Fate/Grand Order 幻想創造大陸 『外史』 三国次元演義   作:ヨツバ

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こんにちは。

FGOではバレンタインイベントが終わり、CBC2025が始まりましたね。
新英霊はダンテ!!
おおー!!っとなりましたね。
ネットでは奏章Ⅳと関りがあるのではないかと言われてますが…どうなんだろう?
そしてイベントも色々と気になりますね。

さて、こっちの物語では雛祭りの話です。
まあ、内容はまったく雛祭り関係無くなっている気がしますが…どうぞ!!


雛プリンセス杯-7段目と6段目-

1096

 

 

前回のあらすじ。朱里たちが早速脱落した。

 

「早速の棄権宣言です。解説の孟徳様、玄徳様これについては?」

「朱里ちゃんも雛里ちゃんも、こういうのは苦手だからしょうがないかな」

「風も身体を動かすのは苦手なのよね」

 

朱里や風は崖を登るような事はしない。崖を登れるほどの筋力は無い。

 

「彼女たちの活躍はまた今度ね」

 

まだスタートしたばかりで何が起きるか分からない。。各チームが最初の1段目と上がっていく。

 

「よし。前にみたいに酷吏を召喚して登ってゆくか」

「「「アイアイサー」」」

「マスターも連れて行くぞ。小娘もな」

「ありがとう」

「小娘扱いは止めてよ。シャオはもう大人だよー」

 

雛段の登り方は人それぞれ。術を使用したり、筋力で登ったりと様々。

 

「白湯様。私にお掴まりください」

「楼杏殿。白湯様を絶対に離してはなりませんぞ」

 

雛段(崖登り)は大変で危険だ。参加者に天子がいるので安全対策は考えている。

もしも間違って雛段から落ちてもキャッチできるように雛段下には救出チームがいつでも見張っている。

 

「絶対救出」

「落ちても全員助けてやるさ」

「だから楽しんでこーい!!」

 

救出チームは哪吒や李書文(槍)、俵藤太たちである。

 

「猪々子さん。じゃあ美羽様と私を頑張って運んでくださいね」

「頼むぞ!!」

「面倒だな。ま、いいけど」

 

雛段1段目に登り上がるはほぼ全員が同時に到達する。

 

「雛段の一段目…というか7段目は確か御輿入れ道具だったかな?」

 

7段目 御輿入れ道具。

大名の姫君の御輿入れが配置されている段だ。御駕籠や重箱、御所車等である。

 

「ふっふっふ。7段目の番人は…そう、この呂布奉先!!」

 

赤兎馬がいた。

 

「「いや、アンタ馬やろかーい!!」」

 

ダブルツッコミを入れるは霞と真桜。

最初の段を登り切った先には赤兎馬、霞、真桜の漫才が待ち受けていた。3人ともノリノリだ。

 

「3人がこの段の番人?」

「そうや」

「でもまだいるで」

 

霞たちの後ろに控えるは蘭陵王、翠、白蓮。

 

「6人が番人!?」

 

いきなり番人が6人。まさか霞達を倒して先に進めという事かもしれない。

 

「違いますよマスター」

「私たちを倒せなんて試練じゃないぞ、この先に坂があるだろ」

「うん。気になってた」

 

巨大雛段の7段目と6段目の間は崖じゃなくて、坂になっているのだ。普通の雛段であれば坂はない。

 

「ここはアタシら6人の中から1人選んで坂を登り切る勝負なんや」

 

霞たちの誰かを選び、挑戦者たちは御所車に乗る。選ばれた騎手たちは馬を使って挑戦者たちが乗った御所車を6段目まで到達させるのだ。

 

「ここは誰かを選ぶかによって挑戦者たちに差を開かせる試練だ」

「なるほどな」

 

ゲームで言うなら好きな機体を選んでゴールを目指すレースゲームだ。

 

「さあ、ここでは好きな騎手を選んでください。まず、1番目は赤兎馬殿。文字通り超馬力で6段目まで走り切る!!」

「当然です。それと私は呂布ですよ?」

「2番目は張遼殿。遼来来、遼来来、張遼が来たぞ!!」

「ウチに任せれば一等賞やで!!」

「3番目は蘭陵王殿。高度な馬術はまさに離れ業。駆け抜ける姿は美しく、勇ましい。ところで仮面の下が気になります!!」

「共に駆け抜けましょう。それと仮面については許されよ」

「4番目は公孫賛殿。普通ですが、それは安定した馬術の証拠だ!!」

「普通って言うなー!?」

「5番目は馬超殿。馬と言ったら彼女。馬の扱いに右に出る者はいない!!」

「まあな。アタシを選べば一番にしてやるよ」

「6番目は李典殿。彼女が開発した絡繰りで全てを追い抜く。この中で1番の穴馬だー!!」

「ウチの絡繰は大陸イチィィィィ!!」

 

騎手というか馬自体もいれば、馬ですらないのもある。これは誰を選ぶかによって差が確かに出る。

 

「選ぶんは速い者勝ちやで」

「本当は早く登って来た順に選ぶんですが、ほぼ同時に皆さんが登って来たので早く回答した順です」

「はい。では蘭陵王さんでお願いします!!」

 

流琉がいの一番に挙手し、蘭陵王を選んだ。

 

「よろしくお願いいたします流琉殿」

「は、はい。此方こそよろしくおねがいします。いいよね季衣、シャン」

「あたしは蘭陵王さんでいいよ」

「シャンも」

 

季衣チームは蘭陵王を選ぶ。

 

(しまった安全牌を取られた!?)

 

早い者勝ち。それは言ったもん勝ちである。

早く選ばなければ外れを引く事になるからだ。ちなみに外れ枠は真桜。彼女の造った御所車引き絡繰は何故か異音と共に煙を噴いている。

 

(真桜のだけは選んじゃ駄目な気がする)

 

残り騎手は5人。

 

「霞さんをお願いします」

「任せろ楼杏」

「ここは勝負に出るぞマスター。赤兎馬じゃ」

「む、貴女は私の背中に乗せるに値する人。良いでしょう」

「翠頼む」

「良いぜご主人様。一等賞にしてやる」

「白蓮頼むぜ」

「え、白蓮にするんですか?」

「その言い方傷つくぞ!?」

 

最後に残るはやはり真桜。

 

「なんでやー!?」

「何でって言われても、あの絡繰だと不安だからだよ」

 

真桜の造った御所車引き絡繰は未だに煙を噴いている。何ならガタガタと音も立て始めた。

 

「本当に大丈夫なのかアレ?」

「大丈夫や!!」

「カッコイイのにゃ」

「かっこいい~」

 

真桜の御所車引き絡繰を選ぶは美以チーム。

 

「ウチを選んでくれるんはアンタたちだけや…」

「なら皆が大丈夫だと思える物を作ってくれ」

 

各挑戦者たちは御所車に乗る。そして選ばれた騎手たちは馬に乗って準備を完了させる。

走り切るは坂一直線。騎手の技巧と馬の脚で勝負が決まる。

 

「一斉に走り出したー!!」

 

同時に廃止り出した霞たち。しかしまだスタート出来ていない組がある。美以組だ。

 

「動かないにゃ!?」

「「「うごかないー」」」

「あれ、何でや。すぐに確認するから待ちぃ」

「早くするにゃ」

 

先頭を爆走するは赤兎馬。

 

「私の前を走る者なぞいません!!」

「流石は赤兎馬」

「妾を優勝に導くのじゃ」

「速い速ーい!!」

 

2番手、3番手は翠と蘭陵王。

 

「待ちやがれ。てか、アイツ何なんだ?」

「馬らしいぞ」

「馬らしいのだ」

「馬だってー」

「あれは馬じゃない」

 

馬一族の歴史の中でも、あのような馬は見たことがない。ツッコミ所満載だが負けるつもりはない。

馬一族として馬の駆け勝負は負けられない。

 

「流琉殿、季衣殿。香風殿。速度を上げますのでしっかり掴まっててください」

「お願いします蘭陵王さん!!」

「うん。いっけー!!」

「走れー走れーランリョウオー。追い越せー追い抜けー引っこ抜けー」

 

蘭陵王は翠に並ぶ。そのまま追い抜き、赤兎馬をも追い越す算段を立てる。

翠も負けるつもりはない。勝負のために力を温存させる。ここぞという時に爆走するのだ。

 

「負けないぜ」

「此方こそ」

 

4番手は霞。出遅れているようで出遅れていない。彼女は勝負所を待っているのだ。

 

「霞、遅れているですよ」

「安心しいや。こっから一気に追い抜く」

「頼りにしているわ霞」

「が、頑張ってください!!」

 

5番手は白蓮。良いスタートダッシュはしたが翠たちから離されていた。

 

「く、負けるか。白馬長史の名に賭けて!!」

「遅いぞ!!」

「もうちょっと速くできないんですか?」

「白蓮もっと本気出してくれよ~」

「うるさいぞお前ら!!」

 

6番手は真桜。まだスタートできておらず、御所車引き絡繰の調整をしている。

 

「まだかにゃ!?」

「まけちゃうー」

「待ちぃや。もう少しで…動いた!!」

 

真桜開発の御所車引き絡繰が動き出す。しかし起動の仕方が暴走を始めたようにしか見えない。

 

「よし、行ってこーい!!」

「にゃあああああああああ!!」

 

御所車引き絡繰は狂ったように爆走した。

 

「速すぎるにゃ。これで勝つるにゃああああ!!」

 

翠、蘭陵王、霞が並ぶ。先頭を独走する赤兎馬を追い越そうと勝負を仕掛けようとした時、背後から異音を発しながら近づく美以組。

 

「何だ?」

「何やら嫌な音が聞こえますね」

「うわっ、めっちゃ速いやん」

 

御所車引き絡繰は白ガスを簡単に追い抜き、翠たちに追いつこうとしていた。

 

「にゃああああ みぃたちは最速にゃあ!!」

「ぜんしんのちがふっとうするようなこうふんにゃあ!!」

「かぜににゃる!!」

「このしょうぶかったにゃ~」

 

美以チームは走り屋のように爆走。異様な速度に他の騎手たちは驚愕する。それもそのはず、真桜開発の御所車引き絡繰の核となっている部品は暁光炉心を参考に作成した物だ。

コレをもし知った藤丸立香たちは「それ本当に大丈夫?」と思うはず。

 

「うおおおおおお 掟破りの南蛮走りにゃー!!」

 

御所車引き絡繰から異音がより響き渡る。もはや御所車引き絡繰はオーバーヒート。

 

「まずい、アレから離れねば!?」

「ヤバイやつやん!!」

「うわわ、来るなー!?」

「む、背後より近づく者が…ヒヒン!?」

 

御所車引き絡繰が翠たちに近づいた瞬間に爆発した。

 

「にゃあああああああああああああ!?」

「何でえええええええええええええ!?」

「爆発オチって最低ぇぇぇぇぇぇぇ!?」

「ヒヒーーーーーーーーーーーーン!?」

 

予想通り真桜開発の御所車引き絡繰が爆発した。

その影響で赤兎馬、翠、蘭陵王、霞たちが爆発に巻き込まれた。

 

「あ、あれ?」

 

爆発に巻き込まれなかった白蓮はそのまま安全にゴール。

 

「一着なのじゃー!!」

「やりましたねお嬢様。運が良かったですね」

「運が良かったな白蓮」

「運じゃなくて実力を褒めて欲しいんだが……まあ、結果が結果出しなぁ」

 

爆発に巻き込まれた翠たちは何とか立て直して順々にゴールする。

 

「なんつー駆け勝負だよこれ」

「酷い目にあったぞ…」

「乗ってただけなのに何故こんな目に」

「何で爆発に遭うんじゃ!?」

 

結果として1着目は美羽チーム、2着目は白湯チーム、3着目は季衣チーム、4着目は鈴々チーム、5着目は小蓮チームとなった。

美以チームは爆発によって脱落してしまった。

 

「これはまたしても大番狂わせだー!!」

 

まさか着順であった。

 

「勝負は何が起きるか分からないものね。私はてっきり1着は翠かと思ったわ」

 

華琳として馬の扱いに長ける翠が一番と予想していた。

 

「確かに…私としては蘭陵王の馬術が凄いから彼かと思ってた」

 

蓮華は蘭陵王が一着だと予想していた。

 

「わたしも翠ちゃんと思ってたけど…実は穴馬扱いで赤いお馬さんを予想していました」

「確かに速かったわね」

 

桃香は赤兎馬予想。

 

「ところで華琳の部下はとんでもない開発をするのね」

「真桜は天才なんだけど…ああいうのがあるのよね」

 

チラリと華琳は真桜の方を見てため息を吐くのであった。

 

「ウチの御所車引き絡繰くんがあああああ!?」

 

 

1097

 

 

雛段6段目 嫁入道具揃。

箪笥、長持、鏡台、針箱、表刺袋、火鉢、茶道具等、およそ上級武家の婚礼道具になぞらえた道具を置く段になる。

 

「ここの番人は穏と~」

「包です!!」

 

藤丸立香たちの前に現れるは穏と包。呉の軍師陣である。

 

「穏に包が番人か。ここでは何をやらされるんだ?」

「今度こそ番人を倒せって事かな?」

「あ、待ってください~!?」

 

季衣が鉄球である岩打武反魔をズシンと出すと慌てて穏が待ったをかける。

正直に言ってしまえば2人を倒すのは楽勝である。2人も挑戦者たちを身体で張って妨害するような試練は出さないはずだ。

 

「じゃあ、ここで何するんだ?」

「私たちの質問に答えるだけです~」

 

質問に答えるだけ。

先に雛段6段目に到着した順に質問を答える事ができる。質問を答えられたら次の段へと進められる。

もしも質問に答えられなかったら次の回答者へと回答権は移される。質問に答えられなかった者が再度答えるには一巡してからだ。

 

「簡単な試練じゃん」

「質問を答えるだけなら楽勝ですね」

 

質問を答えるのは簡単だ。しかし質問内容にもよるという点を忘れてはいけない。

 

「じゃあ、まずは1着の美羽選手達からです~」

「うむ。どんな質問も答えてやるぞ」

「では……首を斬られるなら雪蓮様と蓮華様どちらが良いですか?」

「いやああああああああ!?」

 

怖い笑顔で怖い質問を美羽に与える穏。殺気も込みで。

美羽に恨みがある孫呉の面々なのだからしょうがない。

 

「あ、あの…三国同盟を組んだのですから、そういうのはちょっと」

 

七乃がおずおずと反論するが穏は怖い笑顔で反論を論破する。

 

「同盟を組んだのは魏と蜀ですよ~?」

「あばばばばば」

「質問に答えてください。雪蓮様と蓮華様は準備出来てますよ~?」

「いやあああああああああ!?」

 

ガクガクブルブルと美羽と七乃は抱き合って恐怖する。

 

「穏。そろそろ止めといてー」

 

藤丸立香が注意すると穏はニッコリと怖い笑顔から普通の笑顔になる。

美羽たちに恨みがある孫呉。恨んだり、怒ったりしたが今はもう過去の話だ。

既に孫呉は美羽の呪縛から解き放たれているのだから。しかし揶揄うくらいはまだしていたいと思う穏であった。

 

「冗談ですよ~」

(冗談にしては殺気が本物だった気がするんですが…)

「お前ら何したんだよ?」

 

置き去りの猪々子はよく分からない。

閑話休題。

 

「コホン。では…美羽さんたちに質問です」

「う、うむ…」

「夫婦になりたい人は誰ですか~?」

「「「………っ!?」」

 

美羽たちだけでなく、他の選手たちも目を見開いた。皆が「そういう系統の質問か!?」と心の中で叫んだのである。

人によっては答えにくいという質問はあるものだ。

 

「ふ、夫婦になりたい人じゃと…?」

「夫婦ですか」

 

チラリと美羽は北郷一刀を見た。

 

(あれ、一刀いつの間に?)

 

北郷一刀の一級フラグ建築士っぷりは絶好調のようだ。

 

「簡単な質問じゃん。アタイが夫婦になりたい人は斗詩に決まってんだろ。愛してるぞ斗詩ーーー!!」

 

猪々子の愛の告白が巨大雛段に響き渡る。

 

「素晴らぁしぃですぅ~!!」

「おお、堂々とこの質問に答えるとは凄いですね。やはり好きが溢れている人には簡単な質問でしたか」

「こんなんで試練は終わりなのか。簡単すぎるな」

 

猪々子にとっては簡単すぎた試練であった。

 

「流石です猪々子さん~」

「よし、次の段に行くぞー!!」

 

美羽たちは5段目へと向かう。

 

「では次は2着目の白湯様組ですね。質問するのはこの包です!!」

「頑張るもん!!」

「どのような質問がくるのかしら…」

「早くするです」

 

ニヤリと笑う包。

 

「では…この中で行き遅れになるのは誰だと思います?」

「「「……っ!?」」」

 

これもまた答えにくい質問だ。そしてこの中で一番刺さっている者が1人。

 

(………………)

 

心を無にしている楼杏。この質問は個々を狙った悪意なのでないのかと自問自答する。

この瞬間に彼女は包に対しての怒りが燃える。

 

「この質問は狙って言っているわけじゃないですよ?」

「嘘を言いなさい」

「何だか悪寒が……では解答をどうぞ」

 

解答をどうぞと言われても誰も答えない。場の空気がシィィンとしたまま。

特に男性の北郷一刀と藤丸立香は気配を消す。何も喋らない。ここで何か一言でも喋れば大きな被害を被るからだ。

 

「この中でですか…なら楼杏殿では?」

「んぐう!?」

「ねね!?」

 

張り詰めた空気をぶち壊したのは音々音であった。

 

「だって楼杏は結婚できないって嘆いてるじゃないですか」

「んんんんんーーーー!?」

 

楼杏は素面なら己の心内は喋らない。しかし酒に酔ってしまうと口が軽くなる。

故にいずれは誰かに知られるのも時間の問題だった。

 

「ね…ねねちゃん?」

「前に酒呑んで自分から嘆いてたですよ。私は結婚できない…行き遅れだーって」

「うぐぅ!?」

「ねねちゃん。もう楼杏の元気が空だよ!?」

 

楼杏は膝を崩して蹲る。

 

「私は…私は……」

「白湯様たち試練は突破ですよ。では、次に段へ向かってください」

「白湯様、ねねちゃん。私は……ここまでのようです」

 

心を折られた楼杏脱落。

 

「楼杏---!?」

「早く次に行きましょう白湯様」

「…ねねは結構合理的だね?」

「そうですか白湯様?」

 

音々音は合理的ではなく空気が読めないだけである。

 

「では次の方たちは3着目の季衣ちゃんたちですね~」

「うん。どんな質問でもこい!!」

「いや、どんな質問でもこいはちょっと…」

「答えやすい質問がいいね」

 

今までの流れ的に答えられるが精神的な苦痛や羞恥を被る可能性が高い。

 

「母親になったら子供は何人欲しいですか~?」

「子供?」

「子供ですか」

「こどもー」

 

先ほどからの流れで何だかセクハラに聞こえてきた。普通な質問かもしれないのに場合によってはセクハラで訴えられてもおかしくないかもしれない。

時と場合を選ぶ質問とはあるものだ。

 

「子供が何人欲しいって言われてもよく分からないな。流琉はどう思う?」

「え、いや、わたしは…え、と…ううん?」

「シャンに子供かあ」

 

彼女たちには難しい質問かもしれない。

 

「なんだか流琉なら答えられそう」

「じゃあ答えて流琉」

「ええ、私!?」

 

まさかのキラーパスを貰ってしまった流琉。

 

「えと…その……えええと、そのぅ…………ふ、2人」

「へえ流琉はそうなんだ」

「2人かあ。じゃあシャンも2人くらいかな」

 

恥ずかしそうな流琉。何とか羞恥に耐えて脱落は免れた。

 

「はい。次はパオの番ですね!!」

 

ニコニコ顔の包。正直な話をすると穏の質問よりも包の質問の方が怖い。

 

「4着目は鈴々ちゃんたちですね」

「頑張るのだ!!」

「電々も頑張るよ。でも質問がちょっと」

「ああ…どんな質問をさせられるんだ」

 

流れ的に質問は精神的な羞恥的苦痛を伴うようだ。

 

「オカズにした人は誰ですか?」

「オカズ?」

「「……んん!?」」

 

鈴々はよく分かってない。北郷一刀と電々は普通に理解できてしまった。

 

「どうぞ答えてください」

((答えられるかーーーー!?))

 

北郷一刀と電々の心が1つになった。

 

「オカズで好きなのはいっぱいあるのだ。回鍋肉に青椒肉絲、酢豚とか」

「あー…そういうのじゃないですね鈴々ちゃん」

「違うのかー?」

 

鈴々は子供っぽいが大人の女性だ。しかしまだ性知識に関しては分かっていない部分がある。

オカズがどういう意味なのか言われれば理解出来る。しかし隠語が分からないので包の質問の意図に気付かない。

彼女の質問に答えられるのは北郷一刀と電々のみである。

 

「さ、答えてください」

((答えたくない……!!))

 

誰だって答えたくない。気の知れた友人と猥談しているわけではないのだ。

 

(どうする電々。この質問は見送るか?)

(した方が良いかも)

「お兄ちゃん、電々。オカズってごはんの事じゃないのか?」

「え、ああ…うん。そうだな?」

「お兄ちゃんは知ってるの?」

「まあ…」

「じゃあ、お兄ちゃんが答えてなのだ!!」

「ぐほう!?」

 

余計な事を言ってしまったと後悔する北郷一刀。

 

「じゃ、答えてください北郷さん」

(答えられるかーー!?)

 

この質問は見送るつもりであったが鈴々の期待の眼差しに応えなくてはならなくなってしまった。

 

「はいはい。答えてください。答えられないのならこの質問は見送りますか?」

「見送らないのだ!!」

(鈴々ーーー!!)

 

今だけは鈴々に黙っていて欲しいと思った事は無い。

 

(電々!!)

 

アイコンタクトで鈴々を止めて欲しいと電々に送る。

 

(ご主人様のオカズ…ちょっと知りたいかも!!)

 

自分が質問に答えなくていいと分かった電々は他人事。北郷一刀のオカズが知りたい欲が出ていた。

 

(もしも電々だったらどうしよう…もうご主人さまったら~!!)

(電々無視しないでくれーー!!)

 

最早逃げ場はない。ここは心を無にして答えるしかない。

 

「…………………とうか」

 

ボソリと小さく呟く。誰にも聞こえないくらいの小声だったが包たちにはしっかりと聞こえていた。

 

「ひゅ~」

「や~ん」

 

包と穏がニコニコしながら笑っていた。逆に北郷一刀は羞恥心に苦しむ。しかし脱落までには至らなかった。

 

「桃香お姉ちゃんがオカズなのか?」

「鈴々。ちょっと黙っておこうね」

(電々じゃなかったのちょっと残念。やっぱ大人力がまだ足りないのかな?)

(……桃香には聞こえていないよな)

 

チラリと離れた桃香の方を見る。

 

「もう…もう、ご主人さまったら~~」

 

バッチシ聞こえていた。

 

(マジかあああああああ!?)

 

北郷一刀と桃香の関係から今更な気がするが恥ずかしいものは恥ずかしい。

 

「もうご主人さまったらもう~~」

「お熱い事ね。もしかして桃香もだったり?」

「もう華琳さん。内緒だからね」

(……立香はどうなのかしら)

 

羞恥的苦痛を伴って北郷一刀は鈴々たちと次の段へと向かうのであった。

 

「では最後はシャオ様たちですね~」

 

5着目は小蓮たち。本当だったら1着目だったかもしれないが現実は何が起きるか分からないものだ。

そんな事よりもどのような質問が来るかが重要である。今まで流れだと穏と包のどちらとも答えにくい質問であるが、まだマシなのが穏である。

 

(オレらの番は穏だ。まだマシな質問かもしれない)

「では…初めての接吻(口と口)は誰ですか~?」

「なるほど」

 

この質問に関しては今までの質問に比べればだいぶ軽い。身内(小蓮)がいるからかもしれないし、最後だから多少は質問を軽くしてくれたという可能性もある。

何はともあれ、今まで比べれば答えやすい。無いなら無いと答えても大丈夫だ。

 

「じゃあ立香さんが答えてください~」

「あれ、オレ指名なの!?」

 

今までチームの誰かが答えれば良かったはずだが、何故か今回は藤丸立香へと指名された。

 

「簡単だね立香!!」

「答えてやるが良いマスターよ」

 

何故か自信満々の小蓮と武則天。

 

「あ、ちなみに無いは駄目ですよ~」

「何故!?」

 

接吻した事が無い人だったら答えられないと言い返そうとしたら包が「立香さんは無いという選択肢は無いはずです。知ってますよ」と言われた。

包は藤丸立香の何を知っているというのか気になる所である。

 

「ちなみにこの質問を見送った場合、次の質問は?」

「内緒です~。でも最後だから教えてもいいですね。包さんどうぞ」

「初めて抱いた人は誰…」

「もういい分かった包」

 

次の質問が答えられない事が分かった。

 

「何してんの立香。早く答えて」

「簡単じゃろうマスター」

 

何故、自分だけ指名形式なのか納得いかなかったが答えるのはもう藤丸立香だ。

変に恥ずかしがってウジウジしていても男らしくない。事実を答えるだけで良いのだ。

 

「初めての接吻は静謐のハサンかな」

 

静謐のハサンとのがファーストキスである。尤も事故ではあるが忘れられない刺激なのは確だ。

 

「ん?」

 

何故か周囲が静かだった。そして一気に騒がしくなる。

 

「立香ちょっと誰それ シャオじゃないの!?」

「ええ~~、私じゃないんですか~~!?」

「包じゃないんですか!?」

「それオレも知らない事実が出て来たんだけど!?」

「そうじゃった…記録で見た第六特異点のすっかり忘れておった。おのれ毒娘め」

 

現場は騒がしくなる一方だ。そして実況席の方では。

 

「ちょっと待って立香。静謐って誰!?」

「蓮華座りなさい」

「お、落ち着いて蓮華さん…」

 

蓮華が席を立ちあがって巨大雛段6段目に向かおうとしていた。そんな蓮華を止める華琳と桃香。

 

「ちょっと待ってください。やっぱり包の質問を答えてください!!」

「そうです立香さん。立香さんが初めて抱い…」

「試練突破ヨシ。じゃあもう次行くから!!」

 

藤丸立香は小蓮と武則天を抱えて走り出す。

 

「ちょっと待って立香まだ話は終わってないよ。静謐って新しい女!?」

「シャオ口閉じててね。舌噛むよー!!」

 

小蓮たちにとっては無視できない藤丸立香の新しい女問題だ。

 

(毒娘は元々仲間なんじゃがのう)

「さあ、雛段5段目に頑張って行くぞーー!!」

 

勢いと気合と大声で有耶無耶にした藤丸立香であった。

雛プリンセス杯。美以チームは完全脱落し、残ったチームは5段目へと登るのであった。




読んでくださってありがとうございます。
次回の更新も3月中には!!


1096
雛祭りなのに競馬っぽくなってしまった。
オチはまさかの爆発オチ。
いくつかちょっとした小ネタも挟みましたが…分かる人は分かるかも。


1097
やっぱり雛祭り関係ない
質問形式もちょっと攻めた感じになりました。
答えにくい質問というか…セクハラな質問な気が。気を付けようですね。

楼杏が行き遅れ?
まあ、原作でもそれっぽい話がありましたからね。
でも大丈夫です楼杏さん。貴女にはもう北郷一刀がいますから。

藤丸立香のファーストキス。
確か静謐ちゃんで合っていたはず。マリーたちは頬にキスだったはずなので。

まあ、彼の過去が分からないので、もしかしたらカルデアに来る前は彼女が居たかもしれない。
そこは公式が発表するかされないかですね。
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