Fate/Grand Order 幻想創造大陸 『外史』 三国次元演義   作:ヨツバ

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こんにちは。こんばんは。
ああ…ゴールデンウイークがもうすぐ終わってしまう。
本当に連休が終わるのって早いですね…。


FGO
「人類裁決法廷トリニティ・メタトロニオス」
まだ全然進んでいませんが…ネットの反応を見ると今回も凄い物語のようです。
これはワクワクが止まりませんね。

恋姫
カリンちゃんRPGでは水着イベントがやってて、もう次に新しいイベントがあるみたいです。
メンマ…?


宝卵探し祭-兎龍退治-

1123

 

 

兎が龍と成った。

媚妖鬼(三女)は金色に光り輝く龍となり、媚妖鬼龍と名乗る。

魏の上空を支配するように泳ぎ、目下に存在する人間たちを睨みつける。

 

「私ハ 媚妖鬼龍。ココニ 兎ノ国ヲ作リ、王ト 成ルデス」

 

その言葉は今から魏を滅ぼして、その上に兎の国を建国すると言っているようなものだ。

 

「ふざけんじゃないわよ。この国は華琳様のものよ!!」

「なんと無礼な」

 

桂花と栄華は媚妖鬼龍の言い分に怒る。

自国民としたら侵略者が攻めて来て、国を滅ぼして新たな国を建てると言っているのだから当然だ。

 

「おーい太公望!!」

「あ、立香も戻ったか。良かった」

「マスターに北郷君。無事で良かった」

 

藤丸立香と北郷一刀たちも戻って太公望たちと合流する。

 

「龍が空に現れたけど」

「アレは元、ウサギ鬼ですよ」

「え、アレが」

 

ウサギが龍に成るなんて驚愕だ。何がどうなればウサギが龍に成るのか。

 

「え、ウサギって龍に成るのか?」

「条件によっては成りますよ。ヒントは龍王兎伝説」

「それは…」

「調べるのはまた後にしましょう。今は現実に存在する龍をどうにかするかが重要ですから」

 

上空を泳ぐ媚妖鬼龍を見る。

どうやって龍へと成ったかを知る事が攻略の鍵にも繋がる場合もあるが、太公望の言葉から既にその段階は過ぎているようだ。

今はどうやって龍に至ったかよりも、倒す攻略法を考えなければならない。

 

「オイ 雄ウサギ。姉サンハ ドウシタノヨ!!」

 

媚妖鬼(次女)が叫んだ。この場に居ない媚妖鬼(長女)を案じている。

 

「そんな奴は退治したに決まっているだろうが」

 

傾が藤丸立香の代わりに伝えた。

敵であり、襲ってくる者に容赦はしない。

 

「ナ…」

 

媚妖鬼(次女)は悲しみ、怒りに燃える。

 

「ヨクモ…ヨクモ…姉サンヲ!!」

 

媚妖鬼(次女)が藤丸立香に突っ込む。

 

「良イ 雄ウサギデモ ヤッテ良イ事ト 悪イ事ガ アルワヨ!!」

「侵略者が何言ってんのよ」

「自分たちの事を棚に上げるな」

 

雪蓮と傾が奥義を繰り出し、媚妖鬼(次女)を叩っ斬る。

 

「小覇王一閃!!」

「快楽鞭天!!」

「キュアアアア!?」

 

媚妖鬼(長女)に続き、次女も倒れる。

 

「三女…後ハ任セタワヨ。姉サン達ニ 代ワッテ 兎ノ国ヲ」

「姉サン!?」

 

媚妖鬼三姉妹の残りは媚妖鬼龍と成った三女のみ。

 

「ヨクモ……許サナイデス!!」

「だから自分たちの事を棚に上げるんじゃないわよ!!」

 

桂花が吼える。

 

「あんた兎の国を建てるってどうやって建てるつもりよ!!」

「ソンナノ コノ国ヲ 滅ボシテニ 決マッテマス!!」

 

大陸統一を目指せば他国と戦争し、滅ぼす場合もある。恨まれる事や復讐される事は当然の事だ。

魏に所属している華桂花たちは嫌でも分かっている。しかし媚妖鬼たちの言い分は自分たちが正義で藤丸立香たちは悪とでも言っているようであった。

 

「どっちが悪か正義かなんて分からない時がありますよね。そういう場合は勝った方が正義だったりするんですよね」

 

結局は戦って勝つしかない。媚妖鬼龍の言い分を覆すには物理的に倒すしかないのだ。

 

「許サナイデス。姉サン達ノ仇。ソシテ…兎ノ国ヲ 建国スル為ニ 今アル国ハ邪魔デス」

 

媚妖鬼龍は妖気を開放する。

 

「コノ大地ニ 建ツ 人ノ国ガ 邪魔デス。マズハ 燃ヤシテ 綺麗ニスルデス!!」

 

口を大きく開いて業火の炎を吐き出す準備をし始めた。

龍(竜)は最強生物であり、吐く炎は国を滅ぼす力がある。魏であっても龍の炎をまともに受ければ滅亡は免れない。

 

「龍の炎は流石にマズイだろ!?」

「元があのウサギ鬼ですが龍なのは本物ですからね。吐く炎も本物でしょう。吐かれたら魏は簡単に滅びますよ?」

「簡単に言わないでよ!!」

 

淡々と媚妖鬼龍の吐く火炎に考察する太公望に吼える桂花。

このまま指を咥えて吐かれる炎の餌食になるつもりはない。すぐに何か策を考えなければならない。

 

(まずい。民を避難させないと。そしてアイツを倒す武器も…時間が)

 

桂花は媚妖鬼龍を倒す方法を考えるが思いつかない。考える時間も攻略する時間も無さすぎる。

媚妖鬼龍は既に口を大きく開けて、魏に龍の火炎を吐き出そうとしている。ただ時間だけが過ぎていく。

 

(どうすれば……ん?)

 

ふと桂花は太公望の顔を見ると、彼は焦っても慌ててもいない。

 

「ねえ、太公望。アンタもしかしてこの状況を打開出来る策があるの?」

「はい勿論」

 

さも当然だと言わんばかりの返答であった。

 

「ただ軍略的に解決するじゃなくて魔術的にって意味ですけどね」

「太公望頼めるかな」

 

藤丸立香が太公望に頼むと彼は軽く微笑み、口を開いた。

 

「令呪のリソース2画を僕に。残り1画を司馬懿殿に譲渡してください。宝具決めますよ」

「分かった!!」

 

相手が国を滅ぼす龍の火炎を吐き出すのであれば此方も切り札である宝具を開放するまでだ。

 

「令呪2角を太公望に。残り1画を司馬懿(ライネス)に!!」

 

令呪の魔力リソースが太公望と司馬懿(ライネス)に流れる。

 

「司馬懿殿。貴女の宝具で兎龍に弱点を…そうですね。アレに神性という弱点を作れます?」

「勿論ですよ太公望殿。相手が龍に成ったというのが丁度良い」

 

宝具解放『混元一陣』。

幻の日輪と月輪が水銀で作られた地平線から現れた時、相手の得手は潰され、秘めていた弱点が露わとされる。

 

龍(ドラゴン)はカルデアの旅路の中で倒した事がある。という事は「一度倒した相手である事」や「既に相手のデータが集まっている事」等の充分な条件は達成している。

もう司馬懿(ライネス)は媚妖鬼龍に対して「弱点を作り出す」事が可能なのだ。

 

「君に対して神性という弱点を作り出すのは簡単だ。だって龍なのだから」

 

龍は神性を持つ生物だ。何故なら龍は主に水や雨などを司る神とされており、『龍神』と神格化している歴史がある。

 

龍とは最強生物であり、神なのだ。司馬懿(ライネス)の宝具で神性という弱点を作りだし、露わにするのは造作もない事である。

元が兎の鬼だろうと今は龍である。龍に神性があるのは当然だ。

 

「桂花殿。貴女の術式を教えてください」

「え?」

「貴女の正射必中ってやつ」

 

桂花の『正射必中』はただ投擲射撃をする時の声かけではない。

実は彼女が独自に作り出した術式である。敵に必中するようにと編み出した付与術式。

 

「え、えっとこんなのだけど」

「ふむふむ…参考にします」

「え、もう分かったの!?」

 

太公望はすぐに桂花が作り出した術式を解析。そして昇華させて己の宝具に必中能力を付与させる。

 

(こうも簡単に…やっぱり太公望殿はとんでもないな)

 

太公望の能力に恐ろしささえ感じる。

 

「絶対に外しませんよ。シフソウ君!!」

「モモモ!!」

 

四不相は真なる姿を現す。その姿は龍に麒麟にも見える神獣である。

太公望は四不相に乗って空高く飛び上がる。何処までも高く、媚妖鬼龍よりも高く。

 

「宝具展開。思想鍵紋 励起。八十四符印 全機起動。光に消えろ…打神鞭!!」

 

太公望が打神鞭をヒョイっと媚妖鬼龍の真上から落とした。

 

「エ?」

 

媚妖鬼龍の真上から落下するは巨大な打神鞭。

神打ちのめす鞭。神性を弱点とされた媚妖鬼龍にとって喰らってはならない宝具。

喰らえば兎の国を建国どうこうを言っている場合ではない。媚妖鬼龍の終わりである。

 

「クギャアアアアアアアアアアアア!?」

「おっと、そのまま落ちると魏国に迷惑がかかる。打神鞭方向転換」

 

媚妖鬼龍に落ちた打神鞭は下向きから横向きに代わり、そのまま魏の外へと落ちていく。

 

「そんな事が出来るんだ!?」

「まあ、はい」

 

魏の外まで追いやられ、媚妖鬼龍は打神鞭と共に大地へと落下して穿たれた。

 

「ネ、姉サン…ゴメンナサイ」

 

媚妖鬼(三女)は長女と次女に謝りながら消滅していった。

 

「姉妹仲は良いのですね。鬼にならなければ…いえ、今更か」

 

媚妖鬼三姉妹。于吉の実験によって生み出された鬼。

鬼にならなければ普通の兎として生きたのかもしれない。

 

「これにて一件落着ですかね?」

 

 

1124

 

 

ある建物屋上にて。

曹操(暗影)は媚妖鬼龍の様子を確認しながら華琳と香風の猛撃を捌いていた。

 

「はああああ!!」

「喰らえ!!」

「中々じゃない。2人共とっても素敵よ」

 

華琳と香風の猛撃を楽しそうに笑う曹操(暗影)。

正直に言ってしまえば媚妖鬼龍の観察よりも2人と戯れる方が何倍も楽しいのだ。

 

「余裕が随分あるわね」

「ええ。これくらいじゃ全然」

 

2対1という不利な状況であっても曹操(暗影)は焦りもなく、冷静でお遊び感覚だ。

 

「ふふふ」

 

曹操(暗影)の腰に装着されている外骨格礼装が蜘蛛脚のように伸びて、縦横無尽に動き回る。

この外骨格礼装の正装を彼女は完璧に使いこなし、2人の猛撃を捌いているのだ。

 

(あの鎧? が此方の刃を防いでいるわね)

(それと…彼女自身も相当の手練れ)

(ええ。もしかしたら未来の自分かもしれないって言うけど……全然、私と違うと思うけど)

 

武器と外骨格礼装が弾き合う。

 

「シャン!!」

「…うん。決める」

 

香風が気を溜め、大技を放つ。

 

「望翔大回斧!!」

「あら、良い技ね」

 

香風の放つ「望翔大回斧」を曹操(暗影)は外骨格礼装である4本の骨脚で全て防ぎきる。

 

「でも私には効かないわよ」

「でも隙は出来たみたいね」

「そうでも?」

 

華琳と曹操(暗影)の刃が交差する。

 

「チッ」

「良い動きだったけどまだまだね」

 

香風の大技を囮にするという大胆な策であったが読まれていた為、失敗。

 

「ならこれはどう?」

 

華琳が気を溜め、解放。

 

「…へえ」

 

曹操(暗影)がニヤリと笑う。

 

「ならこっちも」

 

曹操(暗影)もまた気を溜めて、解放する。

 

「覇王炎撃!!」

 

華琳の持つ鎌(絶)に纏う炎。

 

「大王毒撃!!」

 

曹操(暗影)の持つ鎌に纏う毒のような妖気。

2人の曹操による必殺の一撃がぶつかり合い、弾け飛んだ。

 

「あぐ!?」

「華琳さま!?」

 

吹き飛ばされた華琳の傍へとすぐに駆け寄る香風。

 

「ふふ…流石にこっちには来てくれないか」

 

当たり前だが曹操(暗影)の傍に駆け寄ってこない事に少しだけガッカリしてしまう。

 

「そうでしょ。シャンは私の大切な臣下よ。貴女のじゃない」

 

曹操(暗影)は華琳の「覇王炎撃」と相打ちになっても立っていた。

 

「今のは本当に良い一撃。でもまだ荒いわよ?」

「…まだ私はとっておきがあるわよ?」

「ハッタリね」

「そうかしら?」

 

華琳は腰に携えている剣を抜く。

 

「ん?」

 

曹操(暗影)が急に視線を華琳から媚妖鬼龍に向ける。

 

「余所見なんて余裕すぎじゃない?」

 

華琳の言葉も無視する曹操(暗影)。

その理由は媚妖鬼龍が大きな妖気を口に溜めているからだ。そしてすぐに龍の火炎を吐く気だと理解した。

華琳も後から媚妖鬼龍の脅威を察知した。

 

「あの妖気からして…中々な龍の火炎でしょう」

 

媚妖鬼龍の吐く火炎で陳留は燃え上がる。

 

「でも、ここには可愛い子がたくさんいるのよねぇ」

 

魏にいる可愛い女の子を龍の火炎で犠牲になるのは許せない曹操(暗影)。

彼女は己が得物を開放する。

 

「首狩り鎌…解放」

 

恐ろしい気と妖気が彼女の持つ鎌より放たれる。

その異様の空気に華琳と香風はゾっと悪寒を感じてしまう。

 

「三粛…って、あら?」

 

曹操(暗影)の動きが止まった。その理由は媚妖鬼龍の周囲に異変が発生したからだ。

 

「あの術は何かしら。もしかして司馬懿って美少女の…え」

 

彼女の言う「あの術」とは司馬懿(ライネス)の宝具。そして言葉を失ったのは上空に巨大な打神鞭が出現したからだ。

巨大な打神鞭が媚妖鬼龍を潰し、そのまま方向転換。魏の外へと移動して媚妖鬼龍ごと大地を穿いたのだ。

その突拍子もない出来事に曹操(暗影)は一瞬だけ固まった。そして華琳と香風もだ。

 

「あれは…あの時の」

 

華琳だけはすぐに冷静になる。何せ、巨大な打神鞭が大地を穿つのを見るのは2度目だからだ。そして誰がやったのかをすぐに理解した。

 

「太公望。やっぱとんでもない人ね」

「…そうみたいねぇ」

 

媚妖鬼龍は倒れ、全ての媚妖鬼三姉妹は消滅した。

これにて曹操(暗影)の仕事は終了させられた。最早、陳留にいる必要は無い。

彼女は「はぁ…」とため息を吐いて武器鎌を降ろした。

 

「また会いましょう」

「待ちなさい!!」

「どうせまた会うわ」

 

曹操(暗影)は屋上から飛び降りた。

 

「落ちっ!?」

 

華琳は屋上から下を急いで覗いたが曹操(暗影)の姿は何処ににも見えなかった。

 

 

1125

 

 

宝卵探し祭。

子供も大人も楽しんで成功に見えたかと思ったが媚妖鬼三姉妹により祭りは瓦解された。

媚妖鬼龍が陳留の上空に現れ、民たちを恐怖させたのだ。これでは祭りどころではなかったが太公望たちのおかげで脅威は去った。

 

最初は媚妖鬼龍のせいで民たちに恐怖と不安を与えられた。魏は、三国は大きな龍にも狙われるのだと思わせたの。五胡とは龍を従える強すぎる国だと思わせたのだ。

 

それでは民たちは不安になり、部下たちだって勝ち目はないと士気は下がるはずだった。しかし太公望たちの活躍により逆転したのだ。

魏は、三国は龍すらも倒せる国だと民たちに知らしめたのだ。なれば民たちは自国の強さに安心できるというものだ。

 

華琳としては嬉しい誤算とも言える。しかし太公望や司馬懿(ライネス)頼りだけではいけない。いずれは魏の力のみで龍を倒せるくらいにはしなくれてはならないのだ。

尤も太公望や司馬懿(ライネス)たちが魏に所属してくれるのであれば願ってもない事なのだが。

 

「お礼を言うわ太公望に司馬懿」

「いやいや、僕だけの力じゃありませんよ」

 

ほぼ太公望の活躍なような気がしなくもないが無理にツッコミは入れないでおく。

 

「桂花やシャンたちもご苦労様。民たちの避難やウサギ鬼の対応に助かったわ」

「いえ、私は…」

「桂花。次を目指しなさい」

「は、はい!!」

 

五胡はやはり恐ろしいと今回でまた分からされた。ならば此方も負けないようにより対策を、強化を準備しなければならない。

 

「そして…桃香と蓮華達も助かったわ。魏に客として招待している以上、魏だけで解決するべきだったのだけれど」

「何を言ってるんですか。それじゃ何の為の三国同盟ですか」

「そうよ。相手が五胡だと言うのであれば我らは力を合わせるべきでしょ」

「そうだったわね。協力感謝するわ」

 

何はともあれ魏に訪れた脅威は追い払ったのだ。

 

「それにしてもせっかくのお祭りが…」

「そうね。これ以上は再会するにも難しいでしょう」

 

宝卵探しは宝探しゲームのように楽しかった。しかし侵略者が攻めて来たのを撃退したとはいえ、今から何事も無かったかのように再会するのは難しい。

 

「残念…」

「でも完全な終わりじゃないわよ。まだ景品札や賞金札の交換が終わったないもの」

 

ニコリと笑う華琳。

せっかく楽しみに来ている者たちが多いのだ。事件があったからと言って何も景品や賞金を渡さずに終わらせない。

 

「祭りは最後まで楽しませる事は出来なかったけど…完結まではさせるわ」

 

悪い思い出は良い思い出で塗りつぶすだけだ。

 

「あ、じゃあじゃあ、賞品とかの受け渡し手伝います!!」

「ま、乗り掛かった舟だし。私も手伝うわ」

「参加者であり、客なんだからそんな事しなくても」

「華琳さんの友達としてなら良いでしょ?」

「全く桃香は」

 

『宝卵探し祭』最後のお楽しみである景品札や賞金札の交換はつつがなく行われるのであった。

ちなみに、桃香たちが手に入れた景品札も勿論交換が行われたのであった。

 

「俺は賞金だったから丁度良い臨時収入の小遣いだな」

「一刀の給料って小遣い制なの?」

「うん」

「蜀のトゥートップなのに?」

「蜀のトゥートップだけど小遣い制です」

 

北郷一刀の使えるお金はしっかりと管理されているようだ。

 

「私たちは景品札は……え、下着類?」

「まあ、これはなかなか」

「ほうほう」

 

秦良玉や紫苑たちは下着類系であった。特に上物宝卵の中に入っていた景品札は高級過激系の下着。

 

「こ、これを着るのはちょっと…」

「でも立香さんに見せるのでしょう?」

「何を言ってるんですか紫苑殿!?」

 

男としては興味が尽きない藤丸立香である。

 

「月の下着もなかなかだな?」

「はうう…過激すぎます」

「私はもっと攻めても良いと思うがな」

「それ以上攻めるともう下着じゃないですよ傾さん」

 

本当に男として気になるのであった。尤も女性でもお洒落な下着類は気になるものだが。

 

「あらお酒ね」

「母様に持って帰ってあげるのも良いかもしれないわね」

 

雪蓮や蓮華たちの景品札は酒類。

特に上物の宝卵に入ってた景品札は高級品の酒である。更に付け加えるならば華琳自ら手に入れた高級酒である。

絶対に当たりの高級酒だ。

 

「今飲んじゃいそうだわ」

「駄目ですよ姉様」

「私も飲んでいたいかも」

「梨晏まで」

 

酒好きにはたまらない逸品である。

 

「私達の景品札は衣服類だ。わあ、可愛い服~!!」

 

桃香たちのは衣服類が景品として交換される。

彼女の衣服は可愛らしいチャイナ服であった。着れば必ず似合うはずだ。

 

「これは何の服だ?」

「…変わった服」

(あれは学園制服じゃないか?)

 

愛紗と恋の衣服は何処かの学園制服。何処からどう見てセーラー制服とブレザー制服であった。

2人が着れば似合うが何故、学園服があるのだろうと気になるしかなかった。

更に翠の交換してもらった衣服も「何故ここに?」と思うものであった。何せ警察官の制服であるのだから。

 

「珍しい服だなコレ」

(警察官の翠か。良い!!)

 

北郷一刀としては着てみて欲しいと思うしかなかった。

 

「喜んでくれて何よりだわ。後半は事件が起きてしまったけど…何とか祭りを無事に終える事が出来たかしら」

 

終わり良ければ総て良しと言うが、今回はまさに終わり良ければ総て良しで治まったと思われる。

これにて『宝卵探し祭』は閉会である。

 

 

1126

 

 

五胡の本拠地にて。

 

「帰ったわよ」

「おかえりなさい」

 

曹操(暗影)は仕事を終え、結果報告を于吉に伝える。

 

「兎が龍になる実験。ギリギリ成功したわよ」

「ほう…では神秘は戻り、概念の力も相当浸透しているようですね。上々です」

「でも兎の龍は負けちゃったわ。戦力としては申し分なかったけど」

「あ、そうですか」

 

于吉は媚妖鬼龍が負けた事に対して悔しそうもしていない。

 

「軽く流したわね」

「ええ。媚妖鬼たちは実験用の鬼に過ぎませんから」

「兎から龍の軍団でも造るかと思ってたけど」

 

媚妖鬼龍を造れた事から兎より龍を生産が可能となった。しかし生産するための費用と時間、手間を考えると割に合わない。

 

「まあ、数匹は作ってもいいかなって思ってますよ。そもそも今回の実験は兎から龍を造るのが目的ではなく、神秘性と概念がどれほど浸透しているかの確認ですから」

 

外史世界に神秘性と概念が濃く浸透すれば媚妖鬼三姉妹の実験と同じように、それ以上の実験が可能となる。

于吉は最終決戦の為にいくつか実験を通して策を準備しておきたいのだ。そして現段階でも展開している『ある術式』の完成度を上げたいというのもある。

 

「それと…媚妖鬼龍を倒したのはやはり太公望ですか?」

「ええ。とんでもないわよ」

 

彼の宝具の威力。そして彼はまだ全てを出し切っていない。

カルデアの英霊というのは絶望的な状況でもたった一手で逆転させる力を持つ。

 

「三国陣営を舐めてはいませんが…やはりカルデアは恐ろしい魔窟ですね」

 

この外史世界に存在するカルデアの英霊たちの中で要注意人物たちは複数いる。その1人が太公望である。

 

「それと司馬懿って娘も恐ろしい術式を使うわよ。アレこそ要注意じゃない?」

「此方も色々と対策は準備しています。決戦では貴女にも出張ってもらいますよ」

「…はいはい。分かってるわよ」

 

三国は五胡対策の準備をしている。しかし五胡もまた三国やカルデアに対しての対策をしているのだ。

 

「それとこの宝貝だけど彼女たちに効いていたかイマイチだったんだけど?」

「ああ、ソレは…効いてないように見えて効いてると思いますよ」

 

その宝貝はラッパ状の筒であった。




読んでくださってありがとうございます。
次回の更新も5月中です!!

今回のお話で『宝卵探し祭』編も終了です。
なかなか強引な感じもなくはないですが完結できました。

次のお話ですけどあまり行事と関係無い話です。
恋姫†英雄譚4を題材にした話になってます。


1123
媚妖鬼龍の倒し方。
太公望と司馬懿(ライネス)の宝具で何とかなります。
まあ、司馬懿(ライネス)の宝具で弱点作って、太公望の宝具でトドメさす。
今回の敵にはめっちゃ刺さるんですから仕方ない。

桂花の「正射必中」は魔術ってオリジナル設定にしてます。
天下統一伝の技はそういう設定になってます。
太公望なら人の術式とか解析して自分のものに出来そうです(勝手な想像)

打神鞭の方向転換。
公式にはありませんが、太公望なら出来そう。
いかん…太公望が作者のなかでチートキャラになってる。


1124
曹操(暗影)との戦闘。
公式ではナゾのままですが、私のなかではとっても強者という括りです。

「覇王炎撃」と「大王毒撃」
両方とも天下統一伝の華琳の必殺技です。

曹操(暗影)のとっておきの必殺技お披露目ならず。
オリジナル設定も組んでますが、とっても強力になっております。


1125
宝卵探し祭は閉会。
何だか強引な〆だったかな?

愛紗たちの学園服云々も天下統一伝のネタだったりします。


1126
実は龍を造り出すのもオマケだったりする。
本当は概念やら神秘性についての実験。

概念や神秘が濃ければ于吉の術式は強く浸透しますので。
そうすれば???が???に置き換わる。

ラッパ状の筒(宝貝)
私にとっての封神演義ってフジリュー版なんです!!
なのでフジリュー版の封神演義からのネタがあったりするかも?

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