「完全に、キレたぞー!!」
貴方じゃありませんって・・・
このプリンでも食べて落ち着いて下さい。
彼女に勝つ方法はなくはない。
「彼女を捕まえる。」
「どうやって?敵対すると個性が逆になるのよ。」
「だからよ・・・」
見る先はお茶子ちゃん。
お茶子ちゃんは納得してくれたようだ。
私は視線をニジに戻す。
「お父様からの伝言を今伝えますね。『何故敵に落ちたかは聞かない。落ちた以上、見つけ次第倒し捕まえる。』だそうよ。」
「おー怖い怖い。でも穂稀ちゃんじゃ私は倒せないわよ。貴方の個性を知らないとでも思っていたの?」
確かにニジは私とよく遊んでくれた。
海に山に、いろんな所で私の個性を見てきた。
「でもそれは6才までよね?7才以降に現れた個性は知らないでしょ?」
「嘘よ‼︎個性は6才までには完全に現れるのよ。銀次が例外であって・・・まさか⁉︎」
「そのまさかよ、私はお父様の血を引いているのよ。個性が遅れて発生してもおかしくはないよね?」
と言っても多くはない。
そして敵対しても問題ない個性。
ルーミアちゃんしかいないわね。
「君は食べてもいい人間?」
「ダメに決まっているでしょ。」
「そーなのかー。」
芦戸ちゃんにダメ出しをくらった。
この子なりの登場の仕方だし、ダメ出しされても・・・
個性を発動させる。
闇から光に変わったことにより、目くらまし用に使える。
「お茶子ちゃん‼︎」
「わかった。」
お茶子ちゃんの個性は“無重力”。
敵対してできるものは、もちろん重力。
「20倍!」
急に重たくなったニジは、耐えきれず膝をつく。
「百さん、頑丈な箱を。空気穴を開けるのも忘れずに。」
作ってもらっている間に、四人目がこいしに変化する。
作られた箱に触れる。
「にっちゃん、家に入りなさい。」
「馬鹿なことを・・・」
昔よくやっていたことだ。
サボっていたニジを敵対し呼び戻していた。
こいしの個性は自分を無意識にさせるだけな為、逆になれば相手を特定の場所に行かせることも可能なチート個性へと変化する。
「瀬呂ちゃん、テープを出して。敵対しなければ、ちゃんと出せるはずよ。」
「えっ?あ、うん。」
どこからどう見ても(人が入っているけど)、荷造りし終えた箱に見えてきた。
「お茶子ちゃん、もういいわ。ありがとう。」
「気持ち悪い・・・」
お茶子ちゃん頑張ったから、ケーキでも奢ろう。
そう思った瞬間、本体の方で異変が起きた。
「ま、まずい。早くこの建物から・・・」
全てを言い終わる前に分身である私は消えた。
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私(本体)と分身一体は主犯である妹と対面していた。
私は素の状態、分身は美鈴さんだ。
「お姉様、会うのは初めてね。私フランって言うの。」
「我が妹でありながら、とても残酷な再会ね。」
「遊び道具出して。」
いつのまにか後ろで控えていた黒霧が個性を発動。
見るからにバイオ◯ザードに出てきそうな奴が登場する。
「化け物ね。」
「そうよ、化け物。対オールマイトとして先生が作ってくれたの。お姉様をやっちゃって‼︎」
突撃する化け物を分身が抑えた。
つ、強すぎる。
「東方、奴はなんなんだ。個性を消した筈なのにあのパワー」
「対オールマイトの化け物です。オールマイトを亡き者にするために敵のボスが送り込んできたみたいです。」
いくら格闘ができる美鈴でも部が悪い筈だ。
ふと視線をずらすと、梅雨ちゃん達がこちらを見ている。
どうやら、出るに出られなくなったみたい。
「黒霧どうだった?」
「すみません、フラン。生徒を一人取り逃がしてしまいました。」
「えー、試合終了?しょうがないっか。」
帰るつもり?
「その前に一人でも殺しておこうかな?」
フランが向いた先は梅雨ちゃん達。
「させない!」
咄嗟に神奈子さんに変身。
梅雨ちゃん達の前に御柱をたてる。
御柱は破壊されたが、梅雨ちゃんは無事のようだ。
「脳無、早くお姉様を殺せ‼︎」
美鈴さんで抑えていたが、美鈴さんが石ころのように飛ばされていった。
分身はダメージに耐えきれず、消滅した。
「や、やばっ!」
自分と脳無といわれた怪物との距離も瞬く間詰められ、御柱を立てようとしたが間に合わず私は宙を舞った。
「ケロッ」
梅雨ちゃんのお陰で地面に叩きつけられることはなかったが、それでもかなりのダメージを負った。
「邪魔しないでよ!」
再び梅雨ちゃんに個性を使おうとしたが、そこは相沢先生が抹消した。
「だんだん短くなっている。もう限界なんじゃないの?脳無この人を抑えて・・・」
「・・・スマーッシュ‼︎」
緑谷君がフランに攻撃をする。
しかしその攻撃をよける。
「私はこの子達を殺すから。」
まずい。
このままでは梅雨ちゃん達が危ない。
残っている力を振り絞って梅雨ちゃん達を庇う。
「ぎゅっとしてドカーン。」
私の中の何かが壊れる音がした。
(銀次視点)
「っ‼︎急用が出来た。後は任せる。」
「分かりました、銀次さん。」
禁止できる個性が増えた。
つまり、穂稀に禁止していた
特に二つは世界を滅ぼしかねないチート個性達だ。
数多くのヒーローの助太刀を借り、禁止できた個性達だ。
「マリア、個性の使用を許可する。USJに繋げろ。」
「はい、旦那様。」
マリアの個性“
施設内に入ると、私は息を飲んだ。
中央でイレイザーと娘が倒れているように見える。
「銀次さんですね?」
「久しぶりだな百ちゃん、でオールマイトは?」
「それが・・・」
13号が指を三本あげる。
来る途中で活動限界まで助けてきたのだろう。
いないことで予想はしていたが、まずいことになったな。
「飯田さんが学校に知らせに来たのでもうすぐ・・・」
「私が来た!」
俊典・・・無理してきたな。
「行くぞオールマイト。」
「あぁ。」
不気味に笑う絢香は、こちらに気づき声を出す。
「遅かったね、遊び相手がようやくきたわ。」
「東方少女に何をした‼︎」
「何って?見ればわかるでしょ?殺したの。」
「君達、動けるか?」
「東方が身を呈して守ってくれたから、怪我はないぞ。」
「相沢先生を連れて出口に向かいなさい。」
「穂稀ちゃんは?」
「多分だが、もう・・・」
俊典、勝手に娘を殺さんといてくれ。
意識を失っているだけで、死んではいないはずだ。
「絢香とそこの黒い奴は私に任せてくれ。怪物の相手は任せたぞ。」
「わかった。」
敵は怪物のために動く気配はない。
よほど自身があるようだ。
「絢香って呼ばないで、私はフラン。」
「ならフラン。禁止ヒーロー銀次がお前を倒す。」
「禁止する個性だけの個性で私を捕まえられるの?」
「ああ。我が娘であろうと、手加減はせんぞ?」
破壊する個性か。
多分禁止したとしても、禁止を破壊できるだろう。
するとどこからともなく、声が聞こえた。
《久しぶりだな、銀次。》
声のする方向にあるのは小さなラジカセ。
オールマイトまでは、声が届いていないみたいだ。
「先生、関与しないじゃなかったの?」
「き、貴様は・・・‼︎俊典がトドメを刺したはず‼︎」
《こうして生きていたさ。プロヒーローがもうすぐ来る、流石に部が悪い。一旦引いてこい。》
「はーい、先生。・・・ということでバイバイ。」
伝えなくては・・・
オール・フォー・ワンが生きていると・・・
「死蝶よ、私達を封印したあいつを殺しなさい。」
「っ!」
ギリギリで交わした蝶は、デカブツ怪物は死んだ。
オールマイトはこちらを見て、浮かべていた笑顔が一瞬消えた。
「目覚めてしまったか!」
「ああ、地図から島を消した個性。弱らせない限り禁止が不可能な個性、“
備考
・お茶子ちゃんの逆個性
これでDBと同じような練習ができるぜ?
やったね、た○ちゃん。
・オール・フォー・ワンが登場(声のみ)(原作変更)
ラジオは黒霧が用意しました(笑)
・チート個性発動
やっぱり作者はドMなのでは?
新使用キャラ・・・ルーミア・美鈴・神奈子・幽々子
登場キャラ・・・上と同じ・こいし
※R2 4/22 セリフの手直し&誤字訂正