転生記SGGサイバーフォーミュラ   作:スライムパンティ

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出陣

 

俺はライセンス習得後の翌日から、アルバイトの為に賃金の高い所へ住み込みで働きに出る事にした

 

「親方ぁーー!ここでいいっすか?」

 

「おう、うめぇ~もんじゃねぇ~か坊主、そうだ其処に全部積んでおきな」

 

俺のアルバイト先は、富士山の麓にある来期のサイバーフォーミュラの最終戦で使われる予定のコースを建設する現場である

 

この世界でも建設現場は結構いい稼ぎになる上に、樹海の近くと言う事もあって作業員は、全員が出稼ぎ

 

その事もあって、給料がめちゃくちゃいいのだ、俺にとってはホームレスなのもあって、逆に大助かりである、この世界で初めてまともな家で暮らせるとあって、大助かり

 

重機などのライセンスも会社の経費で習得して、ようやく昨日ライセンスが届いたので、親方指導の元重機の操縦をさせて貰っている

 

それまでは、ザ・肉体労働!

 

現場では当然だけど、俺が一番若く次に若い人が23歳と言う事もあって、色々良くして貰ってる、ただ夜の飲み屋には連れて行ってくれないので、毎晩お留守番中は1人で色々してる

 

「ゲンさん行かなかったんですか?」

 

俺は現場の同僚が、食堂施設で未だにゴロゴロしているのを見て話しかける

 

「おう!坊主か、いい所に来たなこっちに来いよ」

 

ゲンさんは38歳独身で、年齢よりも老けている感じの何処にでもいる様なおっさん、俺とはサイバーフォーミュラの話でよく話す事もあって、今回もそれに関係する話だ

 

「へぇ~来年の1月10日かぁ~、ゲンさん出場するんです?」

 

見せて貰ったのは、来年1月に開催されるサイバーフォーミュラのチラシである

 

「ここの現場も年内で終わりだからな、坊主どうだ出て見ないか?、前に見せていた坊主が発注している車体のデビュー戦にと思って持って来たんだ」

 

そうなのだ、このアルバイトも、もうまもなく終わる、俺は若い事もあって、親方から引き続き社員にならないかとの誘いも有ったりするが断っている

 

せっかくサイバーの世界に来たのもあるし、原作に関わってみたい事もあって、サイバーに関する資格は、色々と会社の経費で習得している、なにげに整備士メカニックやコンピュータ関連も持ってるんだぜ!

 

「優勝賞金2500万かぁ~すごいね、2位でも1200万って結構大きい大会なんじゃないの?」

 

「いや、これでも草レースだ、賞金が高いのはスポンサーが、あのアオイグループだからさ」

 

「いいねー!おっちゃん手伝ってくれる?」

 

「おう、坊主ならのってくれると思ったぜ、それで車両は間に合いそうなのか?」

 

「エンジンとナビゲーションシステムとかコンピューター関連は手配済み、本体とか他はオーダーメイドだから問い合わせて見ないと分かんないかな」

 

「間に合わなきゃ中古で間に合せりゃいいだろ」

 

「まぁ~そうなんだけど、それとゲンさんはメカニックのライセンスは有るけど、コンピュター関連は疎いよね?、誰か他に当てでもあるの?」

 

俺がそう言うと、ゲンさんは俺を指さして微笑む、おっさんの微笑みとか罰ゲームかよ!

 

「あ・・・そう、まぁ~そうだよね」

 

「がはははは!、2人でやるんだから、1人2役3役って事だ」

 

「じゃ~賞金は8-2で、俺が8でいいな?!」

 

「おう、それでいい入賞できるといいな、ガハハハハ!」

 

大方完走が出来るか出来ないか程度と考えているのだろう、ぜってーーーっ!優勝してやるんだからな!!

 

 

 

現場での作業も佳境へ入り、空いた時間も多くなってきたのもあって、空いた時間の全てをサイバーフォーミュラに注ぎ込むことにした、ゲンさんと一緒にあれこれ話し合ったり、他の作業員の人からの伝手で色々なレアパーツを送って貰ったりして、大喜び!

 

そして12月23日をもって全ての作業が終わり、俺も14歳となり現場を後にする

 

「ゲンさん来年の5日に完成する、現場で落ち合いましょう」

 

「おう、坊主のマシン期待してるぜ」

 

 

約束の日までは、親方の家にお世話になる事とが決まっており、滞在中は色々と助けて貰った、最後まで俺を社員として・・・親方の後継として誘われたのだが、今後の事を考えて丁重に断わった

 

 

1月5日

 

発注してある会社へ赴き、俺の発注した車両へと案内され、完成した俺のマシンとの対面となった

 

「ゲンさん」

 

「おう坊主、いよいよだな、とりあえずエンジンに火を入れて見ろ」

 

言われたとおりに、車両へ乗り込みキーを挿してエンジンに火を入れる、心地よいエンジン音がガレージに響き渡る、感動の瞬間である

 

「坊主、そのままトラックへ積み込むぞ、いきなりぶつけたりするんじゃねーぞ」

 

「分かってるっての!」

 

ゲンさんの持って来たトラックへ車両を積み込む、当たり前だけど傷一つ付けず固定まで済ませると、テストコースのある場所へ向かう

 

ゲンさんが気を利かせて、納車当日にテストコースを借りておいてくれたのだ、細かい調整をする意味でも、後5日しかない事を考えると時間は足らない程だ

 

テストコースに到着すると、ガレージに車両や機材を運び込む、2人での作業だけに相当な重労働だ、おまけに2人共ほぼ素人なのだから当然無駄も多い事もあって、コースの使用直前まで搬入作業に追われ、車両のメンテまでは手が出せなかったが、発注元の会社がある程度セッティングしてくれていたおかげでスタートする事が出来た

 

「恐怖公SGG-01グレファール・アズナ出ます!」

 

「おい、坊主何時から名前がグレファール何たらになったんだ?」

 

「レーシングドライバーネームっすよ、実名出さなきゃいけないってルールないっしょ?」

 

「そりゃそうだけどなぁ~、ま・坊主がそれでいいならいい、行ってこい」

 

顔に手を当ててヤレヤレという表情を浮かべるゲンさん、これは最初から決めており、当初は、この世界にガンダムが無い事をいい事にシャー・アズナブルを名乗って、大佐マスクでも付けようと思ったが、レースに支障があるので断念、かといってサングラスはナイト・シューマッハとかぶるので却下

 

とりあえず車両の感触を確かめる為、コースを3週後ガレージへ戻る予定だ

 

「ゲンさん3週目に入るんで、全開までエンジン回すけど大丈夫?」

 

通信で連絡を取って、車両のデーターを確認してもらう、ゲンさんはコンピューター関連には弱いので、最低限度の事しか頼めない

 

「坊主が言う様に色が変わってる所はねーぞ、多分大丈夫だエンジンも良く回ってる、タイヤも丁度いい感じだろうぜ」

 

「了解、タイムアタックに入る」

 

 

 

 

 

 

タイムアタックを終わらせ、ガレージへ戻ると、ゲンさんが気を利かせて飲み物を渡してくれるので、飲みながらコンソールを使って車体の状態確認やタイムアタックの記録映像を確認していく、ゲンさんはその間に車両のメンテをやってくれている

 

うん!レースを2人でやるとか無謀だよねwwww

 

メンテナンスの奥深くまでは此処ではやってると時間が足らないので、借りられる時間を考えても次がラストアタック、その為の準備に取り掛かる

 

「ゲンさん最高速度が348kmなんだけどさぁ~どうにかして450kmまで引き上げられないかな?」

 

「ばーか、初心者の癖に何ナマ言ってやがるんだ、さっきのタイムアタックだってギリギリGに耐えてたんだろうが」

 

「いーや全然問題ないね、むしろ言われてたよりもGが少なくて萎えたっての、車体がふらついたのは、フレームが耐えられなかっただけだって」

 

「それなら尚の事どうがんばっても無理だな、この設計では320kmが限界だろうぜ」

 

「やっは無理か、ブーストシステムも付けられなかったし厳しいなぁ」

 

「坊主にブーストなんぞ10年早いわ!喋ってないで作業終わらせろ、この後もう一回出るんだろうが!」

 

「あーこっちは終わったぜ、ゲンさん待ちだっての」

 

「・・・・・マジか?」

 

ゲンさんは作業の手を止めて俺の方を見る、舐めんなっての!仕事の合間にひたすら勉強したんだっての、この程度の単純な代物どーと言う事は無い

 

コーヒーを2つ入れてゲンさんに1つ差し出して、コーヒーに口を付けながら遠目に作業の様子を見守る

 

ゲンさんの方のメンテも終わり、再度タイムアタックの映像を見ながら、次のテストの話し合いをする

 

「坊主のセンスは俺が思ってた以上なのは分かった、しかし速度は、あれ以上無理だ、320kmまでにしておくべきだな、エンジン回りへの負担が大きすぎる」

 

「けどよーこんな車両でレースに勝てるのか?」

 

「デビュー戦ってのは完走出来れば合格だ、勝とうなんて思わなくていい」

 

ゲンさんはF3のメカニック経験があるらしく、その知識で俺も助かってはいるが、俺は賞金が欲しい!最高速度が320kmとかブーストなにそれおいしいの?とかありえない!

 

どうしかして次の車両を手に入れるには、レースで勝つしかないと思ってる

 

「・・・・わーったよ、次はレースに合わせて20週する、タイヤ交換も1回だがやらなきゃいけねー、ゲンさんが考える目標タイムは?」

 

「20秒だな」

 

「はぁ~・・・6輪になんかすんじゃなかった」

 

「言ってても始まらねーだろうが、資金もないんだ人を雇えないんだ諦めろ」

 

俺の車両は6輪駆動となっている、モデルはもちろんゴキちゃんであり、6個の車輪が取り付けられている、車体が大会が指定する重量ギリギリなので軽い方であり車両の負担は少ない、しかしそれでも大会ではノーチェンジという訳にはいかない

 

大会ではゲンさんと俺とでタイヤ交換と燃料補給などをやらなくてはいけない、レースは2人でやるもんじゃーーないねwwww

 

それでも俺達は楽しんでやってる、どこぞの会社の様に縛られるものも無いから、好き勝手出来るし、自分達のペースで楽しめている

 

それにゲンさんは、口は悪い所があるけど、レースでの資金提供も俺よりしてくれており、賞金が8・2ってのは、本来あり得ない、言った時に絶対に言い返して来ると思ってたのに、すんなり受け入れられたのは、本気で完走すればいいと考えているからだろう

 

「本番では他のチームは、2~3度の補給って話は間違いないんだろうな?」

 

「それは間違いないはずだ、俺達はブーストが無い分軽い上に、余った重さを燃料や他で補ってる分、トラブルが無い限り補給は1回でいいはずだ、その分の負担は分かってるだろうが、坊主にのしかかる事を忘れるな」

 

「了解だ大会までしっかり鍛えておくよ」

 

 

テストコースでの最終調整として行った20週のデーターは計り知れないほどの成果を上げ、確かな手ごたえを・・・・

 

「坊主言わなくても分かってると思うが、ラスト3週からの走り方は本番では諦めろ、当日までのセッティングで、ある程度まで耐えられる様にしておいてやるが、それでも限度がある、数回までならいいが、それ以上となるとゴールする事が出来ずリタイヤとなって無理だな」

 

ラスト3週の場面で、通信で走行中に思いついたコーナーリングのテストをやったのだが、最後の最後で車体が悲鳴を上げてリタイヤとなったのだ

 

ピットでの作業は目標タイムに近い23秒、かなり時間が取られるが、ゲンさん曰くまぁ~こんな所だろうとの事だ

 

「タイヤの方は大丈夫だったのか?」

 

「あ~それは問題なかったな、予定通り1回でいいだろう」

 

「出来る限り増やせるようにして欲しい、本番はパワーが無い分コーナーリングで勝負しなくちゃならない。この後本番のコーストの兼ね合いをシュミレーションさせてみるが、ゲンさんの調整との兼ね合いもあるから数日は作業量やばくなる覚悟してくれよな」

 

「坊主も若さを過信して、本番で寝込むんじゃねーぞ」

 

「分かってる!」

 

 

 

 

 

 

5日後

 

俺とゲンさんのサイバーフォーミュラへの挑戦が始まった

 

 

 




名称 恐怖公SGG-01(サイバー・グレート・ゴキブリ)
全長 3489mm
全幅 1868mm
全高 759mm
車両重量 452kg
総排気量 3094cc
最高出力 不明
最大トルク 不明
最高速度 348km
エンジン 水素エンジン
構造 6WD
ボディ素材 不明
変速機 前6 後1
総工費:370万円


見た目:黒光りしてるゴキブリです

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