Fate/Grand Order 幻想創造大陸 『外史』 三国次元演義   作:ヨツバ

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こんにちは。
FGOバレンタインイベントももうすぐ終わりですね。
甘いひと時は過ごせたでしょうか。私はこれからがラストスパートです。
間に合うかかなあ
そして次はホワイトデーイベント…CBC!!
どのようなイベントか気になりますね。


雛プリンセス杯-雛祭りという名のイカした大会-

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ここ最近のマスターは他の女共にデレデレと鼻の下を伸ばし過ぎじゃ。デレデレするのなら妾だけにしてほしいというもの。

 

彼は妾が見つけた人材だ。他の奴らはさも自分が見つけた男だと言わんばかりだが違う。妾が見つけて認めたのだ。

確かに彼は良い男だ。善人で、努力家で、精神が強い。特に努力家という部分がとても良い。若干 能天気気味というのは否めないが、そこもまた面白い。

 

良い意味でフラットな人柄で善人にも悪党にも人外にすらも平等に接してくれる。英霊の過去や思想、人生の方向性を決して否定したりはしない。

だから妾の事も真正面から受け止めてくれた。彼はイエスマンではなく、反対する時は反対してくれるのも良い。

 

彼のような者は過去に出会った事が無いと思う。もしも当時、彼が横にいてくれたら何か変わっていたかもしれない。しかしそんなのはただの妄想だ。もしもの話を忘れよう。

 

今はもしもを妄想する話ではない。今の話はマスターの目移りが多い事だ。

彼の良さに惹かれる者が多いのは知っている。だからこの外史世界で彼に惹かれる者が現れるのは予想していた。しかし数が多すぎる。

 

このままでは彼が別の誰かに獲られてしまう。今は特定の誰かの者にはなっていないがこのままではマズイ気がする。

 

マスターは妾のものじゃ。その自覚が足りていない。

そろそろ妾の横に立つ共同経営者としての自覚を持ってもらう時じゃ。妾の魅力を魅せる時じゃ。

 

待っているがいいマスター。

 

 

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三国会議。定期的に行われる会議であり、主な話は五胡対策。現状は五胡の動きは無く、警戒はいまだに続く。

次の話は五胡に勝つ為に必要な力。特別な素材はちょくちょく集まり出しているが宝貝は見つからない。茸の山で変わった『玉』がもしかしたら可能性があるため調査中である。

 

3番目の話は三国同盟の強化だ。強化と物々しいが実際は絆を深める為に交流をしていく。その交流方法が天の国で行われている行事を三国で楽しもうというものだ。

 

「天の国の行事は興味があるわね」

「だよね華琳さん!!」

 

やはり華琳が興味を示した。知的好奇心が強い彼女なら食いつくと思ったのだ。

天の国の行事は桃香や蓮華も興味を示している。そして華琳も興味を示したというのであれば三国で開催できるかもしれない。

 

「今の時期だとどのような行事があるの北郷?」

 

桃の花が咲く月日。

 

「んー…桃の花が咲く時期にある行事か。花見とか何だけど」

「花見なら大陸でもよくやる行事よ」

「ならやっぱ雛祭りだな」

「「「雛祭り?」」」

 

雛祭り。

桃の花が咲く頃 女の子の幸福を祈るために行われる祭り。雛飾り、白酒、菱餅、桃の花などを飾る行事だ。

 

「へえ、そういう祭りがあるのね」

「俺の国はその雛人形を百段飾るのだってあるんだ」

 

百段階段でひなまつり。

百段の階段に並べられる雛人形は圧巻である。他にも地域ごとの雛祭りはどれも素晴らしい。

 

「桜餅とか甘酒とか美味いぞ」

「あ、その桜餅とか食べてみたーい」

「女の子のお祭りね。シャオが三国交流宴に行けなかったら今度は参加させてあげたいわね」

 

雛祭りに食いつく桃香たち。物は試しにと開催してみるのも良いかもしれない。

これから幾度か天の国の行事を開催してみる予定だ。何はともあれ手探りで行事を開催してみようと華琳が動こうとする。

 

「詳しく雛祭りに関して聞かせてちょうだい北郷」

「ああ」

「雛祭りとやらは魏が主導で開さ」

「わたしに任っかせてぇ~」

「ひっ!?」

 

筋肉超人の貂蝉がムキっと華琳の背後に現れる。

怖いもの知らずの華琳と思われているが彼女にも苦手な物や怖いものは存在する。

 

「私の背後に気配無く立たないでくれる!?」

「ごめーんね」

 

バッチンっとウインクを華琳に送る貂蝉。

 

「ひ!?」

 

ウインクして飛んで来たハートを回避する華琳であった。

 

((なんか赤いの見えた…))

(ウインクで物理的にハート出すって初めて見たぞ)

 

魔術なのか妖術なのか。それとも漢女の術なのか。

 

「任せてってどういう事だ貂蝉?」

「わたしが雛祭りを主導で開催してあげるわ。雛祭りと聞いて思いついた催しがあるのよ。最高の雛祭りにしてみせるわご主人さま」

「「「……」」」

 

不安な三国の王たち。

 

「準備は手伝ってもらいたいけど…その前に桃香ちゃんたちにはお願いがあるの。勿論、蓮華ちゃんや華琳ちゃんにもねん」

「お願いって?」

「内容によるわ」

「私は嫌なんだけど」

 

貂蝉主催の雛祭りが開催される。

 

 

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藤丸立香の目の前には巨大な崖が、否。巨大な7段の土台が聳え立っていた。

土台7段には雛人形や雛飾りが飾られている。これは巨大雛段である。

 

「「でっか」」

 

藤丸立香の隣に立つ北郷一刀と同時に口を開いて驚愕した。

 

「雛プリンセス杯の開催じゃああああああああ!!」

 

雛段最上段から貂蝉が雛祭りの開催を雄叫びの如く宣言した。

 

「お兄ちゃん。ぷりんせすって何なのだ?」

「お姫様って意味だよ鈴々」

「お姫様なのかー」

 

プリンセスという単語は大陸の者たちは分からない。国が違えば言語も違う。

 

「集まって来たわねぇ選ばれし女の子たちよ…これよりお雛様(プリンセス)を決める為に愛嬌と度胸を拳に一番上まで登って来おぉぉぉい!!」

 

参加者には男の子も2人混じっているが気にしてはいけない。

 

「司会の陳琳ちゃん。説明頼むわよん」

「どうも司会兼実況の陳琳です!!」

 

クルクル眼鏡が特徴の女の子。その名は陳琳。

各地域でイベントがあると、よく呼ばれる売れっ子。実は袁紹の元部下という過去があったり、張三姉妹とも知り合いだったりする。

 

「此方は解説の曹操様、孫権様、劉備様です!!」

 

解説テント内の椅子に座って会場を見守るは三国の王たち。

 

「すっごーい」

「準備の手伝いはしたけど…」

「これが天の国の行事…凄いわね」

 

華琳たちが巨大雛段を見て驚いている。しかし天の国(日本)出身の藤丸立香と北郷一刀も驚いている。

 

「雛プリンセス杯とは…度胸と愛嬌を武器に最上段まで登ってお雛様を決めるという血と肉をぶつけ合うお祭りです!!」

「そうなのかー?」

「違う」

 

雛祭りはそのような物騒な祭りではない。

 

「勝者には三国の王の力で大抵の事を叶えられる特権が与えられます!!」

「そいつは凄いな」

 

貂蝉のお願いで桃香たちは了承している。ただ断ったら怖いからという部分もあったので了承したにすぎない。

華琳は最後まで渋っていたが貂蝉の愛くるしいお願いで精神的にノックアウトされた為、了承された。

 

「うっ…」

 

思い出して気分が悪くなる華琳。

 

「あらぁ。何だが不快な気持ちを感じるわね?」

 

貂蝉がチラリと華琳を視る。雛段最上段と解説テントから距離は離れているのだが地獄耳の貂蝉は十分聞き取れる。

 

「……失礼な事を思ってないわ」

 

完璧と言われる華琳にも苦手な人はいる。

 

「それにしても雛祭りって女の子の幸せを願う祭りと聞いたけど…なかなか過激なのね」

「確かに。でも王が優勝者の願いを叶えるという意味では幸せが手に入るという事ね」

「天の国のお祭りってすごーい」

 

三国の王たちの三者三様の感想。

 

「いや、雛祭りってそんな祭りじゃねえから!!」

 

取り合えずツッコミを入れずにはいられない北郷一刀であった。

 

「さあ、イカしたお雛様候補たちを紹介します!!」

 

鈴々チーム。

北郷一刀、鈴々、朱里、雛里、電々。

 

「天の国出身の北郷様も参加です。雛祭りを知っている彼なら、この組は有利かー!!」

「祭りの知識があるなら確かに有利ですねご主人様」

「いや、俺の知ってる雛祭りから大分乖離してる」

 

小蓮チーム。

小蓮、藤丸立香、武則天。

 

「此方も天の国出身の藤丸様が参加です。優勝候補2組目です!!」

「まあ、こういうのカルデアではよくあるかな」

「そうじゃのう」

 

クリスマスでタッグチームトーナメントが開催されたり、ハロウィンでチェイテピラミッド姫路城が違法建築されるくらいだ。面構えが違う。

 

「天の国ってやっぱ凄いね。シャオも一度行ってみたい」

「天の国っていうかカルデアかな」

 

とんでもトンチキな祭りが開催されても、そこまで動じない藤丸立香と武則天。ただし毎年とんでもトンチキ加減は上がっていく模様。

現段階では藤丸立香たちが驚愕した最高記録はやはりチェイテピラミッド姫路城。

 

季衣チーム。

季衣、流琉、香風、風。

 

「魏を支える小さき強者たちだー!!」

「絶対優勝して美味しい物いっぱい食べるんだ!!」

「私は華琳様に料理を教えてもらいたいな。あ、でも他にも…迷っちゃいますね」

「シャン頑張る」

「ふわぁ…風もちょっとは頑張るですかね」

 

白湯チーム。

白湯、楼杏、音々音。

 

「まさかまさかの天子様がご参加です。これは私も驚きが隠せません!!」

「頑張る!!」

「……何だか私この祭りに場違い感あるんだけど」

「そうなのですか?」

 

美羽チーム。

美羽、七乃、猪々子。

 

「可愛らしい袁術様。彼女の悪運なら優勝も嘘じゃないかもしれません!!」

「はっはっはー。優勝するぞ七乃ー!!」

「はい、美羽様。猪々子さんも頑張ってくださいね」

「面白そーな祭りだな!!」

 

美以チーム。

美以、ミケ、トラ、シャム。

 

「南蛮からは野生っ子溢れる孟獲組だ。崖のような段なんて何のその。その野性味あふれる力で突破だー!!」

「みぃたちの実力を魅せ付ける時にゃー!!」

「「「にゃあーー!!」」」

 

以上6チーム、合計22名の参加。

 

「大会の勝負方法は簡単。ただ雛段の天辺を目指すだけ。たったこれだけ!!」

「簡単なルールで助かるな。でもやるのは簡単じゃないぞ」

「チェイテピラミッド姫路城を登った事を思い出すのう」

 

巨大な雛段を登るのは容易ではない。

 

「ただし格段ごとに選手を突破させまいと番人がいます。番人を倒すか試練を乗り越えてください!!」

 

各段ごとに番人がいる。何となくピンときたのが三人官女や五人囃子。

 

「では雛プリンセス杯の開催です!!」

 

7チームが一斉に雛段へと走る。と見せかけて。

 

「「棄権します」」

「風も~」

 

スタートいきなりで3人のリタイアだ。

 

「朱里、雛里!?」

「風、なんで!?」

 

朱里、雛里、風の棄権宣言。

 

「おおーっと、諸葛亮殿、鳳統殿、程昱殿がいきなり脱落だ!!」

「朱里、雛里どうして?」

「何で風?」

 

俯く朱里と雛里。しょうがなく諦める風。

 

「私たちじゃあんな大きな崖登れません…」

「この大会…私たちに不利だよね」

「風も流石に登れないですよ。か弱い風には無理です」

 

雛プリンセス杯に選ばれた選手はただのくじ引きで決めただけである。。本当は希望者を募るはずだったが貂蝉がくじ引きの方が面白いという事でくじ引きとなったのである。

実際には序盤からまさかの事が発生した。こういう事が起きるからくじ引きで選んだ甲斐があるというものだ。




読んでくださってありがとうございました。
次回の更新は3月中。
雛プリンセス杯編は3月中に完結させる予定です。


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誰かの独白。
彼女とマスターの話もそろそろと思って。
それにしても最初は彼女がマスターラブ勢に入るとは思わなかったなあ。

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はい。今回のお題は雛祭りです!!
中国由来の部分もありますから丁度良いと思って雛祭りをネタにしてみました。

華琳の苦手なもの…貂蝉。
このネタはちょくちょくあります。確か無印では貂蝉を見て気絶したくらいですから。

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雛プリンセス杯
じつはこれ、『PAP〇WA(パ〇ワ)』のネタをオマージュしたものです。
ネタに走ったので雛祭りが雛祭りでなくなった感があります。

陳琳
恋姫アニメ版に登場した女の子です。
ちょいちょい出てくる予定。

初っ端から波乱万丈。
朱里と雛里と風の活躍はまた今度ですね。
すまん。


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