使徒のヒーローアカデミア   作:nani

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爆豪くん、難しい…………


スタートダッシュ、爆豪の。

 敵わないんじゃねぇかって思っちまった。でかいやつも、氷のやつも…

 

 ポニーテールのやつのいうことに何も反論できなかった。

 

 でかいやつと戦った時、片手だけであしらわれた。傷一つ作れなかった。

 

 単純に自力が違うって、考えちまった。

 

 あいつは俺が死ぬ気で頑張っても届かないって、思っちまった……!

 

「あの時は方法も考えず1番になるってデクに言ったが、その方法がわからねぇ……」

 

 コスチュームと他人の力も借りて、目に見える成果はシールド一枚。核がなければ相手にもされない程の自力の差。

 

 考えれば考えるほど遠く感じる。

 

 

 そんな時、体がベッドごと下に落ちた。

 

「っ! ここはどこだ!?」

 

 重力も感じない真っ白な世界で、即座に起き上がり、辺りを見渡す。

 

 隣にはデク、正面にはあのでかいやつがいた。

 

『ここは虚数空間。私がお前たちを呼んだ』

 

 チッ。呼ぶなら連絡しろよ、と思いながら、話を聞くと、今日のあれを見て俺に塩を送りにきたらしい。

 

 無論蹴ったが、ふと思った。

 

(俺の個性だけで、コイツに勝てるのか……?)

 

 不可能。

 その言葉しか思い浮かばねぇ。

 

 予備動作なしの瞬間移動、シェルターよりも硬い体表、鋼鉄並みに硬く自由自在に操れるシールド。これでも全力には程遠いと言うのだ。同じ条件で勝てると考える程自惚れてはいない。

 

 ……それに、よく考えるとコイツが俺に塩を送る理由がねぇ。あれを見て同情されたのならあり得るが、その程度でこんな力を渡そうとするはずがねぇ。つまり、理由は今言った通り。

 

 思い返すと、それを裏付けるように信用を前提にしていやがる。クソッ! いつもなら、こんなこと一瞬で見抜けんのに……!

 

「自壊機能をなくせ。代わりに自爆機能をつけろ。それならいい」

 

 ようは、死にたくないから守ってくれってことだろ? でけぇ体の割にみみっちいじゃねぇか。

 

「かっちゃん!?」

 

「ああ? 文句あんのか? デクも個性を自分のものにするって言ってただろうが……………………おい」

 

『そんなに爆発したいのか……いいだろう』

 

 でかいやつに声をかけると、俺の前に数mにもなる赤い球体が現れた。

 

『何も調整していない私のクローンだ。飲食不要という特性はないが、それ以外はほぼ同一。やろうと思えば、自爆もできる』

 

「はっ! 弱くなるってことはないんだろ。後払いのコスチュームと同じだ……絶対使いこなして、後悔させてやる……」

 

 触れると、手が溶けるように球体に取り込まれる。

 

 静止の声はない。

 

(ふぅ…………テメェに勝つためにテメェの力を使うのは癪だが、飯と同じだ。ヘドロんときと違って、俺が俺じゃなくなるってことはない。喰って己のものとする。いつもやっていることだ)

 

 溶けてなくなった手の感触を思い出すように目を閉じ、その手を握り潰す。もう夜なのに、全身に力が漲るような気がした。

 

 目を開けると、そこには何もない。

 

「か、かっちゃん……」

 

「ああ?」

 

「目が赤く…………」

 

「? 元から赤いだろうが」

 

『……言い忘れていたが、力を使うと目が赤く光る。相澤先生のように』

 

 そうか。この分だとまだありそうだ。

 

「他に言い忘れてたことは?」

 

『特定条件下というのは譲れない状況を指すが、行き過ぎると【神】に限りなく近い存在になり、その過程で人類を滅ぼす可能性が存在する。あと、その目からビームが撃てる』

 

「おい」

 

『そこまでいったら流石に分かるゆえ、心配しなくていい。そもそも、お前にはできないだろう』

 

「おい…………」

 

 テメェは何がしたいんだ…………? 俺を怒らせたいのか? 折角人がプライドを押し殺して、力を受け取ったんだが?

 

「今ここでやってやろうか!? 止められるんだろ……!?」

 

 心を爆発させるイメージで……!

 

『……予想以上……前言を撤回する。爆豪、それが神に近づいた証だ。まさかこの数秒で至れるとは…………』

 

「なぁ? ちょっと、今ならテメェに勝てそうな気がするんだが、気のせいか?」

 

『気のせいだ。その先に天使の輪っかが出現する領域がある』

 

 チッ。

 やっぱ、そんなに甘くないか。今なら最大威力の爆発が簡単に起こせそうなんだが。

 

「テメェ、俺にこの力の使い方を教えろ。教えなきゃ殺ス」

 

『了解した。緑谷はもう寝るか? 送って行くが』

 

「ううん。もうちょっと見ておきたい…………眠くなったら言うよ」

 

 デク。もう絶対にお前には負けねぇ…………

 

 

 

『…………とりあえず、私が把握しているのはこれぐらいだ。また何か質問があったら、呼んでくれ』

 

 また気付くと、知らないうちに部屋に戻っていた。

 

 薄々感じていたが、あいつの練度が尋常じゃねぇ。シールドの分割、攻撃の受け流しはかろうじてできたがかなり集中力と体力がもっていかれる。

 

 ATフィールドとか言うもん展開すんのにエネルギーが必要なのは理解できんだが、心を爆発させとかねえと干からびちまう。その上、ある一定まではエネルギーさえあれば展開できるんだが、全力で心を爆発させてもそこまで持っていくだけで倒れそうになっちまった。

 

 けど、もう一度説明も聞いてもそれ以外の欠点が見当たらない。それに、アイツ中に動力源をもってるつってたし……クソ!

 

 それでも俺が絶対一番になってやる!!




ATフィールド、展開するのにエネルギーいるよね? とりあえず、この小説ではいることにします。最大出力は原作通り。

今の爆豪くんのスペックは原作プラス
・エネルギー消費で(食事も含む)自己再生できる能力
・エネルギー消費でATフィールド(中和されない場合切島くんの硬化程度)
・キレると超強化(個性、ATフィールド、再生能力等)

簡単に言うと、普段はリスクが大きくあまり使えないが、キレると手が付けられなくなる。
エヴァの呪縛とエヴァを人間サイズにスケールダウンしたもの(電源なし)を足した感じ。
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