正真正銘無個性少女! ヒーロー目指してやったるわぁ!! 作:めありい
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前回の更新が遅れたせいで忘れられたかもと思ってたんだけどひと安心です
とっても励みになってますんでこれからも応援よろしく!
原作なかなか進まなくてごめんです
終わった
戦闘訓練が終わった
無線からオールマイトの終了の合図が聞こえてくる。
私は、今回の訓練でほぼ何もできなかったな
最後に確保テープを巻いたぐらいしかしていない。それに、結局最後の場面、つーちゃんは無理をした。
無理をして
怪我をした
私は何もできなかった
私はヒーローになりたいと、つーちゃんを守りたいと思ってここまできたのに
何もできなかったんだな
つーちゃんとの努力の差はやはり埋められなかった。対戦相手の轟君もすごく強かった。私との実力差は容易に伺えた。
ダメだ、こんなんじゃ
こんなんじゃここまできた意味がない。
私はこの訓練でつーちゃんが無理をしないかを見極めようと思った。けど、それはつーちゃんを守るために見極めようと思っただけ。今の私は守るどころか守られてしまってる。
情けない
目頭が熱くなる。泣いてるところは見られたくなかったから顔を伏せておいた。とは言っても、透明だから伏せる意味があるのかは正直微妙なところ。
それでも伏せるのは私の気持ちの問題だ。
でも、それでも気がついてしまうのがつーちゃんなんだよな…
つーちゃんが心配そうに声をかけてこようとしたので慌てて返答した。
つーちゃんは最後ので足を捻ってしまったようだ。おぶろうと思ってつーちゃんにそう言うと、つーちゃんはその提案を遠慮してきた。なんとなく予想はしてたけど流石にここは譲れない。もう一度声をかけようとした。
「なら俺がおぶる、それで問題ないだろ」
…!
まずい、それは困る。おぶったりなんかされたら十中八九つーちゃんの性別がバレてしまう……!
なんとか止めようと思ったところ、途中でつーちゃんがその場から抜けようとしたので肩を掴んで止めた。けれど、つーちゃんはマジだったみたいで、ちょっとした体術を使ってまで逃げようとした。
最終的に、つーちゃんが階段に差し掛かったところで転びそうになったのを轟君が捕まえて、無事に捕まえた。無事じゃないけど。
結局轟君がおぶることになってしまった。
つーちゃんがおぶられた時、轟君が一瞬不自然に静止したのでおそらくもう気づかれたと思う。
…これはモニタールームでじっくりお話タイムだな
***
《焦凍視点》
結局渚をおぶるのは俺になった
渚の方も転びそうになっていたこともあってか流石に観念したらしく、渋々体を預けてきた。
と、そこで俺は背中にありえない感触を感じ、静止してしまった。
「轟君?」
そう言葉を発する葉隠、たった一言名前を呼ばれただけのはずなのにどこか威圧を感じる。その上、視線も凄くなっている気がする。葉隠の様子を鑑みて地雷の匂いしかしなかった。おそらくこの問題には関わらないほうがいい。
一瞬の逡巡の後、とある考えに行き着き、考えるのをやめた。
「後で少しお話ししましょうか?」
俺は何かまずいことをしてしまったのかもしれない。
***
どうもー
マザーJr.痴女様&隻眼コス中二もどき君に連行されました、つーちゃんです
おんぶは免れなかったけど、辛うじて『保健室にはいかない』との要望は通してもらえたぜー
モニタールームに戻った途端皆んなから目を向けられたんだがなんじゃ…?
まさかあれか? 足取れませんポーズを笑ってやがんのかこんちくせう
コミュ障が多くの視線に晒されるなんて残酷なことに耐えられるはずもなく瞬時に痴女様を盾にしようとしたのだが、某痴女様は中二君の手を引いてさっさと部屋の隅に消えてしまった。
さすがは痴女様、訓練初日でイケメンに色仕掛けか
みゅーん…逃げ場はないのでしょか。なんと絶望的…
「あなた…渚…ツルギちゃんと言ったかしら?」
にょ? そうだにょ?
「ケロ…どう考えてもおかしな方向に体が曲がっていたように見えたのだけれど…」
「問題ないよ。ところで君は?」
「……蛙吹梅雨よ。梅雨ちゃんと呼んで」
うむ!レベルがちょいと高いんでケロちゃんと呼ばせとくれ!
「よーし、全員集まったな!二回戦の講評を始めよう!」
お、講評始まった…なんかパイ乙やばしな痴女様二号がなんか言っとるな…
よく分からん単語がいっぱい出てくるぜよ
別に聞かなくてもええよねー分からんし
その後ふつうに講評が終わり、三回戦が始まった。
ふーむ、やっぱり皆レベルが高いなー、中二君ほどではないけど厄介な個性の人とかめちゃ多し
「なあ、渚、ちょっといいか?」
ん?なんだい、イボ頭君?
相変わらず目が血走っとるぜ?目薬いるか?
そちらに視線を向けるとイボ頭君は小声で何やら言ってきた。
「お前、女だよな?」
……にょーん!?
どこでバレたん?
やばいかなこれ……? あ、でももう戸籍戻ったんだしバラしても良かったんだっけ?
じゃあ言ってもいいか、
「うん、僕実は———?」
言おうとしたらすごい勢いで口を塞がれた。
その身長差でここまで飛び跳ねて口を塞ぐとは…なかなか脚力あるではないか
どしたん?
「た、多分皆もう気づいてるから言わなくてもいいと思うぜ!」
お?ああ、言われてみたらそうかもだな……
皆気づいてそうだわ、先程の中二君みたく頭いい人とか多そうだし、現にイボ頭君に気づかれとるし
成る程な、頭いい人たちには話さなくても分かってくれるんだぁ、便利やね!
さっきの皆の視線もきっとそーいうことかー納得!
「と、ところでさ、お前訓練で足痛めてたろ? 座ろうぜ?」
にょ、それもそうか
今は壁に寄っかかってる状態だけど正直その方が楽そうだしね
言われるがままに床に座り、再びモニターに目を戻した。
その後、イボ頭君が痴女様一号に連れていかれてしまったがなんだったのだろか?
わからんにょー
***
《峰田視点》
オイラは入学初日、ある奴に違和感を感じた。
男子の制服を着てたはずなのにオイラのセンサーは反応しまくりだったんだ。言い訳するみたいだが、個性把握テストで記録が落ちたのはそちらに気が散ったのもある。
その時はまだ疑いだったんだけど、今日、そいつのコスチューム姿を見て確信に変わった。
『こいつ絶対女だ』
超人社会だし、長髪の男なんていっぱいいたけどこいつの髪は違う。揺れるたびに目が離せなくなる。コスチュームは重ね着してるせいで肩幅の違いが分かりにくかったがよく見てみれば狭い。こいつが足技を使った時に羽織がめくれ、モニターにはフィットしたブーツが映し出された。足のラインに丸みがあった。女だ。間違いない。
オールマイトはそいつのことを『少年』呼びしてたから、強盗事件関係で性別を伏せてるんだろう。
モニタールームに戻ってきたそいつは壁に寄りかかって講評を聞いてた。
長い前髪のせいで顔がよく見えねーな…
何となく声をかけたくなったのだが話題が見つからない。あ、性別のこと聞けばいいか。もうオイラは確信してるけど、こいつが言われた時にどう誤魔化すのかもちょっと見てみたい。
「なあ、渚、ちょっといいか?————お前、女だよな?」
周りに聞こえねえように出来るだけ小声で尋ねる。
さあ、どういう反応をする?
「うん、僕実は————」
ななな、何言おうとしてんだよおお!!?
バレちゃダメなんじゃねえのかよ!?
すっげえ焦ったぞ!口塞ぐために気合いでオイラの人生史上で一番高く飛んだぞ!?
オイラは別に他の奴にバラしてほしいんじゃない、むしろ逆だ。『オイラとこいつだけ知ってる』ってやつのほうが興奮するだろうが!
そういうもんだろうが!
「た、多分もう皆気づいてるだろうし、言わなくてもいいと思うぜ!」
オイラがそう言うとどうやら納得したらしい。
全く一安心だぜ…
「と、ところでさ、お前訓練で足痛めてたろ? 座ろうぜ?」
こちらも素直に反応し、渚は床に座った。
渚は体育座りをしているのだが、この角度がいい!
オイラの身長だとちょうど襟の隙間から首筋がよく見えるんだよ! 長髪がポニーテールにされてるからうなじがすげえ映える
顔はモニターに向けながらも、全力でそちらに目線だけを送ることしばらく………なんか凄い目で見られてる気がすると思ったら全裸の透明女子に引っ掴まれて部屋の隅に連れ出されてしまった。
引きずり出された先には透明女子の他に、オイラの宿敵であるイケメン野郎もいた。
「峰田君気づいたね?」
「な、なんのことか———「気づいたね?」———……はい…」
透明な分、表情が見えないからさらに怖い。素直に返事をすれば威圧的な雰囲気は消えた。
「申し訳ないんだけど、放課後話したいことがあるから教室残っててもらってもいいかな、峰田君?」
「…お前も轟もなんか知ってるってことなのか?」
「いや、俺は知らねえ。こいつに呼び出されただけだ」
「取り敢えず、放課後全部話すから二人とも残ること、以上!」
放課後のはどうでも良かったけど、あいつの性別を知ってる奴がオイラの他にもいたのが不満だった。
講評シーン書きませんでしたけど、ベストは轟君です!
つーちゃんは最後のキックをディスられてしまいましたー
そういえば初期のヤオモモって毒舌だったんですね。