付いた怪異だ。人を轢き殺す怪異であり、空も飛ぶとも言われている。

 

「負ケ確定ノ戦ニ勝負ヲ仕掛ケルトハ…魏ノ、否、三国ハ知恵ガナイノカノ?」

「挑発なら受けないわよ」

「挑発デハナイ。事実ジャ!!」

 

隋身鬼は矢を放った。

 

「曹純様を守れーー!!」

 

虎豹騎隊が曹純を守る為に盾で矢を防ぐ。

 

「こっちも矢を放つのー!!」

 

于禁が兵に指示を出し、矢を放つが空高く飛んでいる隋身鬼に届かない。

逆に隋身鬼は上から下へと矢を放つので届く。

 

「ホッホッホ。其方ハ矢ガ 届カナイ。シカシ麻呂ラノ 矢ハ届ク。其方ニ勝利 ハ無イゾ?」

 

隋身鬼は連続で矢を放った。狙いは将のみ。

その他である兵士たちは下級鬼や中級鬼が食い殺す。隋身鬼の役目は三国軍の武将を討ち取り、士気を落とす事だ。

 

「安全ナ所カラ 将ヲ討ツ。雅ナ麻呂ラ ラシイ戦イ方デオジャル」

「アカンで。届かないとウチらが狙われっぱなしや」

「あんなに高いと秋蘭様でも届くかどうか…」

 

弓矢の達人である夏侯淵は大百足討伐に出向いている。空高くいる敵への有効手段が今の魏では少ないのだ。

 

「更ニ!!」

 

隋身鬼が妖気を開放させ、地に伏している鬼たちに放った。

鬼の亡骸たちが集まっていき大きな怪鳥が生まれた。その数はおぞましいほど多い。

 

「ホッホッホ。コレゾ麻呂ラノ力ジャ!!」

「何だアレは!?」

「陰魔羅鬼デオジャル」

 

隋身鬼が取り込んだ怪異は陰魔羅鬼。

陰魔羅鬼は新しい死体から生じた気が化けたものとされる怪異である。

 

「新シイ死体ハ 其方ガ勝手ニ作ッテクレル。此方ノ兵力ハ死シテ尚 蘇ル!!」

 

空からと地上からの攻撃が魏軍に襲い掛かる。

 

「させません。スキル『白杆槍』!!」

「斬り払う!!」

 

秦良玉と蘭陵王が降り注ぐ陰魔羅鬼を斬り、薙ぎ払う。

 

「ナヌウ、来タカ カルデアノ!!」

 

カルデアはこの外史世界にはない力の持ち主たちであり、大将である武田信虎が警戒を怠るなと言っていた者たち。

予想外の力を行使されると盤面がひっくり返される可能性がある。

 

「秦良玉さん 蘭陵王さん!!」

「手助け致します。まずは敵の能力把握をしなければなりません」

「負傷者は後ろに。この蘭陵王が前線に出る!!」

 

蘭陵王が白馬に乗り、駆け、鬼を斬り裂いていく。

 

「蘭陵王に続け。我ら魏の力が弱いと思わせるな!!」

「ヌヌヌ…包屍鬼ヨ。麻呂ラノ軍ニ援軍ヲ!!」

 

水晶に声を掛けると包屍鬼の声が響いてくる。

 

『良イダロウ。送ル』

「狂射鬼ヨ コッチニ来ルノジャ!!」

 

援軍に狂射鬼隊が突撃してくる。

 

「ガッハッハッハッハ。俺様ノ活躍ヲ見セル時ダ!!」

「右翼から来ます。突破させるな!!」

「承知やで蘭陵王はん。お前ら集まれー!!」

「ガッハッハッハ。無駄ダ!!」

 

狂射鬼が大弓を構える。狙いは李典が率いる部隊。

 

「死ネエエエエ。凶禍撃チィィィィィ!!」

 

妖力の籠った矢がミサイルの如く李典の率いる部隊に発射された。

 

「アカンッ、避けるんやーーー!?」

 

李典率いる部隊に着弾。人が矢で吹き飛び、宙に浮く。

 

「真桜、みんなーー!?」

「ガッハッハッハ。オ前ラ 食イ殺シテコイ!!」

 

下級鬼と中級鬼が突撃していく。

 

「今度ハ コノ大槍デ 薙ギ払ッテヤルゼ!!」

 

大槍を振り回しながら狂射鬼もまた突撃してくる。彼は他の鬼と比べて巨体だ。魏の兵士が屈強といえ、簡単には止められない。

何とか止めようとするが狂射鬼の突撃は止まらない。

 

「ガッハッハッハッハ。コノママ魏ヲ潰シテ蜀ニ突撃シテヤル!!」

「させるか!!」

 

楽進が跳んで拳と蹴りを叩きこむ。

 

「蚊デモ イタカ?」

「なっ!?」

 

気を込めて拳を叩きこんだが効いている様子が無かった。同じように気を纏っているのか、単に頑丈なのか。

 

「コレガ魏ノ将ナノカ。俺様ノ方ガ強イジャネエカ!!」

 

拳を握りしめて楽進を殴り飛ばす。

 

「うあああっ!?」

 

狂射鬼は魏の将を倒した気になって高揚感が沸き上がる。

 

「アノ魏ノ将ヲ倒シタ。ヤハリ俺様ハ強イ。コレハ褒美ヲ モット貰ワナイト割リニ合ワンナ!!」

 

力を得た狂射鬼は暴れたいだけであった。しかし己が無類なき強者だと感じていくと、より欲望が強まっていく。

これだけ自分自身が強いのであり、戦果を出すのであれば大きな褒美があっても良いはずだ。自画自賛であるが強さは本物である事は確かである。

 

「勝った気でいるな!!」

 

楽進はすぐに立て直し、気をより練って拳を叩きこむ。

 

「オット、マダ生キテタカ。チャント首ヲ獲ラネエトナ」

「まだ効かない!?」

「痛クモカユクモネエヨ」

 

ガシリと楽進を捕まえた狂射鬼は首を刎ねようと大槍を振るおうとする。

 

「マズハ コノ俺様ガ最初ニ 敵将一人ヲ獲ル!!」

「ヨシ、ヤルノジャ狂射鬼ヨ」

「ゴ褒美タップリダゼーーーー!!」

(アイツ…天晴鬼並ミニ強欲ダナ)

 

大槍が楽進の首に到達する時、狂射鬼に巨体が体当たりした。

 

「グオオオオオオオオオ!?」

「□□□□□!!」

 

その巨体の正体は呂布奉先である。彼は勢いのまま狂射鬼を突き飛ばす。

その衝撃に楽進は放され、宙に投げ出されたが颯爽と優しく受け止めるは赤兎馬。

 

「ご無事ですか?」

「あ、ああ…………馬?」

「呂布奉先です」

「え?」

「馬で合ってますよ」

 

楽進の混乱を正す陳宮。

 

「狂射鬼ガ突キ飛バサレタダト…アノ巨体ヲ。ヤハリ簡単ニハイカヌカ。シカシ数ノ暴力ノ前ニハ無力ヨナ!!」

 

隋身鬼が包屍鬼より援軍を呼んでいる。相手の将が如何に一騎当千であろうと数の暴力には勝てないのだ。

 

「そんな事ありませんよ。数の暴力をどうにかする方法はココで補うので」

 

陳宮は己の頭をトントンと突く。

 

「それに援軍はこっちにもいますので」

「おーっほっほっほっほっほっほ!!」

 

戦場の響く高笑いが似合うのは彼女しかいない。

 

「袁本初っ、推参っですわーーーー!!」

「オラオラオラァ。鬼がなんぼのもんじゃーい!!」

「文ちゃんあまり飛ばし過ぎじゃだめ。体力を温存するの」

「麗羽様。ちゃんと作戦は守ってくださいよ。」

 

袁紹軍が援軍として魏軍に加わる。

 

「あの華琳さんを救うなんて面倒ですが…だからといって鬼なんぞに殺されるのも嫌ですわ。ここは貸1つで手を打って差し上げます」

「え、袁紹さん?」

 

まさかの援軍に曹純は驚く。そもそも「生きていたんだ」という感想が始めに出た。

これが曹操ならば「麗羽ならしぶとく生きていそう」という感想だったに違いない。

 

「真直さん。華麗に美しく奴らを倒す策を!!」

「華麗とか美しくとか無理ですから」

「じゃあ勝てないんですの?」

「華麗には無理ですけど勝つ事は出来ます。いえ、勝つ策を授けます!!」

 

隋身鬼が呼んだ援軍と袁紹軍がぶつかる。

 

「馬、あの辺に突撃して自爆してきなさい。なれば一気に優勢になれます」

「嫌です」

「仕方ない。別の策を考えますか」

「最初からそうしてください」

 

陳宮はチラリと随身鬼をチラリと見る。

 

「まずはあの鬼を落としますか」

 

陳宮に睨まれた隋身鬼は何か悪寒を感じるのであった。

 

「兄者 嫌ナ感ジガスル」

「弟ヨ 麻呂モダ……オイ起キロ狂射鬼ヨ。イツマデ寝テルノジャ」

 

呂布奉先に突き飛ばされた狂射鬼は仰向けで倒れているが負けたわけではない。それよりも彼には別の事に意識が向いている。

 

「アノ笑イ声ハ……」

 

起き上がって目を向ける先はある人物。

 

「ヤッパリ袁紹ジャネエカ…!!」

 

 

1035

 

 

呉軍では天晴鬼が率いる軍との戦いが激化しており、嵐のようになっていた。否、ようにではなく本当に嵐が起きている。

 

「アッパレ アッパレ。吾輩ノ竜巻ガ呉軍ヲ飲ミ込ンデイク。イヤ、アッパレ」

 

天晴鬼の周囲に大きな竜巻が発生していた。その竜巻は呉軍を飲み込んで壊滅させていく。

竜巻とは自然の脅威の1つ。人間が勝てる現象ではないのだ。

 

「何なのよもうこの竜巻は!?」

「粋怜さん。飛ばされないように気を付けて!!」

「分かってるわ!!」

 

荒れ狂う竜巻は天晴鬼が発生させたものだ。より正確に言うならば彼が手に持っている大きな扇からである。

 

「あの扇はただの団扇ってわけじゃねえみてぇだな」

「見りゃ分かるわよ燕青」

「あれは宝具並みの武器だな。これほどの竜巻を生み出すならば名のある武器に違いない」

 

強力な武器であるほど名が刻まれ、歴史に刻まれる。

 

「強力な風を生み出す武器といやぁ…いくらかあると思うが、すぐに思いつくのは芭蕉扇だな」

 

芭蕉扇。

形状が芭蕉の葉に似た扇であり、ひとたび仰げば風を呼び、ふたたび仰げば雲を呼び、みっつ仰げば雨が降る。

天候を変える程の力を持つ扇である。

 

「そんな物があるの?」

「あるぞ。ただ簡単に手に入る物ではないんだが…」

 

天晴鬼を睨むと、相手はニヤリと笑って答え合わせをしてくれた。

 

「正解 ヨク分カッタナ。コノ芭蕉扇ハ于吉殿ヨリモライ受ケタ物。全ク良イ貰イ物ダ。元ノ形ガ好ミデハナカッタノデ吾輩好ミノ形ニシタガナ」

 

ひとたび仰げば轟風が荊軻たちを襲う。

 

「くっ!?」

「姐さん掴まれ」

「粋怜さん手を!!」

「助かるわ」

 

天晴鬼の持つ芭蕉扇の力が呉軍を崩壊させていく。

 

「オ前ラ。今ノ内ニ 呉軍ヲ 食イ殺セ」

「「「グオオオオオオオオオオ!!」」」

 

下級鬼と中級鬼が編成が崩れた呉軍に突撃していく。

天晴鬼はたった1人で敵軍の編成を崩壊させる。後は部下たちに残党狩りをさせればいいだけだ。

 

『天晴鬼』

「ナンダ包屍鬼?」

 

通信用の水晶から包屍鬼の声が響く。

 

『問題ハ無イカ?』

「ナイナイ。吾輩率イル軍ダケデ呉軍を潰セル…ヌ?」

 

左右から距離を詰める燕青と荊軻。瞬時に首を狙うが芭蕉扇を振るうと2人は吹き飛ばされる。

 

『ドウシタ?』

「何デモナイゾ。タダ鬱陶シイ虫ガ飛ンデタダケダ」

『……ソウカ。援軍ハ要ラヌカ?』

「イラン。呉軍ヲスグニ潰シ、蜀軍ヲ潰シニ行ク」

『分カッタ。健闘ヲ祈ル』

 

水晶からの通信が切れる。

 

「サッサト呉軍ヲ潰スカ」

「潰すとか簡単に言ってくれるわね」

 

ギロリと天晴鬼を睨む粋怜。

 

「ソリャ 簡単ニ 言ウダロウ。ダッテ呉軍ガ三国ノ中デ 一番弱イノダカラ」

「は?」

 

三国の中で一番弱い国は呉だと天晴鬼は言った。その言葉は粋怜と梨晏を怒らせるのに十分だ。

彼女たちだけでなく、他の呉の面々であっても怒らせるはずだ。

 

「私たちが一番弱い国なんて言ってくれるわね!!」

 

粋怜が槍を振るおうとするが芭蕉扇で吹き飛ばされる。しかし彼女は囮であり、本命は梨晏である。

 

「貰った!!」

「吾輩ガ貰イタイ!!」

「え」

 

梨晏の視界が暗くなった。

 

「貰ッタゾー!!」

 

ガシリと掴まった梨晏。視界は戻っており、目に見えるは天晴鬼の顔だった。

 

(視界が戻った?)

 

恐怖で目を瞑ったわけではない。確かにいきなり視界が暗くなったのだ。そして気付けば敵に掴まっていた。

 

(これは…敵の何かの力なの?)

「ウムウム…良イ女ダ、良イ将ダ。吾輩ノ物ニナレ」

「誰が…なるか!!」

「ソノ反抗心モ愛イノウ」

 

天晴鬼は強欲だ。欲しいものは何でも手に入れようとする。しかしソコが彼の隙の1つだ。

 

「オラァ!!」

「痛デッェ!?」

 

気配遮断スキルで近づいた燕青が天晴鬼に蹴りを叩き込み、梨晏を開放。

そのまま燕青は拳や蹴りを連続で天晴鬼を叩きこんだ。

 

「グオオオ、離レロ!!」

 

芭蕉扇を力の限り仰いで燕青をまた吹き飛ばす。

 

「うおっとぉ!?」

 

吹き飛ばされながら燕青は分析していく。

先ほど、燕青の攻撃が十分に効いた。敵の天晴鬼はそこまで耐久力は頑丈ではない事が分析出来た。

 

(強力な一撃を喰らわせれば潰せる)

 

燕青は体勢を立て直して着地する。

 

「グオオオ。ヨクモ吾輩ヲ殴ッタナ…貴様ハ要ラン!!」

「お前を主にするつもりはねえよ。オレの主はもういるんでな」

「吾輩ヲ怒ラセタナ!!」

 

天晴鬼は芭蕉扇を開く。

 

「爆破喝采!!」

 

爆風が如くの衝撃波が燕青たちを飲み込んだ。

その威力は天災が如く、仲間の鬼ですら吹き飛ばしている。

 

「イカン、部下マデ吹キ飛バシテシマッタ。イヤ、ソレヨリモ美女ハ?」

 

欲しがった美女の無事をキョロキョロと急いで探す。そして見つける。

 

「オ、イタイタ。デモ 黒髪美女ガ オランナ」

 

見つけたのは粋怜と梨晏である。

 

「良カッタ良カッタ。身体ノ欠損モナイナ。マア、アッテモ楽シミ方ハ イクラデモアル」

 

グフフなんて笑い声を出しそうな声色だ。倒れている2人に悠々と近づく天晴鬼。

 

「コレデ 力 ノ差ガ分カッタダロウ?」

「こいつ…!!」

「ウンウン。ソノ反抗的ナ目ガ良イ。吾輩ガ躾ケテヤロウ」

 

睨んでくる2人に対して涼しい顔の天晴鬼。

 

「三国ハ美女、美少女揃イダ。全部欲シイ。ナレバ、早ク呉ヲ潰サントナ」

 

鬼の全員が天晴鬼のように美女を手に入れたいわけではない。彼は私情で三国武将を手に入れようとしているだけだ。

今も別の所で三国の武将と戦っている鬼がいて、食い殺しているかもしれない。天晴鬼は早く今の戦いを終わらせて次の戦場に向かいたいのだ。

 

「諦メロ。吾輩ニ降レバ悪イヨウニハセン。部下タチ殺サン。ドウダ?」

「そんなの…断るに決まっているでしょ」

 

粋怜は無理やり立ち上がって槍を振るうが受け止められる。

 

「何故 受ケ入レナイ。呉ニイテモ 未来ハナイ」

「ある!!」

「無イ。サッキモ言ッタガ呉ガ 一番弱イノダカラ」

 

天晴鬼は呉が一番弱いと一点張り。

 

「さっきから私たちの国が弱い弱いって…!!」

「ダッテ 呉ハ王ガ 二代続ケテ 敵国ニ殺サレテルジャナイカ」

 

 

1036

 

 

蜀軍では包屍鬼が率いる軍と戦いが激化していた。

蜀軍の受け持った戦場では怪異が多く、鬼の統制が他よりも取れており苦戦を強いられていた。

 

「朱里ちゃん敵は横陣で来てるよ」

「うん。じゃあ魚鱗の陣で対応を!!」

「我が豪天砲を喰らえい!!」

「皇甫嵩隊突撃!!」

 

全力で鬼の大群を蹴散らすが次から次へと統率の取れた鬼の大群が襲い掛かってくる。

 

「ガアアアア!!」

「せぇい!!」

 

各鬼の大群には隊長格の鬼たちがいる。星がいま戦っているのは槍の扱いの上手い槍鎧鬼だ。

 

「突キ刺ス!!」

「こやつ…中々の槍捌きだ。だが私の方が上だ」

「グオ!?」

「せええええええい!!」

 

星の槍捌きが鎧槍鬼を貫く。

 

「鈴々も負けないのだ。にゃあああああ!!」

 

鈴々も星と同じように鎧槍鬼を叩き潰す。

 

「まだまだ行くのだー!!」

 

蜀の勢いは弱まっていない。しかし鬼の大群も同じである。

鬼の大群の中には怪異も混じって入り、搦め手のように襲ってくる。その対処はカルデア陣営も出張っている。

 

「妖怪のお仕置きは任せて。天竺にいく時は日常茶飯事だったし!!」

「「合体、メコンデルタ!!」」

 

玄奘三蔵と徴姉妹が怪異を調伏していく。

 

「やっぱ数が多いね姉さん」

「うん、でも頑張らないと。これは少しでも前線が崩れたら一気に雪崩れ込まれるよ」

 

徴側は戦場を観察し、敵の動きを予測していく。

 

「敵は相当な将…兵の動かし方を知ってる」

「戦の動かし方はよく分からないけど、アタシでも何か違うってのは分かるわ」

 

鬼の大群だけではなく、怪異も動かしている鬼の将。魏や呉が対応している敵将とは違う。

 

「次ハ魚鱗ノ陣デ攻メロ」

「ハッ」

 

包屍鬼は部下より戦況を聞き、陣形を変えて攻めていく。

 

「フフフ…柄モナク楽シクナッテキタナ」

 

包屍鬼は三国との戦に面白みを感じている。

人間だった頃はある国の武将であり、兵を指揮していた。その才能は高く評価されていた程で現大将である武田信虎にも認められている。

武田八鬼将でもリーダーも武田信虎に言い渡されている。彼は他の鬼とは違うのだ。

 

「兵ガ鬼トハイエ、百万ヲ動カセルノハ 心湧ク」

「包屍鬼様」

「ドウシタ」

「部隊長ノ槍鎧鬼タチガ討タレテマス」

 

中級鬼では各武将やカルデア陣営を倒すには力不足という事だ。

 

「分カッタ……ナラバ上級鬼ヲ向カワセル」

 

包屍鬼の背後に六体の上級鬼たちが控えていた。

 

「オ前タチ 出番ダ」

 

戦はまだ苛烈になっていく。




読んでくださってありがとうございます。
次回の更新はお盆中に更新できたらと思います。


1034
魏軍VS隋身鬼軍・狂射鬼軍
怪異や鬼やら何やら混ぜ込んだ戦いになります。
英霊たちも活躍!!

狂射鬼の「凶禍撃」
戦国オンラインにある必殺技。合ってるはず。

袁紹たちと狂射鬼に因縁があります。
オリジナル展開ですが、どのような展開かはゆっくりとお待ちください。


1035
呉軍VS天晴鬼軍

天晴鬼は芭蕉扇を持ってます。
何で持ってるかと言われれば于吉が用意したものです。
三国世界の恋姫。戦国世界の恋姫。そして項羽・劉邦時代の恋姫世界があるのなら西遊記恋姫世界があってもおかしくないと思います。

爆破喝采
天晴鬼の必殺技です。

呉が三国の中で1番弱い。こんなセリフを言われれば起こります。
特に天晴鬼の言葉は粋怜ガチ切れ案件。


1036
蜀軍VS包屍鬼
包屍鬼は見た目と裏腹に智将です。
武田信虎が認めた鬼で100万の兵を動かせる力量があります。

六体の上級鬼
戦国オンライン 鬼で調べると強者感のある6体の鬼がCGで出てきます。
その6体です。オリジナルを加えて登場します。
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