Fate/Grand Order 幻想創造大陸 『外史』 三国次元演義 作:ヨツバ
ついにFGOでは新章が開催されましたね。
どのような展開になるのか。
あの新たな英霊はどのような活躍をするのか。
藤丸立香、マシュ、オルガマリーたちはどのような物語を魅せてくれるのか。
もうわくわくが止まりませんね!!
私はちょっとずつ新章を進めてます。
まだ第4節くらい。この段階でもう面白くていっきに進めたいけど時間が…
まあ、ゆっくり物語を楽しんでいきます。
戦国†恋姫では新作の『島津編』が今年の8月28日に発売予定みたいですね。
此方も気になります。北郷一刀も新田剣丞も島津の血筋らしいので、その辺りが触れられるのかどうか気になります。
2041
海の家。
基本的には海で遊んだ後に美味しいご飯を食べる場所だ。
「ようこそ海の家へ!!」
俵藤太に案内されると鼻孔を擽る美味しい匂いが漂ってくる。
この美味しい匂いには嗅ぎ覚えがある。特に藤丸立香と北郷一刀には馴染みがある美味しい匂いだ。
想像しただけでも「マジか…あるのか!?」とか「いかん、涎が垂れそうだ」とか小さく呟いてしまう。
北郷一刀は美味しい匂いを嗅いで何の料理か想像した。特に彼は「この世界でまさかあの料理を食べられる時が来るなんて」と感動している。
「海の家の定番メニューだよなあ」
海の家で食べるご飯として何を思い浮かべるか。
人にもよるがイカ焼き、フランクフルト、浜焼き、かき氷、焼きそば、ラーメン、カレーライス、ラムネ等々だ。
どれも美味しい料理で海の家に行くとついつい買ってしまうものである。
「藤太さん…まさか食べられるのか?」
「当たり前だろう。海の家だぞ」
「よっしゃああああ!!」
北郷一刀はガッツポーズだ。
彼は外史世界に転移してから食べられる料理は限られていた。食事制限をしているわけではなく、世界的に時代的に存在しない料理があるからだ。
この外史世界に現代日本で食べられる料理はそうそうない。特に調味料的な問題で焼きそばやカレーライス等は食べられないかと思っていたのだ。
それが食べられるとなれば嬉しい事この上いない。
(そっか。一刀はオレみたいに色んな料理を食べられるわけじゃなかったもんな)
藤丸立香はカルデアで物資に余裕があれば様々な料理が食べられた。その点で言えば北郷一刀よりラッキーである。
外史世界の中華料理も美味しいが和食やファーストフードと言った日本人の馴染みある料理を食べられないというのはなかなか辛いものがある。
慣れれば問題ないかもしれないが、そんな時に馴染みある料理が食べられるとなればとても嬉しいものだ。
「さあ、海の家に入った入った」
俵藤太に手招きされ、入店する。
「美味しそうな匂い~」
「お腹がより空いたのだー!!」
「へえ、これはなかなか。嗅いだ事の無い匂いね」
「旨そうな匂いだな!!」
「とっても美味しそうな匂いですね蓮華様。これは涎が出ちゃいます」
「そうね。身体を動かしたから私も恥ずかしながらお腹がペコペコよ」
どの陣営も海の家から薫る料理の匂いに絶賛していた。しかしこれはまだ序の口であり、料理を口に入れてこそが本番である。
「いらっしゃいませ。お待ちしておりました」
「いらっしゃいませ!!」
「おお、きおったな。飯は出来上がっておるぞ」
「やっと来たな。まったく…何でこの私が料理をせねばならんのだ」
俵藤太が従業員も待っていると言っていた意味が分かった。
海の家には俵藤太以外も四人の料理人兼給仕がいるのだ。
「美花ちゃんも海の家という所で働いているんだ」
「はい。皆さんに美味しい料理を提供する為に喜んで雇われました。これからどんどん美味しい料理を運びますね」
ニコリと笑う美花。
「それにしても美花の水着」
「ああ、私の水着ですか?」
美花はいつものようにメイドのような所作で挨拶する。北郷一刀は心の中で「確か、カーテシーだっけ?」と思うのであった。
そんな彼女の水着はレースの付いた蒼翠色の三角紐ビキニタイプ。さらにメイド風にもアレンジしているので曰くメイド水着というものである。
谷間には紅い薔薇の装飾。首元の結び目はリボン。腕にはメイド風リストバンドを付けている。頭にはアイデンティティのネコミミカチューシャをつけ忘れない。
腰には純白のレース付きショートソムリエエプロンと蒼翠色の大きなリボンを巻いている。
「とても似合ってるよ美花」
「ありがとうございます。ご主人様」
「うんうん。とっても可愛いよ美花ちゃん」
北郷一刀と桃香に褒められて頬を染めるくらい嬉しさを現わしている。
(普段の美花は露出の無いメイド服だからな。いきなり露出ある水着姿を見ると…エロイな)
これがギャップというものかと思うのであった。そんな北郷一刀の心を読んだのか美花は近づいて囁くように呟く。
「この姿を堪能したいのでしたら…また夜に」
物凄く艶めかしい声だったので物凄くぞわりとさせられた。
「美、美花殿」
「うふふ。愛紗殿もご一緒しますか?」
「なななな!?」
「ずるい美花ちゃん。私もー」
「桃香様まで!?」
何だか大胆になっている桃香や美花たち。もしかしたら夏と水着のせいかもしれない。
「あら 流琉の水着は私と御揃いじゃない」
「わわ、華琳様と御揃いなんて畏れ多いです」
「いいわよ。とっても似合ってるわ」
「あ、ありがとうございます華琳様!!」
流琉の水着は何処から見てもパーフェクトなスクール水着である。胸元には漢字で「典韋」と記されている。
とても似合っているので誰もが「可愛い」としか言えないはずだ。
「うむ。似合っているぞ流琉」
「華琳様と御揃いとは羨ましいぞ。しかしとても似合っている」
「ありがとうございます秋蘭様、春蘭様!!」
己が王と憧れの将軍に褒められて嬉しくないわけがない。
「お、流琉も似合ってるし、可愛いぞ」
「兄さま。ありがとうございます!!」
北郷一刀にも褒められて嬉しくて笑顔だ。
「ねえ一刀」
「何だ華琳?」
「私と流琉が着ている水着だけど」
「うん」
「これって小さい子が着るような水着ね?」
「そんな事はないっ!!」
真面目な顔で堂々と否定する。北郷一刀。
「そ…そうなの」
堂々と答えられたので華琳は信じるしかなかった。というか彼の勢いに押し負けた。
「ならいいわ。もしも女児用とかの水着を着せられたなら…処するところだったわ」
「一応聞くけど、処するって?」
「武則天からもらった拷問器具があってね」
「もういいです」
これ以上聞いたら怖くて漏れそうだ。
「祭。貴女も海に来てたのね」
「うむ。前乗りして準備をしておったのじゃ蓮華様」
「わあ、祭様の水着もカッコイイです」
「ええ、とても似合ってるわ」
祭の水着は紫色を基調とした三角紐ビキニとモノキニを合わしたような水着だ。
割合的には三角紐ビキニ9割で、モノキニは1割なのでほぼ三角紐ビキニなのだが。
髪にはオレンジ色のヒトデ型の髪飾りを付けており、足首には玉飾りの装飾を付けている。
更にカラフルな花柄模様の羽衣を羽織っており、褐色の水着天女と言ってもいい(料理時は羽衣が邪魔なので外しているというのは本人談)。
「とても似合ってるよ祭。綺麗だし、明命の言った通りカッコイイや」
「むう…何だかこっぱずかしいのう」
(大人の魅力が凄いや)
水着になった事により、いつもより肌面積が多くて艶めかしい。水着もまたなかなか際どいのでセクシー過ぎる。
男だったらドキドキするのが正常だ。藤丸立香もまた例外ではない。
(立香か)
蓮華や明命に褒められた時よりも藤丸立香に褒められると何処か胸がムズムズする。
誤魔化すように頬をカリカリ掻く。これは大人の女性として負けるわけにはいかないと思う祭。
(何だか水着とやらを着てから高揚感ある。なんだか何でも出来そうな感じはするのう)
ある時、昔の事を思い出して胸に燻っていた熱が再点火した。これは炎蓮や粋怜たちも同じだ。
藤丸立香の事は悪い男ではないと前々から思っていたが今ではより良いと思っている。彼女もまた大胆に動く時が来たのだ。
(炎蓮様が言っていた天の血を入れる…か。本気にしてもいいかもしれんな)
夏は人の背中を押してくれる力があるものだ。
「おい、私に何か言う事はないのか?」
「あ、傾」
傾の水着はエナメルと深紫色を基調としたマイクロ紐水着とGストリングタイプ。もしくは変形モノキニ紐水着とも言うべきか。水着が紐寄りであり、ちゃんと隠している所は隠しているという。
場合によっては裸よりもエロイのではないかと思うくらい過激でセクシーだ。頭髪には中華風の宝冠と簪を装飾しており、足元には深紫の海水ブーツを履いている。
爪は淡い赤色のマニキュアを塗っており、綺麗だ。南蛮での動物装束の時もそうだったが彼女の衣装は露出が多いセクシー寄り衣装に偏っている気がする。
「どうだ?」
セクシーポーズをキメる傾。
「とても綺麗。大人魅力が抜群で釘付けになるよ。」
視線が釘付けになってしまうと言うが楊貴妃や蓮華たちにも当てはまる。
誰に対しても釘付けじゃないかとツッコミを入れられるかもしれないが多く水着美女たちがいるのだから仕方がない事だ。
しかし、傾が現段階で一番セクシーかもしれない。
「ふふふ。そうだろうそうだろう」
大人の魅力を最大限に引き出している。
「ぬう…あの女の水着も過激じゃのう。く、やはり胸がいいのか胸が。もうキャスター霊基を解禁するしかないやもしれぬ」
(傾さんの水着も攻めてますね。頼光さんの水着に負けず劣らず……でもカーマさんには負けますかね?)
カーマのは水着というか蒼い炎だ。アレを水着と言っていいのか疑問に思うところ。
「そろそろいいか~?」
海の家での水着お披露目会は終了。
ここからは本番である海の昼食が開始される。笑顔で俵藤太が料理を運んでくる。
「さあ、飯だ飯!!」
食卓に並べられるはカレーライス、焼きそば、イカ焼き、フランクフルト等々。
曰くB級グルメだ。しかしB級であろうとも美味しい料理に変わりない。
「うおおおお…カレーだ!!」
「福神漬けもあるぞ」
「うおおお…紅いやつだあ」
カレーライスに感動する北郷一刀。
もう食べられないかと思っていた料理が食べられるとなったら感動しないわけがない。
「かれえ?」
「ああ、俺の大好きな料理の1つなんだ」
「天の国の料理なのか?」
「ああ、そうなんだ。そんでもってほぼみんなが好きって言うくらい美味い料理だよ」
カレーライス。
みんな大好きな料理の1つで子供たちに大人気。子供だけでなく大人でも大人気なのだから人気上位の料理に君臨する。
「美味いなあ」
一口一口味わって食べては感動する北郷一刀。流石は日本の国民食である。
「ご主人様がそんなに感動する料理」
初めての料理に愛紗たちは思い切ってバクリと食べる。
「か、辛いけど美味しい!!」
「ふむ…いつも味わっている辛さとまた違いますね」
「旨いのだー!!」
鈴々は北郷一刀と同じようにガッついてはおかわりをする。
「おう。どんどん食え!!」
「でもよくカレーなんて作れましたね藤太さん」
「これも吾の宝具のおかげだ」
「やっぱ藤太さんの宝具スゲーんだけど」
北郷一刀だけでなく、三国の誰もが俵藤太という人材は喉から手が出るほど欲しい。
彼さえいれば兵糧問題や、食事による兵士たちの士気問題も全て解決するのだから。他にも飢饉問題だって解決出来る。
「この紅いのも美味しい」
「福神漬けも美味いよな。人によっては福神漬けを食べるが為にカレーを食うってのもあるんだ」
カレーよりも福神漬けが好きという人も一定数いる。
「この剣みたいの何かな」
「さあ」
福神漬けの中に入っている剣みたいな形のモノ。
良く分からないけど美味しいから気にしない北郷一刀。実際は刀豆という豆の一種である。
「ふふ、ご主人様。ガッつきすぎですよ」
美花が汚れた口を拭いてくれる。
「お、おう。ありがと美花」
甲斐甲斐しくお世話をする美花。更に露出ある水着メイドななおでドキドキしてしまう。
「この姿の私を堪能したいのであれば夜に及びくださいね?」
「美、美花」
「美花ちゃん抜け駆け禁止!!」
「うふふ。桃香様もご一緒しますか?」
「うあえ!?」
まさかのお誘いに桃香もドキリとさせられた。
「美花」
「うふふ。愛紗様もどうですか?」
「美花!!」
揶揄う美花であった。
「儂は焼きそばとやらを作ったぞ。食ってみい」
藤丸立香の隣に座る祭。
「まさか焼きそばが食えるとは」
ズゾゾーっと焼きそばを啜ると麺に絡んだ甘いソースが口に広がる。定番の豚肉やキャベツなどが大ボリュームで入っている。
紅ショウガもあり、嬉しさ倍増だ。これもまた俵藤太のおかげである。
「美味しい…」
蓮華も焼きそばの美味しさに嵌ったのかもぐもぐと食べるのを止めない。
思春も気に入ったのか無言で啜り、明命も「美味しい、美味しい」と笑顔で啜っていた。
「あら。美味しいわね」
華琳もまた焼きそばの美味しさに評価する。
彼女は美食家である。偏見ではあるが華琳は食に五月蠅く、B級グルメ程度では満足できないと思っていたがそうでもなかった。
しかしA級だろうとB級だろうと華琳に偏見はない。食して美味であれば、ちゃんと褒める。
「このタレは…様々な食材を使っているわね。これほど複雑なタレは初めてな味ね」
「美味いぞ美味い!!」
「ほお…これは」
魏の陣営も絶賛している。
「祭。貴女の腕もなかなかね」
華琳が料理の腕を褒めるのはあまり無い。彼女は料理界隈では有名で、そんな彼女が褒めたとは月並みで言ってしまうと「凄い」という事である。
「ふっ。まさかお主に褒められるとはのお」
「素直に受け取っておきなさい」
「ま、受け取っておこう」
「ふふ」
祭と華琳のやり取りに微笑する。前までだったらあり得ない光景である。
「それにしても美味しいわ。母様も好きな味かも」
「なら藤太殿に材料を貰って今度、作ってやるのもいいかもしれんのう」
作るなら超大量に用意する事になるかもしれない。
「うんうん。美味しいです」
「うむ。祭とやら、もしも戦えなくなったら妾が料理人として雇ってやろう」
「儂は生涯現役じゃ。チビッ子」
武則天のスカウトを一蹴する祭。
「ちょっと私の臣下を取らないでよ武則天」
「くっふっふー」
武則天は藤丸立香に顔を向けて口を開ける。
「はい、ふーやーちゃん」
焼きそばを食べさせる。
「うむうむ。美味いのう」
「あ、ユウユウもユウユウも」
楊貴妃も口を開ける。苦笑しながらも藤丸立香は焼きそばを食べさせるのであった。
そんな姿を見て祭は焼きそばを箸で摘まむ。
「ほれほれ立香も、もっと食え」
「食ってる食ってる」
「もっとじゃもっと。はっはっは」
「むぐぐ」
祭は藤丸立香の口に焼きそばを突っ込む。
(祭が立香に食べさせてる。わ、私も)
蓮華も焼きそばを箸でつまんで食べさせようとした時、新たな料理が運ばれて来た。
「はい。良い焼き具合ですよ皆さん!!」
とても香ばしい良い匂いが全員の鼻孔を擽る。流琉が持ってきたのは醤油香るイカ焼きである。
醤油なんて何処からと北郷一刀は感動するが、またしても我らが俵藤太のおかげである。
尤も醤油は俵藤太が試行錯誤で作ったとの談。
北郷一刀と華琳はイカ焼きをカブリと豪快に噛み千切る。
「旨っ!!」
プリプリとしたイカの食感と、香ばしい醤油の風味が素晴らしい。これは酒(ビール)のおつまみにも最高だ。「イカ焼きは中年の星」と言われているが中年だけの星ではない。イカ焼きが好きな者全ての星である。
「焼き加減も完璧ね。流石は流琉ね」
「ありがとうございます華琳様」
褒められて嬉しい流琉。
「む、このイカ焼きは美味いな。このタレもいい…醤に似ているような」
「うん。美味しいよ流琉ちゃん」
皆から褒められて流琉は恥ずかしそうである。
「やっぱイカ焼きは美味いなあ」
祭りの屋台でもイカ焼きの香りは恐ろしい。匂いを嗅いでしまうとついつい食べたくなってしまうものだ。
「ふむ。確かに焼き加減はいい。しかし私も負けてないぞ」
次なる料理は傾が持ってくる。
「ふらんくふるとだったか。これは臘腸を焼いたものだろう?」
臘腸は豚肉などの挽肉をベースに、醤油、砂糖、お酒、香辛料で甘辛く味付けし、腸に詰めて天日干しや燻製で乾燥させた「中国式ソーセージ」だ。
確かにフランクフルトと言ってもおかしくない。名前は異なるがソーセージである事には違いない。
「肉を焼かせたら私の右に出る者はいない」
傾に渡されたフランクフルトを口に運ぶ。
フランクフルトを齧るとパリッとした食感と肉の旨味が口に広がる。大ボリュームで満足感のある旨さだ。
焼き加減・味も素晴らしくて何本でも食べられそうだ。
「美味い!!」
「だろう?」
傾がズズイと藤丸立香の隣に座る。
「肉を焼かせるなら右に出る者はいないか。嘘じゃないかもね傾」
「当然だろう華琳。大将軍の力をみくびるでないわ」
「大将軍関係無いでしょ」
カレーに焼きそば。イカ焼きにフランクフルト。
海の家の定番料理だ。俵藤太たちが作った料理はどれも美味しかった。
「それにしてもこのフランクフルトは大きいのう」
傾の作ったフランクフルトは大振りだ。
「小さいのを食べるより大きいのにカブリつく方が良いだろう」
人それぞれだがおおきな食べ物を豪快に食べる方が美味しいと感じるものだ。
「ほれ、立香。もっと食え」
「むごぉ」
傾がフランクフルトを藤丸立香の口に突っ込む。もう少し勢いが強かったら喉に当たっていたかもしれない。
「くくく…今夜は私にお前の臘腸を食わせてくれるのかな?」
「ぶほっ」
噴いた。
「汚いぞ」
「噴かせる事を言ったの傾じゃないか!!」
昼飯時に堂々と下ネタを言うものではない。場合によっては空気が冷めるが、この場にいる全員は夏のテンションのせいなのかノリが変に良かった。
「ほほう。立香は孫呉の者を優先せず、他に血を入れるのか?」
「いや、祭さん…そういうのは」
「ふっふっふ。立香は私に夢中だからな」
傾は横から藤丸立香に密着。
「傾よ。立香は孫呉のものじゃぞ」
祭もまた横から密着する。
両手に水着美女の状況である。どちらも大人の魅力がえげつないでの気を抜くと色々と危ない。
そもそも水着のせいで素肌同士の密着感がよりえげつないのもある。
「これ、マスターにくっ付過ぎじゃ!!」
「そ、そうよ祭。くっ付過ぎだと思うわ」
藤丸立香の隣席は早いもの勝ちである。
カルデアの食堂でもマスターラブ勢が日夜競争しているらしい。
(祭が何だか積極的な気が……負けてられないわね。あれ、私は何を思って…?)
臣下であり、仲間であり、家族だというのに祭に嫉妬してしまう蓮華であった。
「それに立香の臘腸を食わせてもらうと言うが見た事があるのか」
「くっくっく、あるぞ。何度もな」
「ぐぬっ」
「ちょっと傾!?」
何故か祭は傾にちょっと負けた気がした。
「まあ、このふらんくふるとやらよりも大きいな」
「ぶっ」
また噴いた。
「なぬ。これより大きいのか」
「ああ。立香は中々のモノを持っているぞ」
ニヤニヤしている傾。さっきまでちょっといがみ合っていたが祭だが、気になったのでいがみ合いは止めた。
よく見ると祭は酒を飲んでいた。どうやら酒のテンションと夏のテンションが合わさっている。
「ま、まあ、マスターもなかなか逞しいからのう」
「不夜奶奶!?」
「そ、そうね。立香は逞しいわ。と、とても…」
「蓮華さんまで!?」
ここで楊貴妃は予想よりも負けていると自覚してしまった。
「お兄ちゃんのもコレよりも大きいのだ」
「ぶほっ」
今度は北郷一刀が噴いた。
「ええ。ご主人様は立派です」
「美花まで!?」
せっかくの昼飯が下ネタトークに上書きされてしまう。
「えと…ご主人様は…うう」
「うん…その、凄いよね愛紗ちゃん」
「何でこんな…って、普通に酒入ってんじゃん!?」
海の家では酒も販売している。しかし酒飲んだ後に泳ぐのは危険なので推奨しない。
「へえ。一刀のはそんなに大きいのねえ」
「華琳まで乗るな」
途中で下ネタトークが入ってしまったが昼飯はとても美味しかった事に変わりない。
「美味しく食ってくれたら文句はない!!」
海の家は絶賛開店中。
2042
海の家での昼飯はとても美味であり、お腹が膨れた。食事後の休憩を入れてから午後より海遊びが再開される。
美味しいご飯を得て、体調は万全だ。全力で夏を楽しめることが決定した。
「さてと、翠さんに指定された場所はこっちだけど」
翠たちはサマーレクリエーションの第一陣。昼食後はサマーレクリエーション第二陣が待機している場所へと向かった藤丸立香たち。
指定された場所に到着するとそこには巨大な砂山が1つ用意されていた。
「「「デッカ」」」
もしも崩れたら普通に人が埋もれてしまうくらいの大きさである。
自然に用意出来たものではなく、人力で誰かが用意したのかもしれない。もしも人力であったら相当な力仕事である。
「翠さんたちに教えてもらった場所はここですけど…誰もいませ」
「やっと来たなのー!!」
「いましたね」
誰も居ないと言いかけた時にタイミングよく声が響いてきた。
「よく来たなの。夏を楽しむ野郎どもー!!」
「どっちかと言えば野郎よりも女性が多いよ」
「……女郎どもー!!」
「おい、お前んところの上司がいるぞ。そもそも各国の王様いるぞ」
「ようこそなの夏を楽しむお客様ー!!」
「言い直しが多いわね」
色々と言い直しをしたのは沙和。
「だから最初からやめろと言っただろう沙和」
「だってだってー…」
「そりゃ名乗り始めが大事だからしょーがないやん」
大きな砂山の裏から姿を現したのは沙和、凪、真桜の3人。
魏が誇る曹魏三羽烏たちだ。
「凪たちじゃない」
「これは華琳様。春蘭様に秋蘭様。楽しんでおられますか」
「こっから沙和たちにお任せなのー!!」
サマーレクリエーション第二陣は曹魏の三羽烏たちが引き継いだ。
「みんなを楽しくさせながら鍛えるなのー!!」
「鍛える?」
「そうなの。海で楽しみながら鍛える。これが一番なの」
翠たちとも確かに身体を鍛えながら遊んだ。沙和たちも楽しませるためにサマーレクリエーションを任されたのである。
「では、何をするか説明させて頂きますね」
「待つなの凪ちゃん!!」
「どうした沙和?」
「その前にやる事があるの!!」
「な、なんだ?」
「まずは沙和たちの水着紹介なの!!」
寧ろ水着紹介が本命だと言わんばかりの迫力だった。
「まずは凪ちゃんから自分の水着を説明どうぞなの!!」
「え、私から…え、いや、特にそういうのはないというか」
凪の水着は銀色を基調としたビキニタイプ。
銀色のビキニで下半身に所謂パレオの布を巻いており、独特なのが紐の代わりにベルト状の帯で留めている。
海色のマニキュアをしたり手甲や足具の至る所に五花弁の飾りを付けているのがお洒落ポイントだ。
普段とギャップが違うのはおさげを解いて長髪を下ろしているので、ある意味貴重な姿である。そして最後に気になるのは頭にゆるい髑髏マークを付けた赤いカニを頭に乗せている事だ。
「とっても可愛いわよ凪」
「あ、ありがとうございます」
「ああ。とっても似合ってるぜ凪」
「一刀殿もありがとうございます」
褒められ頬を赤くしているのがまたまた可愛い。
(凪って意外に着痩せする子だったのね)
「次はウチや。どや。皆と比べると個性はないけんど似合ってるやろ」
真桜の水着は白ビキニのローライズタイプ。豊かな胸を支える白ビキニにショートすぎるホットパンツの組み合わせだ。
ホットパンツのチャックからも白が眩しい水着が覗く。表が紫であり、裏地がオレンジの薄ジャケット羽織っている。
「いえいえ、真桜殿の水着もとても似合ってますよ!!」
「はい。シンプルながらも魅力がとても出てます」
明命と楊貴妃たちに褒められ恥ずかしそうに喜ぶ真桜。
「ありがとな」
(や、やはり大きいです)
(真桜さんも持ってますね)
魏の中でも上位に組み込む巨乳持ち女性である。本人はあまり気にした事がないが。
「トリは沙和なのー!!」
沙和の水着は薔薇色を基調としたツイスト・バンドゥ・ビキニ風タイプ。胸元にはハートの刺繍がされている。
日焼けはしておらず、胸元やお腹廻りからとても健康的な身体を一目瞭然と魅せ付ける。
オプションである浮き輪と、頭には夏仕様となった花飾り。マニキュアの色は淡い紫色と細部までバッチリだ。
シンプルながらもお洒落が滲み出ている着こなし方をしている。
「わあ、可愛いよ沙和ちゃん!!」
「可愛いのだー!!」
「桃香様に鈴々ちゃんありがとなのー!!」
曹魏三羽烏の水着お披露目会は恙なく終了。沙和的にはもっとアピールしたいらしいがここまでだ。
沙和の水着アピールをしていると日が暮れてしまうので凪が強制的にサマーレクリエーションの説明に入る。
「翠殿たちとは旗取り勝負と水上騎馬戦をしたと思います」
「どっちも楽しかったよ」
「翠殿たちは鍛錬でいう所の『体』を使ったもの。我らは『技』を目を向けて楽しむ方法です」
そう言って凪は後ろにある大きな砂の山に手を向ける。
「各陣営で巨大砂山崩しを開催します!!」
凪は気弾を放って砂山の頂上を軽く削ると大きな木の先端が顔を出した。
「己が技を使って勝負です!!」
砂山崩し勝負が開始される。
読んでくださってありがとうございました。
次回の更新もまた未定。
2041
海の家。
子供の時に行ったきりだなあ、と思う今日この頃です。
何でかお祭りの屋台にしろ海の家にしろ、焼きそばとかフランクフルトとか美味しいですよね。
美花、祭、傾の水着は天下統一伝のモノになります。
3人ともセクシーな水着ばかりで素晴らしい。
流琉の水着は英雄列伝からのモノになります。
見事なまでにスク水です。
2042
凪、真桜、沙和の水着は天下統一伝のモノになります。
彼女たちの水着も素晴らしいですね。傾たちがセクシー担当なら沙和たちはプリティ担当かな。
砂山崩し。
こちらも子供の時にやったなあ。
たぶん1度っきりくらい。