正真正銘無個性少女! ヒーロー目指してやったるわぁ!!   作:めありい

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最初の頃に自分が書いたやつ読み返してみたんだが空白多過ぎたな……
皆すまぬ

原作葉隠ちゃんの個性把握テストの記録ってどんなんだったんだろ、
凄く気になります

10月2日
流石に反復横跳びやり過ぎかなと思い直して修正しておきました



特別扱い? やったー!! 他の人と違うのが嫌とか言って辞退しちゃう程僕は清き人間ではないのだよ!! 特別枠!喜んで引き受けよう! …ん?何?これってそっちの意味のハンデなの!?え、ちょ、ま!!

 

 

 

『薙崎は下位5名に入らないように』

 

 

これは除籍魔芋虫からきた差別的通告でし

むちゃくちゃ抗議の視線を送ったのだが絶対気づいてないなアンニャロ

 

「なっなんで薙崎君だけなんですか!?」

 

おお! なんとお優しいヒロインだ!!

その慈愛に満ちた姿はまるで女神のよう……!

 

「さっきも言ったろ、生徒の如何は俺たち教師の自由だ」

 

ん? ちょっと待て?

 

僕だけそうなったのは『無個性』を分かった上ではないのか?

今の芋虫の発言を聞く限りだとなんだか違うような……

———ッまさかあれか!?

今朝蹴ったこと根に持ってやがんのか!

心狭いな!! しかもあれは僕のせいじゃないて言うとるではないか!

 

そう思って先程以上に目力込めて睨んでやったらドヤァってされた。

ムカツクゥ!!!

 

クッソやってやろうじゃないか!

つーちゃんの本気見せたる!!

 

「ようこそ、これが雄英高校ヒーロー科だ……!」

 

そう言って芋虫が嗤う。

…これ以上ないくらい気持ち悪い笑顔を見た気がするわな

 

***

 

 

つーちゃんの〜

個性把握テスト開始されたり〜

 

第一種目:50メートル走

 

距離が短すぎて最高速度に到達しないにょーん!

《3秒98》

んまあ4秒切れたしいっか!

山とか荒地ばっかり駆けずり回ってたから平地なんて楽勝なのだ!!

メガネ君には敵わんかったけどなー…

 

 

第二種目:握力測定

 

これは得意やで

なんでって? 誘拐されそうになったら股間握りつぶしたろと思って昔むっちゃ鍛えたんよ☆

まあ結局戦闘においては足主体になったから意味ないんねんけど。

《89kg》

うん? ショボい? これでも凄い方なんですよー

そもそも握力っていうのは結構鍛えにくい部位の力だからこんなもんやろがいな!

 

 

第三種目:立ち幅跳び

 

脚力は僕の専売特許だぜーい!!

機動力には欠かせない力やね

ジャンプ力は高さ、距離、スピード、パワー全てに重点置いて鍛えてきたからかなり自信あるにょ

《5.68m》

うむうむ、上々。

素の身体能力としては上出来だろ

…まあ個性で跳ぶというより飛んでる人たちよりかは劣るけど中位以上だしいっか!

 

 

第四種目:反復横跳び

 

ふっふっふー!

スピードが取り柄の僕にかかればどうって事ないんだヨォ!!

これは20秒間だから…だいたい80越えを目指す!!

《69回》

いやー躓いちゃってさぁーー

でもね?たったの11回出来なかっただけだしね?

そんな嘘でもないし?

勘弁してちょ?

 

 

第五種目:ソフトボール投げ

 

やけにメカメカしいボールを使うのねー

慈愛の女神、ヒロインの麗日お茶子ことウララコが無限というヤバめな記録を出してたにょ

流石にどんなに鍛えてもそれはないにょ

マッハ23出せば人口衛星になれるから、出せればいけるかもだけどマッハ23なんてどっかの暗殺ターゲットにされてるタコ先生でも出せんよ

 

みゅーん……

肩はやっぱ比較的鍛える時間少なめにやってきたからあんま自信ないぜ……

とりま最善スローイング!!

《100m》

うおおお!!!

ピッタ!ピッタ!ピッタリだよ!!

凄くない!? ミラクル!

小数点までピッタとは…いや、これはわざとなのだ!

もっと遠くまで投げれたけど、ピッタにしたくてそうしたのだ!もっと遠くまで投げれたけど!!(2回目)

そうだ!決して偶然じゃないからな!? 嘘じゃないってば!信じてよ!!

 

…そう言えば、さっきから爆発さん太郎こと、かっちゃんさんが様子がおかしいのだ、なんか主人公——マリモ君のことを凄い形相で見てて今にも食いつきそう…

ん? ていうか主人公って原作でこんなに良い感じに記録残してたっけ?

やべえ、記憶がねぇ…

ソフトボール投げでなにかイベントがあったはずなのに結局何も起こんなかったしな…

 

第六種目:上体起こし

 

体幹なら負けないでー!

腹筋は身体の基本!!

無酸素性なんとかっていう力が必要らしいけど、僕とは兎に角相性がいいのだ。宙ぶらりん腹筋の成果、見せたろ!!

《62回》

うん、常人なら60超えるだけでも超人的と言えるよな、うん。

だって1秒に二回はやらないといかんのだよ!?

しゃーない!

 

あーああのブドウが使えれば楽かもだにょ…

 

 

第七種目:長座体前屈

 

これは言わずとも分かるだろうにょ

必殺!芋虫ぃ!!

《87cm》

見事に足と上体がぺったんこ。

一枚の板のようだな…いや、違うからね? 別に上半身が平たいわけじゃないから! 葉隠ちゃんくらいはあるから! 見えてないだけだから! 着痩せしちゃってるだけなんだから!!

…ちくわめ…

 

 

 

第八種目:持久走

 

フハハハハ!

この競技は僕の独断場なのだぁ!!

跪け愚民がぁあ!!

最初から最後まで全力疾走したので結構いい感じなのでは? まだまだ体力有り余ってるのだ!

 

詳しい数値はハイになってしまって覚えていないにょ…反省するにょ……

でも一位とった!褒めてちょ!

 

ふーむ全種目終わったなー

にしても、かっちゃんさんの顔がヤバし。眉間の皺はすでに日本中の嫁姑問題よりも深く刻まれておる…

 

「んじゃーパパッと結果発表ー、トータルは単純に各種目の評点を合計した数だ……。口頭で説明すんのは時間の無駄なので、一括開示する。」

 

———ピピッ

 

こりゃまたハイテクなもん用意してるねぇ

空中に文字表示するなんて前世では見てないぜよ

 

んー?なになにー?

僕の順位は……

フッざまあーw

残念だったな除籍魔芋虫めがぁ!

 

僕は見事に上位5位にランクイン!

4位だったお! 除籍なんか回避可能だってんだ!!

ん?『上位5名』じゃなくて『下位5名』!?

にょーん!? 間違えてた?

そんじゃあ、つーちゃんの努力は何だったの!?

 

「……」

 

完全に放心状態となったつーちゃんであった……。

 

 

 

***

 

 

 

《勝己視点》

 

 

なんだあの力は……!?

 

俺は今日、胡散臭い担任によって行われた個性把握テストに参加している。自分の力を試すには良い機会、それに少し気になることもあって、俺はかなり乗り気だった。

 

気になることというのは、デクのことだ。入学前にインチキ入学を疑って突っかかった時、俺はこいつに初めて強い反抗をされた。今までも何回かは反抗してきたものの、いつもビビりながらで『対抗意識』なんてもんは少しも感じられなかった。なのにあの時、俺はそれを確かにこいつから感じた。

どう考えても裏がある。そう感じていた。あの絶対の自信の根源となるものが何なのか、確かめようと思ったんだ。

 

いざ、テストが始まるとどうだろう?

こいつは訳の分からん力を発揮し始めた。

———こいつ無個性じゃなかったのかよ!?

かなり混乱した。こいつはそうそう嘘をつく奴ではなかったはずだ。だが現に、個性としか思えないような記録を出し続けている。

———明らかに様子もおかしい

種目が進むごとにデクの表情は苦しげになっていく。よく見ると、両手を庇っているようにも見えた。そしてそれは、ソフトボール投げで確信に変わった。

 

ソフトボール投げの時、あいつは一度平凡な記録を出した。今までのデクの記録を鑑みるとその平凡な数値は違和感がある。どう考えても今のは相性がいい競技だった筈だ。

その後担任から何やら指導を受けたようで、少し考え込むように俯いた後、第2球を投げた。

思った通り、大記録だった。そして——デクの指が変色しているのが見てとれた。

そのあとの種目は再び平凡な記録を録っていたようだが、その最中にもデクに問いただしたくて仕方がなかった。

 

結果発表、俺は3位だった。

一位ではなかったことに内心舌打ちする…いや、半分以上内心ではなかった。

デクは12位、あんな小っせえ時から鍛えてんだから最下位はねえと思ったが、あの力を使って中位あたりにのめり込んでいやがる。

 

「因みに除籍は嘘な?」

「「「はあああああああ!?」」」

「君らの個性の最大限を引き出すための合理的虚偽」

 

はっどうでもいい、俺には関係ねえ。

俺はデクの方に向かった。感情が抑えきれず、そのまま胸ぐらを掴む。

 

「さっきっからあの力はなんだ!? わけを言え! デクテメェ!!」

 

すると何処からともなく長い布が伸びてきて俺を押さえ込む。

 

「な、んだ…!この布は…固え……!!」

「炭素繊維に特殊合金の鋼線を編み込んだ捕縛武器だ。……たく…何度も何度も個性使わせんな、俺はドライアイなんだ…!」

(((個性凄いのにもったいない!!)))

 

「……時間がもったいない。緑谷、保健室で婆さんに治してもらえ。」

 

布が俺から外れ、担任はデクに何やら紙を渡して去っていった。結局何も聞けず終い、不完全燃焼だった。

 

何だったんだよあの力はよ……!

突っかかった日の事を思い出す。

道端の石っころの癖して…俺に対抗するつもりかよ…!!

 

 

***

 

 

 

《出久視点》

 

ようやく体力テストが終わった。僕は中位あたりに落ち着いたけど、まだまだダメだ。今日だって相澤先生から指導を受けてしまった…。

今回のテスト、僕の個性ワンフォーオールは瞬間的な力しか出せないのもあって、使える種目は限られていた。その上、一つの部位につき行使回数の限界はたった二、三回。握力測定で両手それぞれ二回ずつ使ってしまったせいで、あとのソフトボール投げでは粉砕骨折覚悟でやらなければならなかった。そこで先生に止められた。

その時の事を思い出す。

 

『見たところ、個性の制御が出来ないんだろ。今から使うので限界の筈だ。また行動不能になって、誰かに助けてもらうつもりだったのか?』

『——ッそ、そんなつもりじゃ…!』

『どういうつもりでも、周りはそうせざるを得なくなるって話だ。お前の力じゃ、ほんの少しの人を助けて木偶の坊になるだけ。俺は最下位除籍と言ったが、見込みがないと判断すれば誰でも容赦なく除籍する。お前もその対象だ』

 

相澤先生の言う通り、僕にはその時すぐに個性を制御する力なんてなかった。だから被害を最小限にして、人差し指のみに個性を発揮させた。

指はバキバキになってしまったけれど行動不能は避けることができ、僕は除籍を免れた。

その後、結果発表にて相澤先生から除籍の話は嘘だと聞かされた。それを聞いて最下位となっていた小柄な男子が泣きながらムンクのようになっていた。けれど、僕が言われた事を考えるにそれこそが嘘、その男子——峰田くんには見込みがあったから除籍を取りやめたということだろう。僕もこれからも油断はできない。

……これは峰田くんに教えておいた方がいいのだろうか?

おそらく、最初に名指しで扱いを分けられていた薙崎くんも同じ理由であのような事を言われていたのだろうし…

 

とまあ、それはさておき。

順位が表示された後、なんとなく予感はしていたが———というよりよく今まで突っかかってこなかったと今でも思う———かっちゃんが掴みかかってきた。相澤先生の捕縛武器によって一時取り押さえられ、取り敢えずは場が収まったがかっちゃんは全く納得していない様子だった。無理もない。僕だって、かっちゃんに嘘をついているようで落ち着かない。堪らなく歯痒かった。

 

それでも話せない。

 

もどかしくて仕方がなかった。

 

 

 

僕はあの後、相澤先生の言った通りに保健室に行って、指を治してもらった。

それにしても、僕にはできないことが多過ぎた。今日は改めてそれを実感した。リカバリーガールによる治療の影響もあって尋常ならざる倦怠感を抱えつつトボトボと歩いていると、誰かが肩に手を置いた。振り返ると飯田くんがいた。

 

「い、飯田くん!」

 

突然のことだったので驚いてしまう。

 

「緑谷くん、指は治ったのかい?」

「う、うん! リカバリーガールのおかげで…」

「そうか、それは良かった。…しかし相澤先生にはやられたよ。教師が嘘で鼓舞するとは…」

 

飯田くん…入試の時のこともあって怖い人かと思っていたけど、真面目なだけなんだなぁ…

 

「あれは、嘘じゃなかったと思うよ。」

「?それはどういうことだい?」

 

僕はソフトボール投げの時の事を飯田くんにも話した。

 

「…成る程、そういう事だったのか…って、結局それは嘘をついているではないか…!」

「…あはは。まあまあ…」

 

そうして僕が飯田くんをなだめていると…

 

「おおーい!!」

 

ん?

 

「お二人さーん!駅までー? 待ってー!!」

 

入試の時に助けてくれた人———麗日さんだ…!

 

「麗日さん…!」

「…君は、無限女子!」

「麗日お茶子です!…えっと、飯田天哉くんに、緑谷…デクくん!だよね?」

「ッデクぅ!?」

 

突然そう呼ばれたものだからびっくりしてしまった。

 

「あれ? 違った?…でも体力測定の時、爆豪って人が『デクテメェ!』って」

「あ、うん、まあ、ほ、本名は…いずくで…あーデ、デクは、かっちゃんが馬鹿にして……」

 

あたふたしながらも説明する。

 

「蔑称か…」

「あーそーなんだ!…ごめん!……でも、デクって、『頑張れ!』って感じで、なんか好きだ私!!」

「デクです!!」

「み、緑谷くん!? 浅いぞ!蔑称なんだろう?」

「コペルニクス的転回、、、」

「…こぺ?」

 

まさかこの名前にそんな事を言ってくれる人がいるとは思わなかった。今まではあまり好きではなかったあだ名に、なんだか愛着が湧いた。

そうして僕らが他愛もない話をしていると、後ろから今朝の無表情の人がついてきているのに気がついた。

 

「どうしたの? 君も駅? 一緒に帰る?」

 

麗日さんがそう声をかけると、彼は頷いて僕たちと並んだ。喋る様子はないが名前は何だろうか…

 

「同じクラスだったよね!名前なんて言うの?」

「…薙崎、ツルギです……よろしく」

 

…この人がそうだったんだ…!

ついつい反応してしまう。

 

「薙崎くん体力テスト凄かった人だよね!」

「ああ! 50m走で俺の他に3秒台がいたが君だったな!」

「……どうも」

 

それにしても、改めて近くで見てみても凄いイケメンだ。髪で顔が隠れているのが勿体ない……女の子だったら惚れてるんだろうか?

艶のある白髪を後ろで高く結わえ、後ろ髪と同じくサラサラとした前髪は目下の位置で横一文字に切られている。前髪の隙間から微かに覗く瞳は真っ黒で、日本古来の美人を彷彿とさせる。

彼は何故だかずっと黒い薄手の手袋をしている。個性が関係あるんだろうか? 今日の体力テストを見る限りでは増強系かと思ったんだが…

 

「それじゃあ、僕はこっち方面だから」

 

あ、行っちゃった…というか、もう駅に着いてたのか。

考え事をしているとあっという間だな

 

「じゃあまた明日ねー!!」

「明日また学校で会おう!3人とも!」

「う、うん!それじゃあ!」

 

飯田くんと麗日さんも方面が違うみたいだ。雄英はみんな色んなとこから通ってるんだなぁ…

 

もし僕と同じ増強系であれば薙崎くんに相談したいことがたくさんあったんだけどまた今度でいいか、明日も学校あるんだし。

 

 

 

友達ができた喜びで明日を見る目は明るかった。

…前言撤回だな、最高の高校生活になりそうだ!

 

 




かっちゃんは別にデクの事を心配しているわけではありません。かっちゃんはそんなに甘い奴ではないじょ?
誰よりもできない雑魚だったはずの奴がめげずに努力している姿を痛々しいとは思ってるものの、何より自分の目に付くのが気に入らないのだと思います


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