僕アカ×東方 〜私の個性はほぼ全キャラの能力〜   作:響緑

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ヘドロ事件の場所って、商店街だよね?
ちょっと不安になってくるな。


商店街にて

あれから月日が過ぎ、私とこころと爺は雄英高校にやってきた。

 

「ここが雄英高校・・・」

 

「かなり大きいですね、お嬢様。でもお嬢様、何故今なんです?まだ試験はだいぶ前ですよ?何故雄英に来たんですか?」

 

するとレミリアさんが前にでてきた。

 

「分かっていないわね、こころ。三年間通うかもしれない高校を見に来て悪いかしら?」

 

レミリアさん、勝手に出て来ないで下さい。

 

『あら、ごめんなさい。こころちゃんをからかいたくって。』

 

もう〜。

でも、来てよかった。

門を潜りたいけど、お父様曰くセキュリティーが発動するみたいだ。

残念だけど外から見るしかなさそうだね。

でもこいしの個性を使えば・・・いや、やめておこう。

後が面倒そうだ。

 

「少しの間、この近くを散策するわ。二時間後、ここに迎えに来て。」

 

「分かりましたお嬢様。」

 

爺はこころを乗せ車を走らせた。

この二ヶ月でやったことは変わらず個性の確認。

つい最近キャラによって一日で出せる回数や、出せる時間などが違うことが分かった。

役所の方はどうしようか?

まだ記憶としか書いているけど・・・今度、お父様に聞いてみようか。

 

 

 

それから一時間後、私は商店街を見つけた。

 

「商店街・・・おばちゃんと行ったきりで懐かしいな。」

 

美味しそうな匂いが辺りから漂ってくる。

 

どかーん

 

私は音のした方向へ無意識的に走り出していた。

近づくに連れ、熱を帯びてきた。

 

「敵が子供を人質にしているんだってよ。」

 

「爆発系の個性で二次被害もやばいらしいぞ。」

 

にとりさんの個性で二次被害を無くすことが先決かな?

 

『分かったよ、盟友。しかしいいのか?個性の使用はヒーロー以外禁止されているよ。』

 

いいよ、ヒーローの人とは顔見知りも多いし・・・

 

「バックドラフトさん、手助けします。」

 

私が声をかけたのは、両手が消火ポンプ・背中にもポンプを背負っているヒーロー。

彼が学生の頃、お父様の所に職場体験した際からの知り合いだ。

 

「穂稀ちゃん?助かります。私一人では消火が間に合いませんでした。」

 

にとりさん、前にもやった奴お願いします。

 

「水符『河童のポロロッカ』」

 

呼び出すは無数の水の塊。

にとりさんのスペルカードと言う必殺技の一つ。

バックパックと共に消化活動をする。

敵はヘドロみたいな個性なのかな?

私の個性でなんとかなるのあるかな?

 

「・・・鹿野郎‼︎止まれぇえええ‼︎」

 

他のヒーローの必死な叫びが聞こえた。

一人の少年が、野次馬の中から飛び出していた。

ぼさぼさ頭で、見るからに貧弱そうな体。

敵を怯ませるために、背負っていたバッグを投げた。

運良くヴィランの目に命中したものの、必死に何かを叫びながら人質を拘束する泥を掻きむしっている様子から、恐らく彼は『無個性』だろう。

それを見た瞬間、私も足が勝手に動いた。

勿論、二人を救うために。

まずは、人質の救出。

妖夢さん、人質と敵を離せられますか?

 

『私の楼観剣に切れないものはあまり無い。』

 

銀髪の二刀流剣士に早替わり。

私は剣を振り上げ、敵に斬りかかる。

痛みはあるようで、緩んだ瞬間先に走り出した子が救い出す。

危ないから、下がっていて貰おう。

 

「早くここから離れて下さい。」

 

「あぁ(怒)。なんだとてめぇ、ちょっと出来るからって調子乗るなよクズが‼︎」

 

うわ〜。

助けたのに、お礼の言葉じゃないの。

こういう奴は、ヒーロー向きじゃないな。

一方ぼさぼさヘアーの子からはお礼を言われた。

これが普通だと思う。

 

「これから何かあっても、責任はとれないよ?」

 

「俺はそこまで弱くねぇー‼︎」

 

君には言っていない。

慧音さん、出来ますか?

 

『可能だ。』

 

髪が伸びていき、角も生えてきた。

身長もかなり伸びるが、どうなっているのやら・・・

 

「君の個性を一時期的になかったことにする。」

 

歴史を食べられた敵は、徐々に人間の状態に戻る。

敵は驚きの顔だ。

三分間しかこれは作用しないけど、それだけあれば十分だ。

 

「悪い子はお仕置きだ。」

 

頭突きをお見舞いする。

それを食らった敵は、気を失い倒れた。

ヒーロー達が敵を拘束し始めた時、報道陣に囲まれた。

こいしの個性を使えばよかったのだけど、意識を持っている人からは簡単には逃れられない。

すると報道陣をかき分けて、爺とお父様がやってきた。

 

「お嬢様、探しました。報道陣の皆様方、お嬢様は個性を使い疲れております。15時より改めて質問などにお受けします。場所は・・・そうですね、博麗ホテル二階の大ホールで行います。では、失礼します。」

 

博麗ホテル。

それは東方家が所有する高級ホテルの一つ。

一泊180万〜(素泊まり一人部屋)で、東方家の報告(結婚報告もここでやったらしい)はここを使われている。

 

「すみません、お父様。個性を使ってしまいました。」

 

「構わん。」

 

15時過ぎ、私は報道陣に質問され答えていく。

お父様から個性に関することは話すことを禁止されているため、聞かれても『よく分かっていません』と答えるようにしている。

はあ〜。

長期戦になるだろうな〜。

 

 

(銀次視点)

 

私はホテルの一室で、奴と話をすることにした。

 

「銀次、久しぶりだな。」

 

「俊典も変わらずだな。」

 

「HAHAHA、君にそう言ってもらうと助かるよ。」

 

たまたま野次馬の中にいた彼を見かけた。

報道陣がいなくなった後、彼に話しかけ今がある。

 

「俊典よ、いい加減後継者は見つかったか?弱っているのが目に見えてきているぞ?」

 

トゥルーフォームのままの彼は、苦笑いをした。

彼自身も分かっているようだ。

全盛期の彼なら、娘が助けることはなかっただろう。

 

「あぁ、つい先ほど後継者を見つけたよ。緑谷出久少年だよ。」

 

知った名前に少し驚く。

 

「出久君か、悪くはないな。あの場にいた誰よりもヒーローの体質があるだろうな。」

 

「そうか、君も緑谷少年を知っていたんだったな。」

 

「しかし、彼は君の個性を受け取れるだろうか?」

 

そう。

今の彼が受け継ぐのであれば、ひ弱すぎるからだ。

 

「HAHAHA、そのことは心配ご無用。明日から私自ら特訓しようと思っている。」

 

「いいのか?トゥルーフォームを見られるかも知れんぞ?」

 

「もう、見られた後だ。」

 

oh...

彼は他言することはないだろう。

 

「しっかり休めよ、俊典。」

 

「ヒーローに休息している暇はないよ。」

 

全く、昔から変わっていないな。

俊典は早速、彼に会うために出て行った。

そろそろ、報道陣達も帰って行くだろう。

 

end

 

 

私はその日から、一躍時の人となった。

あの場にいた中で一番、ヒーローだったのは資格を持っていない彼女だったことや、政府の対応のこと、東方家のことなどあげればきりがない。

政府も重たい腰を上げ、法律の見直しをするようだ。

私は家(敷地内)から出ることなく、特訓に明け暮れていた。

今やろうとしていることは、かなり難しい。

にとりさん、私が前に話したことできそう?

 

『正直に言うと、難しいよ盟友。やるとなると、物凄く体力と集中力を使うだろうね。』

 

やっぱりか。

できるんじゃないかと試してみたと思った前回は、一分間はやれたがその後は倒れてしまった。

 

『それと、個性を精密に知っておく必要があるかも。』

 

確かに・・・

にとりさんの個性もイマイチ曖昧で、水で何ができるのかはあまり知らない。

よし、試験までまだ後一ヶ月も残っている。

頑張って全員分の個性を精密に知ろう。

 

・・・

・・・・・

 

「ご主人様、まだ話さないのですか?」

 

「分かっておろう、娘は今ヒーロー科を目指しているのだ。」

 

「だからと言って、敵に倒されたと嘘をいわれたのですね。」

 

「・・・」

 

「言い過ぎました。」

 

「探の言い分も分かっている。だが・・・待ってくれ。次の誕生日に包み隠さず話そう。」

 

「分かりました。」




備考
・雄英高校のセキュリティー
恐らくこいしの個性で門を潜ることは、可能ではないかと思っています。

・個性の使用
いいよじゃありません。
一般人が使ったらダメです。

・銀次と俊典の関係
グラントリノが指名をとった一番目(銀次)と二番目(俊典)という関係もあり、共通の話題(筋肉)もありとても親しい。
因みに銀次の方が年上。

フラグが増えていく、増えていく。
恐らく全部は回収できるかは分かりませんが、頑張っていきます。
新登場キャラ→妖夢・慧音
使用キャラ→レミリア・妖夢・慧音

※少し手直しました

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