まだの人はお早めに・・・
それから二日間、雄英ジムを借り新たに出来ることが増えたかどうかの確認をしていた。
最も大きな変化といえば咲夜さんの個性だろう。
最大一時間の時間停止は大きい。
職場体験最終日前日となった今日は、ある場所へ向かっていた。
「ここ・・・かな?」
ノックをしてしばらくすると、扉が開いた。
「おー、神の使者ではありませんか‼︎パワーローダー先生に用ですか?」
「はじめまして、変化ヒーロー Orientです。今回はちょっとお願いがあって貴女に会いに来ました、発目 明さん。このポーチの手直しなんだけど・・・」
「ほうほう、成る程。これはまたすごい機能です、一体誰が作ったのでしょう。」
このポーチに入っているのは、妖夢さんの剣やアリスさんの人形など変身後に使う武器達が沢山入っている。
普通ならこんな小さなポーチには入らないのだが、無理なく入っている。
「なんでも西川 豊さんに作って貰ったのだとか・・・新しく借り替えようと思ったのですが、どうせならサポート科に任せようかなと。」
それを聞いた発目さんは驚きの声をあげる。
「西川豊って、世界の西川として知らない人はいない有名人ではありませんか!そんな人の作品の手直しとは・・・これは直しがいがありそうです。四日・・・いや、五日私に時間を下さい。それまでに直してみせます。」
そう言うと、発目さんは早速机に向かって作業を始めた。
事前に西川さんにはメールを入れている。
雄英の生徒(卒業生も可)になら、私の作品を任せられるとの返事が来た。
それならということで彼女に任せることにしたのだ。
ポーチを預ける間、武器達は寮にいる分身(紫さん)に管理してもらっている。
「本当にあいつでいいのか?」
「はい、大丈夫ですよパワーローダーさん。彼女の発明は凄いのは知っていますし、今のうちからパイプを繋げる為です。」
「そうかい、君の考えはいい所を突いているよ。彼女は化ける、西川と同じく世界で有名になるだろう。」
○
職場体験終了の次の日、教室に入ると視線が集まった。
「一晩で有名人になっちゃったね、神の使者ちゃん。」
「葉隠ちゃん、東方ちゃんが困っているわ。」
ちょっと困った顔をしたせいか、梅雨ちゃんがフォローしてくれた。
「穂稀ちゃん、いつ日本に?」
「社長に会った次の日よ、百ちゃん。社長のご好意で保須支社で働くことになってね。あのメールで緊急事態だと思って、エンデヴァーさんに個性使用許可を取って救助していたの。」
「よくあれだけで分かったな。」
「轟さんと多分同じ考えです。緑谷さんがそんな事を送らないのは、ここにいるみなさんは大体分かっているとは思いますが・・・」
爆豪さん以外は頷く。
緑谷さんは少し照れくさそうだ。
「実際テレビ局とか、敵の侵入でとか家に帰れなくなりましたが、後悔はしていませんし明日から一週間を使ってテレビ局を回る予定なので、家の近くも幾分か大人しくなりかけています。」
「学校は?」
「校長先生が許可を出してくれました。」
絶えず家の前で待つ記者達の何人かが、熱中症で倒れ救急搬送された報道が流れたための対策でもある。
記者達への対応や、いつどこに行くかなどは爺が考えてくれたようだ。
勉強が学生の仕事でもあるが、こればかりは仕方ないだろう。
午後のヒーロー基礎学の時間になった。
「久しぶりだな少年少女達。さっそくだが救助訓練を行おうと思う。」
「ここはUSJではないですが・・・」
「あそこは災害時の為で、今回はレースをしてもらう感じだ。」
オールマイトはルールを説明し始めた。
運動場γは、複雑に入り組んだ迷路のような細道が続く密集工業地帯。
ここを5人4組(1組だけ6人)で分かれて、オールマイトが出す救難信号を目指してレースをするというもの。
オールマイトが救難信号を送る場所はランダム。
そして最初のメンバー5人が選ばれる。
緑谷さん、飯田さん、尾白さん、芦戸ちゃん、瀬呂ちゃんの5人だ。
待機組はさっそく誰が一番最初に救助出来るか話し始めた。
「このメンバーですと・・・瀬呂ちゃんが有利になりますわね。」
「だが射出の関係上、有利とは言えないだろう。」
百ちゃんの分析に常闇さんが反対意見をいう。
「足の速さなら、飯田君が有利かも?」
「入り組んだこの場所では、十分個性を発揮しないんじゃない?」
「そっか。」
お茶子ちゃんの意見は、耳郎ちゃんに論破される。
救難信号があがり、一斉にスタートをする5人。
陸を走る飯田さん。
尻尾を使い空を飛ぶ尾白さん。
酸を出しつつスケートのように滑る芦戸ちゃん。
テープを使い、空を舞う瀬呂ちゃん。
そして緑谷さんは・・・
「緑谷、体壊れていねぇ‼︎」
「自分の個性を、上手いこと制御できようになったようですね。」
パイプからパイプへ飛び移りながら、個性を発動させている。
どうやら、自分が使える力を把握できているようだ。
このままいけば・・・しかし足下が滑り落ちていった。
結局一位は瀬呂ちゃん、空を飛べるのはでかい。
次のメンバーは私、百ちゃん、葉隠ちゃん、青山さん、小槌さん、上鳴さん。
個性を使えばいいのだが、ポーチがないため魔理沙さん・文さん・咲夜さんが使えない。
萃香さん・霊夢さんを使えば、一位を取ることは可能だろう。
そんな事をしても面白くない。
彼女で行くか。
開始と同時にアリスさんに変化する。
アリスさんはなんでも人形を動かすだけの個性ではない。
糸をパイプに巻きつけ、自分を引きつける。
近くまでいったら、糸を切り別のパイプへ巻きつけ引きつける。
某アメージングヒーローの真似が簡単にできるのだ。
この調子なら、一位を取ることも可能だろう。
「おめでとう、君が二番手か。君なら空も飛べたはずだが、どうしたんだ?」
「今ポーチを修理に出していて、限られた個性での使用での行動のため空は飛べませんでした。それでも一位を狙えると思ったのですが・・・」
「残念だったな、M t.レディん所で特訓したことが役に立った結果さ。」
小槌さんはMt.レディの所に行かれたんですね。
一体どうやってここまで来たんでしょう?
その後のレースも皆職場体験から何かしら学んだようだ。
特に轟さんは炎を使うようになり、体が冷えて使えなくなることはなくなっているようだ。
これで機動力は変わることなく、常にフル状態で動けているようだ。
「よし!みんな個性の使い方が入学時よりうまくなってきているな。期末テストも迫ってきているから、これからも頑張りたまえ!」
期末か。
阿求さんの個性がある分筆記の方は大丈夫だろう。
それ以外があるのなら、誰で行くのがベストだろうか。
オールマイトが緑谷さんに近づき、何かを話した。
オールマイトの過去の話だろう。
更衣室に戻ると、保須での出来事を聞かれた。
何個か答えていると隣から聞こえてきた。
「なんだろう?」
「ウチが確認してみる。」
耳郎ちゃんがそう言って、イヤホンジャックを壁に刺してあちらの声を聞いてみる。
『この穴、恐らく先輩方が頑張ってくれたんだぜ!?』
『峰田君、やめたまえ!覗きは犯罪行為だぞ!?』
『うるせー!おいらのリトルミネタはもう万歳三唱しているんだよ!』
と、なにかを破り捨てる音が聞こえてくる。
さすがにその声は女子の方にも聞こえてきたのか苦笑いを浮かべる。
『八百万のヤオヨロッパイ!芦戸の腰つき!葉隠の浮かぶ下着!麗日のうららかボディ!蛙吹の意外おっぱい!東方の魅惑的ボぁぁぁぁ!!』
ザシュッ!
うん、これは正当防衛だ。
「ありがと響香ちゃん。」
「卑劣ですわ!すぐに創造で塞いでしまいますわ!」
「
「テスト明けでよくない?」
「「「賛成。」」」
どうやら、もう一度精神科に行くことが決定した。
自業自得だ。
備考
・西川 豊(オリジナル)
物に収納を付属させる個性を持ち、それを元に商売をしている。
メディアの取材や予約はNG。
注文する際は、直接会う必要がある。
・峰田から見た東方
これを考えるだけで三日かかりました。
結局、魅惑的ポディで落ち着きました。
峰田乙
だいぶ先だけどアンケ。映画の話書いた方がいい?
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見てみたい(書いて)
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キングクリムゾンしたら?(書くな)
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映画の入る前とその後くらいで
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次回作も書かんでしょ?(鬼畜)