転生記SGGサイバーフォーミュラ   作:スライムパンティ

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GPXアメリカ

俺達はGPの初戦があるアメリカグランドキャニオンへ到着し、調整に入っていた

 

「ふぁああーーっスゴウさんは到着してないのか」

 

どうやら船で向かってるらしく、その途中のトラブルで遅れてるらしいことが分かった、俺はアメリカ入りして2日目

 

「だらしないわね、そんな事で勝てると思ってるのかしら?」

 

「いや~マシンは至って順調だし、ここまで早くからコース使わせてもらってレースするのは初めてですからね」

 

「油断しすぎないようにね」

 

「はーい」

 

女王様が出て行った後、明日から始まる予選へ向けての打ち合わせに入った

 

「さて女王様も居なくなった事だし、予選へ向けて最終作戦会議をするぞ」

 

「え?オーナー抜きでやるんですか?不味いですって」

 

「やっぱ怒られるかな??けどさ~アレコレ一々煩いんだもん、いいよ会議の結果だけを女王様に伝えればさ」

 

「知りませんからね」

 

チームスタッフと監督などを集めて会議を行う、今までの様な素人混じりじゃないガチのレースなので、会議の回数も多いし、調整にも力が入る

 

「それで、明日の予定としては初っ端にFパターンで軽くタイムアタックを行う、2度目は時間を空けて、そうだなロペ選手が2度目を終えた以降に行う、3回目は流動的になるかな」

 

「Fは舐めすぎじゃないです?」

 

「そうだなCパターン位がいいんじゃないのかね?」

 

「Cパターンで行くならスタート時間は開始1時間後にしたいな」

 

「それでいいですよ」

 

「それとナイトシューマッハの走行データーは細かくとってあるな?後で確認しておきたい」

 

「何度かの調整で走ってる走行データーは収集済みです、後で出しておきますね」

 

「流石仕事の出来る男っすね!」

 

「褒めても何も出ませんよ、それにしたって何故ナイトシューマッハなんですか?ロペとかハイネルとかなら分かるんですが、新人ですよね?」

 

「新人な訳ないじゃん、アレはF1かF2なんかのトップレーサーな上にサイバフォーミュラにも相当に精通してる人物だよ、ロペはもうおおよそ感触が分かってる、年齢を考えても大幅に成長してるとは考えたくもない、もしあの年齢でこの短期間に成長するのなら・・・なぁ~こないだのレース・・・もしかしてロペってナメプしてたと思うか?」

 

「それは無いんじゃないですか?」

 

「いや・・・老人の狡猾さは並じゃない、明日のタイムアタックの時間をずらすぞ、ロペとシューマッハの後に出る、パターンは2人のタイムで決める」

 

「老人って、聞かれたら怒られますよ?」

 

「しまったなぁ~・・・油断してたのかもしれん、ロペのテスト走行のデーターってどの程度あるんだ?」

 

「ナイトシューマッハとは比べるまでもなく少ないですよ」

 

「ちっ!迂闊だった・・・もし俺が思ってる様にナメプだったら手痛いしっぺ返しが来るやもしれん」

 

「気にしすぎですよ」

 

「そうだといいんだだがな」

 

 

 

そして翌朝から予選が開始され、ビットで嫌な予感が的中してるのを目のあたりにしていた

 

「本当にナメプだったのか、ふざけやがって!!」

 

「ところでそのナメプって?」

 

「舐めたプレイの略だよ、老人の狡猾さには頭に来るな、ホント」

 

予想タイムを大幅に超えての暫定1位を獲得しているロペ、そのタイムを見た俺は改めて、一杯食わされた気分だ

 

「次シューマッハがタイムアタックに入ります」

 

その声を聴いた俺は、シューマッハが前を走るのを見届ける為に、コースの方へ移動する

 

「グレファール君、他の選手は次々にタイムアタックに出てると言うのに、随分ゆっくりね」

 

「わりーな、作戦ミスがあった俺の失態だよクソったれ、昨日の最終会議でそうじゃないのかなって予感はあったんだ、あのクソジジィ」

 

「どう言う事なの?」

 

「ロペさ、アンにゃーろー前の大会でナメプしてたんだ、おかげで情報戦で出遅れちまったよ、ったく流石はGPって感じだね、楽しくてしょうがないよ」

 

「そう、それは良かったわ、それでポールポジション取れるのかしら?」

 

「今それを考えてるんだ、このままの感じならポールはロペだな、他のチームもロペのナメプで動揺してる頃だろうぜ、気が付いてない所はポールも明日の決勝も優勝は出来ないだろうな」

 

「グレファールさんナイトシューマッハのタイムが出ます・・・1,38.962、暫定3位です」

 

「そうか、思ったより伸びてないな、わかったDパターンで行く、直ぐに出れるっすよね?」

 

「大丈夫です!」

 

「じゃ~行って来ます女王様」

 

1回目のアタックで1,37,901と38秒台の予定だったが、運よく37秒台になって暫定1位を獲得する

 

「暫定1位とは流石ねグレファール君」

 

「まだ終わってませんよ、あの程度なら一流の奴らなら抜けるさ、あの狡猾な奴らの手の内を見たいからね、こっからは様子見って感じっすよ」

 

「頼もしいわね、やたらとシューマッハを気にかけてるそうだけど、どう言う事なの?」

 

「こういう事は言いたくないが、このGPの台風の目って所かな、他の選手とはレベルというか格が違う、しかし付け入る隙はあるって感じかな、あのサングラスの中には化け物みたいな選手が隠れてるはずだぜ」

 

「あら、そう言うって事は誰なのか、予想は出来てるって事なのかしら?」

 

「まぁ~ね」

 

 

各チームは2回目のアタック、3回目のアタックと次々に走っている、3回目のアタックでロペもシューマッハも、予想通り俺のタイムを抜いて来たので2回目のタイムアタックに出る

 

「Bパターンで行く」

 

「了解しましたグレファールさん」

 

コクピットに乗り込み、エンジンとマシンの感触を確かめると

 

「よしいい感じだ、ダークスペリオン出る!」

 

BパターンなのはAパターンは最高ラップを出せるだろうが、マシンの負担も大きいので、明日の決勝を考えると出来れば使いたくないからだ

 

それでもBパターンで36秒台は出せるはずだ・・計算上は

 

グランドキャニオンのコースは何と言っても市街地をガンガン突き進む、テクニカルなコースでスピードが出しにくい、山岳地帯も初戦とは思えない様な危険なコースだ、簡単に天国へご招待してくれる様な、野蛮なコースと言える

 

観客は楽しいんだろうけど、レーサーからしたらたまったもんじゃない

 

予定通りのタイムで折り返し地点を通過し、特に問題もなくゴールし1.36.538でポールポジションをゲット

 

「ポールポジションおめでとうございますグレファールさん」

 

「あざーす、この後悪いんだけど、監督達を集めておいてくれ、明日の決勝の最終打ち合わせをしておきたい、女王様は・・・出来れば不参加でヨロ」

 

「無理ですよ!ずーーっとこっちのピットに来てるんですから」

 

「新条さんの方へは行ってないのか?」

 

「知りませんよ」

 

「機嫌よかった?」

 

「グレファールさんが戻ってくるまでの間、マスコミ各社に饒舌に話してたから、機嫌は悪くないと思いますよ」

 

「それは良かった」

 

「じゃ~会議は1時間後位後の方がいいですよね?」

 

「それで十分だ」

 

 

一時間後準備が出来たという事で、チーム全員が集まる中、俺のチームスタッフをねぎらう言葉から始まった会議

 

「さっそくだけど、ユニオンセイバーのマシンがやばい!何アレウチのスペリオン絶対に超えてるんだけど」

 

「ちょっとどう言う事なの!いきなりユニオンの話が出て来るなんて、それにスペリオンを超えてるですって?!」

 

「ユニオンだけじゃないが、3台ほどスペリオンよりは優柔なマシンだな、ポール取れたのは奇跡に近い、その上ドライバーも化け物ぞろいっと来たもんだから、明日は期待しすぎるなよ女王様」

 

「始まる前から何を弱気な事を言ってるの、必ず優勝しなさい」

 

「だーかーらー調子に乗ってペラペラとマスコミに大口叩く名って言ってる、明日の決勝で優勝できる確率は30%程度だろうな、3位入賞までいいなら80%取って来てやる、選ぶのは女王様だよ、この後の会議の議題にもなるから方針を教えてくれ」

 

「優勝しなさい」

 

「オーケーマム、それじゃ~明日に向けての作戦会議に移る、とりあえずマシンのセッティング何だが、セッティングを市街地に合わせてやって欲しい、え~っと・・・確か245-6をベースにって出せるかな?」

 

俺の指示通りに、セッティングのパターン表が画面に映し出される、その後は細かいセッティングを詰めていき

 

「・・・・よし、これでいいと思う、意見のある方は?」

 

「そうですねコレでいきましょう、明日の決勝頼みますよグレファールさん」

 

「監督にまでさん付けで呼ばれるとは、俺も出世したもんだなハハハハ」

 

「それだけ期待してるんだ、頼んだぞ」

 

「了解した、後はセッティング次第で30%がどう変わるかが決まる、そっちこそ無理させてるのは分かってるが、頼むぜ」

 

後はスタッフに任せて、早々に休む事にし明日に備える

 

 

 

翌日は朝早くから、マシンの仕上がり具合の打ち合わせと、今日のコンディションのチェックから始める

 

「よくもまぁ~これだけキッチリ仕上げたもんですね」

 

「当然ですよ」

 

「本番まで体持つんですか?少しでもいいから休んでおいてくださいよ」

 

「グレファールさんが心配するのはレースですよ、気遣ってくれるのなら優勝取って来てください」

 

「あっち行っても優勝、こっちいっても優勝って耳にタコどころか、呪いの言葉にさえ聞こえて来るっての」

 

「あら、グレファール君早いのね」

 

安定の女王様登場だ、この人もホントブレないよなぁ

 

「おはようございまーす女王様」

 

「それでどうなの調子は?」

 

「スタッフ優秀過ぎてワロエナイって感じかな、優勝したらスタップ全員に特別ボーナス出してやってくださいね」

 

「分かってるわ、それよりも来てくれるかしら?」

 

 

 

オーナーの部屋で女王様と2人きりになり、紅茶を飲みながら、ただならぬ雰囲気・・・泣きたいでござる

 

「それで、何かあったんですか?」

 

「レース前に言う事じゃないとは思ってるんだけど、貴方の探し人との交渉が成立したわ、このレースが終わったら日本で落ち合う事になってるの、会いたいでしょ?」

 

「マヂっすか!やる気出る話っすね!」

 

「そう言ってくれると思ってたわ、色々とスケジュールは苦しいけど、終わり次第お忍びでの帰国になると思うわ」

 

「了解しました・・ってパーティとかって出席しなくて大丈夫なんです?」

 

「私の方で何とかするから大丈夫よ、それよりも最終戦まで戦い抜くには必要なんでしょ?」

 

「ええ、もう既に各社が動いてるとの話も聞きます、まともに戦えるとして・・良くて半分まででしょう」

 

「分かったわ、それでどうなのかしら?昨日話していた優勝確立30%って話は、どの程度まで改善されたのかしら?」

 

「40・・って言いたい所なんですけど33%っすね、やっぱ総合力で考えるとナイトシューマッハとロペには苦戦させられそうです」

 

「貴方が気にしていたスゴウアスラーダはどうなのかしら?思っていたよりも随分成長してたみたいだけど」

 

「う~ん・・・何かやらかしそうな雰囲気でしたね、かなり浮かれてましたからスゴウ全体が、気持ちは良く分かるんですがね」

 

「そう、分かったわ」

 

 

数時間後

 

「最終チェック完了です、グレファールさんお願いします」

 

スタート直前の雰囲気はホント緊張と興奮が入り混じった面白い感触、特に初戦と言う事もあって、雰囲気は今までに感じた事の無い様な異様な感覚

 

グリーンフラップが出るまでの間に、感覚を研ぎ澄ませる・・・

 

そしてグリーンフラップが出ると同時に目を見開き、前にはコースしか見えないポールポジションの位置から前を睨みつける

 

そして・・・くっ!

 

(ちっ!!!クソハヤトのフライングに気を取られて出遅れちまった!!!)

 

研ぎ澄ませすぎた感覚で、ハヤトのフライングに気を取られ2台を前に出してしまう、そのままハヤトにまで抜かれ、一気に5位転落

 

(まぁ~いい、あの調子ならレースを引っ掻き回してくれるはず)

 

そのままの位置でコースを走るが通信では

 

「なにかあったんですかグレファールさん」

 

「すまんフライングに気を取られて遅れた、問題ないこのままのペースで行く、おそらくレース前半は荒れるはずだ」

 

「了解しました」

 

それでも目の前を走るグーデリアンを2週目に入る所でパスして前に出て4位に順位を戻す

 

「思ってたよりも荒れてないみたいですね」

 

「はい、ロペもシューマッハもペースは乱れていません」

 

「あの2人なら仕方ないだろう、しょうがないシューマッハの後ろに付ける」

 

「分かりました」

 

そのまま距離を詰めてシューマッハの後ろに付けて様子を探る、何時までもフライングで暴走したハヤトをシューマッハが仕留めると考えての判断だったが

 

「おーロペが仕留めるのか、お手並み拝見って所っすかね」

 

「何言ってるの!離されてるわよ、さっさと追いなさい!」

 

誰だよ!あれだけ女王様には回線に入れる名って言っておいたのに

 

「レースも半分過ぎる頃だ、ロペがせっかく仕留めに行ったんだ、とは言ってもこの俺を惑わせた借りはキッチリ返して貰うべきだな」

 

俺は、スリップストリームから抜けてコーナーでシューマッハをパス、そのまま前を走るロペに追いつく

 

「アスラーダの状況をそっちで判断して教えて欲しい、仕留めて来る」

 

「アスラーダは明らかなオーバーペースと無理な運転でかなり消耗してます、若干ペースも落ちてますね」

 

「了解」

 

次のコーナーでロペをパスして、前に出るとすぐ先にはアスラーダが見える

 

(後ろから見る限りゴールできそうもないな、頭に血が上り過ぎてる)

 

とは言っても俺の手でリタイヤさせると、色々不味い

 

直線の加速で一気に横に付けてカーブでパスする、相当頭に来てるのだろう事が分かるが、俺も大人げなかったのかもしれない、ロペが仕留めに行く所を無理やり横槍をいれたんだしな

 

レースは周回を重ね、俺の後方にピタッとくっ付いてるシューマッハ、さっきの仕返しとばかりに真後ろに付いて離れねぇ

 

ロペは少し遅れた感じで、俺とシューマッハの勝負となり、ファイナルラップを迎えた

 

「まずいなぁ~2位じゃダメなんですか?」

 

どこぞの議員の真似声で通信してみる・・が

 

「何バカな事を言ってるの!絶対に抜かれないようにしなさい」

 

女王様の逆鱗に触れました

 

(こりゃ~困ったね、抜かれるとしたら・・・ココと・・ココかな)

 

予想通りのポイントでシューマッハは仕掛けて来る、此方のコーナーリングをよく研究し理解してる、かなりきわどい感じで死守する

 

(やべええ・・マヂヤバいんだけど、タイヤのグリップもゴールまでギリだってのに)

 

「おい、女王様をスグに出せ」

 

通信を聞いてたのだろう、女王様が出て来る

 

「どうしたの?」

 

「出来る限りを考えたが2位なら確実だ、1位はリタイヤとの賭けになるマシンが持たない、即座に判断してくれ」

 

「1位を取りなさい」

 

「オーケーマム、ホントそう言う所好きだぜ!」

 

2か所目の予想ポイントは、シューマッハは仕掛けて来る事は無かった

 

(最後で十分抜けるってか!さっき仕掛けなかったのは最大のミスだシューマッハ!)

 

マシンの状況から、シューマッハの方も苦しいのだろう、最後のワンチャンにしか仕掛けるだけの余裕が無かったのはお互いだったのだ

 

そして予定ポイント

 

(後ろにずっとくっ付いてる分パワー溜めてやがったな、それは分かってたし良いにしても、ワンチャンしかないハズなのに余裕あり過ぎだろ)

 

コーナー入り口からシューマッハが仕掛けて来る、ブロックするが冷静に逆を突いてくる

 

(インか!)

 

そのままインを守り、シューマッハの進行ルートを潰すが、軽い接触を起こす

 

「状況を!音声で頼む」

 

かなりきわどい戦いだった事もあって、気持ちを落ち着かせるのに必死で、パネルを見てる余裕がない、この先でもヤツが仕掛けてきそうなほどのプレッシャーだ

 

《左ウイング破損走行に問題ありません》

 

「ナイトセイバーの状況は?」

 

《スピードダウンしている事から、何らかのトラブルと思われます》

 

「よし!このまま頂く」

 

そしてそのまま1位でゴール、シューマッハはスローダウンの影響で、ロペに抜かれ3位となった

 

 

「よくやったわねグレファール君おめでとう」

 

「かなり危なかったですよ、シューマッハがナメプしてくれなきゃ、リタイヤしてても不思議じゃなかった癪ですがね」

 

「言いたい事は分かってるわ、表彰式の後に会わせてあげられてよ」

 

「よし、パーティってガラじゃなかったし助かるよ」

 

「残念だけどパーティは欠席できないわよ、貴方の事を見たいって会場に来てるんですもの」

 

「・・・・マヂ?日本ってのは無くなった訳?」

 

「ええそうよ、彼女が日本へ来る前の予定が、アメリカグランプリを観戦するだったそうで、それが分かったから急遽セッティングしたのよ」

 

「女性ってこんなにアグレッシブな生き物でしたっけ?」

 

「バカな事言ってないで、記者さん達がお待ちよ、もうひと仕事してらっしゃい」

 

大勢の記者に囲まれて、レースで一番嫌いな仕事をこなす、予定時間を大幅に超えての対応となってしまったが、嫌がらせにシューマッハを注目させるべく話を振っておいてやった、記者さん超頑張れ!

 

表彰式が終わり夕食を一緒にという事で、女王様に連れられてクレア女史との待ち合わせ場所へ向かい、本物のクレア女史と会う事が出来た

 

(さて原作通りチート技士であるか、楽しみだな)

 

「アメリカグランプリポールトゥーウィンおめでとうございますわ、グレファール・アズナさん」

 

「ありがとうございます、クレア女史に会えるというのに会う前に無様な結果を出さなくて助かりました」

 

「随分お若いのにお上手なんですねフフフ」

 

「本当ですよ、俺はねうまく理由は説明できないんですけど、アスラーダが今期において最有力候補になるんじゃないかと富士岡で感じたんです」

 

「それは光栄ですわ、開発に携わった者として、貴方にそう言って頂けるなんて」

 

「いえ、俺の才能何てしれてますよ、話を続けます、俺はそこでアスラーダの事を調べても中々情報も手に入らない、何処で誰がどういったコンセプトで作ったのかすらさっぱり、けど車体の方の設計に携わったという貴女にどうにか行きつきました、そこから調べていくと、天才とは呼べない程のチート級の鬼才ってのが分かりました」

 

「買いかぶり過ぎだと思いますわよ」

 

「それはスグに分かると思ってます、俺の直感がビシビシ来てるんだ、今この場所に居るだけで何となく分かります」

 

「分かりましたわ、それで貴方は私に何をお願いしたいのかしら?」

 

「グランプリを勝ち抜くだけのニューマシンを作って欲しいのです、現状のままでは勝ち抜く事は出来ないと考えてます」

 

クレア女史は、俺を値踏みしながらじーーっと考えだす、かなり緊張した雰囲気の中

 

「貴方の走りを直接見て見たいんですけど、大丈夫かしら?」

 

「分かりました」

 

パーティーなどの行事の後、新条さんにも助けて貰って、コースを借りてのテスト走行が行われた

 

クレア女史から、車体のダメージを気にする事無く全力でやってみなさいと言うので、言われた様に持てる全てを出し切って走り抜けていく

 

彼女の指示通りに周回を済ませ戻ってくると

 

「グレファール君は優しいのね、私は壊すつもりでやりなさいと言いましたのよ?」

 

「そうしたいなら耐えられるだけのマシーンを用意してください、まだまだ若いんですし死にたくありませんよ」

 

「・・・・そう、分かったわ調整の指示を出してもよろしいのかしら?」

 

「いいですけど、マヂっすか?!」

 

彼女は頷き、彼女の指示によるセッティングが行われ、再度アタックを開始する、新条さんはモーターホームへ戻ったので、俺はその様子を伺う

 

「・・・おい、マヂでチートだな、監督クビになんじゃねーの?」

 

彼女の的確で無駄のない様子に、隣に居た監督と女王様も我が目を疑う

 

「ちょっ冗談でも言っていい事と悪い事があるぞ」

 

「いや・・だってチート持ちに勝てんの?」

 

「・・・・・」

 

 

その3時間後、セッティングを終えたマシンに乗り込み感触を確かめながら走り出す、息を吹き返した様なダークスペリオン、まるで別のマシンに乗ってるかのような感覚にテンションも上がる

 

「やべえーーーなにこれ!!」

 

「はしゃがないの、それでその様子だと大丈夫そうね」

 

「ええ、クレアさん居ます?」

 

「クレアです、どうですか私の調整は」

 

「最高ですね、別のマシンにでも乗ってるかのような錯覚すら感じます、このままアタックに入りますね」

 

「ええ、壊すつもりで全力でやってみなさい」

 

「相変わらず過激ですね、了解しました」

 

今まで以上に負荷をかけながらコーナーを回っていく、今まではパワーに耐えられず、マシンを壊しそうな事もあって、色々手を尽くして誤魔化して来たが、遠慮なく負荷をかけてコーナーを回っていく、各所にイエローマークが出るが気にせず最終コーナーを回り・・・・

 

きらなかった、耐える事が出来ずコースアウトのまま各所がレッドシグナル

 

 

「これでいいんですかクレアさん」

 

ピットに戻って、無残な姿となったダークスペリオン、ホントサイバーの世界の女性は怖い人ばっかだよ、チームスタッフに後でおいしいスイーツでも差し入れておこう

 

「ええ思ってた以上に良いデーターが得られましたわ、私はこのまま設計に入るので日本へ戻りますけど・・・フフフっ皆さん御免なさいね」

 

そう言ってタクシーで足早に空港へ向かうのを見守り、唖然とする俺を含めたチームスタッフ

 

「俺・・・サイバーに関わる女性とだけは結婚しない・・・・怖すぎる」

 

「ああ俺も同じことを考えてたよ、奇遇だな」

 

「そういや壊れたダークスペリオン大丈夫なんです?」

 

「さぁ~・・・」

 

「さ~ってアンタ監督でしょうが」

 

 

 

そしてクレア女史のチートぶりは、3日後のニューマシンの打ち合わせから、ぶっ飛んでいた

 

「それでもう3パターンも設計図を作ったんですか?早すぎません?」

 

「フフフグレファール君の走りを見たからかしら、次々にやってみたい事が増えちゃってね」

 

うん、何言ってるんだろうねこの人、訳分からん

 

「この可変シャーシのパターンですけど、重くなり過ぎないんですか?」

 

「そうね、現状の技術的には重くならざる得ないわ、可変パーツに関わる部品を見直せば面白いと思わないかしら?」

 

「オフでもオンでも優位に立てる事を考えると採用したいんですが、見直すにしても形状記憶合金か超軽くて強靭な合金とか何か見つからない限り難しくありません?」

 

「私も同じ意見よ、それを含めてこの案で行くのかしら?」

 

「素材の見直し次第ですね、それとシャーシ部分ももう少し煮詰めて見たほうが良くありません?」

 

「そうね、全体的なバランスもあるから此方で、やってみるわ」

 

「よろしくおねがしますクレアさん」

 

 

こういった感じの打ち合わせを、幾度となく行いながら、次の大会にむけての調整に入っていた

 

「へぇ~色々改造を施した結果がコレか、ずいぶん良くなってるじゃん」

 

「はい、クレア女史は凄いですね、おかげでかなり良い仕上がりになってます

 

「・・・・なぁ~あの人ってさ、本当に人間なの?ニューマシンからセッティングの指示、改造の手配までヤバすぎね?」

 

「ええ、かなりの仕事量のはずですが、何時もあの調子なので」

 

「ブラックすぎるぞ、女王様に言って開発遅れてもいいから休ませてあげてよ、マズいっしょ」

 

「分かりました伝えておきます」

 

 

 

 

 

どうにか女王様の指示で、クレアさんの体調管理にという事で3名の専属補佐を付けて、無理矢理にでも休んでもらう事になった

 

 

 

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